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公開日:2024年8月20日

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知事記者会見 令和6年8月19日(月曜日)

知事記者会見録

  • 日時:令和6年8月19日(月曜日)13時00分から14時00分
  • 場所:香川県庁本館9階 県政記者室
  • 作成:広聴広報課

 

 


報告項目

・日下尚選手への表彰等について
・ベトナム訪問について
・前月の交通死亡事故について
 

報告事項

知事:
【日下尚選手への表彰等について】
私から3点ご報告ですけれども、1点目は、先日のパリオリンピックのレスリングで金メダルを獲得されました日下尚選手に対しまして、香川県から県民栄誉賞を新設して、お贈りをしたいと考えております。表彰は日下選手が香川県の方に戻られる今週8月23日金曜日の16時半から私の方を表敬訪問いただく予定になっておりますので、その場におきまして、この県民栄誉賞をお贈りしたいと考えております。詳細につきましては、お手元の資料をご確認いただければと思います。県民栄誉賞は今回新設をすることにいたしました。その趣旨につきましては、本県出身で初めてオリンピックの個人種目の金メダルを獲得するという輝かしい実績を挙げられ、広く県民に勇気と希望を与え、香川県の名を高めることになったという顕著な功績があったと判断をいたしまして新たに県民栄誉賞を設け、お贈りをしたいということでございます。
 【ベトナム訪問について】
2つ目は、私も参りますが、ベトナムの訪問についてでございます。後程、報道提供もいたしますけれども、月末の8月26日月曜日から31日土曜日の5泊6日の日程でベトナムのホーチミン市、ハノイ市、ハイフォン市の3市へ訪問をする予定でございます。今回の訪問の主な目的は、ハノイ工科大学との覚書の締結、そしてハイフォン市との交流協定の締結などでございます。具体的な行程につきましては、お配りしている記者発表資料のとおりでございますけれども、主な内容につきましては、8月28日にハノイ工科大学と覚書の締結を予定しております。こちらは高度外国人材の香川県への受入れ促進に向けまして、本県が主催をして日本語教育、香川県や香川県内の企業の魅力発信を行う講座をハノイ工科大学に設けて、ハノイ工科大学の学生に受講していただく、これに関係する覚書でございます。それから8月29日のハイフォン市との交流協定でございますけれども、平成17年より本県と交流を行ってまいりましたハイフォン市とさらなる交流を拡大するために、今回交流協定の締結をするものでございます。この他JICAの海外協力隊員、本県からベトナムに行っておられる隊員の方との意見交換、そして在ベトナム日本大使館、JICAのベトナム事務所、ベトラベル航空などエアラインへの訪問を予定しております。今回私は知事になって初めてのベトナム訪問となります。詳細につきましては、ハノイ工科大学の覚書に関しましては労働政策課、ハイフォン市との交流協定の締結や在ベトナム日本大使館、JICAベトナム事務所の訪問については国際課、そして航空会社等への訪問については空港振興課にお聞きをいただければと思います。
【前月の交通死亡事故について】
3点目は、7月の交通死亡事故でございます。お手元にマンスリーレポートがございます。残念ながらこの7月に3件の交通死亡事故で4人の方がお亡くなりになりました。3件とも昼間の発生であります。7月12日の下の表の真ん中の欄の案件ですけれども、さぬき市大川町の片側1車線の市道で漫然運転をしていたとみられる普通乗用車が左に斜交して路側帯付近にいた歩行者に衝突して歩行者の女性がお亡くなりになるという事故でございます。この7月、8月の暑さからくる気の緩みや疲労の蓄積などによる居眠り、そして漫然運転に起因する事故が多くなる傾向でございます。まだまだ残暑の厳しい事故でありますので、この機会に夏の事故防止のポイントを今回お話させていただきます。
1つ目は、「安全確認の徹底」であります。漫然運転は特に危険でありますので通り慣れた道でありましても、しっかりと運転に集中して安全確認の徹底をお願いしたいと思います。それから2つ目は、夏休み期間中でドライブや旅行の機会も増えますので、時間に余裕を持った計画での運転をお願いしたいと思います。それと3つ目は、夏休み期間中は行動範囲が日頃と違って、日頃行かないところに出かける機会もありますので、そういった方がおられることを前提にした安全運転を特に注意をお願いしたいと思います。4つ目は、これは日頃からのことでありますけれども、シートベルトの着用、特に後部座席の着用でございます。5つ目は、この夏は特に車両の機能が熱によっていろいろな不調を起こしやすい時期でございますので、車両点検の実施をお願いしたいと思います。また機会を設けていただいて、交通事故の防止についての広報にご協力をいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
私からの報告は以上でございます。
 

質問項目

1.上海、香港訪問について
2.JR四国のダイヤ改正等について
3.日下尚選手への表彰等について
4.ベトナム訪問について
5.南海トラフ地震臨時情報の県内への影響について
6.水道原水でのPFASについて
7.四国新幹線について
8.少子化対策について
 

質問事項

幹事社:2点質問させていただきます。
1点目、上海、香港訪問についてです。先日実施した海外訪問について、何か成果や収獲などあったか伺いたいです。
2点目、JR四国のダイヤ改正等についてです。JR四国はダイヤ改正に伴い、9月29日から普通列車17本を減便し、最終列車4本を繰り上げます。利用者が落ち込んでいることに加え、人手不足も要因だとのことですが知事の受け止めを伺いたいです。また、新県立アリーナについて、知事は必要に応じて鉄道事業者に増便をお願いするとしていましたが、これについて増便の実現を可能と考えるか伺いたいです。

知事:
【1.上海、香港訪問について】
1つは、先日私が参りました上海と香港の訪問についてのご質問でございます。大きく3点のご報告をしたいと思います。1つは、上海では高松空港との直行便がある春秋航空の関係者、春秋グループの王会長、そして王総裁、このお2人を初めとする幹部と意見交換をいたしました。また香港では高松空港に直行便が就航している香港エキスプレスの幹部の方々と意見交換を行いました。そして今、上海は週4便、香港は週5便でありますけれども、非常に両者とも搭乗が好調であると。そしてそれぞれ両国から香川県を見た場合の瀬戸内を中心にした香川の魅力について大きな関心が広がってきていること、そして香川が中四国のエリアの中で交通の利便性が非常に高く、ここに降りたつことで周辺のエリアにも周遊ができる。この2つのことから今後の搭乗については拡大されるのではないかという見通しを持っており、将来のデイリー化を視野に入れての増便の検討をしていきたいという前向きな発言がございました。私としても現行の就航便について、さらなる搭乗率の向上に向けて、いろいろな取り組みを両エアラインと協調してまいりたいと感じたところであります。それから2点目でございますけれども、香港で高松のサンポートに立地する工事が先日開始されましたけれども、マンダリンオリエンタルホテルの本部の幹部の方と意見交換をさせていただきました。香港のマンダリンオリエンタルホテルも見せていただきました。1つ私が感じたことは、このマンダリンオリエンタルホテルの中にはたくさんのレストランがございました。その中で90%以上のレストランの利用者は、ホテルに宿泊される方以外の方が利用をされているということでございます。マンダリンホテルについては世界で40箇所程度しか立地がないという最高級中の最高級のホテルであり、この立地自身が香川にとって世界の中での目印になるという大きな期待をしているところでありますけれども、それとともに今回の実際のマンダリンホテルの運営、経営の方針をお聞きして香川に立地した場合に、香川県民の利用についても大きな期待ができるのではないかなと感じたところでございます。こういったことを踏まえて、サンポート地区のにぎわいづくりについても、このマンダリンホテルの立地を生かしたことをより進めていかないといけないと感じたところでございます。それから3点目でありますけれども、エアラインの訪問とホテルの訪問に加えまして、上海のクルーズ船の運営会社であるチャイナ・マーチャンツ・バイキング・クルーズ社を訪問いたしまして代表者の方と意見交換をいたしました。高松へのクルーズ船の寄港についてトップセールスを行いました。それから中国と高松港との間で国際コンテナの定期航路を運航している船会社であります上海民生輪船有限公司を訪問いたしまして、高松港のコンテナターミナルの今の船の就航の継続、そして拡充について、こちらもトップセールスを行ったところでございます。内容についてはこの3点でございます。
【2.JR四国のダイヤ改正等について】
2つ目のご質問はJR四国のダイヤ改正のご質問でございました。9月29日から普通列車17本を減便し、最終列車4本を繰り上げるということについてでありますけれども、JR四国からは今回のダイヤ改正については、利用者がコロナ禍前の水準に回復していないこと、そして乗務員が不足していることが要因とお聞きをしております。一方、鉄道は社会経済活動を支える基幹的なインフラであり、県民生活に不可欠な重要な移動手段でありますので、JR四国においては引き続き乗務員の確保に取り組んでいただきたいと思います。そしてこのインバウンド需要の取り込み、さらなるそれ以外の国内需要についても一層の利用促進に取り組んでいただいていきたいと思います。県としてもこういった減便がまた元に戻っていくように何ができるのか、求められているのか、しっかりと検討していきたいと考えております。2点目のアリーナオープン後の大規模イベント時のアクセスに関係してのJRの増便のご質問であると思います。これについては従来において、大規模イベントが行われた際に臨時列車の運転を行っていただいているケースが松山の件、そして国営まんのう公園での「MONSTER baSH」の件でもそういった増便がされている例がございます。県立アリーナの大規模イベント時にも、このような例を踏まえながらJR四国には増便をお願いしていくことになると思います。現時点での具体的なものはまだございませんけれども、ぜひ増便の実現をお願いしたいと考えております。
以上でございます。

【3.日下尚選手への表彰等について】
記者: 県民栄誉賞の関係で伺います。今現在、文化勲章の受賞者ですとかメダル獲得者に対する表彰として知事表彰があると思うのですけれども、こことの違い、今回授与の理由についてのご説明はありましたけれども、改めて新設する意図というか理由の部分はちょっとわからなかったのでもう一度ご説明いただいてもよろしいでしょうか。
 
知事:今おっしゃられたものは特別功労と呼んでいる知事表彰であると思います。この表彰についてはオリンピック、パラリンピックでメダルを獲得した者というものが基準になっておりまして、これまでもこれに応じてこの特別功労をお贈りさせていただいたことがございますけれども、今回個人種目で金メダルを獲るという初めての実績を踏まえて知事表彰の特別功労を越える功績があると判断をいたしまして、新たに県民栄誉賞を創設しましてお贈りをさせていただきたいと思います。そして、そういう意味で今回新設する県民栄誉賞につきましては、オリンピック、パラリンピックにおいて金メダルを獲得した方またはノーベル賞などを獲得した方、こういった方にお贈りをしたいと思います。

記者:今のお話を聞きますと基本的には国際的な試合ですとか大きなトーナメントのトップ優勝ですとか、その賞の受賞者への授与を念頭に置かれているということでしょうか。
 
知事:はい。今具体的に念頭に置いているのがオリンピック、パラリンピックでの金メダル、そしてノーベル賞ということがございます。その他それに相当するような国際的な栄誉なものを獲得された場合というのは、またその時において適切に判断していきたいと思います。

記者:こちらの取材不足だと恐縮ですけれども、今回は個人種目では確かに初なのですけれども、団体は特に初ではないですよね。

知事:はい。
 
記者:今回、個人だから特別功労を超えるというご判断に至っているのでしょうか、そこの違いを教えてください。

知事:おっしゃる通りです。

記者:日下選手が県民栄誉賞を受賞されるということで受け止めの方をお願いします。

知事:今回のオリンピックでの金メダル獲得でありますけれども、長年の本人の努力の結果、こういった輝かしい栄誉を得られたということで大変敬意を表したいと思います。そして、その獲得が広く県民に勇気と希望を与えていただいたと思います。特に後に続くお子さんたちに対しての希望という面では大きなものがあったのではないかなと思います。そして併せて、香川県という名を日本全国にまた世界にも伝えていただいたということも非常に今回の獲得で嬉しいことでございます。

【4.ベトナム訪問について】
記者:次にベトナムへの訪問についてお伺いします。まずハノイ工科大学との覚書の締結ということなのですけれども、そもそもどういうきっかけでハノイ工科大学と締結の話になったのかということと、これによる効果というものはどういうものが考えられるのかお伺いしてもよろしいでしょうか。

知事:ハノイ工科大学の卒業生は非常に優秀な技術者の方がたくさんおられて、これまでにもたくさんの方が日本にも来られております。そういう実績がある中、今の人材不足の状況で、特に優秀な技術者の不足が顕著になっており、多くの方に来ていただきたい、その時にネックになるのが日本語であります。日本語を学んでいただくことが大事ということに至りまして、先方の大学と協議をしまして、香川県からいわゆる日本で言う寄付講座のような形で大学の中に日本語講座、そして講座の中に、香川県のいろいろな企業の紹介もできるようなコマも設けて寄付講座のような形で設けたらどうかというお話を大学といたしまして、合意に至ったという経過でございます。

記者:これによる効果というのはどういったものを期待されているのでしょうか。

知事:日本語のコミュニケーションが非常に重要でありますので、今回設けられた日本語講座によって一定の日本語の能力が得られ、かつ香川の企業にも関心を持っていただくことで香川の企業への就職、こういったものに繋がってくるのではないかと考えております。

【5.南海トラフ地震臨時情報の県内への影響について】
記者:先週まで南海トラフ地震の臨時情報が出されておりました。県内での宿泊だったり観光への影響について香川県の方で把握されているものがあればお願いします。

知事:まず旅館の宿泊のキャンセルですけれども、高松市内そして琴平、小豆島、こういったところの旅館やホテルでキャンセルが発生したというお話を伺っております。観光地の影響でありますけれども、1つはイベントの中止とか海水浴場の利用制限などについてはございませんでした。それから、例えば主要な観光施設である栗林公園につきましても昨年以上の訪問が同時期にあったということで、そういった観光地そのものへの誘客には大きな影響はなかったのではないかと思っております。交通機関については全般的に見ると、大きな影響は香川県下ではありませんでしたけれども、唯一サンライズ瀬戸・出雲が8月8日から14日まで運休したという影響があったということでございます。

記者:県内への影響がそれほど大きくないというお話だったのですけれども、例えばこういった宿泊施設のキャンセルなどの影響に対して支援だったりとか補償だったりとかそういったところは県としてはどうお考えでしょうか。

知事:今回のことについては現時点でそういったキャンセル等があったことに対しての補償ですとか支援とかそういったことは予定はございません。

記者:先週まで臨時情報を出されまして、香川県または市町の方でもいろいろ対応がありましたけれども、香川県としては今後同じように臨時情報が出された際にどのように取り組んでいくつもりでしょうか。

知事:今回、大規模な地震の可能性が平常より高まったということで、避難場所、避難経路の確認、家具の固定そして備蓄品の確認、これらをもう一度それぞれ一人一人が行ってほしいという呼びかけをしたところでございます。今後同様なことについても、まずはそういったことを働きかけてまいりたいと思います。

【6.水道原水でのPFASについて】
記者:観音寺市でPFASが暫定目標値を上回ったという事態についてお伺いしたいのですけれども、1回暫定目標値を上回って、そのあと県の調査では暫定目標値を下回ったとあるのですが、県の方では暫定目標値を上回った原因についてはどのようにお考えでしょうか。

知事:香川県広域水道企業団の浄水場の中で利用する井戸の一つについて暫定目標を超過したことが確認されたわけですけれども、結論から言うと、なぜここでそういったことが起きたのかの原因は現在の時点では判明しておりません。この周辺、すぐ横に財田川がございます。財田川のその地点の前後区間において調査をいたしましたけれども暫定目標値から大幅に下回る値でございました。2つ井戸がありますけれども、もう1つの井戸からも暫定目標値を上回るような結果は得られませんでした。この1つの井戸からこういったものがなぜ確認されたか、検知されたか、についての原因は現時点ではまだ判明できておりません。

記者:その原因あたりは調査していく予定はあるのでしょうか。

知事:引き続き原因については調査をしていきたいと思います。

記者:観音寺のPFASの件で財田川の地点での検査を行って下回ったということと今後も行っていくということではあるのですけれども、香川県では今年度、県内5つの河川でPFASの検査をされたかと思います。それで観音寺の件がある前にその結果を公表されていずれも暫定目標値を下回ったということだったと思うのですけれども、今回の観音寺の件を受けて、県内の他の地点でもそういった調査を今年度行ったり、そういった予定はございますか。

知事:PFASに関係しては企業団の方で令和4年度から年4回、水道管の末端の給水栓81地点での検査を行っております。そして今年度からさらに各浄水場に流れ込む原水135地点、浄水場の浄水55地点についても年4回、この検査を実施することにしております。この結果について企業団ホームページで公表しております。現時点で暫定目標値を上回った地点はありませんけれども、このような検査を今後とも継続して、結果も公表を続けてまいりたいと思います。

記者:企業団の方で調査をして発表するという形になるということでしょうか。

知事:はい。そのように考えております。

【7.四国新幹線について】
記者:四国新幹線の整備促進期成会の東京大会が今週あると思うのですけれども、改めて四国新幹線誘致に対する知事のお考えをお聞かせいただければと思います。

知事:四国新幹線の整備は、まさに今スタートすることが待ったなし、逆の言い方をすれば、機が熟した時期であると考えております。先日も私、全国知事会で福井市の方へ参りましたけれども、福井はこの3月に新幹線が開通して、大幅な首都圏からの人流の拡大も実績が上がっているということを確認いたしました。そして私も以前大阪に勤務していたときに、福井には何度も参りましたけれども、新幹線ができたことによるまちのにぎわいには大きな変化を感じたところであります。やはり人の流れ、香川への呼び込みということについてみると、飛行機ではやはり便数や一機当たりの乗客数にも限りがあります。それから高速道路についても、いわゆるマイカーでの平均的な移動距離は50キロ程度でありまして、例えば首都圏からマイカーで香川に来るというようなことについてはかなり限定的になります。そういったことも考えると、人の流れ、香川への誘客を行う意味で、この新幹線というのはどうしても将来的に四国に整備をしないといけないものであると考えております。そして今、北陸新幹線そして北海道の新幹線もいよいよ最終、今動いている整備新幹線の建設が終盤戦になってまいります。そういったものに引き続いて行うということを考えてみた場合に、今まさに法定調査を開始して具体的な工事着手に向けての準備をしていく、こういった期間が結構かかりますので、そういったことから考えても、これから調査に着手するということがもう待ったなし、機が熟している、こう思います。

【5.南海トラフ地震臨時情報の県内への影響について】
記者:先ほど南海トラフ臨時情報の件で、質問が出たかと思うのですけれども、それに関連して、初めての臨時情報が出たことに関して、どう知事が受け止められたというか、今回臨時情報終了しましたけれども、何事もなく、知事自身どう受け止められたかお伺いしたいです。

知事:やはり以前より懸念されている南海トラフ地震、30年で70%以上の確率ということでありましたけれども、今回の地震発生そしてそれに伴う専門家の判断による臨時情報の発表を受けまして、日頃からの地震発生、南海トラフに関連した地震発生に向けた備え、行政もそうですし、お一人お一人の備えをしっかりしないといけないということを改めて痛感をさせられたということかと思います。

記者:例えば、県内で水とか備蓄品が品薄になるとか、県内において、先ほど観光とか鉄道の話が出たと思うのですけれども、もし混乱があったというお話があれば、そういうお話をもしお聞きになっておられればお伺いしたいです。

知事:報道でホームセンターでのそういった備蓄品の購入が増えていることをお聞きし、そして主だった旅館やホテルからキャンセルがあったということをお聞きしたことなどから、今回初めての臨時情報の発表であったことで一定の県民の中においても、いわゆる日頃とは違うという気持ちが表れたのではないかなと思います。一方で、臨時情報発生から10日ほどになりますけれども、全体としては、その後のいろいろな状況をそれぞれ県民の方が把握をしていただいて、冷静さを保ちながら対応をしていただいたかなと思います。これからも、そういう場合においても、一方で冷静さを保ちながら、一方でより地震が起こったときの備えを強化するという、そういう心構えで対応いただけるように日頃から県としても、働きかけを県民の方にはしていきたいと思います。

記者:今回の臨時情報の発表がお盆の時期と重なっておりまして、今年、元旦の能登半島地震もそうだと思うのですけれども、帰省客とか観光客も多くて、あと休暇をとっている職員の方もいらっしゃったと思うのですけれども、こういった時期にその臨時情報の発表を受け、どう県として対応したか、また今後取り組みたいことがありましたら教えてください。

知事:今回のことで申しますと、行政としては県もそうでしたし関係する市町もそうでしたが、24時間の体制をとって情報収集にあたり、必要なことがあれば直ちに県民の方にお知らせできるような、こういう体制を取りましたけれども、今後ともそういうことが必要かなと思っております。そして県民の方の行動については今回のことで申しますと、通常の生活を続けながら起こったときの備えを、ということが適切であると思っておりましたし、この方向で県民の方も対応していただいたかなと思います。今後、臨時情報が出た場合についても、その時に適正に判断するということになろうかと思いますけれども、ベースとしては今回のことを踏まえた対応を県民にお願いをしていくことになると思います。

【4.ベトナム訪問について】
記者:2点ありまして、まずハノイ工科大学との覚書なのですが、同じような狙いをお考えであれば、他県も同じようなことをされるような気もするのですけれども、今回のハノイ工科大学と香川県の覚書締結というのは大学にとっては初めてなのでしょうか。

知事:ハノイ工科大学からは2県目だと聞いておりまして、1県目は滋賀県が行っていると聞いています。

【3.日下尚選手への表彰等について】
記者:もう1点、県民栄誉賞の件ですけれども、日下選手に贈られるその表彰状以外、記念品とか副賞がもしお決まりであれば教えてください。

知事:まだ決まっておりません。本人にもご希望を聞いてみたいと思います。

【5.南海トラフ地震臨時情報の県内への影響について】
記者:臨時情報に戻るのですが、今回、市民が防災への関心を今回の地震で高めた一方で、逆に自治体や公的機関では臨時情報への対応が定まっていないという、そういう側面も見えたかと思うのです。そういう中で、今後県として自治体や公的機関に対してどういった働きかけ、そしてまた県自体が今後の防災の計画にこの臨時情報をどう取り入れていくのか、もし決まっていたら教えてください。

知事:臨時情報が出た場合、これまでもどういう対応をしようかというのは、方針で決められております。今回もそれに沿った形の対応を行ってまいりました。そういうことではございますけれども、もちろん最初だということで、それぞれ県も市町も最初、正直驚いたこともありますし、その体制についてしっかりととれるところまでに幾らかの時間が要したということはあったかもわかりませんけれども、とるべき対応を決めていたこともあり、その体制の整備、そして何を県民に、市町にすれば市民、町民にしていただくように呼びかけるのかということについて、事前に用意してきたとおりの対応ができてきたのかなと考えております。

【3.日下尚選手への表彰等について】
記者:日下選手の件なのですけれども、日下選手の県民栄誉賞、香川をこう知らしめてくれたというところが1つのあれだと思うのですが、日下選手をとりあげる上でよく出てくるのが「うどん」という単語がよく出てくると思うのですが、香川はうどんが有名だということで、香川県はうどん県というのもやってきたと思うのですが、例えば「うどん県副知事」みたいなものを例えば1日授ける考えみたいなものはあるのでしょうか。

知事:現時点ではございません。日下選手が、今おっしゃられたように、うどんの話をしていただいたことは非常にうれしく感じました。また、香川の名前がそれによって広まったことは事実であると思って非常にありがたく、うれしく感じました。

記者:では、今後例えば日下選手はいろいろ出ていく上にあたって、何か香川県として支援していくものというのはあるのでしょうか。

知事:やはりレスリングについては、この後に続く吉田選手というのも非常に今の世代で、吉田選手の世代で国際級の実績も上げておられますし、そういった意味で、このレスリング種目というのが、非常に香川の中でレベルの高い位置になってきていることもあります。そういったことも踏まえて、このレスリングに対しての支援、東四国国体から力を入れてきた種目でありますけれども、より今後そういったところへのサポートを強化したいと思います。

【5.南海トラフ地震臨時情報の県内への影響について】
記者:臨時情報の話に戻るのですが、そもそも知事は臨時情報の意義とかその有効性というのをどうお感じでしょうか。

知事:やはり南海トラフ地震というのが高い確率で起こる覚悟がいるのだということが以前よりありました。そういう中で専門家の方から見て、確度が高まっているというようなことは、やはりお知らせする意義があるのではないかなと思います。それに対しての行政のとらえ方、そして県民、市民、町民のとらえ方、こういったものを今回のことを契機にもう一度みんなで改めて確認をする、こういったことが必要かなと思います。

【4.ベトナム訪問について】
記者:ベトナムの訪問なのですけれども、以前の海外訪問にもちょっと問題にはなったと思うのですが、いわゆる宿泊だったりとかその飛行機、そういったところの費用というのは、今回は抑える方向なのでしょうか、方向性としては。

知事:公費で行くことですので、できる限り抑えていきたいと考えております。

【6.水道原水でのPFASについて】
記者:PFASの関係で確認したいのですが、原因の特定追及に向けてまだ取り組まれるということでしたけども、新たな調査をするという意味ではなくて、財田川の調査を定期的に行っていくという意味合いでのご発言でよろしいですか。

知事:その両方を考えております。なぜこの井戸で出たのかということについても、今具体的にこういう調査を、ということは特定できないのですけれども、専門家の意見も聞いてみたいと思いますし、それに応じた調査もしてみたいと思います。それと周辺の調査も継続したいと思います。

記者:発生後にその担当課の方に聞いた時には、財田川の上流の7キロぐらいまでの地点の水を採取してわからなかったけれど、今後定期的に見ていきますというところまでは既定路線というか決まっていたようなのですけれども、今後、定点調査以外の新たな調査についても可能性の余地としては残してらっしゃるということですか。

知事:財田川の調査の継続と、あとは水道企業団として取水する地点、そして給水する地点での調査を令和4年度から行っておりますけれども、それをもう一度徹底してしっかりとやっていくということを考えております。

記者:もともとたぶん企業団の定期検査をやられていて、県が今回の問題を受けてその財田川の調査もされました。それにプラスアルファを考えてらっしゃるわけではないということですか。

知事:それは考えていません。

【5.南海トラフ地震臨時情報の県内への影響について】
記者:もう1点が臨時情報の関係で、先ほどお話もあったとおりで、発生した場合のシナリオというか対応は考えられていたということですけれども、蓋を開けてみたら、危険度とかは違うにせよ、徳島県ですとか高知県とか他の都道府県との対応の違いだったりとかも出てきたわけですけれども、改めて期間が終わった後に対応マニュアルというか対応方針等々の見直しを行う考えは、今現在おありでしょうか。

知事:今時点でここを直さなければいけないということはございませんけれども、今回のことを踏まえて、臨時情報が出たときの対応について、もう1回見直しをしてみたいと思います。その上で必要な追加はしたいと思います。

【8.少子化対策について】
記者:全く別件で恐縮なのですが、少子化対策についてお伺いしたいのですけれども、先月、経済団体の代表団の方と意見交換されたかと思うのですけれども、その時に出生数及び婚姻数は非常に右肩下がりで下がっているということで、現在の今の少子化の現状を知事がどう受け止められているか、危機感も含めて、それが1点。それと少子化の解消に向けての改めての決意というか抱負をお聞かせいただければと思います。

知事:少子化対策は、香川県の今後の発展を考えても、また日本全体で考えても、これはもう本当に政策として進めないといけない最上位にある政策であると思っております。その中で、私も知事就任後から、この点については考えられる施策を次々と行ってきたところでございます。一方で、その成果が顕著に出ているかというと、そうなっていないということで大変申し訳なく思っておりますし、これを今後どう進めるかというのは大変大きな課題であり、難しい課題だということを改めて認識しております。今考えている政策の柱が3つあります。
1つは、やはり今の若い子育て世代の経済的負担が、子育てに対しての負担感が従前よりも重いという事実があります。これについて、香川県でも高校生までの医療費、所得制限なり、医療費の無料化を行いましたし、いろいろな市町村でも、それぞれの取り組みを進めておりますけれども、やはりこの経済的なものについては、国民の中でどこに住んでも同じ支援が得られるということでないと、いろいろなひずみも出てくると思いますし、これは国民の権利としての問題としても、やはり一律の必要があると思います。今の政権も子ども手当についても、いろいろなことについてレベルアップしてきておりますけれども、さらなるレベルアップが必要だと思いますので、これは国の方でしっかりと前進をしてもらうように働きかけたいと思います。
それから2つ目は、やはり今の家庭状況、それから隣近所の状況とかで、非常に子育ての世代、特にお母さんが不安だと。何かあっても相談する人がいなくて自分で抱え込んでしまって、そういうものを見ていると自分がそういうことに耐えられるかどうか不安で躊躇してしまうという、こういった声も聞いております。その役に立つように、これまで市町や民間団体で進めていただいています、何かあったときの相談の窓口、これをもっともっと知ってもらわないと。今、だいぶそういう相談窓口ができているのですけれども、アンケートを取ると、そういうことがあることは30%ぐらいの人しか知らないということですので、これをかがわ子育てステーションに統一して登録をしてもらい、今200を超えるステーションが登録していただきました。もっともっと300ぐらいまで増やせないかと思っております。それとだいぶ浸透もしてきたと思うのですけれども、まだまだ知らないと思います。早期にスマホで位置情報から自分の近辺にある子育てステーションが検索できるようなシステムを早期にスタートさせたいと思っております。
それから3つ目は、いわゆる男性の育休促進に代表される働き方の見直しです。女性が共稼ぎを前提にした人生設計が今一般的になっている中で、共稼ぎをしながら育てられることが現実的に見えないと出産を躊躇してしまう、だからそういう職場の環境づくりが必要です。これはどうしてもこの雇用主の方に協力をしていただかないと実現できません。再三再四、これからも経済界の方には働きかけて、共稼ぎしながら子育てができる、そういう勤務環境、職場環境を作ってもらえるように、これはもうずっとお願いをして香川県というのはそういう企業が多いよね、と言われるようにしていただけるようにお願いしていきたいと思います。
 

以上

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