ここから本文です。
1.サンポート高松のプロムナード化について
2.県内の空き家について
3.5月28日の大雨被害について
4.収入証紙のあり方について
5.同性パートナーの住民票の続柄の表記について
6.香川県パートナーシップ制度について
7.線状降水帯発生時の水防体制について
幹事社:質問は4つあります。
1つ目がサンポート高松のプロムナード化についてです。今月12日に近隣住民から、計画の見直しなどを求める署名と要望書が提出されたと聞いております。今月3日の会見で知事は「これまでの住民説明会で理解は進んでいる」とのお考えを示されましたが、署名提出を受けて、その認識に変化はあったのかどうかと、要望書にある、広く県民に開かれた説明会の実施と、高齢者と障害者に配慮した計画への見直しについてお願いします。
2つ目が県内の空き家についてです。香川県の空き家率は18.5%で全国平均を上回っていると伺っております。耐震化重点エリアの戸別訪問が予定されておりますが、老朽化した空き家の倒壊対策も急務と考えられます。空き家の処分に関しては相続によって所有関係者が増加し承認を得るのが困難になるなどの課題も指摘されておりますが、空き家対策への方針、倒壊対策を進めることへの所見をお願いします。
3つ目が5月28日の大雨被害についてです。先月28日の大雨で三豊市仁尾町の住宅が浸水被害に遭いましたが、その後、補償についてのめどはたちましたでしょうか。
4つ目が収入証紙のあり方についてです。先日、県が手数料などを徴収する際に書類に貼る「収入証紙」を、徳島県が廃止するという報道がありました。同県のアンケートでは約7割が不便と回答したそうですが、香川県として今後収入証紙のあり方を見直す考えはあるかお願いします。
知事:
【1.サンポート高松のプロムナード化について】
まずサンポート高松地区のプロムナード化についてのご質問がございました。
6月12日に浜ノ町の住民の方から署名を受け取ったところでございます。この内容については、今回の歩道化に関しまして、緊急車両や介護用の車両などの通行ができなくなるのではないかという、そういうようなご心配の中での署名があったということではないかと受け止めております。県としては、これまでに開催した説明会を通しまして、今のご意見も含めて様々な意見をいただきました。
そういった意見も踏まえた見直しを行うなど検討を進めてきており、理解については進んできているものと認識をしておりまして、この認識に変わるところはございません。今回のプロムナード化について不安に感じられる方がおられる一方でこのプロムナード化による人流の拡大、それに伴うにぎわいの拡大、こういったことについて期待するご意見もいただいているところでございます。
県としては、実際にこの改修を見ていただいて、プラスになる部分も実感をしていただきながら、より理解をしていただける、こういったことが重要ではないかなと思います。そういう意味において、今回の改修をして運用を始めた後も、引き続いて歩行者の動向などの調査を行って、この改修による整備の効果、それから交通への影響などをしっかり見まして、県民の皆様とも共有をして、その結果に応じて必要があれば運用の見直しなども考え、より良いサンポート地区にしていきたいと考えております。そして今後の県民の方へのお知らせの充実につきましては、次の地元への説明の場として、8月頃に改修内容を説明する予定にしておりますけれども、それと時期を同じくして、県民の皆様に改修の内容をSNS上と配布の形でもお知らせをしていきたいと考えております。3つ目の高齢者・障害者に配慮した計画に関係することでありますけれども、この地区におられる高齢者・障害者の方、介護車両を使われる、また緊急の場合の車両の通行、こういったものについてのご心配ということが中心であると思います。現在、考えております今後の運用については、平日、土日祝日の早朝・深夜の通行はできるように運用したいと思っております。そしてその他のこの歩道化の区間、通行できない時間帯ということがございますけれども、代替となるルートについても十分周知をしてまいりたいと考えております。緊急車両については、すべての時間帯について通ってもらえるようなことを考えております。プロムナード化については、以上でございます。
【2.県内の空き家について】
それから空き家についてでございますけれども、空き家対策の最も重要なことは、持ち主の方が空き家の状態になった場合にも、適切に管理をしていただくということであります。県の方では、今後いろいろな状況の中で、そういう空き家が現在も増えていますけれども、今後もそういう見通しもあることから適切な管理をしていただくことに対しての県民への理解を深めるためのセミナーや相談会を継続的に進めております。今後は新たに、この適切な管理、有効活用を促すチラシを県の広報誌に折り込んで、県内の全世帯の配布を考えておりますし、県外所有の方についても同様の周知を考えていきたいと思います。
また管理の相談の対応、それから所有者と活用者のマッチング、そういったことを今、市町を中心に行っておりますけれども、なかなか体制的に十分ではないということもありますので、新しくできた法律で「空家等管理活用支援法人」というものが位置付けられました。こういった法人に指定された法人を積極的に活用していただくなどのことも併せて市町にはお知らせ、お願いをしていきたいと思います。そして、それでも好ましくないことですけれども、放置され倒壊の恐れがある空き家が出てきているわけでありますけれども、これについては安全面や防災面で非常に周辺の生活環境に大きな問題がありますので、「老朽危険空き家除却支援事業」というものが行政の制度としてございます。県と市町と連携して、これを活用して除却を行っておりますが、この老朽化して危険な空き家が増えてくるペースに追いついていかない状況が現在ありますので、この除却事業をペースアップする必要がございます。市町と今この問題について、協議を始めておりまして、ペースアップをしなければならないことについては市町とも認識を共有しているところでございます。今後どのようなペースアップを考えていくのか、つめてまいりたいと思います。私からも市長、町長にも同様な話を直接お願いして、このペースアップについて一緒に進めてまいりたいと思います。
【3.5月28日の大雨被害について】
それから5月28日の三豊市仁尾町での浸水被害の関係でございます。補償のご質問であったかと思います。6月11日に県の西讃土木事務所と三豊市が一緒になりまして、地元の被災をした方や地元の住民の方、約40名の方に今後の対応についての説明会をしたところでございます。その中でもお話をさせていただいておりますけれども、被災者へは三豊市が窓口になって必要な補償をしていくということについて、被災された方に説明をしているところでございます。補償の内容や市と県との負担の割合については、今、市の方とも協議をしております。適切に今後とも対応していきたいと思います。
【4.収入証紙のあり方について】
それから収入証紙のご質問が4番目にございました。この収入証紙については、購入をして申請書類に貼る必要があるということで、今いろいろなデジタル化も進んでいる中で不便ではないかという声があるとお聞きをしております。県の方でも、このようなことを必要とする証紙を買って貼って提出するような手続きが約800種類ございます。今、デジタル上で手続きができて、キャッシュレスで支払いができるものが90種類となっております。残り、まだまだ多いわけですけれども、できるだけ早くデジタルで手続きができ、キャッシュレスで決済ができるように進めていくという方針で指示をしているところでございます。
私からは以上でございます。
【3.5月28日の大雨被害について】
記者:大雨被害について追加なのですけれども、先日の会見で水門が開かなかったこととの因果関係について調査をするとおっしゃっていましたが、その調査結果はもう出られたのでしょうか。その結果はどんな感じだったのですか。
知事:今行っております点検の水門が167水門ございまして、先週金曜日までにすべての水門について、いわゆる動くか、それから動かすための体制がしっかりできているのか、この点について確認をして報告をするように求めたところであります。今日時点でまだ集計ができておりません。直ちに集計をして必要なことがあれば行いたいと思います。それから水門の他に陸閘と呼ばれる雨が降ったときに、車が通るために日頃開けているけれども水位が上がったときに、水が越水しないために、通れなくても閉めてしまうという陸閘というものがありますけれども、こういったものが1,308基あります。先ほどの167基を含めて1,475基について、すべて6月28日までに動くか、その動かす体制が明確になっているかについて、すべて点検、訓練をするように指示をしておるところでございます。
記者:今回、浸水被害のあった水門なのですけれども、今回の浸水被害と水門が開かなかったことについての因果関係というのは、調査はもう出たのですか。
知事:これについては、5月28日に起こってから、直ちに調査をしまして、自動の副ゲートがございまして、これが水位計の異常によって開かなければならない水位になったときに水位計がきちんと作動しなかったために今回開かなかったということで、この水門の仕組みについての異常が原因であったということが判明しております。
記者:ということは、水門が開かなかったことによって浸水被害があったということですか。
知事:浸水は洪水の規模などによって、いろいろな理由で起こるわけですけれども、今回開くべきゲートが開かなかったことも、その一因であると考えております。
【1.サンポート高松のプロムナード化について】
記者:あと、細かいのですけれども、サンポートのプロムナード化について、今後8月頃に地元への改修内容を説明するとおっしゃいましたが、これは工事説明会ということで大丈夫ですか。
知事:一般にはそう呼んでいる、他の道路工事などでバイパスをつくるときとかに工事説明会と呼んでいるような内容になります。
【4.収入証紙のあり方について】
記者:あと最後に収入証紙についてなのですけれども、順次キャッシュレス決済を拡大していくという意味合いなのか、それとも今後廃止していくという意味合いなのかどっちになるのでしょうか。
知事:順次、キャッシュレス決済を広げていくという趣旨でございます。
記者: 廃止とは違うということですか。
知事:はい。
【5.同性パートナーの住民票の続柄の表記について】
記者:直接的な県の分掌ではないのですけれども、先週末に三豊市が同性パートナーの方に住民票を事実婚と同じ扱いをすると。県内の自治体では初めてと見られるのですけれども、県内自治体からこういった先進的な人権的な観点からの取組みが始まったことについて、知事としての受け止めをお願いいたします。
知事:今回の三豊市の取組み、事実関係は承知をしております。三豊市の市長から直接このことについてはまだ趣旨等はお聞きはしておりません。私がその事実から拝察するに、性的少数者への支援の観点から、三豊市でこういうような取組みがされたものだと認識をしております。性的少数者については県営住宅への入居ですとか、このようないろいろな行政上の手続きというか、そういった場合に困ることがこれまであった、県営住宅で言えば入れない、そういうようなことがあったということで、パートナーシップ制度というものを市町が広げていっている中でこういうパートナーシップの宣誓を受けた方については県営住宅の入居などができるというようなことを始めました。このようなことに代表されるように、性的少数者の方が生活する上で困るようなこと、不合理に不利益を受けるようなことがないように今後とも取り組んでいくというスタンスでおりまして、今回のことも1つずつ実績としては認識しながらスタンスとしては、そのようなスタンスで対応していきたいと思います。
【6.香川県パートナーシップ制度について】
記者:その関係で県の方のパートナーシップ制度で伺います。去年の10月1日から走らせた制度で、1点目に先ほど申し上げられた県営住宅等々への受け入れの同性パートナーの方々への適応等々のお話がありました。2つ目、県内市町間の連携の強化に努めるという規定がございました。こちらのお話を伺ったところ、去年の10月1日以降協議を始められて、まだ具体的に転入・転出をされた場合の仕組み、こちらについて導入のめども含めてまだたっていないと、去年このパートナーシップ制度を導入されたとき、知事はすぐに検討に入るというようなお言葉もありましたが、8ヶ月経ってまだめどもついていないというこの実態、これについての今の受け止め、お考えございますか。
知事:市町を引っ越した場合に前の手続きは活かせるようにということについての問題と思います。県の方で昨年スタートした後、市町ともお話をしております。現状において、まだその成果がないということでございまして、できるだけ市町を移ったときに、また改めて、というようなことについては、該当される方についてはご不便ということはその通りだと思いますので、できるだけ早くそういった不便が少しでも解消されるように市町の調整を促したいと思います。
記者:やはり現時点でいつまでにというような具体的な目標というのはあるのでしょうか。
知事:もともとが市町のパートナーシップ宣誓のことですので、県の方で期限を切るということは今の時点では考えておりません。その状況を見ながら、またスケジュール感についての必要なことは進めていきたいと思います。
【7.線状降水帯発生時の水防体制について】
記者:先ほどの水門の話に関連するのですけれども、先ほど知事の方から6月28日までに水門の他に陸閘も含めて動くかどうかというのを点検訓練するということではあるのですが、明日、県内で激しい雨が予想されていて、線状降水帯も発生するかもしれないと言われています。ただ、この6月、今ちょうど梅雨の時期でございまして、6月28日までに点検するということではあるのですけれども、それまでの大雨の体制はどのように取り組んでいくおつもりでしょうか。
知事:今朝、気象台の方から線状降水帯が発生する可能性があるという発表がされました。今の時点では明日の午前中というのが非常に、あるとしたらそのタイミングということでありますので、早速、県内の土木事務所を中心に市町にも体制をしっかりと取るように指示をしたところでございます。水門、陸閘等ある市町あるいは管理している土木事務所については、いざというときに適切に現地に駆けつけられるように体制をしっかりと、人の特定をしっかりとするように指示をしたところであります。
記者:人の特定というのはどういうことですか。
知事:それは誰が現地に行くかということです。
記者:例えば優先的に被害が出そうな水門とか陸閘を優先的に点検するとか、そういったお考えはあったりするのでしょうか。
知事:雨の状況というのは、線状降水帯の予想も含めてなかなか難しいものですから、ここということはございませんけれども、全県的にまずは体制をしっかりと確保しておくということに専念したいと思います。
【1.サンポート高松のプロムナード化について】
記者:サンポートのプロムナード化の件の確認で恐縮ですがご教授ください。8月頃に工事説明会とあわせて、県民にSNSと配布で工事内容をお知らせするとおっしゃったかと思うのですけれども、このSNSと配布でのお知らせというのは、今回の署名、要望書の提出を受けて、こういった対応をするというお考えになったということなのでしょうか。
知事:これまでもいろいろなタイミングで、ここの運用の変更をお知らせしてきたところでございます。今回、このような意見をいただいたということも、もちろんありますし、県民の皆さんが使う可能性は大きい区間でありますので、しっかりと広報するという趣旨で、今回、住民の方への説明とほぼ同時期にそのようなことをしたいと考えております。
記者:確認なのですけれども、プロムナードの件です。830人の署名ということなのですが、平日と休日を分けてという段階的な、その最初の段階でここまでいろいろな意見が出ています。県としては最終的に全面通行止めという計画だったと思うのですが、これについては、こういうことを踏まえた上でも、最終的な計画に関しては内容を変えるつもりというのはないのでしょうか。
知事:今私どものここについての方針、いかにこの地区を香川の新しいにぎわい拠点にするかというための1つの方策がプロムナード化であると認識をしております。その認識には変わりはございません。一方で、現在、長年今のような形で使われておるわけですし、それが変更になるということになれば、いろいろな不安がある、特に近隣の方にはそういう不安もある、これも当然のことだと思います。そういう中で今回、暫定的な形で運用したいということであります。その暫定運用した中でこういう効果があるのだとか、不便がこんなことがあるのだとか、こういったことが実証されると思いますので、それを見ながら最初に考えていたものにいけるのかどうか、また改めて判断したいと思います。
記者:ということは、そういう方針ではあるけれど、やってみてわからない部分、あと明らかにこういう不便や不安や困ったことがあるという、そういうことがあれば計画変更の可能性もあるということでよろしいでしょうか。
知事:そうです。
【2.県内の空き家について】
記者:幹事社質問の2つ目でありました県内の空き家問題についてお伺いしたいのですけれども、今、県の条例、セミナー等々いろいろ実施されている中で、空き家の増加にもう追いついていないというような状況があるというお話がありましたけれども、今後企業の誘致ですとか移住促進とか、そういう県の対策に対しての有効利用という部分について、大きく具体的に新しい何か方針というか、対策のようなものというのは考えられていたりするのでしょうか。
知事:決定打になるようなものというのは、なかなか難しいと思います。この有効利用についても長年進められてきておりまして、一定の効果は上がってきていると思います。やはり、もともと日本の中では、中古住宅の流通についての習慣というのがちょっと低かった面もありますけれども、中古住宅というのを、活用する側も、いい物件も多いということがわかってきていただいている中で、促進されてきております。そして、東京にいて、あるいは大阪にいて、こちらで時々住むというような2地域居住というものも増えてきておりますし、これからの働き方という中でリモートワークとか、いろいろな働き方が多様になる中で、今の2地域居住の需要も増えるのではないかなと思いますので、そういうニーズ、そういう動きに合致するような情報提供、そういうことをする場合には空き家を活用できるよというような情報提供、こういったことに今力を入れ始めていますけれども、今後はそういうところをさらに伸ばしていきたいと思います。
記者:今度耐震化ができていない住宅を全戸訪問するというような対策が行われますけども、空き家はやっぱりどうしても老朽化がすごく速くなるというようなことがあって、防災上の面で地震ですとかあるいは水害があったときに、やっぱり人が住んでいないどういうものなのかわからない家が倒壊して、それがやっぱり復旧の遅れにも繋がってしまうというような事例というのは、過去、災害があった場所でずっと言われてきたことだと思うのですけれども、この全戸住宅の訪問が始まるということは、災害とかそういったものに関しての危機感がかなり高まってきているということだと思うのですが、同じようにこの空き家に対しての危機感というのは、今どんなふうに考えられているのでしょうか。
知事:やはり空き家に対する危機感は、流通ということももちろん大事ですけれども、やっぱり危機感という意味で言えば老朽化して壊れて、周りの家に迷惑がかかる、あるいは衛生上の問題が周りの人たちに及ぶ、こういったものが増えてきて、その除却が追いつかなくなると非常に困る状況になりますので、そういうことが起きないようにしなければいけない、それに対する危機感が非常に大きくございます。今の時点ではそういうところが県内に多く出てきているかというと、そこまではいっていませんけれども、このままだとそういう状況が県内あちこちで出て、それの除却が追いつかないというようなことになると後追いになって、大変なことになるのではないかと思います。そういう危機感が一番大きいと思います。
このページに関するお問い合わせ