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ただいま上程されました議案の御説明に先立ち、4点について御報告いたします。
第1点は、瀬戸内海国立公園指定90周年記念事業についてであります。
瀬戸内海国立公園は、昭和9年に、我が国最初の国立公園として指定され、今年、90周年を迎えました。
本年3月16日の指定日には、最初に指定を受けた展望地である屋島において記念のキックオフイベントを行い、多くの方々とともに、節目となる年のお祝いをしたところであります。
この週末には、岡山県と連携して、瀬戸内の恵みを体感できる食のイベント「つながる食の大博覧会」を、7月15日の海の日には、環境保全意識の醸成を図るため、瀬戸内海の環境を考えるシンポジウムを開催するとともに、8月17日には、瀬戸内海公園の指定に大きく貢献した小西 和氏の出身地、さぬき市の津田の松原で、花火大会を開催いたします。
そのほか、瀬戸フィルハーモニー交響楽団によるコンサートや、瀬戸内海歴史民俗資料館で瀬戸内海を楽しむ見学ツアーなど、瀬戸内の自然や景観、歴史、食、文化・アートを体感できるさまざまな記念事業を、年間通じて県内各地で実施し、瀬戸内海国立公園の認知度を高めてまいります。
瀬戸内海は、その多島美が「世界の宝石」とも称えられる美しい景観であり、本県にとって貴重な財産であります。そのすばらしさ、大切さを次世代に引き継ぎ、今後も守り伝えていくための大きな弾みとしてまいります。
第2点は、瀬戸内(せとうち)国際芸術祭2025についてであります。
来年4月18日に開幕する瀬戸内国際芸術祭2025まで、300日余りとなりました。
6回目となる次回の芸術祭では、「海の復権」というコンセプトの初心に還り、これまでの会場において蓄積された作品展開を発展させるとともに、より多面的な瀬戸内海の魅力を伝えるため、新たに、本県沿岸部の志度・津田エリア、引田エリア、宇多津エリアを会場として加え、過去最大の全17エリアで開催することとしております。
また、改めてアジアの国や地域を中心とした海外との連携に力を入れるほか、将来を担う子どもたちが豊かな心を育めるよう、学校教育との連携にも取り組んでまいります。
今月中旬には香港でプロモーション活動を行うなど、国内外に向けて広報活動を本格化しており、秋には、東京において各種メディアや旅行会社などを対象に、企画発表会を開催することとしております。
瀬戸内海国立公園指定90周年から瀬戸内国際芸術祭2025、さらには大阪・関西万博という一連の流れにより、瀬戸内海への関心や注目が一層高まるものと考えております。
この流れを千載一遇のチャンスと捉え、積極的な取組みを行い、本県の活性化につなげてまいります。
第3点は、国際航空ネットワークの拡充についてであります。
高松空港の国際航空ネットワークの拡充につきましては、県議会の御理解をいただきながら、積極的に取り組んでまいりましたところ、香港線が本年3月31日に週3往復から5往復に増便され、上海線が4月2日に週3往復で運航再開、今月23日から4往復に増便されるほか、ソウル線は、週7往復で就航しているエアソウルに加え、7月18日から、ジンエアーが週7往復で定期路線を開設することとなります。
私としましては、これらの定期路線をしっかりと発展させるとともに、台中、さらには、タイ、ベトナムなどの東南アジア方面への新規路線開設に向けて、航空会社はもちろん、高松市や高松空港株式会社等とも連携しながら取り組むことにより、本県の交流人口の拡大や地域経済の活性化を図ってまいります。
第4点は、令和5年度一般会計の決算見込みについてであります。
「人生100年時代のフロンティア県」の実現に向けた初年度である令和5年度は、加速する少子化局面の打開を図る対応をはじめ、経済と財政の好循環を生み出すための企業誘致やスタートアップ支援などに重点的に取り組むとともに、前年度に引き続き、国の補正予算を活用した原油価格・物価高騰対策や防災・減災対策などに取り組んだ結果、 歳入総額5,092億3,200万円余、歳出総額4,944億8,700万円余、実質収支は68億8,500万円余の黒字となる見込みであります。
今後とも、「財政運営ビジョン」に沿って財政の持続可能性を確保しつつ、「人生100年時代のフロンティア県」の実現のため、各種施策を積極的に推進してまいります。
さて、今議会に提案いたしました議案は、令和6年度一般会計補正予算議案など14議案であります。
第1号議案の補正予算議案について、その内容を御説明いたします。
今回の補正予算は、国の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」を活用して、家庭・企業等における脱炭素の推進を図ろうとするものであります。
まず、既築住宅における住宅用太陽光発電設備及び家庭用蓄電池の設置に要する経費を補助するとともに、新たに、県内中小企業等に対して、事業者用太陽光発電設備の設置及び省エネ改修に要する経費を補助しようとするものであります。
また、県有施設における太陽光発電設備の導入に向けて、県との電力販売契約に基づき太陽光発電設備を整備する事業者に対して、その整備費用を補助しようとするものであります。
以上が歳出の内容でありますが、これらにより、今回の一般会計補正予算の総額は1億7,800万円となっており、財源としては、国庫支出金1億7,300万円、財政調整基金からの繰入金500万円となっております。
次に、第2号議案は、関係省令の一部改正に伴い、過疎地域において県税の課税免除の対象となる特別償却設備の取得等の期限を3年間延長しようとするもの、第3号議案は、地域再生法等の一部改正に伴い、地方活力向上地域における県税の特別措置の対象となる特定業務施設整備計画の認定期限等を延長するとともに、課税免除等の対象施設を追加するもの、第4号議案は、介護保険法等の一部改正に伴い、引用している条項等を改めるもの、第5号議案は、大麻取締法の改正に伴い、免許申請等の手数料の種別を改めるとともに、引用している法律名称等を改めるものであります。
第6号議案は、個人番号の利用の対象となる、外国人に対する生活保護法の規定に準じて行う給付金の支給事務について、生活保護法等の一部改正に伴い、「進学準備給付金」を「進学・就職準備給付金」に改めるもの、第7号議案は、関係法令等の一部改正に伴い、県営住宅における水道技術管理者の資格について、1級土木施工管理技士を追加する等の改正を行うもの、第8号議案は、国立大学法人法等の一部改正に伴い、引用している条項等を改めるもの、第9号議案は、警察職員の災害警備等手当について、大規模な災害に係る業務に従事した場合の支給額等の改定を行おうとするものであります。
第10号から第13号議案までは、香川県立アリーナで利用するサイネージ設備、館内ネットワーク設備、器械体操器具及び新体操床マット 並びに スタッキングチェアなどの財産の取得について、第14号議案は、観音寺港三本松地区公有水面埋立地の売却について、それぞれ議会の議決を得ようとするものであります。
以上、提案いたしました議案につきまして、その要旨を御説明いたしましたが、議員の皆様方におかれましては、御審議の上、よろしく御議決賜りますようお願いいたしまして、説明を終わります。
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