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・前月の交通死亡事故について
知事:まず交通死亡事故の報告でございます。お手元にこのマンスリーレポートがあるかと思います。4月ですけれども残念ながら、交通死亡事故1件発生して、1名の方がお亡くなりになりました。この事故は夜間に善通寺市内の片側1車線の直線道路で、軽四が、道路を横断中の70歳代の歩行者と衝突をして歩行者が死亡したというものでございます。この夜間に歩行者が亡くなられた事故は4件、今年になって起こっております。その4人の方はすべて65歳以上の高齢者ということで、この夜間の高齢者の歩行中の事故、非常に多く、今後もこの防止を重点的に取り組んでいく必要があります。そして今日は、ここにありますように、加害者、車両の立場で注意すること、それと歩く立場、被害者とならないためにということで3点ずつ書いてございます。
加害者とならないためにということですけれども、当たり前のことですけれども、前方左右の安全確認は常に緊張感を持って徹底をしていただきたい。それから急な飛び出しや危険な今回のような横断ですけれども、停止ができる安全速度を遵守してほしいこと、それと早めのライト点灯、そして対向車との関係で問題ない場合はハイビームを特に使っていただいたら遠方まで見ることができますのでお願いしたいと思います。
そして歩く側ですけれども、特にお願いしているのが反射材の利用であります。明るい服装というのも重要ですけれども、ベストだとか、靴とかいろいろなところに反射材をつけることもできますので、反射材の着用をお願いしたいと思います。横断歩道の活用、それから横断する前の安全確認だけじゃなくて横断中も左右の安全を見ながら、ぜひ横断をお願いしたいと思います。
引き続き、皆様方には機会あるごとにこういった交通死亡事故が二度と起こらないようなことについて、いろいろな形で報道をお願いできればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。私からは以上です。
1.新型コロナの5類移行について
2.「消滅可能性自治体」について
3.JR四国の昨年度の輸送密度について
4.サンポート高松のプロムナード化について
5.東かがわ市による「災害応急用井戸」の登録制度について
6.特定利用港湾について
7.地方自治法の改正案(国の地方への指示権拡充)について
8.土地改良区の問題について
幹事社:質問は3点ございまして、まず1問目が新型コロナの5類移行についてです。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行してから、今月の8日で1年が経ちました。現在の県内の感染状況と経済の回復についての受け止め、そしてこのゴールデンウィークを踏まえた観光地や街のにぎわいについての受け止めを伺いたいです。
2つ目が、「消滅可能性自治体」についてです。先月の24日に有識者らでつくる研究機関の「人口戦略会議」が、自治体の持続可能性に関する分析を発表しました。県では4つの自治体が「消滅可能性」との指摘を受けていますが、この結果に対する受け止めと人口減少対策について伺いたいです。
3つ目が、JR四国の昨年度の輸送密度についてです。先日、JR四国は決算とともに、2023年度の各路線の輸送密度を公表しました。四国全線では前年比10%の増となったものの、コロナ禍前に比べると9割の回復にとどまる結果となりましたが、これについて知事の受け止めを伺いたいです。
以上、よろしくお願いします。
知事:まず、新型コロナウイルス感染症が5類に移行してから約1年経ちますが、それを受けて3つのご質問がございました。まず、現在の感染状況でございますけれども、本県の1定点医療機関あたりの患者数は、先週の公表は1.21人、前週が2.45人でしたので減少しております。全国平均でも、先週の公表で1定点あたりの患者数が3.38人、前週は3.72人ですので減少しております。13週連続で減少しており、全国的にも減少傾向にあると思います。一昨年、昨年も同様にこの時期は減少傾向にありましたが、夏には一昨年も昨年も増加傾向が見られました。全体的にコロナは一昨年、昨年に比べて、感染は低い水準で推移をしているわけでありますけれども、夏の感染の増加傾向も過去見られましたので、ぜひ県民の皆様には引き続き換気、それから手洗い、免疫が落ちると感染しやすくなりますので、十分な休養、バランスある食事、こういったことも基本的なことですけれども気を付けていただきまして、感染対策を引き続きお願いできればと考えています。そしてコロナ5類移行後、受けた経済の回復状況ですけれども、概括しますと経済については回復の状況があると思っております。直近の4月に公表されました日本銀行高松支店の「香川県金融経済概況」におきましても、1つの指標になります設備投資の増加、それから個人消費についても物価上昇の影響も受けながらも着実に持ち直しているという報告が出ております。企業の生産高についても持ち直しつつあるということで、この3指標それぞれすべて回復基調にあるということであると思います。今後、原材料価格とかエネルギー価格の高止まり、こういった懸念は、なおございます。そして人手不足に対しての懸念が大きくなっているということでございます。持ち直し回復傾向にある経済の流れをこれからも長く回復基調を続けるためにも、この人手不足への対策、そして中小企業の設備投資が今後とも続いていくような政策が必要であると考えております。
次にゴールデンウィークの観光地、街のにぎわいというのがどうだったかということでございますけれども、これも概括すれば、ゴールデンウィーク、今年は中3日の平日がありましたけれども、全体10日間において、天候にも概ね恵まれたこともあると考えますが、大変にぎわいがあったと考えております。インバウンドについても順調にこれまでも高松空港の国際線の再開に伴って、戻ってまいりましたけれども、このゴールデンウィークも大勢のインバウンドの方が観光地や街で見受けられたと思います。国内についても、横ばい以上のにぎわいがあったのではないかなと思っております。高松空港の国内線の利用状況や高速道路の利用状況等を見ても、横ばい或いはそれ以上の状況がありました。国内についても横ばい、或いはそれ以上のにぎわいになっていたのではないかなと思います。全体としては昨年度と比較して観光地の入り込み客などを見ますと1割強の増加となっております。コロナ禍前の平成30年のデータと見比べましても、ほぼ戻ってきているかなというような状況があるかなと考えております。
それから2つ目の「消滅可能性自治体」の先日の発表に対する受け止めのご質問がございました。この「消滅可能性自治体」というのは、有識者でつくる人口戦略会議という1研究機関が、20歳から39歳の女性が今後50%以上減少するのかどうかというようなことで、50%以上減少するという予想がたつ自治体は消滅するという、そういう1つの指標で、これまでの実績を踏まえた将来の予想で仕分けをしたものではありますけれども、今回、香川県については、そういった指標の中で前回9つの市町が対象になったのが今回は5市町がなくなったというようなことが報告されました。一方で、この令和6年4月1日の香川県の人口移動調査が先日発表しましたけれども、県人口は91万9,000人ということで、昨年の同じ月の比率で言いますと7300人減少しておるということでございます。人口減少の問題は、香川県にとっても全国にとっても今後の発展する上で最も大きな懸念材料でございます。全県的な全国的な課題であるということでありまして、先日の92万を割ったということ、そして、先月の人口戦略会議の消滅可能性自治体の発表を踏まえても、この重大性が再認識させられたという受け止めでございます。そして人口減少対策についてでありますけれども、まず最も大事なことは消滅可能性自治体という言い方ですけれども、これは消滅させないようにするということを日本全体で考えていかなければいけない。国土を有効に活用して、国土の果実をこれからも日本人が享受するためには、消滅する自治体がないように、今後政策を国も県もしていかなければならないと考えております。そして具体的には、そのためにはやはり東京一極集中、大都市への人口集中を反転させて日本に分散して住んでもらうような政策が非常に重要になると思います。そしてそのためには魅力ある製造業や情報通信産業を地方に分散して立地し、本店的な機能を持つものも地方に分散させる、こういうことを国・県で力を合わせて実施をしていく、これが最も重要な政策であると思っております。
さらに子どもを安心して産んで育てられるような社会づくり、これはやはり今の社会が子育て世代が非常に孤独だということがありますので、その孤独ではない、みんなが助けてくれる、こういうような環境を作るということが重要であると考えております。このような施策をしっかりと香川県でも進めていきたいと考えております。
それから3つ目、JR四国の昨年度の輸送密度についての発表に対する私の受け止めということであります。この輸送の人員等がコロナ禍前の令和元年度との比較において、9割程度の水準にとどまっているという発表がございました。
これは新型コロナウイルスの影響で、いわゆる仕事の仕方などが変わって、新しい生活様式、いわゆるリモートワークの普及、それから出張とか対面での協議をリモートで行うようなこと、こういったものが定着することでの鉄道利用の減少が大きいのではないかなと私自身は考えております。一方で、今後この9割をさらに10割、それ以上にということを考えた場合には、先日オルネが開店して、想定以上のにぎわいはありますけれども、ああいう駅前の人のにぎわいができてくれば、駅前に行ったらすぐJRに乗れるわけですから、これまででしたら乗らずに坂出や丸亀や、そういうところに移動しようと思うときにオルネまで行って、用事があればそのまま電車で移動しようというような動機づけが増えるというようなこと。それから、好調なインバウンド、これからも伸ばしていく想定の外国人への、現在「外国人向け鉄道パス」というものをJR四国が販売していますけれども、非常に売り上げも好調だということですが、そういった外国人の方の利用増、こういったものをこれまで以上に努力することで先ほどの9割を超えて10割、またそれ以上ということを目指していけるポイントではないかなと思います。一般論ですけれども、鉄道というのは社会経済の基幹になるインフラであると思っております。今後とも県民生活に不可欠な移動手段、インフラであると思います。何とかこれを維持、活性化していかなければならない。そのためにJR四国には、これまで以上の取組みを期待しております。また、県や市町もJR四国に必要なサポートをこれまで以上に今後とも考えないといけないと思います。また、国からのサポートも今もございますけれども、これもこれまで以上のものをこれから考えていく必要があるのではないかなと思います。
以上でございます。
記者:先ほどの「消滅可能性自治体」について、これの対策として、東京一極集中ということを地方に分散していくために、いろいろな魅力的な企業誘致が必要ということなのですけれども、ついこの前AIデータセンターが県内の特に廃校とかを利用して誘致されるというようなことが決まって発表されていますけども、この辺りの動きを今後どういうふうに、これのみにかかわらず発展させていくように今考えられているのかとか、或いはAIデータセンターを設置するということに対して、消滅可能性自治体絡みをどう受け止められているのかというのを1つ教えていただきたいと思います。
知事:先日のハイレゾ社のAIデータセンターの立地の発表をいたしました。今後の見通し、そして期待も含めてなのですけれども、ああいったものがいわゆるデータセンターと言われているものも、これまで首都圏の近郊とかそういったところへの立地がほとんどでございました。今般、地方部へのAIのデータセンターの立地ということで、非常に大きなインパクトのある立地だと思います。この立地によって、さらにこのAIを利用する企業、それからそういった関係の技術者の方が香川県の方にご縁ができるということ、また取引も始まる、こういったことが想定しておりますし、期待もしております。そういう中で、これからそういったAIというものをDXというものに関連した企業や人、技術者が香川に何らかの形で来ることが、さらなるこの香川に定住してみようという、そういうインセンティブになってくるのではないかと。そういう流れの中で人口の分散化も図られて、この消滅というようなこととは違う方向への将来の展望が開けるのではないかなと考えております。
記者:あともう1つだけ、全然違う話なのですけれども、県立アリーナのプレオープンが今週末19日に初めてイベントとして行われるのですけれども、県立アリーナが大分動き始まってきている中で、先日プロムナードの方針転換、完全な遊歩道ではなく、若干車も動けるようにするというような方針の発表がありましたが、現在どういう形であの辺りのプロムナード化についての検討が進んでいるのか、そのあたり教えていただければと思います。
知事:まず、今おっしゃられた駅のオルネのところと今度できるアリーナのところに4車線の道路があって、1つの横断歩道によって行き来をせざるをえない状況があり、これは人通りをサンポート全体にせっかくできるアリーナも生かして、全体に人通りを作っていく上では障害になっていると考えております。そこを今の4車線道路の一部区間を人中心の空間にするという方向で構想し、進めております。一方で、これまで4車線道路として使っていたという実績がありますので、そういった利用が変わるということにおいては不便を感じる、また、不安を感じる方がいらっしゃるということも事実だと思います。そういう状況も踏まえまして、土日、いわゆる休みの日は歩行者の空間に、平日は歩行者空間は歩行者空間なのですけれども、いわゆる中央部の概ね2車線に相当する車線幅の区間は徐行で車が通れるようにして、しばらくはそういう運用で先ほど言いました、これまで使っていたのに使えないという人たちの不安や不便、こういったものへ対応していこうと考えているということで、もう一度また地元説明会もやる予定にしておりますけれども、ご理解が得られれば、できるだけ早くアリーナのオープンに間に合うようにあそこの一部区間の歩道化を進めたいと考えております。そして、それが終わり、またアリーナ開設した後になりますけれども、このエリアをさらに、にぎわいのある空間にするために、現在、玉藻城の北側、キャッスルプロムナードと呼んでいるところ、今、歩けるよう工事をやっていますけれども、そこのエリア、それから女木島行きの埠頭とか小豆島、直島行きの埠頭とかがあるその前の部分、この空間、それからさらに北の方に行きましてミケイラの方へ行って、バラが咲く時期はちょっとしたバラ園になっているようなところ、それからアリーナの北側、今、工事のための作業する仮設の建物がありますけれども、そのエリア、そういったところを今後、人が集える、にぎわいがある空間にどういうふうにしていくのが一番いいのか、次の整備として考えていきたいと思っております。
記者:今の質問に関して追加なのですけれども、結果的に一時的に4車線を車を徐行にしたりして、平日にうまく車も使えて人も使えてという状況をスタートして、そこから徐々に歩行者の人たち、観光者の人たちが優先になっていくような感じで街をつくっていきたいという方向ですか。
知事:そういうことです。
記者:今の質問に私も追加で質問したいのですけれども、サンポート地区のプロムナード化の駅北側の今の方針案として新たに示された部分についてなのですが、まずそもそも住民の方々の不安を払拭するために、まずは当面その期間を設けることによって、どういうことを解消する予定ですか。
知事:あそこの道は仮に通らない場合は、北側を迂回していくことになります。今通っているバスは、今回その北側を迂回していっていただくようなことで今調整をしております。そういうような利用をしていく中で、これで日常的にも少し遠くはなるけれども、それはそれでなんとかなるとなっていただければ、そういう日常的な不安とかが解消できてくるのかなと。そういう段階になれば全日通れない、もちろん災害のときとか、どうしても通らなければいけないときは通るということになりますけれども、そういうことを除いては日常的には、あそこを通らなくても生活に大きな支障がないというようなことになってくれば、そういういろいろこれまでと違う使い方をする中でアリーナとサンポートのエリアと駅のエリアの人が安全に楽しく移動できれば、そこには大きなプラスが出てくる、そういったことが実感できれば次の段階に行けるのではないかなと思います。
記者:その次の段階に行くのに今、実感ということだったのですけれども、それ以外に何かはかる指標と言いますか、例えば目標、通行量であるとか、そういうテストだったり調査をするということは考えられているのですか。
知事:もちろん、土日に止めたときにどういう利用になるのか、歩行者の動きとか、これまでも行っておりますけれども、いろいろなイベント時には止めることや、休みの日にあそこを止めて使っていく中で、良さ、それから使い方、その時の車の迂回による影響、こういったものも数字も出てきますし、その実感という意味でも形成されていくのかなと思っております。
記者:そうなると懸念されている住民の方々の実感とそういった実績の数字の部分をあわせて、全面通行止めに向けて、まず段階を踏んでいくというような理解でいいですか。
知事:はい、そのように考えております。
記者:また質問が変わるのですけれども、先日、東かがわ市が災害用の井戸を県内で初めて制度化したのですけれども、これは個人とか企業が所有している井戸を事前に登録して、災害時に一般の井戸水を開放して無償で提供できるようにということで、県内では初めての制度化だったのですが、滋賀県とかですと市町にそういった制度を普及してもらう促進するためのガイドラインを県が作っていたりとかしています。そういった災害に備えて、特に香川県は渇水ということも悩まされてきていると思うのですけれども、活用の方法というのを今考えている段階のものが、もしあれば伺いたいと思います。
知事:今おっしゃられた井戸、いざというときの断水時に使うということでしょうか、全県的な具体的なものは、今の段階ではございません。一方、能登半島でも水道の被害が大きくて、さらにその復旧に時間がかかっているという、これが避難している方が戻れない理由にもなっている、これも非常に大きな教訓であると思っております。現在、水道企業団と一緒になって、万が一の断水のときにどうしていくかということ改めて考えていこうということで今、検討しております。その上で東かがわ市の取組みに見られるような井戸を活用する、これも1つのいいアイディアのものだと私は思いますので、そういったこともメニューに入れて断水時や災害発生時のしのぎ方を考えていきたいと思います。
記者:先週、高松港の特定利用港湾の初会合が開かれたと思うのですけれども、それについての所感というか受け止めを教えてください。
知事:先週の意見交換ですけれども、3月末に国と県で確認した高松港における港湾施設の円滑な利用に関する確認事項というのを、国の関係機関と結びましたけれども、この中に今後、海上保安庁とか自衛隊が利用する上での連絡調整体制を作っていくというのが確認事項にもありますけれども、それの具体化になる第1回目の会議であったと認識をしております。
記者:この会議は非公開ということで、国民の生活に直結するものだからこそ、国民に公開するべきというか、矛盾するのではないかと思うのですけれど、その点はどうお考えですか。
知事:先週開いた会議においては、これからの調整、会議の進め方などについて、国から考え方が示されました。そして、高松港の具体的な利用についての計画というものが示されることはございませんでした。そういう会議でありましたので、内容についてお知らせすることは特段ないのかなと考えております。今後、次は6月ごろというお話もありましたが、次回以降は具体的に見通せる中で、海上保安庁とか自衛隊の利用についての計画、見通しが示されてくる可能性といいますか、そういう段取りを、国の方が考えているようですので、そういうことになれば、我々としても、きちんと意見を言わなければいけないし、その上で必要な知らせるべき内容については知らせていかなければならないと思います。そこは、会議の内容によって、お知らせすることが難しいようなこともあるのかもわかりませんが、必要なもの、お知らせできるものはお知らせしながら進めていきたいと思います。
記者:会議自体を公開するお考えはないですか。
知事:中には、意思形成の過程であったり、公開することによって問題になるようなことも含まれる可能性もありますので、公開の中で会議を運営するということは国の方も考えていないとおっしゃっていましたけれども、そういうことはやっぱりあるのかなと思いますが、会議で決まった知らせるべきものはきちんと知らせないといけないと考えております。
記者:プロムナードの件なのですけれど、プロムナード化に伴う車線の変更だったり、テストだったり、いつぐらいの時期からお考えなのでしょうか。
知事:来年の3月にアリーナをオープンする予定にしていますが、できるだけそれに間に合うようにしていきたいと思っています。
記者:間に合うようにということは、それより前に試験的にということですか。
知事:試験的というか、今の構造が4車線で、真ん中に中央分離帯があり植木もありますけれども、それを取って歩行者が歩けるような空間にする、或いは北側のところは、真ん中の2車線だけが通れるようにするということで、いわゆるハード的なものもリフォームしないといけませんので、できるだけ3月にあわせて道路の構造のリフォームをしたいと思います。
記者:それと先ほど平日は車の併用をということだったのですけれど、当面とおっしゃいましたけれど、当面というのはどれぐらいの期間をお考えですか。
知事:期間を具体的に想定できないのですけれども、と言いますのも、今使っている方々が使い方が変わることに対しての不安とか、そういったものを受け止めて、そうせざるをえないのではないかなという判断ですので、そういった方々の今回のプロムナード化のプラスの実感とか、マイナスも何とか許容できるのではないかと思っていただける事がどのぐらいの期間で可能なのかということにかかっていると思います。
記者:改めてですけれども、周辺住民の方に理解いただける自信のほどを教えてください。
知事:あそこの区間は、新しくアリーナができたり、文理大学ができる。また、ホテルもできる。いろいろ人が集まってきて、楽しくて、海が見えて美しくて、それで、そこがプロムナードになることによって安全でという、楽しく美しく安全な三拍子がそろってきますので、こういう空間になれば、まち全体として良くなったなと思っていただけるのではないかなと思います。そう思えるように、車の通行の形態を変えるだけじゃなくて、ソフトなんかも民間団体に協力してもらいながら、楽しく美しくというところは一緒に取り組んでもらうことで、こういう使い方によって、この地区の価値が上がるのではないかと思ってもらえるようにしないといけないかなと思っています。
記者:消滅可能性自治体の件で、県としては魅力的な製造業、情報通信関連企業の誘致と、孤独な子育て世代を支援する環境を作るとおっしゃっておりましたけれど、背景にある東京一極集中というのは構造的な問題でもありますので、国に対して求めたいこととかがありましたら教えてください。
知事:今回、ハイレゾ社がこちらに立地をするにあたって、国の方からも多額の助成金が出ております。これはAI専用データセンターが早急に必要になったということでの助成金であると思いますけれども、地方に立地する場合に配布されたということで、それが今回のハイレゾ社の立地の一因になっているのは事実です。だから、地方に展開する企業が、これなら地方にも行ってみようかと思えるような、経済的な助成策というのは、必須と言いますか、非常に有効な政策であると思います。
記者:大規模災害とか、感染症などが発生した非常時に国が地方自治体に必要な指示ができる特例を盛り込んだ地方自治法の改正案について、国会で審議が始まっておりまして、一部では地方分権の流れに逆行しているのではないかということをおっしゃっている他県の知事もいらっしゃいますけれど、池田知事としてのお考えですとかありましたら教えてください。
知事:人の命に関わって行う場合に、どういう役割分担がいいのかということが一番重要であって、地方で決めなければならないとか、分権がすべてOKということではないと思うのです。どちらが人命を守るのに一番いい分担なのかという中で決めていけばいいと思いますので、そういう視点でどちらなのかを考えていくべきだと思います。
記者:土地改良区の事件が相次いだことについて、先月、再発防止策をしていきたいという発言がありましたが、1ヶ月ほど経ちまして今の状況などについて伺えたらと思います。お願いします。
知事:まず今月の下旬に土地改良区の役職員を対象にしたコンプライアンスを徹底するための研修を行いたいと思います。それに続きまして、工事執行に重点を置いた土地改良区に対する特別検査を行っていきたいと考えております。
記者:特別検査というのは。
知事:特別検査というのは、県の補助事業を実施している土地改良区は75団体ありますけれども、県の補助以外も含めて、すべての土地改良区(と連合)を対象に検査をしていきます。
特に、今回の事案を踏まえて、工事発注のやり方が公正な競争性が確保されているのか、この点について実際にやっている内容をみて、必要な見直しの指導をしていきたいと考えております。
記者:6月に入ってからですか。
知事:まだ具体の日程までは決まっていませんが、(研修から)続けて、5月の下旬から早ければしたいと思っています。
記者:6月中に(特別検査は)完了ですか。
知事:(検査対象は)102団体ありますので、ちょっと時間がかかるかと思います。
記者:めどとしては、どれぐらいにまとめたいという方針とか、例えば発表の時期ですとか、発表されるかされないかも含めて。
知事:今のところまだちょっとそこまで具体的に考えておりません。とにかく速やかに検査をして必要なものを見直して、必要な発表もしていきたいと思います。
記者:改めて、今回コンプライアンス研修とそれから特別検査という具体的な対応策ということですけれども、これを踏まえて、県全体でどういうふうな再発防止に努めていきたいか、教えてください。
知事:まず当事者は、特に発注者になるわけですから、発注者の権限行使の最終責任者や、役職員など、こういった人たちの意識をもう一度新たにしてもらう必要があります。それと、工事発注について、どういうふうにしたら公正さが確保できるかというのは、土地改良にとどまらず、土木関係や、建築関係も工事発注をたくさんやっていて、これまでも度重なる改善をしてきておりますので、(県に)ノウハウはございます。そういうものを、まだ取り入れてない土地改良区には取り入れていただいて、(役職員の)気持ちの問題だけでは十分ではないので、仕組み、発注の仕方、そういう必要な改善を、見直しをしてもらうことが大事だと思っています。
記者:消滅可能性自治体のところで、先ほど、前回の調査で9自治体だったものが、今回は4であるという説明があったと思います。そのことに対して、どのように受け止めているかということなのですけれども、何らかの対策が少なからず効果を得たということなのか、あるプロセスの中で偶然、結果的に減ったということなのか、どのように見ていらっしゃるのでしょうか。
知事:それぞれの県内の自治体は、定住、移住に向けて、いろいろな取組みをされていると思います。そういう効果というものは出てきていると思います。一方で、今回の9あったのを5つ外れたと、これだけをもって5つの自治体が将来の人口減少問題に対して、このままの調子でやっていけばいいかというと、そういう状況ではないなと思っております。県内のどの自治体も、これから県と一緒になって、また国の政策とも連動して考えていかないと、状況は大差ないと思っております。
以上
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