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1.高松空港の国際線について
2.四国こんぴら歌舞伎大芝居の開催について
3.2024年問題について
4.土地改良区の問題について
5.県警前本部長の不起訴処分について
6.県議の議員バッジについて
7.日本版ライドシェアについて
8.台湾地震について
9.小林製薬の「紅麹」について
10.サンポート高松のプロムナード化について
幹事社:1点目は、高松空港の国際線についてです。上海線が昨年10月からの延期を経て、今月2日から再開しましたが、まずその期待感を伺いたいです。また、3月末にも台中とのチャーター便の運航が始まりましたが、今月3日には、台湾で最大震度6の地震が起き、大きな被害が発生したとの報道などで聞いております。台湾と高松空港を結ぶ便に現在、影響が及んでいるのかをお伺いしたいです。
2点目は、四国こんぴら歌舞伎大芝居の開催についてです。先週から琴平町の「四国こんぴら歌舞伎大芝居」がコロナ禍での開催中止を経て5年ぶりに開催されることになりましたが、県内の観光に与える影響など、期待感を伺いたいです。
3つ目は、2024年問題についてです。4月から運送業者や医師らの時間外労働の上限が規制されるのを受け、様々なサービスに影響が及ぶという「2024年問題」を危惧する声が上がっております。現在、県内で確認されている影響や、県として行う対策があればお伺いしたいです。
よろしくお願いします。
知事:まず上海線の運航再開についての期待感のご質問がございました。4月2日から、課題でありました高松-上海便の再開になりまして非常に喜んでおります。平成23年の7月から開設されて、これまで50万人以上の方が利用されており、香川県のインバウンドを或いは交流という意味においては、非常に台湾線と併せて大きな力を発揮していた路線ですので、この再開がインバウンドの増加、そして交流の増加に大きく貢献するのではないかなと思っております。この上海線の再開でコロナ前の高松空港への国際線の直行便でありますけれども、ほぼこれでネットワークとしては戻るということになりますので、これからコロナ前を超えるようなインバウンドの誘客、そして海外との交流の促進を図っていきたいと思います。インバウンドの回復状況でありますけれども、令和5年1月から12月までで見ますと、まだ上海線の再開のこともありましたが、まだ県内の外国人の宿泊数で言うと6割程度に回復が留まってきたところでありますので、今回の上海線の再開を契機にこれをコロナ禍以上に伸ばしていきたいと考えております。次に台湾の地震の影響についてのご質問がございました。4月3日で台湾東部沖で発生した大きな地震によりまして、台湾で被害が出ているということで、改めてこの地震でお亡くなりになりました方へのお悔やみを申し上げ、そして被災されたすべての方々にお見舞いを申し上げたいと思います。そして、ご質問がありました高松空港に今就航している台北の路線、そして台中については先般、定期チャーター便が就航しておりますけれども、それぞれチャイナエアライン、そしてスターラックス航空にお聞きをしたところ、現時点で大きな影響はないということで団体の予約、それから個人の予約についてもキャンセルの動きはないということでございます。
次に四国こんぴら歌舞伎大芝居のことでございます。5年ぶりに開催することができ、非常に喜んでおります。4月2日(正しくは4月4日。後段※で訂正あり)のいわゆるお練りと言われる行事には、約2万人の方がそのお練りの観客としておいでいただいて、大変な盛り上がりになったと思います。この香川の、讃岐の春を彩る風物詩でありますけれども、これが戻ってきたなという感じを持っております。私も土曜日にこの公演を観劇させていただきました。私自身は金丸座には何度も行きましたが、そこで芝居を見るというのは初めてでありました。実際に見まして、俳優と観客との距離の近さ、これは金丸座ならではというこのダイナミックな感じを強く感じたところであります。館内それから、金丸座の外には、いろいろな県産品やいろいろなものが販売されているブースもありますけど、館内館外ともに非常に盛り上がっていたところであります。そしてこの観光への影響でありますけれども、琴平の観光は相当戻ってまいりましたけれども、昨年で言いますと、197万人という入込客のデータがありまして、コロナ前の263万人というデータがありますけれども、まだそこまで戻っていないと、7割5分ぐらいという感じであります。
今回のこのこんぴら歌舞伎大芝居のことも契機になって、琴平への入込客がコロナ前以上に戻ってくることが期待されます。そしてこんぴらは何といっても香川県の観光拠点でいえば最大の拠点でありますので、そういったところに弾みがつくということは、その他の県内のいろいろな観光地への波及効果も期待されるのではないかなと考えております。(※)ごめんなさい。お練りは4月4日の間違いでございますので、訂正させていただきます。
3つ目は、2024年問題、労働時間規制の問題であります。新しく、この4月から自動車運送、建設、そして医療、この分野が規制の対象に入ったということでございます。まずは影響の方ですけれども、すでに報道もされておりましたけれども、路線バスについて運転手のやりくりがつかないということで、複数の事業者での4月からの減便が始まっております。これは2024年の問題だけではないですけれども、2024年問題の影響もあって、こういった減便、これが形に現れていることであるかなと思います。その他、自動車運送業のトラック、そして医療、そして建設、この分野については現時点で4月からのこういった規制の強化に伴っての影響というのは、今のところはないということでございます。県での対応ですけれども、まず先ほどのバスの運転手の問題がなかなか足らないという問題があります。そして同様にタクシーのドライバー不足の問題も出てきておりますけれども、二種免許というものが必要で、これの取得に費用もかかる、時間もかかる、こういうことがありますので、4月よりバス、タクシー事業者を対象に免許取得をする場合の助成を県の方で行って、多くの方にバスやタクシーのドライバーの方へ入職していただく、こういったことを取り組んでいるところであります。また、トラックについては、香川県トラック協会が中心になって、ドライバーをやりくりしていく上での工夫もいると思いますけれども、そういった相談に乗る体制をトラック協会の方で作っておりまして、県の方からもトラック協会の行う事業への助成を行っております。これからもしっかりこういうものについての助成もしたいと思います。それから医療の関係でありますけれども、病院の方から、これからもこの規制の強化についてのいろいろな心配事や今後の対応のご相談があろうかと思いますので、県庁内に香川県医療勤務環境改善支援センターというものを設置して、そういう相談を受け付けるということと、医療労務管理アドバイザーという社会保険労務士の方にお願いをして医療機関に派遣をして、労働時間管理のアドバイスをしてもらう、こういったことをこれからもしたいと思います。建設については、今徐々に導入が進んでおりますICTを使った無人化施工、それから省力化施工、こういうものを推進するためのいろいろな機器購入に関する助成などを行ったり、公共事業でのそういう事業を進めたりして省力化を進めるということを行っております。いずれにしても全体的に人出の確保ということが、まず労働時間の規制の中で順調に事業を継続していく上で重要なことで、この人手不足対策は、この3業態に限らず全体的に非常に逼迫してきておりますけれども、いろいろな手だてで人手不足対策を進めていくということは全体としての取組みでございます。
私からは以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
記者:別件なのですが、先日、土地改良区に関する贈収賄容疑が起きました。現職の市議らが逮捕されております。また同様の事案が昨年12月も起きておりまして、この手の事件が相次ぐ状態となっています。こちらに関しては県の方でも補助事業として適しているかどうかの審査を行ったり、工事の内容や費用をチェックしている立場にあると聞いております。土地改良区での指名競争入札ですとか業者選定などについては、ノータッチなのかなとちょっと心配もしております。公費が使われる発注工事でチェック体制が整っていないのではと不安に感じる部分もあるのですが、これについて知事の所感はいかがでしょうかというのが1つ。そして、県として土地改良区に関して、どういうふうに今後指導したり注意を行うなどの考えをお持ちでしょうか。また、再発防止策についてもお考えをお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。
知事:土地改良の事業に関連して、このような事案が発生したことを大変遺憾に感じております。県内の土地改良区は97ありますけれども、この組織運営、業務運営に関しての定期検査をすべての土地改良区に対して2年に1回行っております。それと補助事業については、さらにそれに加えて補助事業が竣工を完了したときに入札方法についての確認も行っているところでございます。一方、このような事案が続いて発生をいたしました。適正な契約というのは、発注者である土地改良区が責任を持って行うということが基本ではありますけれども、このような事案が続いておりますので、今後県の方で、より適正化が図られる必要な対応をしないといけないのではないかなと考えております。そして今回のことについて、すべての土地改良区に対して、令和6年1月12日付で不祥事件の未然防止についての注意喚起の文書も発出をして、今後土地改良区に対しての検査指導を行っていきたいと思っております。具体的には1つは、土地改良区の理事長以下役員、そして職員に対してのコンプライアンスの徹底に関する研修の実施をしたいと思います。それから2つ目は、土地改良区の2年に1回の定期検査がありますけれども、それに加えまして、業者の選定方法を確認するなどの発注の局面に重点を置いた特別検査を工事発注を行っているすべての土地改良区を対象に実施をしたいと思います。そして特別検査の中で、土地改良区の工事発注の業者選定の際に1人の影響によって決まるようなことがないように複数の目が入るように牽制機能という言い方はしておりますけれども、そういうものを充実させるような具体的な取組みについて、指導して導入ができていないところは導入してもらう、こういったことを進めていきたいと考えております。
記者:先日、県警の前本部長の事故不申告の疑いで書類送検されたという報道がありました。結果的に不起訴処分だったわけですけども、このことを知事としてどう受け止めていらっしゃるか、お願いします。
知事:前の県警本部長が物損の事故の際に届け出までの時間があったということでございますけれども、やはり事故を起こして、その後の処置というのは速やかに行うのが非常に重要でありますので、今回のことは非常に残念なこと、遺憾なことであると思います。県警の方も、今後の再発防止に向けて、また綱紀の粛正をしっかりという発表を先日しておられましたけれど、私も同じような考えであります。
記者:この件をめぐっては、1月に事故が起きて本部長自体は3月29日付で異動をしているわけですが、その後4月に入ってから報道機関のニュースで明らかになったということだと思うのですけれども、このことを県警は発表しなかったわけなのですけど、このことについて対応は適切だったとお考えでしょうか。
知事:この事案の内容に応じて、県警の方でこのような処置といいますか、発表に対しての対応してきたものだと思います。今の時点で私の方から今回のこの対応について、この発表のタイミング等についての特段のコメントはございません。
記者:先週も質問させていただいた都道府県議員バッジについて伺います。香川を含む32道府県議会が当選ごとに新品を無償支給していることが分かり、同じく香川を含む39都道府県議会は改選・失職時ともに返却が不要としています。香川では14金製のバッジを当選回数と同じだけ無償支給していることになりますが、これについてどう思いますでしょうか。
知事:この議員バッジ、香川県議会議員記章というものですけれども、着用規程というのが県議会で定められていて、その中の規定によると議員の身分を明らかにして議員としての品位を保持するために着用するもの、そういう意義が書かれております。そして、このバッジは任期ごとに1個交付をされておりまして、返却を求める規定はありませんが他人への貸与、譲渡は禁止ということになっております。また、これを失くした場合の再交付については実費負担というルールになっております。このような県議会の方で定められた着用規程に沿って運用されているものでございますので、今ご指摘がありましたけれども、まず議員記章のあり方については県議会の方で議論されるべきでありますので、私からはコメントは差し控えたいと思います。しかしながら、議員バッジは公費で作られているということでありますし、身分証としての意義がある、だからつけているということでありますので、こういったことに照らして、管理の方法とか価格については県民の理解が得られる、こういうものであると感じております。
記者:わかりました。そうした中で全国では規定の見直しの動きも出ていて、滋賀県議会では18金製だったものを23年度から純銀に金を貼る加工に変えたことで価格を2万4,980円から6,000円台に抑えました。また、大阪府議会は、素材を真鍮と金メッキにするなどして費用を抑えるとともに、当選のたびに新品を交付する規定を変えて初当選時のみに改めました。先ほど知事もおっしゃっていましたけども税金から出ていて、県民の財産とも言えることができると思いますが、県議会の議論に期待したいというところだと思いますけれども、県としてどういった議論を期待したいか、また規定を変える必要性の有無についても改めて伺います。
知事:はい。議論のポイントとしては、やはり身分証として使われている、そして公費で作られている、こういうことでありますので、その管理の方法とか価格、こういったものについては県民の理解が得られる、こういったことが一番大事ですので、そういうことを踏まえながらということではないかなと思います。そして、この今の規定を見直すことについては、やはり、まずは県議会の方で議論されて、そして見直すのかどうか、そしてもし見直すならどういうことか、それは議会の方でご議論いただきたいと考えております。
記者:もう1つ、全く別件で、今日から日本版ライドシェアが始まりましたけれども、このことについて知事として所感があればお願いします。
知事:このタクシーが捕まりにくいということ。これは都市部であったり、予想されているのは大阪万博で、特にそうなるのではないかということが議論されておるわけであります。香川の状況を振り返ってみますとタクシーについては、今の時点で、この配車のこととかサービスのこととか利用者の立場から見て、大きな特段の問題があるかどうかというと、今の時点では大きなものはないのではないかなと思います。一方でドライバーは先ほどの質問にもありましたが、コロナ前から1割ぐらい減っている状況でありまして、そういうことが影響して実感としてもコロナ前よりも少し捕まりづらいなというような声はお聞きしますが、繰り返しになりますけど、今の時点で、香川県内において今のタクシーということで、大いに困るなというような状況にはないと思います。ライドシェアというのはタクシーで困るという中で捕まらないとかサービスの問題とか、いろいろな問題で困るということが出発として考えられてくるべきものであるので、やはりこういう長いこれからのことを考えるとそういうものも視野に入れながら地域の、県民の足というのはどう考えるか、考えていくべきことではないかなと思いますが、いずれにしても今のタクシーについて、大きな不満なり苦情というのはないので、今のタクシーの運営を前提としながら今後とも考えていくことかなと思います。
記者:先ほど土地改良区の特別検査の話がありました。牽制機能が入るように導入を進めていきたいということなのですけれども、この牽制機能というのは具体的にどういう仕組みを導入するのかを教えていただけますでしょうか。
知事:一般的には業者選定のいろいろなプロセス、いわゆる指名競争入札の場合はどの企業を指名するのか、そして指名の業者から入札が出てきて落札を決めるわけですが、落札する過程を発注者側が見てこれでOKと判断しながらいくわけですけれど、その判断を複数の人にしてもらえるような仕組みをとると、担当者が起案をして、直接の責任者が決裁すれば済むのではなくて、担当以外の役員の方の目を通してもらうとか、そういうことであります。
記者:土地改良区の中で複数の目でチェックするということだと思うのですが、その土地改良区自体の自浄効果がない場合とかは。
知事:まずは発注者が自覚と責任を持って適正な発注をすることが基本ですから、自分のところの中で工夫をして複数のチェックがかかるようにするということだと思います。その上で、さらに外の目もいるというようなことが出てくれば、そういうことも考えていくということになると思いますけれども、まずは、中でいろいろな工夫ができると思います。
記者:ちなみに牽制機能を導入して、もしそれに違反していた場合の罰則は考えていらっしゃるのでしょうか。
知事:もちろん、社内の仕事のやり方を決めて、その仕事のやり方に沿わずに仕事をする職員がいて、それが組織の、ガバナンスにとって問題があるということであれば、当然その組織の中で処分なり、対応を考えていくことになると思います。
記者:あくまで組織の中でということで。
知事:まずは組織の中で決めて、それを指導監督する立場の県としては、必要があれば改良区に対して指導したいと思います。
記者:台湾の地震の件なのですけれども、まず香川県在住の方で被害があったりだとか、あと香川県としての今後の台湾への支援についてどのようにお考えでしょうか。
知事:台湾の香川県人会を通じて県人の安否確認を行っておりますけれども、現時点では被害は確認されておりません。支援ですけれども、4月5日に日本赤十字社の台湾東部沖地震救援金の受付が開始され、日本赤十字社香川県支部においても同じ4月5日より募金箱が設置されております。県庁の本庁舎にも募金箱を設置しておりますので、ご支援や周知をお願いできればと思います。よろしくお願いします。
記者:今回の地震で、ネット上なり報道機関でも、台湾の避難所の設置のスピーディーさだったり支援の豊富さというか、そういったところが注目されました。知事としてのそういったところの受け止めであったり、あと今後、香川県でも同様な避難所の設営ができるのかをお伺いしてもよろしいでしょうか。
知事:私も報道で避難所の樹脂系のパーティションを見まして、素晴らしいなと感じました。香川県、日本全体そうですけれども、阪神淡路の地震から避難所の運営っていうのはずっと一番大きな発災後の課題(テーマ)として取り上げてこられて、時を追って改善されておりますけれども、今回の能登半島のことを見ても、まだまだ改善の余地もあるし、今の台湾の様子から勉強して取り入れていくべきものはあると感じました。ぜひ、今後の香川県の避難所設営にも生かしていきたいと思います。
記者:香川県内、今後南海トラフ地震に備える必要もありますけれども、どういったところを具体的に取り入れていきたいと思いますか。
知事:今の話で言えば避難所の運営です。パーティションの類で、段ボールを中心としたものが一般的でありますけれども、台湾の報道で見られたようなものも使えないのか、検討してみたいと思います。
記者:紅麹の件で、新たに入院だったり、健康被害の情報が入ったりしていますでしょうか。
知事:大阪市から、1日の月曜日に3件、5日に1件、患者の状況を調べてもらいたいという依頼がありました。その件については、5日の件はまだ調査中でございますけれども、今の時点で入院等の確認はございません。それから、県民の方から直接県庁などへのご相談もありますけれども、結果的に入院に至っているケースはございません。そういった方々には体調によく注意しながら、異常があったら直ちに医療機関の方へ行って欲しいというお願いをしているところでございます。
記者:サンポートエリアのプロムナード化について伺いたいです。当初予算にも7億円ぐらいの規模で入りまして、今年度本格的にスタートすることになると思いますが、公約にも掲げられた政策ですので、改めて意義や必要性についての知事のお考えを伺ってもよろしいでしょうか。
知事:サンポートエリアは非常に素晴らしい眺望で、にぎわいの拠点として大きな可能性を持っている場所だと思います。これまでもシンボルタワーで、その機能が果たされてきましたけれども、今回、新たに県立アリーナが建設されて、さらに先日オープンした駅ビルオルネ、そして徳島文理大学の移転、こういった新たに人が集まる開発が出てきておりますので、この機会をとらえて、サンポートが日常的に人が集うエリアになるようにしたいと思います。それによって、県内、特に高松市の人流の拡大に繋がり、それが経済の発展や県民の気持ちが前向きになっていくことにも繋がっていく。しっかりとこの機をとらえて、にぎわいづくりをしていきたいと思います。
記者:にぎわいづくりという点で1点お伺いしたいのですけれども、このにぎわいというのはいわゆる高松市民ですとか県民の方がウォーカブルに周遊されることでにぎわいを作るというイメージでいらっしゃるのか、それともインバウンドですとか観光客、外の方がこられた上でのにぎわいという方向なのか、どちらの方をイメージしておられるでしょうか。
知事:両方であります。県民の方がもっと外に出て楽しんでいただけるところを作っていきたい、インバウンドの方にも、栗林公園、琴平(金丸座)、屋島と合わせて、サンポートエリアも1つの観光拠点としても行ってみたいという土地にしたい、この両面であります。
記者:特に市民県民の方に向けてではあるのですけれども、サンポートエリアを仮に歩けるとしても、そこに来るまでの公共交通について、ことでんのバスも路線が減っていますし、そこに行くまでのネットワークについては今後どういうふうにお考えでしょうか。
知事:そこへ行く交通の便というのは非常に大きいので、便数も何とか今以上になる方向で考えていきたいし、事業者と相談したいと思いますし、乗り換えとかの利便性も上げていかないといけない。
やはり、目的地の魅力が、大きく影響すると思うのですね。目の前まで電車で行けなくても、あそこに行くために200m、300mは歩こうかとなりますので、やはりサンポート地区の魅力の向上が重要だと思います。
記者:検討会議の中でも出ていたと思うのですけれども、住民の合意形成について、今まで説明会が3回行われて、来月にも4回目が行われる予定と聞いています。合意形成、住民同意とか住民合意って非常に難しい概念で、何をもって同意をしたとか合意が取れた、住民の意識が形成されたと判断するのか、この点についてのお考えをお持ちでしょうか。
知事:おっしゃる通り、何をもってというのは非常に難しいところはあるかと思います。結果的に、新しい運用を、道路の使い方とか始めていった際に、いろいろな説明会での意見とか、いろんな場面での意見を踏まえながら、最後に、こういうふうに運用しようということでスタートをするわけですけれども、結果的にそこで大きな混乱がない運用ができたということが、概ねの合意がされた事業であったということになるのではないかなと思います。
記者:つまり、スタートさせる前に、改めて、例えばパブコメとか大規模なアンケート調査とか住民調査とかを行うわけではなくて、過程の中で、最終的に走らせた後に、大きな問題が起きなかったことをもって判断するというお考えですか。
知事:そうですね。大きな混乱があるようなら見直しも考えないといけないですから、そういう流れで進めていきたいと思います。
記者:今の点で2点ほど質問がございまして、まず1点目が、大きな混乱があるようならばということなのですけれども、大きな混乱というのは具体的にどういうことを指しているか、例えば大渋滞であるとか。
知事:まさにそういうことです。大渋滞が起きて、交通の流れが立ち行かなくなるとか、そういうことだと思います。
記者:2点目としては、プロムナードの意義のところで、にぎわいづくりという言葉がありましたけれども、このにぎわいというのはちょっと曖昧な概念でもあると思うので、何か指標と言いますか、数値化とかはどのようにお考えでしょうか。
知事:まずは路上を歩く人の数がにぎわいの指標になると思います。
記者:サンポートエリアの県民を呼び込むという意味での目玉は。正直、今シンボルタワーとか、土日もイベントがある時は多少人が集まっていますけれども、積極的に行くかと言われると、一市民としてあまり行かないというところがあって。県立アリーナもできるわけですけれども、今後、県民市民向けの目玉施設ですとか、人を呼び込むための集客力のあるものについて、知事は何がイチ押しとお考えでしょうか。
知事:今は県立アリーナが新しい材料としてあると思います。県立アリーナの周辺を散策したり、県立アリーナの中に交流エリアもありますし、イベント等のコンサート等がないときも入れたりします。そこへ行っていろいろ楽しもうと、或いは海をバックに写真を撮ろうとか、こういうところはあると思います。
そして、その先、ここで終わりにするということではなくて、さらにサンポートの海に面したところにいろいろと考えられる土地もありますので、そういったところに、さらに人を引きつけるものを考えていきたいと思います。
それともう1つは、今のアリーナに行ってもらうにも、先ほどのプロムナード化に関係しますけれども、今サンポートのエリアが4車線の道でぐるっと囲われているのです。そういうところですので、心理的なバリアはあると思うのです。信号を待っていくということですので、そういう中でもう少しバリアなしで、ストレスフリーで、海の方まで行けるエリアにすることが、人の流れを作ることに大きな効果があるのではないかと考えております。
記者:県立アリーナみたいな大きな施設のイベントって、土日のイメージがあるのですけれども、平日も同じ考え方で人が集まるとお考えでしょうか。
知事:平日も、周辺は非常に眺望もいいところですので、日常的に散策をする方が出てくる、そして大学も来ますので、学生さんが昼とか授業が終わった後、海の方へ行って、眺望を楽しんだり、ウォーキングを楽しんだりというようなそういう流れが期待できると思います。
記者:土地改良区について、今後県として対策を行うと仰っていましたが、改めて土地改良区における現行の制度、入札だとか人事の仕組みについて、知事から見て現状を問題点として感じているところがあれば伺いたいです。
知事:私は今の土地改良区の業者選定について、詳細にはまだ承知ができておりません。直ちに現状を見て、改善すべきところを速やかに改善したいと思います。
記者:今回の事例ですと、理事長を務めるという高松市議の方が逮捕されたということですが、理事長を市議とか議員の方が務めるという現行の人事制度自体についてはどうですか。
知事:直ちにそれが何か問題なのかどうかは、私は今コメントすることはありません。そういったことも含めて、もう一度適正な運営になるために必要な対応考えたいと思います。
以上
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