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・特定利用港湾について
・前月の交通死亡事故について
知事:まず私から2点、ご報告をさせていただきます。
まず1点目は特定利用港湾についてでございます。先週3月21日の木曜日にオンライン会議で国から「高松港における港湾施設の円滑な利用に関する確認事項」の案が示されたところでございます。その際に、その確認事項の内容や県議会でのご議論、そして港湾関係団体との意見交換、各団体からの要請などの中で国に確認を要すると考えた事項についても、このオンライン会議の中で確認をするとともに、その上で改めまして、自衛隊などによる平時の利用は、あくまで民生利用を主とし、港湾法等の関係法令等を踏まえたものであり、港湾管理者の権利を制限したり、法律に基づく手続きを簡略化するものではないこと、そして自衛隊などの優先利用を前提としたり、自衛隊などの基地や駐屯地を設けたりするものではないこと、そして有事の際の枠組みと今回の枠組みとは別であることなどの確認ができまして、県として、本取組みに係る疑問については、解消できたものであると考えております。今回のこの国の取組みについては、国の安全保障に資する重要な取組みであり、そしてまた、大規模災害発生時にも自衛隊などの活動がより迅速、円滑に行われるようになるものと考えております。さらに国が整備を進めていただいております「高松港朝日地区複合一貫輸送ターミナル整備事業」が促進されるものに繋がると伺っておりまして、その整備効果が早期に発現されることも期待できるものであると考えております。そのようなことから本県としてはお手元に配布をさせていただいております「高松港における港湾施設の円滑な利用に関する確認事項」につきまして、国との間で確認をすることにしたいと思います。県としましては、高松港が特定利用港湾となった後も港湾管理者の権限に変更がないことから、高松港においては民生利用を主とすることを常に念頭に置きつつ、これまでと同様に、自衛隊などの利用につきましては、港湾法などの既存の法令に基づいて対応し、引き続き、適切な高松港の港湾管理に努めてまいりたいと考えております。
それから2点目でありますが、前月の交通死亡事故についてでございます。お手元に2月のマンスリーレポートをお配りしております。残念ながら2月に交通死亡事故は4件発生し、4人の方がお亡くなりになりました。このうち、2月12日に高松市内で発生した自転車の死亡事故を基に再発防止の注意点などを、この際お伝えしたいと思います。この事故は夜間、信号機のある交差点で、普通貨物車と自転車が出合い頭で衝突した事故でございます。昨年も自転車の死亡事故は8件発生しており、そのうち2件は交差点で車との出合い頭の衝突事故でございます。今後の注意点でございますけれども、自転車も車と同様の車両の仲間でありますので、交差点では信号や一時停止を守っていただくこと、交通ルールを遵守すること、また夜間はライトの点灯そして反射材などの着用で事故防止をお願いします。それからヘルメットでございます。ご承知の通り、昨年4月から自転車乗車時のヘルメットの着用が努力義務になったところでございます。
ヘルメットさえあれば助かる命が自転車事故でもたくさんこれまでも実証されているところであります。春から新学期、就職などで新たに自転車を利用される方も多いと思います。自転車に乗られるときのヘルメットの着用を、ぜひ、命を守るためにお願いをしたいと思います。県では県内の自転車事故の2割を高校生が占め、その6割以上が通学中となっている中で、ヘルメットの着用率も低いという状況でありますので、命を守ってもらうために県内の自転車通学の高校生を対象に、令和6年度にヘルメット購入費の補助、1人当たり5,000円を行うこととしております。車のシートベルトも、これによって死亡事故が減った実績がございます。自転車の際のヘルメット着用、命を守るためにもぜひ皆さん方にお願いをしたいと思います。報道機関の皆様も、この普及にご協力をいただきますようにお願いを申し上げましてご報告とさせていただきます。
1.特定利用港湾について
2.高松空港国際線について
3.今後の観光等における活性化について
幹事社:質問事項3点ありまして、それぞれ質問したいと思います。
1点目の特定利用港湾についてですが、先ほど知事から少しご説明ありましたので、まず確認としては、国からの特定利用港湾の指定を受け入れるということでよろしいのかということと、あと先ほどもご説明ありましたが、理由であったりだとか、県内への影響についてお尋ねしたいと思います。
2点目が高松空港の国際線についてです。高松空港の国際線について今月末から、香港線の増便や台中線の定期チャーター便の運航、4月からの上海線の再開など、訪日観光客の受け入れが加速しておりますが、知事の期待感をお伺いしたいと思います。併せてタイとのチャーター便運航に向けた交渉について現状を伺いたいと思います。一方、先日から始まったベトナムからのチャーター便については、ハノイ便が販売不調で催行中止となりました。これについて知事の受け止めを伺いたいと思います。知事は1月の会見で「チャーター便を成功させ定期路線の開設を目指したい」と話していましたが、今後の路線開設について影響が出るか伺いたいと思います。
3点目が、今後の観光等における活性化についてです。先日、瀬戸内海国立公園指定90周年記念イベントのキックオフが開催されました。これから観光面での活性化が期待されますが、知事の意気込みと期待感についてお伺いしたいと思います。
知事: まず、特定利用港湾の関係のご質問がございました。この国の取組みに関しての国との確認、これにつきまして、明日3月26日に確認をする方向で進めてまいりたいと思っております。そして特定利用港湾となった場合の高松港の利用に関してでございますけれども、この確認が行われた後も高松港は民生利用を主として港湾法の規定に基づいてこれからも運用をするということでございます。そういったことでございますので、いわゆる民生利用の関係において大きな影響はないと考えております。今回の確認につきましては、これまでも自衛隊や海上保安庁が高松港を利用しておりますけれども、今後利用する際の利用に至るまでの準備が迅速に行われるために事前に連絡調整体制をしっかりと作っておくという、こういうことでございます。今後とも、しっかりと高松港が民生利用を主として、高松そして香川そしてさらに広く、この高松港の利用による経済社会への効果が発揮できるように港湾管理者として、しっかりとその管理運営に努めてまいりたいと思います。
それから、次に国際線の関係で、おかげさまで今月末から香港線が増便されること、台中線の定期チャーター便が初めて始まること、そして4月から1度再開されて休止になっておりました上海線の再開が始まること、こういったことでコロナ禍において落ち込んだインバウンドをはじめとした相互交流が大きくさらに回復をするものと思います。令和5年においては、インバウンドの県内の宿泊者で見ますと、まだ6割から7割の回復にインバウンドの場合はとどまっているわけでありますけれども、この国際線のネットワークはほぼコロナ前に戻ってまいります。このインバウンドの宿泊数を含め、インバウンドの交流、こういったものが早期にコロナ禍前を上回るものにできるように今後とも進めてまいりたいと思います。そしてタイのチャーター便につきましては、私も年末年始より、ぜひベトナム、タイについての定期路線開設に向けて、進めていくというお話をさせていただいております。タイについては現時点では、具体的な発表できる内容がないのですけれども、この秋以降、このタイから日本への観光のシーズンになりますので、その時期のチャーター便の実施に向けまして、引き続き航空会社、旅行会社に強く働きかけをしていきたいと思います。それから、ベトナムのチャーター便について、ホーチミンの方は始まりましたけれども、ハノイのチャーター便が当初予定されていましたが中止になったこと、これは非常に残念に思っております。べトラベルホリデーという、このべトラベル航空の関連する会社の副社長とも先日お会いしましたけれども、今回の一旦の催行中止については、能登半島地震の影響での日本への観光の旅行を不安視する声がベトナムの国内であり、ちょうどそういったタイミングにもなったことからであると聞いておりまして、引き続き高松空港へのチャーターの実施についてはべトラベル航空としても取り組んでいくというお話をいただいております。そういったことを踏まえて、今後の路線開設についての影響はないものと考えております。
それから瀬戸内海国立公園指定90周年に関係した今後の観光の活性化のご質問がございました。今年、瀬戸内海国立公園指定90周年の年で、先日キックオフイベント、私も参加しましたが、大変な盛り上がりで岡山においても、そういった盛り上がりであったと聞いております。これから、イベントが目白押しで進めてまいりますけれども、こういった瀬戸内海への関心を今年さらに高めることで、来年、瀬戸内国際芸術祭、そして大阪・関西万博といった瀬戸内海に関連する大きな行事が続きますので、今年そういった関心を高めることで、これを来年の瀬戸内海周辺の地域への誘客に繋げていきたいと考えております。大きなチャンスが今年から来年と考えております。具体的には3つに特に注力をしたいと思います。令和5年度から始めております「島へ行こうキャンペーン」という特に県民の方も含めて香川県の島に行っていただこうという、そういう政策を進めておりまして、来年度もそれを進めますけれども、これにつきまして去年のいろいろな実施において見えてきた課題と言いますか、修正点も踏まえて今年度、特に島から島へめぐる島クルーズ、或いは、これまであまり多くの渡航のなかった島への滞在、こういったものをぜひこの「島へ行こうキャンペーン」、そしてそれに関連する旅行商品において焦点を当てて進めていきたいと思います。それからもう1つは瀬戸内海で特に香川県と関連が深いのは岡山県と兵庫県であります。今年から両県について、兵庫県については特に美術館を連携した取組みを進めようということで、兵庫県知事とも話しております。そういったテーマで兵庫県と香川県との両県を回るような旅行商品の造成を今年度進めたいと思います。そして岡山県については、瀬戸内海国立公園指定90周年の大きな契機として、鷲羽山・屋島、こういったものを両方巡るような、そういうような旅行商品についても今後考えてまいりたいと思います。そして3つ目は、ちょうど小豆島が舞台の映画「からかい上手の高木さん」というのが、全国のロードショーで今年の5月末から上映が予定されておりまして、特に首都圏中心にこの「からかい上手の高木さん」(をきっかけに、香川県をPRする)ラッピングをしたバスを首都圏で走らす計画もあります。
特に首都圏でそういったものを進めることで、香川県のPR、小豆島のPRも併せて行いたいと考えております。以上でございます。
記者:確認なのですけれど、一応その特定利用港湾に関しては高松港としては受け入れるということでよろしいですか。
知事:明日、お配りしております文書、先日提案が国からありましたけれども、これを県としても確認をするという返事を明日したいと思います。
記者:確認するというのは、受け入れということですか。
知事:これの確認をもって国の方が特定利用港湾として全国にいくつかあると聞いていますけれども、高松港がその中に含まれてくると理解しています。
記者:分かりました。それと改めて確認なのですけれども、そういう特定利用港湾受け入れがもたらす県内のメリットというかそこら辺についてはいかがでしょうか。
知事:はい。1つは、高松港にあらかじめ自衛隊、海上保安庁の関係の船などが着岸するということを事前から想定した準備をしておこうということになりますので、大規模災害が起こった際に迅速に高松港からの支援物資などの搬入ができることになるという、そういう大きいメリットが1つ。それと、特に国家安全保障の意味でも重要だという位置付けの中での今回の国の取組みですので、そういった港については、港のいわゆる岸壁整備について促進をする方針も併せて示されておりますので、そういう港湾整備についてのスピードアップの期待をしているところでございます。
記者:わかりました。一方で県内では一部有事の際に攻撃されるのだという懸念だとか、先ほど少し触れていらっしゃいますが、民間での利用が阻害されるのではないかという懸念も上がっているようですがその点については。
知事:はい。今回の取組みは有事の際というものを対象にしていることではなく、平時での自衛隊や海上保安庁の利用についての利用の迅速化というものが目的の取組みでございますので、今回の特定利用港湾となったことをもって、高松港に非常に危険性が大きくなるということはないと考えております。それと今回の利用の枠組みは港湾法の、今適用をしながら利用調整を私どもの方でしておりますけれども、それは変わらないということでありますので、これからも民生利用をしていく際に何か犠牲になると、今と比べて犠牲になっていくのだということはないと思います。
記者:特定利用港湾に関連してですけれども、今もお話があがりました攻撃リスクが高まるのではという懸念の部分ですけれども、先日の国の回答を改めて読みますが、国は「平素の利用に大きな変更はないため、攻撃目標とみなされる可能性が高まるとは言えない」と。それから、「政府全体として取り組むことは抑止力や対処力を高め、我が国への攻撃可能性を低下させるものである」というような認識で回答をしておられました。知事も今、国の安全保障にも資するという発言もありましたけれども、国のこうした考え方にはもう丸ごと同意をしているという理解でいいのでしょうか。
知事:国の安全保障の力を大きくする方向への一助になるということについては、国からの提案について賛同するところがあり、今回の確認に至っているということでございます。
記者:先ほどもありましたが、今回はあくまで平時の利用の枠組みの話であると。ただこの間、この間ずっと多くの市民団体や県議も指摘されていますけど、平時と有事は法体系としては別になってくるのは事実ですけれども、平時で訓練として利用してし慣れたところ、平時もその有事を見据えての訓練でもありますし、訓練し慣れたところを有事にも利用を国が考えていくというのが普通な自然なひとつづきのことと認識するのが普通かなと思うのです。そこを切り離して議論を進めているような理解があるのですけれども、それで懸念を表明していた県民の皆さん納得してもらえると思いますか。
知事:まさに有事のときというのは今もう事態法と言われているものに法律体系によってルールがありまして、ここは港湾法の利用に対しての調整も、そちらが優先されるようなそういう枠組みになっているわけであります。今回の取組みはそこの部分には全く関係がないということですので、今との比較において、何ら変わるものはございません。一方で、平時のところについても、これまでの港湾法に基づいた利用調整に基本的には変わるものがなくて、そこでいろいろな利用、今でもしておられますけれども、自衛隊や海上保安庁が。そこの部分を迅速にできるようにしていこうという取組みでありますので、その両者を考え合わせますと今回の取組みによって高松港自身のリスクが大きくなってくるような、そういうことには繋がらないのではないかということを考えておりまして、これはこれからも県民の皆さんに引き続きしっかりとご説明をしていきたいと思います。
記者:あと1点だけ、改めてなのですけれども、なぜ高松港がその安全保障上の観点も含めて、なぜ高松港が今回選ばれたのか認識していますか。
知事:国の安全保障ですので、これは国の方でのご判断ということですので、ちょっと私の方から考えを述べることは差し控えたいと思います。高松港自身は非常に交通の利便性の高い地理的に、そういう港であることは事実と思いますが、そういう安全保障との関係での位置付けというのはちょっとコメント差し控えたいと思います。
記者:先ほどから攻撃リスクの話がありますけれども、先日配られた資料の中でもジュネーブ諸条約において、その平時さえ攻撃の対象になるのではないかというような指摘もあったかと思います。要は平時から使っているというところで、他の国から軍事拠点施設ではないのですけれども、そういう施設だと見られてしまうのではないかという懸念もあるかと思います。そういう攻撃対象となりうる可能性があるのではないかというところについてはどのようにお考えでしょうか。
知事:今回の取組みによって、ここに自衛隊との共有施設が新たに生まれるとか、自衛隊の施設を作るとか、そういうことではないとはっきりと確認ができておりますので、そういう意味でのジュネーブ諸条約との関係は合うと伺っております。そして今回の取組みは、平時において今も自衛隊、海上保安庁が利用しているわけであります。これを港湾管理者として求められて許可をして利用していただいている。これは今後も変わりません。そういうことを今後とも同様なスタンスで自衛隊や海上保安庁との利用の要請については取り組みたいと思います。一方で今回の取組みというのは、求められたときに、できるだけ早く、お互いに答えが出るような、そういう準備をしていこうということでございます。
記者:今回の取組みが訓練等の迅速化に繋がるということなのですけど、今回の取組みがなされることによって、今までも海上保安庁の訓練が行われたりもしていますが、そういったところで改めて攻撃対象のリスクであったりだとか、はたまたその訓練の危険性だとか、そういったところはどのようになると考えておりますでしょうか。
知事:今回のことをもって攻撃対象になるリスクが大きくなるとは考えておりません。これまでの利用が今後ともまた求められることがあって、それについてもこれまでと同様に民生利用を主として港湾管理者として判断をして対応していきたいと思いますが、先ほど申しましたようにスピードを求められた際のスピードを上げようという取組みだと認識しています。
記者:あと、先ほどなぜ高松港が選ばれたのかというご質問がありましたけれども、知事としては今回の特定利用港湾の指定によって、高松港がこの安全保障上としてはどのような位置付けになるとお考えでしょうか。
知事:安全保障は国全体で国が考えていく問題でありますので、私がそれについてコメントすることはできませんけれども、今回のことによりそういう国全体の安全保障が高まる方向の一助にはなる、そう理解をして、今回国の求めるもの、取組みに対して理解ができるということで今回確認をする判断に至ったところであります。
記者:安全保障は国が考えるということなのですけど、やっぱり指定されることによって直接の影響は及ぶという、県内の施設が指定されているということではありまして、そういったとこで受け止めをお伺いしたかったのですけれども、先ほど国全体の安全保障の一助になればということなのですが、そういった意味でどういう一助になればと。
知事:高松港が今も自衛隊、海上保安庁の利用をされているわけですけれども、それ自身も安全保障上の一助であると思います。今回の取組みは、これまでの利用されている中でのいわゆる準備、手続き、こういったものがスピードアップされるということになるとしたら、同じ一助であったとしてもその中身がさらに充実する方向へ進むのではないかと、そういう意味であります。
記者:すいませんあと1点、今後連絡運用体制を構築するということなのですけれども、国などから訓練の連絡があった際に港湾管理者である県としても、その内容について話し合うと思うのですが、改めて運用のチェックという意味では、どういったところに気をつけて運用していくといいますか、そのポイントはどういうところにあると思いますか。
知事:これは民生利用に影響がないように利用していただくという、そこが一番大きいポイントだと思います。
記者:県民の生命とかそういったところについてはいかがでしょうか。
知事:もちろん、そういったものがあるとしたら、そこも非常に重要なポイントになると思います。
記者:あと、今回のこの確認事項の案の中でこの2番目のところでその緊急性が高い場合というところで、2つ国民の生命財産を守る上でというところと艦船の航行安全を確保する上でとあるのですが、知事としてこういう緊急性が高い場合というところで、この特定利用港湾を利用することでどのような影響が及ぶか、どのようにお考えでしょうか。
知事:今の高松港の利用と比較して今回の取組みが進められる場合に県民の生活との間で大きな影響はないと考えております。今もここにあるような大きい災害時に、高松港を利用して自衛隊、海上保安庁の船が一時的に着くですとか、今までは事例はございませんけれども、そういう海上保安庁や自衛隊の船に異常があって、一時寄港したいというような場合が考えられるわけですけれども、これは以前より今も含めて想定していることですので、今回の取組みによって大きな県民への変化と言いますか、そういったことはないと考えております。
記者:特定利用港湾について私からも質問させていただきます。経緯について伺いたいのですけれども、まず確認させていただきたいのが、この確認事項については先日のオンライン会議で国からこの案が示されて、明日これに県として同意するという意見を提出されるということでよろしいでしょうか。
知事:はい、その通りです。
記者:これをもって、県としては利用港の指定を受け入れると言っても差し支えないですか。
知事:そうですね、いろいろな表現はありますけれども、そういうような回答に実質的にはなるかと思います。3月18日にこの確認書の案が来て3月21日にオンライン会議であったというのが事実関係です。すみません、修正させていただきます。
記者:はい。ありがとうございます。オンライン会議はこの確認事項について話し合うために設けられたのですか。
知事:そうです。
記者:この場において県として疑問が解消されたと先ほどおっしゃっていましたけれども、これはすべての疑問が解消されたということですか。
知事:今までこちらで考えられる疑問点、それから議会の意見や港湾利用者の意見、こういった中で出された疑問点、こういったものについて、これまでも随分解消されているところもありましたけれども、今回、21日のオンライン会議で今の疑問点についてはすべて解消したかなと。
記者:受け入れるにあたって、今、他に何か懸念されていることはありますでしょうか。
知事:いや、懸念していることはございません。これから新しいそういう利用を求められたときに対応を今回の新しい枠組みの中で対応してくるということなので、そういう中でしっかりと当初こちらが想定している通りの運営がされるかどうかについて、しっかり取り組んで、そういう中でもし問題があればきちんと申し入れていきたいと思います。
記者:ありがとうございます。最後に1問、質問させていただきます。この高松港の指定に関して、これまで会見の中で、様々県としてのメリットをお話いただきましたけれども、その中では一番受け入れるのに決め手となったものというのは、県としては何があるのでしょうか。
知事:1つは国の安全保障上の1つ前進させるための取組みだということ、これは国民としての一緒に取組むべき内容ですので、そういったことについては理解をするところであると思ったことが1つ。それと、また高松港について、日頃からそういう利用が迅速に行える体制がとれるということは、災害時にも非常に高松港を拠点にした物資搬送について円滑に進められるということがさらに進むのではないかということ。それと、そういう港であるということを国が認知するということは高松港の事業は国の事業がほとんどなのですけれども、国がそういう港であるという認知をするということは、港の整備にもスピードがあがること、この3点が今回の確認することを判断した点であります。
記者:なぜ高松港が指定される候補に入ったのかということについて、国から県の方に説明はあったのでしょうか。
知事:全体的な国の安全保障という観点での高松港の位置付けというのは、先ほど申し上げた通り、私からちょっとコメントが難しいわけなのですけれども、やはり高松港の地理的なポイントでありますとか、いわゆる利便性の高い地理的な位置にある、東西南北のそういう位置にあるということや、香川県内善通寺に自衛隊の部隊がございますけれども、そういうところとの近接性について高松港が今回の取り組みの中に入ってきた1つであるというようなことは国の方からもお話ありましたし、私もそうなのかなと思います。
記者:地理的なポイントとか利便性というところで、具体的な説明はあったのでしょうか。
知事:具体的なものはございません。そちらについては、今の高松港の地理的な位置付けが、今回も見られている部分はあるのかなという私の考えであります。
記者:そこら辺について、具体的な詳しい説明は。
知事:そこの点についてはございません。善通寺の自衛隊の部隊の話はございました。
記者:なぜ高松港なのかというところについては、県としては納得しているということなのですか。
知事:はい。高松港でなければならないということは私の方では判断は難しいですけれども、選ばれるということについては、地理的なことや自衛隊の説明などを考えると、理解の範囲内かなと思います。
記者:ちょっと意地悪な見方をすれば、施設整備を促進するので、これを受け入れてほしいという提案にも見えて、いわゆる反発が予想される施設に飴をぶら下げて頼んできているというふうに見る人はいるかなと思うのです。そういうことも踏まえて、知事としては、今回国が最初の説明、提案をしてからここに至るまでのプロセス、国のやり方を振り返って、疑問や問題は特になかったという認識でしょうか。
知事:今回の国からの提案でありますけれども、何度かのタイミングでございました。そして最終的には、取組みのベースにあるのは、国の現在置かれている厳しい安全保障の状況の中で、少しでも前進させないといけないのだという、国民を守るという意味での取組みの一助になる取組みであるということが理解できたということが1つであります。ただ、仮にそうであったとしても、高松港の民生利用が脅かされる、その犠牲になる、或いは県民が危険にさらされるようなものになる、こういったことについては避けなければならないという思いで国と対応をしてまいりましたけれども、そういったことがないと判断されましたので、今回の判断に至ったという経過であると思います。そういった中で整備も促進されるということであれば、責任を果たしていくという価値がより高まるのではないかなと考えております。
記者:善通寺の部隊の話があったということなのですが、具体的に、善通寺の部隊が近くにあるからということだけだったのか、もしくは何か自衛隊との連携まで話がおよんだのかどうかについてお願いします。
知事:善通寺の部隊と近い港湾であったということ以外、他の関連についてのお話はございませんでした。
記者:今回、新たに指定されることで高松港がどういうものになればいいとか、高松港の今後の展望とか、そういったところをお伺いしてもよろしいでしょうか。
知事:高松港はこれから特に国内回帰が進む製造業のいろいろな資材、或いは製品の搬出搬入、こういったものにとって、香川県のみならず、広域的な役割が増してくる港であると思います。今回の取組みが始まっても、そういったものについてはしっかりとそれを第一に考えていきたいと考えております。そして、そういう港であるということが災害時での役割も大きく期待できるということと同じことになりますので、そういうことにおいては、今回の取組みは災害時での対応ということについてはプラスになるようにしていきたいと思います。
記者:先ほどまでいろいろ説明してくださいましたが、この点を今不安視している方であるとか他県民に対してどのようにアプローチというか、今後受け入れますが、どのように説明をしていく、理解を求めていくお考えでしょうか。
知事:まずは、今回の取組みが始まった場合も高松港の利用について大きな変化はないということを説明していきたいと思います。
以上
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