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令和2年2月県議会定例会の開会に当たり、県政運営の所信及び令和2年度当初予算の概要と主要施策等について御説明し、議員各位、県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと思います。
本年、令和2年は、オリンピック・パラリンピックが半世紀ぶりに日本で開催される記念すべき年であります。県内における聖火リレーや事前合宿等を通じての機運が醸成され、本県出身選手が多数出場し、活躍する光景を想像しつつ、大会の成功と各方面にわたる交流が一層盛んになることを念願しております。
また、昨年は、ラグビー・ワールドカップが日本で初めて開催され、日本中が大いに盛り上がりました。チームの仲間と協力し合いながらゲームプランをたて、大きな相手、壁に対して果敢に立ち向かっていく、その精神、姿が見る者の心を熱くしました。
開幕まで半年を切った東京オリンピック・パラリンピックにおいても、高い目標や立ちはだかる課題、障害を、強い意志と力によって乗り越えようと挑戦する選手、アスリートのひたむきなプレー、姿に、大きな感動を覚え、たくさんの勇気をもらうことを大いに期待しています。
新たな「令和」の時代を迎えた今、本県は、山積する諸課題に直面しています。私は、立ちはだかる困難な課題から目を背けたり、先送りしたりすることなく、「着々寸進 洋々万里」の思いを持って、正面からその課題解決に挑み続けてまいります。
直面する大きな課題の一つが、「災害に強い香川づくり」であります。
一昨年の7月豪雨をはじめ、昨年10月の台風第19号による風水害など、甚大な被害をもたらす災害が全国各地で発生しているほか、南海トラフ地震の今後の発生確率が高まる中で、大規模災害はいつ発生してもおかしくない状況にあります。大規模災害への備えは、一朝一夕にできるものではありませんが、自助・共助・公助によって被害を最小限に抑え、一人ひとりの命を守ることができるよう、緊張感を持ちつつ、ハード、ソフト両面からの防災・減災対策を着実かつ強力に進めてまいりたいと考えております。
そして、今、万全を期さなければならないのが、新型コロナウイルス感染症対策であります。中華人民共和国湖北省を中心に拡大している新型コロナウイルス感染症は、日本国内でも感染者が増加しており、予断を許さない状況にあります。
今月5日には、全国知事会から国に対して、総合的かつ強力な対策を講じるよう緊急提言を実施し、本県においても、県民の皆様への関連情報の提供等に努めるとともに、検査体制の整備や「帰国者・接触者相談センター」の設置及び「新型コロナウイルス感染症に関する対策検討会議」の立ち上げなど、疑いのある患者が発生した場合に迅速に対応できる体制を整えているところでありますが、今後とも、国や保健所、医療機関等の関係機関と緊密に連携し、県民の皆様の安全・安心が確保できるよう、万全を期してまいります。
また、直面するもう一つの大きな課題が、「人口減少問題の克服と地域活力の向上」であります。
本県の人口は、「かがわ人口ビジョン」の推計に比べ、減少が緩やかになっているものの、若者の大都市圏への流出に歯止めがかからず、出生数も毎年減少を続けるなど、依然として厳しい状況にあります。人口減少問題は、人材不足などにより地域の活力を奪うばかりでなく、住民の生活利便性を低下させ、地域コミュニティや社会保障制度の維持を困難にするなど、地方における社会・経済活動に深刻な影響を与え、地方の成り立ちそのものを危うくする「今、そこにある危機」であります。このため、この問題の克服に向け、現在、案をお示しし、御議論いただいている「第2期かがわ創生総合戦略」に沿って、「県外への人口の流出に歯止め」をかけ、若い世代の希望を実現し、次の世紀には人口の増加が展望できるよう、全力で取り組んでまいります。
令和2年度は、平成28年度から5年間の県政運営の基本指針である「新・せとうち田園都市創造計画」の最終年度でもあります。私は、これまでの取組みを通じて明らかになった課題等を踏まえ、その成果をさらに発展させていくために、県議会をはじめ、県民の皆様の御意見を幅広く伺ったうえで、「第2期かがわ創生総合戦略」などとの整合性を図りつつ、重点的に取り組む各種施策や目標を取りまとめた「次期総合計画」を策定したいと考えております。
今年は、子(ね)年であります。
「子」という字は、増えるという意味に通じ、新しい命が植物の種子の中に萌(きざ)す状態を表すとも言われます。
私は、干支にちなみ、豊かな自然や食、文化、アートなどの、本県が世界に誇る地域資源を増やしていき、郷土香川が新しい飛躍をはじめる年となることを目指し、各般の施策に全力で取り組んでまいりますので、議員各位の格別の御理解と御協力を心からお願い申し上げる次第であります。
以上、所信の一端を申し述べさせていただきました。続きまして、上程されました当初予算案について御説明いたします。
昨年11月に見直した「財政運営指針」において試算した今後5年間の収支見通しが一層厳しさを増している中、最終年度を迎える「新・せとうち田園都市創造計画」の仕上げに向け、大きな課題である「災害に強い香川づくり」と「人口減少問題の克服、地域活力の向上」に力点を置き、令和2年度当初予算は、「信頼・安心のかがわ」、「成長するかがわ」、「笑顔で暮らせるかがわ」の3つの柱のもとに編成することとし、その編成に当たっては、施策の有効性の観点等からの事務事業の見直しやスクラップ・アンド・ビルドを強化するなど、「財政運営指針」に沿ったこれまで以上の「一層の対策」を講じ、限られた財源を喫緊の課題である防災・減災対策、人口減少・活力向上対策に重点的に配分することで、効果的・効率的な予算となるよう、意を用いたところであります。
そうした結果、令和2年度一般会計の当初予算の規模は、増加が続く社会保障関係経費への対応のほか、地方消費税率の引上げに伴う税収関連交付金等の増加なども影響し、前年度を49億円程度上回るものとなりました。
近年、臨時財政対策債の発行額が減少傾向にあることに加え、財政健全化との両立が果たせるよう、これまで県債発行の抑制に努めてきた結果、増加の一途を辿ってきた県債残高が令和2年度末には減少する見込みとなりました。
一方で、国において進める「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」に対応するなど、防災・減災対策に積極的に取り組んでいる結果、臨時財政対策債を除く県債残高が今年度末には増加する見込みになったことから、これまでにも増して、計画的で持続可能な財政運営に努めてまいりたいと考えております。
歳入面においては、地方消費税の増収等による県税や地方交付税などの増加により、令和2年度の一般財源総額としては、約120億円増加するものと見込んでおりますが、税収関連交付金等の増加も伴うことから、それらを差し引いた実質的な一般財源総額は、約12億円の増加に留まるものと見込んでおります。
なお、同時に編成を進めました令和元年度補正予算は、国の補正予算に伴う対応として、防災・減災対策等に一般会計で73億円余を計上することとしており、その内容につきましては、後ほど、御説明いたします。
それでは、以下、令和2年度の主要な施策について、申し上げます。
第1は、「信頼・安心のかがわ」についてであります。
まず、「「子育て県かがわ」の実現をめざす」については、少子化対策や子ども・子育て支援を推進するためには、地域の実情、ニーズに応じた施策を実施する必要があることから、これまでの事業効果などを踏まえ、各市町が、計画的に創意工夫をこらした事業を実施できるよう、新たに「新・かがわ健やか子ども基金事業」を実施します。
また、保育所等の待機児童の解消に向けては、新たな対策として、幼稚園教諭免許状を有する者に対して保育士資格取得のための特例講座を開設する保育士養成施設を支援し、保育士資格取得者の確保に努めてまいります。
児童虐待防止対策の強化については、一時保護が必要な子どもの受け皿確保のため、新たに、一時保護専用施設を設置する社会福祉法人への支援を行うほか、一時保護中の子どもの学習支援を行う学習指導協力員の配置拡充や、児童福祉司等の増員など、児童相談所の体制強化を図ることにより、児童虐待の未然防止、早期発見、早期対応に全力で取り組みます。
子どもの心身の発達に悪影響を及ぼす可能性のあるネット・ゲーム依存については、依存状態に陥ることを未然に防ぐための正しい知識の普及啓発や相談支援、医療提供体制の充実など、総合的な対策を推進します。
さらに、本年4月からの国の高等学校等就学支援金制度拡充による私立高校授業料の実質無償化に加え、新たに本県独自の私立高校入学金軽減補助制度を創設することとし、本県独自の大学生等奨学事業などの実施と併せて、子育て家庭の経済的負担の軽減を図ってまいります。
このほか、本年4月に開園25周年を迎える「さぬきこどもの国」の魅力向上のため、わくわく児童館1階のリニューアルに続いて2階のリニューアルに着手するとともに、放課後児童クラブ等の運営支援、多子世帯の子育て支援などにも継続して取り組み、次代を担う子どもたちを安心して生み、健やかに育てることができる「子育て県かがわ」の実現を目指します。
次に、「健康長寿の香川をつくる」については、新たに、各市町のがん検診の実態を調査したうえで講習や個別のコンサルティングを実施するなど、子宮頸がんや乳がん検診の受診率向上の施策を強化するほか、休日等の検診車派遣による子宮頸がん検診を受けやすい環境づくりや、女性のがんに関する正しい知識の普及啓発に努め、女性のがん対策を推進してまいります。
また、各市町が実施する小学校4年生及び中学校1年生を対象とした小児生活習慣病予防健診に対する助成や、健康増進法に基づく歯周病検診に合わせて各市町が実施する歯の表面クリーニングに対する助成を行うなど、引き続きライフステージに応じた健康づくりを推進いたします。
次に、「切れ目ない安心な医療体制をつくる」についてであります。
医療ニーズが変化し、医療資源が限られる中、地域医療介護総合確保基金の活用等により、病床機能の分化・連携や在宅医療の推進、さらには、かがわ医療情報ネットワーク(K−MIX+)の更新等の支援に積極的に取り組み、「香川県地域医療構想」の実現を図るとともに、産科医等に支給する分娩手当への支援を拡充するなど、医療人材の確保対策にも全力で取り組み、良質かつ適切な医療を持続可能な形で効率的に提供する体制の確保に努めてまいります。
また、救急医療や災害時医療の充実・強化を図るため、ドクターヘリを導入することとし、令和4年度の運航開始に向けたフライトドクター等の人材育成や、基地病院に係る設備整備等を進めます。
県立病院においては、病院事業管理者のもと、より一層の経営改善に取り組むとともに、中央病院では、患者の円滑な入退院を図るため、新たに入退院支援センターの設置に取り組むなど、県民の皆様から求められる医療を安定的、継続的に提供していきます。
次に、「高齢者や障害者が地域で安心して暮らせる社会をつくる」についてであります。
高齢者施策については、「第7期高齢者保健福祉計画」に基づき、各市町をはじめ、保健・医療・福祉等の関係者と連携しながら、認知症施策や医療・介護連携、介護予防・重度化防止の推進に取り組むほか、健康づくりと生きがいづくり、介護サービス等の充実、質の高い介護・福祉人材の確保など、各種取組みを総合的に推進してまいります。
また、今後、増加が見込まれる外国人介護人材の受入体制の整備に加え、新たに、地域の元気な高齢者等を、介護の周辺業務を行う介護助手として育成し、継続雇用につなげるための取組みを行うなど、多様な人材の参入も支援します。
障害者の地域生活支援と就労・社会参加の促進については、「第5期かがわ障害者プラン」に基づき、圏域ごとの相談支援機能の強化を図るとともに、一般就労の促進や福祉的就労における所得向上策などを通じて、障害や障害者に対する県民の皆様のより一層の理解促進を図り、共生社会の実現に向けた取組みを進めます。
このほか、ひきこもりの長期化・高齢化に対応し、きめ細やかな支援ができるよう、新たに、専門相談職員の派遣や中高年齢者にも配慮した居場所づくりなどにも取り組んでまいります。
さらに、人権が尊重される社会の実現を目指し、「香川県人権教育・啓発に関する基本計画」に沿って、人権教育の充実や効果的な啓発活動の積極的な展開を図るとともに、人権に関する相談窓口を活用した人権擁護活動の推進に努めます。
次に、「周到な防災・減災対策で災害に備える」についてであります。
頻発化する風水害や南海トラフ地震の発生確率が高まる中、昨今の大規模災害の教訓等を踏まえて、防災・減災対策に集中的に取り組む各市町を支援する「「災害に強い香川づくり」集中対策推進事業」を創設するとともに、家庭における防災対策の促進や自主防災組織の活動の活性化、積極的な広報啓発などにより、県民の皆様の防災意識の一層の向上を図ります。
また、本年4月から運用開始する次期防災情報システムにおいて、新たに「防災アプリ」を導入し、県民の皆様が適切な避難行動をとることができるようソフト対策の充実を図るとともに、各市町や防災関係機関と連携した各種訓練の充実・強化や、医療・福祉関係チームの災害時応急体制の整備などを通して、災害対応実践力を高めてまいるほか、「香川県国土強靭化地域計画」についても、来年度、必要な見直しを行いたいと考えております。
海岸堤防や河川堤防については、「地震・津波対策海岸堤防等整備計画」に基づき、ため池については、「老朽ため池整備促進第11次5か年計画」に基づき、それぞれ、特に優先度の高い箇所から重点的・集中的に対策工事を進めるとともに、道路や河川などの重要インフラが災害時にその機能を発揮できるよう、昨年度から実施している「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」に沿った取組みを進めるほか、ため池の決壊に備えたハザードマップの作成などの各市町の取組みを支援していきます。
このほか、民間建築物や住宅の耐震化、避難路や通学路などに面した危険なブロック塀等の解消、老朽危険空き家の除却などについても引き続き支援してまいります。
私は、県民の皆様の生命と財産を守ることが県にとっての最大の責務であると、あらためて肝に銘じ、ハード・ソフト両面から、あらゆる防災・減災対策を実施することにより、「災害に強い香川づくり」を強力に推進していく所存であります。
次に、「安心につながる社会資本を整える」についてであります。
道路、河川、港湾等の社会資本の計画的な整備を図り、空港連絡道路については、引き続き、県道岡本香川線から南の香南工区の整備を進めるほか、さぬき浜街道については、県道丸亀詫間豊浜線多度津西工区や、県道高松坂出線五色台工区の整備を進めます。
また、輸送力、定時性等に優れた鉄道を中心に、駅などの交通結節点において、バスやタクシー、自家用車等との乗り継ぎ機能を高め、県全体で利便性と結節性に優れた地域公共交通ネットワークの構築に努めてまいります。
安定した水資源の確保と供給については、引き続き、ダムやため池の整備を推進するとともに、地震などの災害に強い水道の構築に向けて、香川県広域水道企業団による水道施設の更新・耐震化を促進するほか、来年度から、香川用水の一層の安定供給に向け、独立行政法人水資源機構と連携しながら、漏水事故の相次ぐ高瀬支線の老朽化対策等に取り組みます。
このほか、流域下水道事業については、令和2年度から地方公営企業法の財務規定等を適用し、公営企業会計へ移行することで、経営基盤の強化や財政マネジメントのより一層の向上を図ってまいります。
次に、「交通事故・犯罪のない安全安心な香川をつくる」についてであります。
本県における昨年の交通事故は、発生件数、負傷者数とも前年から減少したものの、死者数は47人と3年ぶりに増加に転じ、人口当たりでは全国ワースト上位にあること、年明け以降も死亡事故は多発していることから、交通死亡事故の抑止を喫緊の課題として、引き続き、全力で取り組みます。
具体的には、交通マナー向上の広報啓発や交通安全教育、交通安全施設等の整備、交通指導取締りなどのこれまでの対策に加え、四輪の交通事故死者の7割近くがシートベルトを着用していなかったことを踏まえ、新たに、啓発動画の作成や街頭キャンペーン等を実施してシートベルトの着用徹底を図るとともに、死者に占める横断歩行者の割合が高いことを踏まえ、全国初の試みである路面シート「おもてなシート」の整備など、歩行者に押しボタン式信号機の利用を促すための取組みを実施してまいります。
また、交通事故死者数の半数を占める高齢者に対しては、高齢者世帯訪問活動を通じたきめ細かな交通安全指導や反射材用品の利用促進活動などを展開するとともに、効果的な広報啓発を行うことで自転車が関与する交通事故の未然防止に努めるほか、自転車歩行者道の整備、交差点改良、歩道のバリアフリー化や未就学児等の交通安全対策など、安全で快適な交通環境の整備を一層推進いたします。
地域の犯罪抑止力の強化に向けては、防犯ボランティア活動の活性化を図るほか、各市町や自治会等を対象とした防犯カメラの設置に要する費用の助成や、悪質・巧妙化する特殊詐欺の被害防止対策に引き続き取り組むなど、犯罪の起きにくい社会づくりを推進してまいります。
また、新たに、多言語コールセンターを活用し、外国人からの110番通報や落とし物の問合せ等に、24時間、迅速、的確に対応できる体制を整備するとともに、警察基盤の強化を図るため、老朽化し、狭隘な坂出警察署の建替え整備を引き続き進めていきます。
第2は、「成長するかがわ」についてであります。
「戦略的な産業振興を図る」については、若者の大都市圏への流出に歯止めをかけ、県内定着を図るには、若者が魅力を感じる働く場の確保が不可欠であると考えており、若者の就業率が高く、将来の成長が見込まれる情報通信関連産業の育成・誘致に重点的に取り組んでまいります。
具体的には、アプリ開発やAI、IoTの導入などに関する実践的な講座を実施することにより、情報通信関連分野の人材育成を推進するとともに、多様な人材が集い、ソフトウェア等の開発や情報通信関連技術の新たな活用策が誘発されるよう、活動・交流の場を設けるほか、生み出されたアイデアを起業や第二創業、既存企業の競争力強化につなげられるよう、専門家による個別の指導・相談を行う体制を整備したいと考えております。
こうした取組みを一体的に行うため、交通の結節点であるサンポート高松に位置する情報通信交流館「e−とぴあ・かがわ」の一部を改修し、情報通信関連産業の育成・誘致の拠点としたいと考えております。
企業誘致の面でも、助成対象業種の追加や、設備投資に対する助成率の引き上げ、雇用要件の緩和など、助成制度を拡充し、将来の成長が見込まれる情報通信関連産業の立地を促進してまいります。
また、「香川県産業成長戦略」に基づき、AI、IoT等を活用して、様々な社会課題を解決できる持続可能な経済社会システム「Society5.0(超スマート社会)」の考え方のもと、各種施策を積極的に展開していきます。
なかでも、情報通信技術を活用した生産性向上を促進するため、新たに、RPA(ロボットによる業務自動化)やIoTの導入を検討する県内中小企業への個別コンサルティング等を行うほか、情報通信関連産業の創業を新たに支援するとともに、ネクスト香川に情報通信関連産業に対応したオフィスを整備するなど、創業しやすい環境整備に努め、さらには、社会的課題解決等に資する5Gの利活用の推進に向けた取組みも行ってまいりたいと考えております。
このほか、「かがわ希少糖ホワイトバレー」プロジェクトによる希少糖拠点機能の強化や商品開発の支援のほか、県内外での情報発信にも取り組み、香川の希少糖ブランドの確立を進めます。
オリーブ産業強化プロジェクトでは、国内で初めてIOC(インターナショナル・オリーブ・カウンシル)から認定された官能評価体制を活用し、オリーブオイルの品質向上のための研修の実施や県産オイルの優位性の積極的な情報発信などに努めるとともに、発酵食品研究所において、化学分析に係るIOC認定の取得に向けた体制を整備するほか、オリーブ牛、オリーブ夢豚・オリーブ豚、オリーブ地鶏、オリーブハマチなど、県独自のオリーブ畜水産物の生産拡大や高品質化を推進し、産業基盤の強化やブランド力の向上を図ります。
次に、「雇用対策を推進する」については、県内企業の深刻な人材不足に対応するため、「ワークサポートかがわ」において、きめ細かなマッチング支援や合同就職面接会の実施、インターンシップの促進などに取り組むとともに、新たに、卒業年次前の学生を対象とした企業研究フェアを開催するなど、若者の雇用対策の充実を図るほか、県外の大学生を対象とした交通費助成や近県大学等に対するより一層の県内企業の情報発信などを行い、県外からの就職支援を強化してまいります。
また、高校生や大学生に向けたキャリア教育の推進により、地元就職の促進や雇用のミスマッチ解消につなげるほか、女性や高齢者、障害者の雇用促進に積極的に取り組みます。
さらに、企業における働き方改革を推進するため、企業へのアドバイザー派遣や働きやすい職場環境づくりの助成を実施するとともに、「働き方改革関連法」の内容についての周知、啓発のほか、新たに、働き方改革を推進するための企業内の人材育成の支援に取り組みます。
外国人労働者については、本県経済の持続的発展に必要不可欠な存在となっていることから、引き続き、県内企業の外国人労働者の受入れや雇用等に関する相談に対応する「外国人労働人材関係相談窓口」と、外国人住民の生活等に関する相談に多言語で対応する「かがわ外国人相談支援センター」の2つの窓口が連携して、総合的に相談に応じるとともに、留学生の県内就職を促進するほか、新たに、高度外国人材の受入れや、県内企業が行う外国人労働者の日本語能力向上のための取組みを支援してまいります。
あわせて、外国人児童生徒に対して日本語指導のための初期指導教室を設置する市町を支援するほか、本県における多文化共生社会の推進の基本指針となる、次期「かがわ多文化共生推進プラン」を策定し、各種施策に取り組むなど、外国人と日本人が共にいきいきと安全・安心で豊かに生活できる環境づくりに努めます。
次に、「移住・定住を促進する」については、多くの方に本県への移住についての関心を高めていただけるよう、より一層、情報発信の強化を図るとともに、引き続き、空き家改修の補助など、移住者に対する住宅環境の整備を支援するほか、首都圏からの移住を一層促進するための移住支援金の交付や、東京や大阪での大規模な移住フェアや学生向けのUターンセミナー等を開催するなど、各市町や県内企業、県内外の大学等と連携しながら、積極的に移住・定住の促進を図ってまいります。
また、特定の地域に継続的に多様な形で関わりたいという希望を持つ人々(関係人口)と地域を結びつける仕組みを構築するため、地域の受け皿づくりの支援にも取り組みます。
次に、「豊かな地域資源を生かして交流人口の拡大を推進する」については、本県の認知度やブランド力を向上させるため、ターゲット層に応じた各種媒体の活用などによる効果的な情報発信を行うとともに、本県の多様な観光資源を活用し、滞在交流型観光を推進するため、「香川せとうちアート観光圏」事業を実施するほか、夜型観光コンテンツの造成促進などに取り組み、香川せとうちアートのブランド化を進めていきます。
また、本県への誘客を一層促進するため、新たに、「絶景」と「美食」をテーマとした観光誘客キャンペーンを、本年10月から来年3月まで展開してまいります。
さらに、国内外から本県を訪れる観光客の満足度と利便性の向上を図るため、引き続き、全県的な「観光香川おもてなし運動」を実施し、サイクリングルートの情報発信などにも取り組みます。
海外からの誘客活動については、高松空港の定期路線就航先である韓国、中国、台湾、香港を中心に、現地旅行会社等と密接に連携しながら、最新の動向やニーズ等に応じた戦略的な情報発信・誘客活動を実施するとともに、ニューヨークタイムズなどの大手メディアにおいて「瀬戸内の島々」が数多く取り上げられ、世界最大規模の旅行予約サイトからは、旅行先として「栗林公園」などの観光地が高い評価を受ける中、東京オリンピック・パラリンピックを契機とした誘客に向け、欧米豪市場などへの戦略的なプロモーションを行ってまいります。
また、引き続き、観光施設等における多言語表記やインターネット環境の拡充、観光案内所での多言語対応、地域通訳案内士の活用など、受入体制の一層の充実・強化に取り組むとともに、災害等の非常時においても、外国人観光客が安心して本県を旅行できるよう、交通事業者や宿泊事業者、観光施設などと連携して、災害時の情報提供の充実に努めるほか、周遊スタンプラリーなどによる回遊性の向上や観光消費の拡大に努めます。
加えて、「香川県MICE誘致推進協議会」を中心に、官民一体となってMICEの誘致を推進するほか、さまざまな機会を通じて本県の魅力を積極的にPRし、クルーズ客船の戦略的な誘致にも取り組んでまいります。
次に、「攻めの農林水産業を展開する」についてであります。
まず、中核となる担い手の確保・育成については、新規就農者に対する就農から定着までの一貫したサポート体制の強化やきめ細かな就農相談の実施、就農希望者と農業法人等とのマッチング促進に取り組むほか、担い手個々の経営課題解決に向けた個別相談や専門家の派遣を行うとともに、新たに、地域農業の後継者を育成するため、集落営農組織の若返り支援などに取り組み、次世代の力強い担い手の育成・確保を進めてまいります。
優良農地の確保については、ほ場整備等により、良好な営農条件を整備するほか、農地中間管理事業については、集落営農や多面的機能の維持等との連携強化を図りながら、地域での話し合いを活性化させるとともに、農地集積促進のための補助制度等により、農地の面的集積や集約化に向けた取組みをより一層強化いたします。
また、中山間地域等条件不利地域においても、担い手の確保や地形条件に即した生産基盤の整備など、総合的な支援を推進してまいります。
魅力ある農産物の生産・流通・販売については、キウイフルーツ新品種候補の最適な栽培技術や、政府関係研究機関との共同研究によるアスパラガス大規模生産技術などの開発、農作業支援体制の強化等のほか、「おいでまい」や「はだか麦」の作付拡大に対する助成など、新たな取組みも実施することにより、高品質で特色ある農産物や加工業務用野菜の生産拡大を推進するとともに、トップセールスや「旬のイチオシ」農産物のPR強化などの販路拡大に加え、新たに「鮮度」などを明確に打ち出した野菜の戦略的な生産・販売の展開を通じて、競争力のある産地づくりに取り組みます。
また、若い世代への花き文化の普及を図るため、引き続き、「全国高校生花いけバトル」を開催するとともに、本県特産の盆栽について、輸出促進や担い手の確保・育成、盆栽に関する情報発信への支援など、産地の活性化に取り組んでまいります。
林業については、治山や造林、林道の各事業に加え、森林環境譲与税を活用して間伐等の森林整備を推進し、森林の持つ多面的機能の維持・発揮に努めます。
水産業については、本県の海域に適した「讃岐さーもん」の優良種苗生産試験に取り組むなど、香川の特長を生かしたブランド水産物の生産拡大を推進するほか、資源管理型漁業や種苗放流等により、高品質で安定的な水産物の供給を推進します。
また、担い手の確保・育成の面では、引き続き、県独自の「かがわ漁業塾」や「新規漁業就業者独立給付金」など、就業から定着までの一貫したサポートにより、新規就業者が定着しやすい環境の整備に努めるとともに、新たに、漁業経営体を対象として、経営能力の向上や事業承継に関する研修を実施するなど、担い手の育成と確保を図ってまいります。
次に、「県産品のブランド力の強化・販路拡大を図る」については、「さぬきマルシェinサンポート」や小・中・高校生向けの出前講座の開催などの県民に対する取組みに加え、国内外からの観光客に対して、本県の食や県産品の販売を促進する「「かがわの食」Happyプロジェクト」を新たにスタートさせるほか、量販店等と連携した販売促進活動、アンテナショップの機能充実などを引き続き実施し、県産品の認知度向上とブランド力の強化に努めます。
また、大消費地の百貨店やレストラン等でのフェアや食材のプロモーションの開催に加え、私自身も積極的にセールスを行うことなどにより、国内での販路を拡大するとともに、近隣アジア諸国を中心に海外での販路開拓にも戦略的に取り組み、販路の拡大を図ってまいります。
次に、「四国における拠点性を確立する」についてであります。
高松空港については、「高松空港株式会社」等と連携・協力しながら、本県の産業や観光の振興など幅広い分野において、民間委託の効果を最大限に引き出すとともに、四国・瀬戸内の拠点空港として発展していくよう、引き続き、航空ネットワークの充実等に努めます。
サンポート高松に整備する新県立体育館については、現在、実施設計を進めているところでありますが、これまで県議会からいただいた様々な御意見等も踏まえ、引き続き、機能性や利便性の確保、工事費の遵守等について、十分意を用いながら、県民の皆様の待ち望む新県立体育館が、利用しやすく魅力ある施設となるよう、取り組んでまいります。
また、機能の強化や物流の効率化により、本県経済のより一層の活性化や発展を図るため、高松港国際物流ターミナルの整備を推進するとともに、高松港や坂出港に関しては長期構想を検討することとし、四国の新幹線の実現に向けては、昨年8月に、「四国新幹線整備促進期成会」において、リニア中央新幹線が新大阪まで延伸される2037年を一つのターゲットとして開業を目指すことが決議されたことを踏まえ、四国各県や経済界、事業者等と連携し、四国一丸となって国や関係機関への要望や機運醸成に取り組みます。
このほか、県と市町の広域連携の推進については、全国に先駆けて県及び県内市町の水道事業の一元化を達成するなど、市町との連携による効果的・効率的な行政運営を行ってきたところでありますが、人口減少が進む中、今後も県及び各市町が、住民サービスを効果的・効率的に提供するとともに、新たな課題に対しても、より主体的に挑戦していけるよう、これまで培った自治体間の密接な関係、コンパクトな県土、ICT技術の進展等を生かし、県と市町及び市町間の柔軟な連携を一層推進するための検討を行います。
第3は、「笑顔で暮らせるかがわ」についてであります。
まず、「香川の将来を担う子どもたちを育てる」についてであります。
小・中学校では、引き続き、少人数指導、少人数学級、学力向上基盤形成の3つの柱からなる香川型指導体制を基本に、児童生徒の多様な実態に応じた指導方法や体制を工夫し、個に応じた指導の充実を図ります。
また、新学習指導要領に対応して、小・中学校の英語教育の円滑な接続を図るとともに、外部検定試験を活用した中学2年生のスピーキングテストに加え、新たに、外国人講師等による教員向けの特別研修を実施することなどにより、小・中学生の英語力向上に努めます。
そのほか、スクールサポートスタッフや部活動指導員を配置する各市町教育委員会に対して支援を行い、教員が児童生徒の指導に一層専念できる体制の構築に取り組んでまいります。
県立高校では、引き続き、主体的・対話的で深い学びを推進し、各学校の創意工夫による特色ある教育活動の充実を図るとともに、外国の高校生との交流や生徒の留学支援、英語4技能の育成に向けた支援を行うなど、国際的な視野を持ったグローバル人材の育成に努めます。
特別支援教育については、特別支援学校において新たにタブレット端末や無線LANなどのICT環境を整備するなど、発達障害などの特別な支援が必要な幼児児童生徒への指導の充実を図るとともに、小豆地域における特別支援学校の整備を計画的に進めてまいりたいと考えております。
いじめ・不登校や高校中退等の課題に対しては、すべての小・中学校への学校規模に応じたスクールカウンセラーの派遣や、スクールソーシャルワーカーの効果的な活用などを引き続き実施し、その解消などに努めます。
このほか、本県の教育を支える意欲と熱意を持った優秀な教員を確保するため、本県出身の学生を対象とした懇談会の実施や、高校生によるPR動画の作成などの新たな取組みも実施してまいります。
次に、「女性が輝く香川にする」については、女性が働きやすい環境整備などを通して、あらゆる分野における女性の活躍を推進するため、引き続き、女性リーダーの養成講座や女子中高生等を対象とした理工系女性研究者等による講演会を開催するほか、地域における男女共同参画を推進するための課題解決に向けた活動を支援していきます。
また、引き続き、性暴力被害者支援センター「オリーブかがわ」において、専門的な研修を受けた相談員により、被害者の必要とする相談・支援を行ってまいります。
次に、「大学と地域の連携を深める」については、県内大学等が企業や高校等と連携して行う、若者の県内定着に資する取組みを支援するとともに、県内大学等の情報発信や県内高校との連携強化など、「大学コンソーシアム香川」が実施する事業等を通じ、魅力ある大学づくりに向けた取組みを促進するほか、職業体験や学校体験などの機会を提供し、専修学校・各種学校の認知度の向上を図ります。
次に、「クリーンで快適なふる里をつくる」については、本県の恵まれた環境を将来にわたって守り育てていくため、自然探検ウォークや生き物標本展を開催するなど、環境に広く関心を持っていただく「きっかけづくり」に積極的に取り組むほか、「学びの場」についても、参加が促進されるよう一層の充実を図り、幅広い分野における一体的な人づくりを推進してまいります。
また、里海づくりの推進については、「かがわ里海大学」をより充実させるほか、次期「香川県海岸漂着物対策等推進計画」を策定するなど、国際的な課題である海洋プラスチックごみを含めた海ごみの回収・処理や発生抑制に積極的に取り組むとともに、環境への負荷をより低減し、質の高い循環型社会の形成に向けては、プラスチックごみ対策や食品ロス削減の推進など、廃棄物の発生抑制・適正処理に積極的に取り組みます。
さらに、再生可能エネルギーの導入を促進するため、住宅用太陽光発電及び家庭用蓄電池の設置に対する補助を行うほか、一定規模以上の太陽光発電施設の設置については、県独自のガイドラインの運用等により太陽光発電事業と地域との共生を図ってまいります。
豊島廃棄物等処理施設撤去等事業については、一昨年1月以降に確認された新たな廃棄物の処理が昨年7月に完了し、また、昨年9月の直島桟橋の撤去により、直島側の施設撤去も全て完了いたしました。
現在は、豊島処分地の地下水について、揚水井等による浄化に加え、化学処理や土壌の掘削・除去等による浄化に取り組んでいるところであり、来年度は、処分地内の各地点の汚染状況に応じた対策をより一層強化し、実施してまいりたいと考えております。
本事業は、全国的に前例がない中で、課題を一つ一つ解決しながら進めていく必要があると考えておりますが、国の財政支援が受けられる令和4年度末までに地下水浄化対策や豊島処分地の関連施設の撤去、遮水機能の解除等が完了するよう、引き続き、徹底した経費削減と県民負担の軽減に努め、県議会をはじめ県民の皆様の御理解と御協力を得て、最後まで、安全と環境保全を第一に全力で取り組んでまいります。
また、深刻化するイノシシなどの有害鳥獣被害対策については、県主体の捕獲事業の継続実施に加え、新たに出没経路の調査や捕獲等の緊急対策を講じるほか、引き続き、侵入防止対策や集落に寄せ付けない環境づくりや捕獲効率の向上など、課題ごとにきめ細かく対応していきます。
人と動物との調和のとれた共生社会の実現に向けては、「さぬき動物愛護センター・しっぽの森」において、新たに、県内各地へ出向いた譲渡会等の出張事業を実施するとともに、ボランティアの方々との連携強化に努め、犬猫の譲渡を一層推進していくほか、地域の住民や児童と連携して野犬や野良猫を減らすための取組みを実施するなど、犬猫の殺処分数減少に向けて取り組んでまいります。
次に、「農山漁村を元気にする」については、県民の皆様の森林・林業への理解をより一層深めていただくため、引き続き、「森とみどりの祭典」を開催するほか、広く県民の皆様に、みどりづくり活動等に参加していただく「みどりの学校」を運営するなど、県民総参加の森づくりを進めるとともに、「香川県県産木材の供給及び利用の促進に関する条例」に基づき、県産木材の安定供給と利用拡大に向けた取組みを一層推進いたします。
さらに、農業者など地域が協働して行う水路やため池等の保全管理活動の促進、及び周辺環境や農村景観等に配慮した施設整備により、多面的機能、集落機能の維持・発揮に努めるとともに、魅力あふれる地域資源を発掘・活用し、都市住民との交流や農村地域への移住・就農を促進していきます。
次に、「アート県の魅力を高める」についてであります。
昨年、国内外から多くの来場者をお迎えした瀬戸内国際芸術祭については、これまでの作品等を生かした継続的活動であるアートせとうち事業に取り組むとともに、2022年の次回開催に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。
また、四国遍路の世界遺産登録に向けては、札所寺院等の文化財調査や普遍的価値の研究に加えて、調査報告会やまちづくり講座など、国の暫定一覧表への追加記載を展望した準備を進めるとともに、四国4県をはじめ産学官民が一体となった世界遺産登録推進協議会とも連携し、一層の機運醸成に取り組みます。
さらに、香川県立ミュージアムや東山魁夷せとうち美術館において、質の高い展覧会を開催するなど、文化芸術に親しむ機会の充実を図るほか、高度で洗練された独自の技法を有する香川漆芸の魅力発信や漆芸作品の販売支援に重点的に取り組んでまいります。
次に、「スポーツ県をめざす」については、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けて、4月18日・19日の2日間、県内8市9町で行われる聖火リレーを、安全かつ着実に実施するとともに、ハンガリー代表カヌースプリントチームやクロアチア代表陸上競技チームの事前合宿を受け入れ、相手国との相互交流につなげてまいります。加えて、パラリンピックや障害者スポーツに対する関心を高めるため、8月には、聖火フェスティバルなどのイベントを行いたいと考えております。
また、東京オリンピック・パラリンピックに、本県出身選手が一人でも多く出場し、活躍できるよう、強化指定選手に対して支援を行うとともに、国際舞台で活躍できる本県出身のアスリートを輩出するため、スポーツの豊かな素質を持つ小学生の発掘・育成や、将来性豊かな中高校生選手の育成・支援に努めるなど、ジュニア期からの一貫した育成・強化に取り組み、より一層の競技力の向上を図ります。
このほか、市町とも連携、協力した地域密着型のスポーツチームへの活動支援等を通じて、県民のチームに対する愛着を育み、応援する機運の醸成に一層努めてまいります。
以上、御説明しました内容により編成した令和2年度当初予算案は、一般会計の総額で、4,720億2,900万円となり、特別会計は、国民健康保険事業など16の特別会計で、総額3,185億1,500万円余、病院事業会計は、収益的支出が283億6,400万円余、資本的支出が21億8,600万円余、流域下水道事業会計は、収益的支出が21億9,900万円余、資本的支出が11億5,800万円余となっています。
次に、第5号議案の令和元年度一般会計補正予算議案について、その内容を御説明いたします。
この補正予算につきましては、令和元年度の国の補正予算を受け、防災・減災対策等を実施していくため、御提案したものであります。
まず、公共事業については、河川の護岸の耐震化や河道掘削のほか、道路、ため池などにおいて、防災・減災対策等を推進いたします。
また、国の補助事業を活用して、県立高校等に校内通信ネットワークを整備するほか、幅広い世代の就農に向けた農業教育体制の充実を図るために行う農業大学校の栽培温室の整備や、四国4県で高機能素材関連分野の共同事業に取り組むための機器の整備に要する経費などを計上しようとするものであり、これら補正予算の総額は、73億2,900万円余となっております。
そのほか、予算外議案として御提案申し上げております議案は、地方自治法の一部改正に伴い、知事や職員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときの求償上限額を定める「知事等の損害賠償責任の一部免責に関する条例議案」の新規制定が1議案、法人県民税の法人税割について超過課税の適用期間の延長を行う「香川県税条例の一部を改正する条例議案」など一部改正の条例が19議案、「直島町における風評被害対策条例を廃止する条例議案」の廃止条例が1議案、そのほか、「第2期かがわ創生総合戦略の策定について」などが10議案、合わせて31議案であります。
以上、令和2年度当初予算関係議案等の概要等について御説明いたしましたが、議員の皆様方におかれましては、御審議の上、よろしく御議決賜りますようお願い申し上げまして、私の説明を終わります。
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