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・ 令和6年2月県議会定例会の招集について
知事:まず私から令和6年2月県議会定例会の招集についてお知らせをいたします。2月県議会定例会は2月16日金曜日午前10時に招集する予定でございます。この定例会に当初提案する議案といたしましては、令和6年度一般会計当初予算など予算議案が4件、使用料、手数料条例の一部改正や行政経営指針2024の策定など、予算外議案が43件の合わせて47件を予定しておるところでございます。なお、令和6年度当初予算関係につきましては、本日から2月2日まで私が調整をして、最終的に取りまとめることにしておりまして、そういう状況でございます。この予算をはじめ、提案する議案の具体的な内容については、まとまり次第改めてご説明をいたします。どうぞよろしくお願いいたします。以上でございます。
1.令和6年能登半島地震について
2.国際線の運航について
3.黒松盆栽の輸出解禁に向けた協議開始への要望書の提出について
4.大阪・関西万博の開催について
5.来年度当初予算の重点政策について
6.新型コロナウイルス感染症の感染状況と今後の見通しについて
幹事社:本日は3点お伺いします。
1点目が能登半島地震についてです。
元旦に発生した能登半島地震について、先週から引き続きになりますが、県の支援状況と今後必要と考えられる支援についてお伺いさせていただきたいです。また、今回の地震では道路の他、水道施設も大きな被害が生じております。断水による水不足の影響で、衛生環境が悪化したり感染症が拡大するなどして、住民の生活再建の足かせとなっています。先日、石川県は断水が続く自治体の水道の普及について2月末から3月末、一部では4月以降になるとの見通しを示しておりました。老朽化が進む水道管の耐震化が進んでいなかった上、浄水場や配水池の被害も広範囲にわたり、道路が寸断されていることも相まって調査や復旧作業に時間がかかることなどが要因とされています。県内の水道施設の現状の耐震化率や、今後の対策についても併せてお伺いさせていただきたいです。
2点目が国際線の運航についてです。
先日、ベトナムからのチャーター便の発表がありましたが、高松-台北線が2月2日のデイリー運航再開から3月31日以降、週5往復に戻ることや、高松-上海線の運休が3月30日まで続くなど、既存の国際線の復旧にやや難航しているところもあるように見受けられます。県としての見解と今後の対応についてお伺いしたいです。
3つ目が黒松盆栽の輸出解禁に向けた協議開始への要望書の提出についてです。今月25日に知事・高松市長連名で黒松盆栽の輸出解禁に向けた協議開始への要望書を提出されましたが、要望提出を踏まえて、どのような課題が整理され、今後の輸出に向けて、どのような展望を描いているのかお伺いさせていただきたいです。
知事:それではまず、1番目の令和6年能登半島地震の支援の関係のご質問についてお答えをいたします。現在のところ、県の方からは保健師の支援、それから医療チームのDMAT、それから事務職員についても順次派遣をしているところでございます。この中で事務職員については、1月23日から石川県の内灘町におきまして、住宅の被害認定調査や罹災証明書の交付事務を行っておりまして、これからも順次交代しながら続けてまいる予定であります。保健師につきましても、早い段階から派遣をし、いしかわ総合スポーツセンターで1.5次避難の方の衛生管理等を行っておりますけれども、これについても引き続き交代しながら派遣を行っていきたいと思っております。今後の支援でありますけれども、これまでと同様に、保健師を中心に、避難者の衛生管理、健康管理、こういったものはしばらくまだ続くと思います。それと先ほど申しましたように、いよいよ本格的な復旧の局面に入ってきておりますので、罹災証明ですとかインフラの災害査定の事務がありますけれども、そういったところに土木系の職員が行く、このような支援が今後必要になって増えてくるのではないかなと思います。これからも市町と連携を密にしながら、求められる人、そして必要な資材等の支援を行ってまいりたいと思います。それから、今回の地震の特徴でもあります、水道の被害が大きいということに関連しての香川県の施設についてのご質問がございました。現在、水道というのは浄水施設と水道の管路と大きく2つに分かれますけれども、浄水施設については耐震化率が60.1%、これは全国平均は39.2%ですので、ちょっといい状況にございます。それから基幹管路、水道の管、管路の耐震適合率は37.6%にまだとどまっております。全国は41.2%ですので全国平均よりもやや低く、まだまだこれから着実にやらなければならない状況であります。こういう状況でありますので、現在、香川県広域水道企業団の方で計画的に浄水場、管路ともに耐震化を着実に今進めてきておりまして、今後ともこれを進めていく予定にしております。この耐震化につきましては、国の交付金などを活用して企業団に対して支援を行っておりますので、先週、国の方にまいりまして、国交省に今度事務が移りますが、水管理・国土保全局長の方に、耐震化の必要な予算の増額のお願いをしてまいりました。これからも引き続き、予算確保に努めて、着実に行うスピードをできるだけ上げていけるようにしたいと思います。
そして今回の能登半島の被害が大きくて、なかなか本格復旧には時間がかかると想定されております。香川県内でも仮に、同様な被害が起これば、復旧に時間がかかることになりますので、地上の仮設、管路の復旧など、応急復旧の方法についても今一度、関係者間の日頃からのノウハウの共有を図っていきたいと思います。災害関連は以上でございます。
それから国際線の運航についてのご質問がございました。高松-台北線でございますけれども、現在来月に向けて7往復デイリーというような予定になっておりますけれども、これが4月以降は、もう一度5往復に戻るということで、どういう状況なのかということがまず1点のご質問だと思います。これは、今全体的に世界中の国際線の運航がコロナ禍を経て活発になっていく中で、この2月3月、旧正月だということと桜の需要もあるということで、台湾からのお客様が増えるということの中で2ヶ月間、チャイナエアラインも、世界で運航していますので、その機材繰りを工夫して、この2ヶ月間、7便に一旦するのだけれども、4月以降については、またちょっと2月3月とは、需要もまた変わってくるだろうということで、5便にもう一度戻すというような、そういうことだと伺っております。この状況なのですけれども、今の高松-台北線、非常に稼働率と言いますか、乗客の乗降率も高くて、もう1つ、また台中という都市へのチャーター便を早期に運航しようという別のエアライン、スターラックスの動きもありますので、台湾から香川県への渡航需要、観光中心にした渡航需要は、非常に旺盛で続いていると認識をしております。そういうことから考えて、世界全体が戻ってくる中での航空会社のいろいろな機材繰り等のこともあるとは思いますけれども、できるだけ早い時期にデイリーが定例化するよう、これからもエアラインと協議をして早期のデイリー化の定着を働きかけていきたいと思います。
それから、高松-上海線については現時点ではこの運休の継続が続いて非常に残念でございますが、できるだけ早く再開がされるように断続的に、春秋航空さんと協議を続けてまいりたいと考えております。
それから3つ目でございますが、黒松盆栽の輸出解禁であります。先週、私と高松市長で農水省の舞立政務官のところに米国への黒松の輸出を解禁してもらうよう政府間の協議をお願いしたいという要請に行ってまいりました。政務官からは非常に必要性について理解をしていただきまして、検疫の協議については、日本の中で輸出の解禁協議を行っていく品目リストというのは、政府でまず決めて、その中から優先的に協議をしていくような、そういうシステムになっていますので、まずは品目リストに掲載をしないといけないということがございます。この掲載に向けて検討を進めてまいりたいという前向きな回答をいただいたところでございます。今後は、このリストに早く載せてもらえるように引き続き高松市と一緒に働きかけを強めていきたいと思いますし、これに掲載されて、そこから米国と日本との検疫協議が開始されます。EUとの間で検疫協議をした実績があって、EUは黒松も含めて解禁になっているのですけれども、その時にも虫のこととか病気のことで、黒松盆栽を持ち込んでも大丈夫という、科学的なデータに基づく、その検証と言いますか、問題ないということを示す必要がありますので、今の時点からEUのときにとったデータを整理して、米国との検疫協議に備えていきたいと思います。EUで少し時間がかかったのですけれど、できるだけ短縮して、協議が始まったときに解禁までの時間が短くなるように進めてまいりたいと思います。以上でございます。
記者:今、知事がおっしゃった国際線について追加で質問させていただきます。
冒頭にも今、新年度の当初予算の編成時期ということもありましたけれども、新年度以降、高松空港、各地の空港との競争が今激しくなっている中ではありますけれども、新年度以降、高松空港をどんな空港にしたいか、特に国際線が今かなり活気がありますけれども、その辺含めてどんな空港にしたいという思いがあるか改めて教えていただけますか。
知事:海外も国内もそうですけれども、瀬戸内というのに非常に関心が高まってきていると思います。瀬戸内国際芸術祭の成果も大きいと思いますけれども、瀬戸内というのに大きな関心が集まってきている。それから来年の大阪・関西万博というのも、ある意味瀬戸内での開催ですので、瀬戸内というのに注目が集まってきている、この瀬戸内のゲートウェイとしての高松空港という、そういう位置付け、そういうブランド、そういうことを意識して進めていきたいと思います。
記者:具体的な新年度の予算というのは、今後固まった段階での発表になると思うのですけれども、新年度の予算の中にも、そういったゲートウェイとしての機能を持たせるというようなところを反映させたような政策というのは入ってくるという理解でよろしいでしょうか。
知事:やはり、便を全国にも先駆けて戻りは早かったのですけれども、まだまだ全部戻りきれていないので、これをより早く戻し、できるだけ東南アジアの新規路線の開設も早めたいということで、そのためには1つは、来ていただくエアラインへの助成、それと瀬戸内、香川の魅力の情報のさらなる発信、この2つがポイントになりますので、その内容について、今、最終調整中の来年度予算にも盛り込んでいきたいと考えております。
記者:中四国の空港の中で高松空港というのはインバウンド、外国人観光客の利用がかなり多いというデータがすでに出ていますけれども、やはり新年度以降もビジネスというよりかはそういった観光的な需要をさらに喚起させていきたいという、そういった理解でよろしいでしょうか。
知事:そうですね。やはり短期的には観光というものが大事になってくると思います。ビジネスの方は、やはりそういう取引が出てくる、あるいは人材の交流が出てくる、こういったことによって、渡航の需要が出てくるということなので、ある程度は腰を据えて着実に長い取組みが必要になります。そちらは企業誘致、それから外国人の香川県への優秀な技術者への渡航促進、こういったものを着実に進めていきたいと思います。
記者:先日、高市経済安全保障大臣が岸田首相に対して、能登地震の復興を優先すべきとして、万博の開催延期を求めたと報道がありました。万博については、さっきおっしゃったように、瀬戸芸との相乗効果を目指す上で県として重要なイベントだと思うのですけれども、現役閣僚のこの発言に対して知事としての所感をお伺いしたいです。
知事:能登半島の復興は一番優先しないといけないものだなということは、その通りだと思います。一方で、万博というのは日本の全体の経済の振興にも、特に場所が大阪ですから、西日本そして香川、こういったところにも大きな効果がある大事なプロジェクトだと思っておりますので、ぜひ、延期することなく開催できるように、政府としても取り組んでいただきたいし、我々としてもそれを前提に準備をしていきたいと思います。
記者:万博についてなのですけれども、建設の遅れ、費用の高騰など課題も散見されていますが、改めて今の万博に向けた準備の現状についての知事の所感をお伺いしたいです。
知事:建設の遅れ等が報道されており、そういう面もあるのではないかなとは認識しております。一方で、万博協会の方と県の私を含めたいろいろな関係者で協議をする場がこれまでもありますけれども、厳しい中でも開催にこぎつけられるような準備が進められていると聞いております。ぜひ、いろいろなところの協力を得て、予定通りの開催を強く望んでおります。
記者:今の万博の話もそうですし、空港の話もそうなのですけれど、今言われている知事調整の方で、両方当初予算の方に上がっていると思うのですけれど、特に来年度の当初予算案に含めたい重点政策というか、これは特に知事としてこだわってやっていきたいというものがあれば、教えていただけますでしょうか。
知事:年頭にも申し上げましたけれども、特に少子化対策、それと産業振興、それとインバウンドも含めた観光の振興。この3本の柱で予算についても編成をしてきたところであります。
記者:その中で、特にこういう形でやっていきたいというものがありますか。
知事:まず子育てについては、経済的な支援の継続拡充とあわせて、子育て世代、特に女性の方中心に非常に孤独感が強いということで、子育て中の悩みをきちんと受け止めてくれる場所を県内に面的に広げたいということで、今年はそれに力入れて、来年度に向けてやりたいと思います。
それから産業の振興は、今の国内企業の国内回帰をベースに、これを香川に立地を促進したいと。非常に天候にも恵まれたところもありますので、この地の利を生かして香川にということで、企業立地にさらにアクセルをかけていきたいと思います。
観光につきましては、来年の2025年に繋がるような誘客です。特にそういう意味においては、瀬戸内に軸足を置いた誘客の促進。こういったところが重点的に考えているところでございます。
記者:誘客という部分は、大阪万博と瀬戸芸というところも含めての見通しでしょうか。
知事:そうですね、そういうところでございます。瀬戸内というのが1つのキーワードだと思います。今年は国立公園90周年もありますので、うまくチャンスを生かして瀬戸内への流れというのをもっと大きくしたいと思います。
記者:来年度ならではみたいなのはありますか。
知事:瀬戸内国立公園90周年のイベントが来年度ならではということになります。先日、3月16日のイベントの話をしましたけれども、皆さんに来ていただけるようなイベントを今まとめ中ですので、次々にお知らせしたいと思います。
記者:新型コロナの関連でちょっとお伺いをしたいのですが、先週発表分で1定点当たり13.64人となっていまして、その前の週よりも大幅に増加をしていて、入院患者の方も増えているようで、専門家の方はもう第10波に入っているのではないかという指摘もあるようですが、知事として、今の感染状況の認識と今後の見通しをどのようにお考えか教えていただけますか。
知事:今お話にありましたように、1定点医療機関当たりの患者数が先週の公表で13.64ということで、4週連続の増加になっているということでございます。今おっしゃった第10波に入ったかどうかについては、現在の時点では今後の感染状況の推移を見ないとはっきりしないという状況だと思います。感染者が増えているのは事実でありますけれども、医療の関係者から医療機関が逼迫をしているような報告は、現時点では受けておりません。引き続き、まずは県民の方にこまめな換気や手洗い、体力、免疫力が落ちないことは大事ですので、十分な休養など健康管理をお願いしたいと思いますし、医療機関の方には、これからも備えは十分にしていただけるようにお願いをしていきたいと思います。
以上
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