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議案のご説明、ご報告に先立ち、一言申し上げます。
この度の台風18号に伴い、お亡くなりになられた方々に、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
さて、ただいま上程されました議案のご説明に先立ち、3点についてご報告いたします。
第1点は、サミット情報通信大臣会合の開催についてであります。
2016年の主要国首脳会議・伊勢志摩サミットの関係閣僚会合の一つであります情報通信大臣会合が、来年4月29日、30日に高松市で開催されることが決定しました。
この関係閣僚会合の誘致に当たっては、昨年10月に、「2016年主要国首脳会議に係る関係閣僚会合香川県誘致推進協議会」を設置し、県議会はもとより、高松市などの関係市町や地元経済界などと連携し、官民一体となった誘致活動を積極的に行ってきたところであり、今回の開催決定は、こうした取組みの成果として大変喜ばしいものであると考えております。
四国で初めてのサミット関係閣僚会合の開催により、本県のみならず四国全体の観光振興や地域経済への波及など、地域の活性化に大きな効果が期待でき、地方創生の観点からも大変意義深いものであります。
また、2016年は第3回瀬戸内国際芸術祭が開催される年でもあり、世界の宝石とも称される瀬戸内海の美しさや現代アートなど、本県の持つ地域特性を国内外にアピールできる絶好の機会であります。瀬戸内海を舞台とした快適な環境のもと、お接待やおもてなしの文化を持つ本県での関係閣僚会合の開催で、世界各国から出席される皆様に深い感銘を与えるとともに、瀬戸内地域に人を呼び込み、人々の交流を増やしていく契機となるよう、官民を挙げて取り組んでまいります。
先月1日には、関係閣僚会合の開催準備や運営に関する事務を円滑に実施するため、高松市からの職員の派遣協力もいただき、交流推進部内にサミット閣僚会合推進室を設置したところであり、今後、関係市町や関係団体、所管となる総務省などと緊密に連携を図りながら、本会合の成功に向け、万全を期してまいります。
第2点は、瀬戸内国際芸術祭についてであります。
瀬戸内国際芸術祭については、来年3月の開幕に向けて、6月に高松でキックオフイベントを開催し、芸術祭の会場となる島々の関係者やメディアなどおよそ400名の方々にご参加いただき、アートプロジェクト・イベントや新しい公式ポスターの発表を行うなど、機運の盛り上げを図ってきたところであります。
誘客宣伝活動では、国内で開催されている他の芸術祭はもとより、ミラノ国際博覧会など海外においても効果的な情報発信を行ったほか、前回の芸術祭よりも1か月以上前倒しをして鑑賞チケットの販売管理業者を決定し、作品鑑賞パスポートの早期の販売開始に向けて取り組んでいるところであります。
今後は、地元市町や関係機関と密接な連携を図りながら、会場ごとに展開するアートプロジェクト・イベントの事業企画のほか、海上交通や各島内での交通対策、増加している外国人旅行者への対応等の受入態勢の整備などを盛り込んだ「事業別詳細計画」について、来月を目途に策定することとしております。
さらに、今回の「ツーリズムEXPOジャパン2015 第1回ジャパン・ツーリズム・アワード 国内・訪日領域 地域マネジメント部門 部門優秀賞」の受賞を効果的に活用しながら、東京、大阪での企画発表会の開催や海外でのプロモーション活動、大都市圏の旅行会社を対象とした商談会を行うなど、半年後に迫った芸術祭の開幕に向けて全力を挙げて準備に取り組んでまいります。
第3点は、欧州3か国訪問についてであります。
過般、私は、県産品のトップセールスや、イタリア・パルマ市及びスペイン・ガリシア州との協定の締結、ミラノ国際博覧会への出展などで、欧州3か国を訪問してまいりました。このうち、パルマ市及びガリシア州との協定の締結、ミラノ国際博覧会の香川県催事などの行事につきましては、辻村議長をはじめ県議会視察団の皆様にもご同席をいただき、交流の促進や本県のPRに努めてきたところであります。
まず、フランスでは、オリーブ牛と日本酒、果物を、イタリアでは盆栽についてトップセールスを行い、それぞれのバイヤーと有意義な意見交換ができたと考えており、今後の県産品の販路拡大に向けて期待できると感じています。
また、パルマ市では、同市との間で交流協定を締結し、これを契機として、今後、経済や観光、文化、スポーツなど様々な分野での交流を進めていくこととしております。
ガリシア州では、四国4県と同州との協力協定を締結し、今後、「四国八十八箇所霊場と遍路道」と世界遺産「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」との交流を深めていくことを確認しました。続く国際シンポジウムに、私もパネラーとして参加したところであり、この訪問により、相互理解が深まるとともに、世界遺産登録に向けて、一歩、歩みを進められたと考えております。
さらに、ミラノ国際博覧会の日本館での香川県の展示では、「食」や「盆栽・工芸品」などの紹介のほか、瀬戸内国際芸術祭や観光地のPR、うどん打ち実演などのステージイベントを行いました。私もオープニングセレモニーに参加し、香川の「食」のPRや、オリーブ牛肉うどんの振る舞いを行い、多くの来場者の皆様から「Buono(ボーノ(イタリア語で「美味しい」の意味))!」との声が聞かれ、パスタと同様の小麦の食文化を持つ香川県が受け入れられたと感じています。
今回の訪問を通じて、本県の持つ魅力の発信と、文化等をはじめとした交流の大切さを改めて感じたところであり、引き続き、欧州における本県の認知度向上や、より一層の観光客の誘客、県産品の販路拡大に努めるとともに、パルマ市やガリシア州との交流も深めてまいりたいと考えております。
さて、今議会に提案いたしました議案は、平成27年度一般会計補正予算議案など11議案であります。
第1号から第3号議案までは補正予算関係でありまして、その主な内容をご説明いたします。
第1号議案の一般会計補正予算議案のうち、第1点目は、昨年来から取り組んでおります人口減少・活力向上対策についてであります。
まず、本県の地場産品である「香川漆器」、「庵治石」、「丸亀うちわ」、「手袋」の地場産業組合が行う商品販売のプロモーション等を支援するとともに、オリーブ産業やマーケットに関する調査をはじめ、オリーブの機能性成分の分析、オリーブ栽培におけるAI(アグリ・インフォマティクス(農業情報科学))農業の実現に向けた取組みなどを通じてオリーブ産業の強化を推進し、産業振興による働く場の確保を図ってまいります。
次に、都市圏の潜在的なUJIターン希望者と地域企業の求人ニーズを結びつけ、地域と企業の成長を後押しする「プロフェッショナル人材戦略拠点」を設置し、移住・定住を促進してまいります。また、先端技術を有する研究機関等と連携して行う低カリウムレタス等健康野菜の省電力生産モデルへの取組みを支援するとともに、農作業を含む運動モニタリングを通じた運動支援と県産品を活用した健康レシピの開発を行うことにより、健康長寿の香川づくりを進めてまいります。
さらに、来年3月に開幕する瀬戸内国際芸術祭の総合的な広報PRを推進するとともに、来年2月に開催予定のさぬき映画祭において、演劇と映画をコラボレーションさせた新たな取組みを行い、魅力ある地域づくりを進めてまいります。
加えて、ITを活用した先進的な捕獲システムの導入や、市街地等におけるイノシシ被害を踏まえた県捕獲隊による捕獲実施箇所の追加により鳥獣被害の低減を図るとともに、農業従事者の高齢化や集落機能の低下などにより、農村地域の持つ様々な機能が失われつつある中、農業生産基盤の整備を促進することにより、農地や集落機能を維持し、農山漁村を元気にしてまいります。
また、伊勢志摩サミットに先立ち、情報通信大臣会合が高松市で開催されることに伴い、開催準備、関連行事等の実施や、サンポート高松周辺のWi−Fi設備の充実を図るとともに、四国4県が連携する各観光地の案内看板の多言語による情報提供の充実や、常時多言語に対応可能な観光案内所の高松駅への設置など外国人観光客の受入環境を整備するほか、パルマ市との交流協定の締結を機に、「音楽を通じた青少年の交流事業」を実施し、交流人口の拡大を図ってまいります。
第2点目は、国から交付される医療介護提供体制改革推進交付金等を活用した地域医療介護総合確保対策についてであります。
まず、医療関係については、回復期リハビリテーション病棟等への機能転換に係る施設整備に対する補助、在宅の重症心身障害児及び障害者の短期入所の受入体制整備に対する補助、歯科専門職の資質向上のために必要な機器の整備に対する補助などを行おうとするものであります。
次に、介護関係については、地域密着型特別養護老人ホーム整備等を支援する市町に対する補助、現任介護職員等の各種研修受講期間における代替要員の確保に要する経費の補助、「認知症初期集中支援チーム」のチーム員や「認知症地域支援推進員」に対する研修などを行おうとするものであります。
このほか、県立丸亀競技場のネーミングライツ導入に伴う競技用設備の更新、台風11号により破損したサンポート高松大型テント広場のテントの修復、物流の効率化を図るための大型船舶に対応する岸壁の改良工事に伴う漁業補償、法人事業税の所得割の税率の引下げと外形標準課税の拡大等が行われることに伴う税務システムの改修、事業期間の終了等に伴う経済対策基金の残額の国への返還に要する経費を計上しようとするものであります。
なお、平成26年度の一般会計決算剰余金は、地方財政法の規定に基づき、その2分の1相当額を財政調整基金に、9月補正予算に活用する財源を除いた残額については、今後に備え、県債管理基金にそれぞれ積み立てることとしております。
以上が歳出の主要なものでありますが、これらにより、今回の一般会計補正予算の総額は47億2,600万円余となっており、財源としては、繰越金37億4,400万円余、国庫支出金4億5,700万円余、繰入金4億5,100万円余、県債4,800万円、諸収入2,400万円余などとなっております。
第2号議案は、特別会計について、繰越金の確定に伴う補正を行うものであります。
第3号議案は、病院事業会計について、県立中央病院に、エボラ出血熱など一類感染症への対応が可能な感染症病棟を整備するために必要な経費を補正しようとするものであります。
第4号議案は、香川県産業技術センターに導入した機器について使用料を設定する等のため、使用料、手数料条例の改正を行うものであります。
第5号議案は、下水道法の一部改正に伴い、関係条例について引用する条項を改めるものであります。
第6号議案は、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部改正に伴い、所要の改正を行うものであります。
第7号議案は、地方財政法等の規定に基づき、県が行う建設事業に対する市町負担金について、第8号から第10号議案までは、坂出高校校舎棟改築工事、観音寺中央高校工業科棟改築工事及び小豆地域統合高校第1体育館建築工事の工事請負契約の締結について、第11号議案は、県営住宅家賃の長期滞納者に対する訴訟の提起について、それぞれ議会の議決を得ようとするものであります。
以上、提案いたしました議案につきまして、その要旨をご説明いたしましたが、議員の皆様方におかれましては、ご審議の上、よろしくご議決賜りますようお願いいたしまして、説明を終わります。
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