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公開日:2024年6月12日

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知事記者会見 令和6年6月10日(月曜日)

知事記者会見録

  • 日時:令和6年6月10日(月曜日)13時00分から13時45分
  • 場所:香川県庁本館9階 県政記者室
  • 作成:広聴広報課

 

【6分50秒付近の知事の回答を次のとおり訂正します。】
    誤)香川県でも1.45と過去最低と・・・
    正)香川県でも1.40と過去最低と・・・

【28分40秒~29分32秒付近までの知事の回答を次のとおり訂正します。】
誤)昭和55年 正)昭和56年

 

 


報告項目

・前月の交通死亡事故について

報告事項

知事:私からまず5月の交通死亡事故についてご報告をさせていただきます。お手元にレポートがございます。ご覧の通り、5月の交通死亡事故は残念ながら2件発生しまして、2人の方がお亡くなりになりました。このうち5月13日に多度津町内で発生した自転車の死亡事故についてコメントをしたいと思います。
この事故ですけれども、午後4時24分頃、多度津町内の片側1車線の県道を走行していた普通貨物車が向かって右から左に道路を横断中の自転車に衝突して、自転車の運転手がお亡くなりになられた事故でございます。今年に入っての県内の交通死亡事故は、5月末時点で11件、そのうち自転車乗車中に亡くなられた事故が2件ございます。昨年も自転車の交通死亡事故、県内で8件発生しております。自転車については、以前より特に注意して、交通安全をお願いしてきておりますが、改めて今日お願いをしたいと思います。まずは自転車に乗る方についてなのですけれども、自転車は車両の1つという位置付けでありますので、車両の自覚を持って運転をお願いしたいと思います。車道の左側の通行、これが非常に重要であります。それから歩道の通行というのは例外扱いでありますし、やむなく歩道を通行するということもありますけれども、歩行者の優先を守ってスピードを落として運転をしてほしいと思います。それから特に自転車の方が交差点で信号や一時停止を守っておられないケースもあります。ぜひ、車両の1つだという自覚を持っていただいて信号や一時停止をきちんと守っていただきたいと思います。それから、ずっとお願いしております自転車を乗るときのヘルメットの着用であります。ぜひこれも、まだまだ着用率が低いのですけれども、最近いろいろな形のヘルメットも出ておりますので、ぜひ着用をお願いいたします。そして高校生の自転車通学の皆さまには、特にリスクが高いということもありますので、このヘルメットの補助、1人5,000円まで行うことをしております。7月末までに買われて補助を受けられるということですので、ぜひこの機に購入いただいて、ヘルメットの着用をお願いしたいと思います。それから次に運転者ですけれども、自転車というのはスピードがすごくやっぱり歩行者と比べると速いので、交差点の特に右左折のときに自転車が急に交差点に進入するというようなことが想定されますので、そこを交差点の進入時には、よく注意をいただきたいということでございます。そして左側通行ということも増えてまいりました。場合によっては、自転車のふらつきということも想定に入れながら自転車の脇を走行するときの安全の徹底をお願いしたいと思います。ぜひ、また皆様方にも、この自転車含め交通安全の徹底に向けてのいろいろな広報のご協力をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 

質問項目

1.県の出生率について
2.四国新幹線について
3.三豊市仁尾町の田井川の水門について
4.「耐震化重点エリア」の設定について
5.高松-ソウル線のダブルトラック化について
6.県への移住者数増等について
7.待機児童数について
8.国際線誘致への思いについて
 

質問事項

幹事社:質問は3つあります。
1つ目は県の出生率についてです。合計特殊出生率について、県は1.40とわずかですが過去最低を更新しました。国並びに県の数値についての受け止めをお願いします。また、先週の四国知事会議では、魅力ある雇用の創出が出生率の回復に必要との言及をされたと伺っております。子育て支援も含め、出生率対策への決意、基本的な方針についてお願いします。
2つ目が四国新幹線についてです。先週の四国知事会議の際に経済団体とも懇談し、四国新幹線の早期実現に向けて、国への緊急提言、期成会による署名活動の開始などが示されました。そこで今回の結果に対する受け止めと、今後の取組みに対する決意をお願いします。
3つ目が三豊市仁尾町の田井川の水門についてです。先月28日の大雨で、三豊市仁尾町の田井川の水門が開かなかった件について、副ゲートが開かなかった原因は判明しましたでしょうか。また、県内の同様の仕組みの水門を点検した結果と、浸水被害を受けた住民への補償についても併せてお願いします。

知事: 
【1.県の出生率について】
まず、出生率についてのご質問がありました。6月5日に発表がありました、人口動態統計でございますけれども、全国で1.20、香川県でも1.40と過去最低ということでございます。この過去最低の出生率、将来の日本の発展、そして香川県の発展を考えた場合に大変危機的な状況であり、社会全体でこの問題を捉えていく、待ったなしの状況であると受け止めております。そして、この出生率の回復については、結婚の希望がある方が結婚でき、そして出産の希望がある方が安心して出産できる、こういった社会を作っていくということが一番重要であります。そして、今の現状を見ますと、共働きを前提として人生を考えていくという方が大半になってきております。この共働きを前提にして、そして結婚も出産も希望したときにできるという社会の仕組みを作るということが重要であります。まず、そのためには多様な働き方を社会が許容し、そして多様な働き方の中で生産性も上げていくというようなことを考えないといけません。短時間の労働ですとか、リモートでの労働、そして育児休暇が普通に取れる、こういうものが代表的なものですけれども、多様な働き方を雇用する側も、それから働く側も許容して、それを前提に生産性を上げていく、こういうことを目指す必要があると思います。そして先日の四国4県の知事会議でありますけれども、そのようなことの他にもう1つ、みんなの合意形成がありましたのが、今回は合計出生率が1を割り込んだのが東京であります。そして、地方部においては当県もそうですけれども、全国の平均よりも高い出生率になっているところが多い状況であります。やはり、この出生率を全国で上げていくには東京一極集中を反転させる必要があると、この点について意見が一致したところであります。そして、そのためには先ほどの共働き前提のことと重ね合わせて考えますと、男性も女性も、その地方で生き生きと働ける、そういう魅力ある職場づくりを今後さらに進めていく必要があると思います。当県でも、海の地の利を特に生かした製造業、そういったものの立地にも取り組んでおりますけれども、さらにこれから伸びる、また、若い方の指向もある情報通信関連産業、こちらの分野もしっかりと誘致に取り組んでいく必要があると思います。これからも魅力ある職場づくりに努めながら、移住・定住ということを進められるように地方でも取り組む、そして国策としても地方への企業の立地が進むような税制上の優遇措置などをさらに強力に進めていただく必要があるのではないかということであります。4県知事会議でもそのような意見で一致したところでございます。
【2.四国新幹線について】
それから2つ目の四国新幹線でございます。これも先週の四国4県知事会議において、昨年、国の方針として初めて基本計画路線の国での調査がスタートするということがあったわけですけれども、さらに早急にそれを進め、国における法定調査の早急な実施、この法定調査を実施して整備計画に格上げするというのが整備新幹線のステップでございますので、まずは法定調査の早急な実施を強く求めていこうということで緊急提言も採択したところであります。そして、それに必要となることでもあるのですけれども、やはりそういった国による調査の進展、整備計画の格上げには、地元の人たちの強い実現に向けた意向の表示が必要であります。私も知事になって2年、新幹線に対する県民の声は日増しに強くなっていると認識をしております。そして強くなっている声を形にしないと、それが伝わらない面があります。今回、期成会が中心となって、この要望の声を形にするという意味で署名というものは非常に重要なものであると思いますし、タイミングとしても非常にいいタイミングで、その動きを始められるということで歓迎して、自分自身もしっかり取り組んでまいりたいと思います。このような意味合いの署名ですので四国新幹線をぜひという方においては、ぜひこの署名活動にご協力をいただきたいということをお願いしたいと思います。
【3.三豊市仁尾町の田井川の水門について】
それから、3つ目は三豊市仁尾町の田井川の水門の件でございます。この副ゲートというものが自動操作になっており、これが先日の浸水被害が起こった際に開かなかったという事でございまして、改めてこの副ゲートについて調べてみましたら、自動で開くために水位計が作動して、海側の水位と川側の水位の差によって、それを検知して開くという仕組みですけれども、この水位差を感知する部分に異常があって開かなかったということがわかったところであります。なぜ感知ができなかったかということなのですけれども、このそれぞれ海側と川側の水位を感知するためにフロートと言われるいわゆる浮きのようなものを使って、そこの水位を観測するわけでありますけれども、浮きにはケーブルのようなもので浮きが吊っていまして、浮きが上がればそのケーブルを通じて上がっていくということになるわけですけど、このケーブルの配線上に物理的な障害があって、他の配線と重なり合って、難しい言葉では干渉という言い方もありますけど、そういうことで、いわゆるケーブルにたるみが出ているというような現象、そこで正確な水位が検知できていなかったということです。
川の面と海の面の差を感知できてなかったという、そういうことでございました。そしてこのような同様なものが自動開閉をするのが、残り15施設あるわけでございます。直ちに15施設について、このような同じような状況がないか確認をいたしまして13施設は異常なし、そして残る2施設なのですけれども、この雨の時期だったものですから、この15施設については5月に入ってからずっと点検をしている最中でありましたので、この2施設についても今回の浸水被害があった前に施設点検を行って、同じように自動開閉に異常があるということがわかって、すでにこの修理に入っているということでございます。現在は手動でも動かすということで行っておるところでございます。できるだけ早く修繕をしたいと思います。そして今回の浸水被害のあった住民の方に対しましては、今この管理者の県、そしてゲートの操作を委託している三豊市と協力して、被害の状況の正確な把握を今努めているところでございます。その状況を見て、この被害とこの水門操作の因果関係を特定しまして、必要な補償などについて検討してまいりたいと考えております。

【3.三豊市仁尾町の田井川の水門について】
記者:水門の件で伺います。他の15施設のうち残る2施設が浸水被害前、5月以前に検査を行って、自動開閉に異常があることがわかったということですけれども、これも原因自体は浮きのようなフロートと一緒に作動するケーブルのところの物理的な干渉が原因であると同じ原因と思ってよろしいのでしょうか。

知事:この2つはちょっと仕組みが違っていまして、また別の方式で検知をするものでして、そちらの原因については、まだ判明しておりませんけれども、とにかく今、修理中ということでございます。

記者:わかりました。それと今回開かなかった水門についてなのですけれども、そのケーブルの配線自体、定期検査とか行われていると思うのですけれども、その定期検査等々で救えるものだったのか救えないものだったのか、検査の点検リストに入っていたかどうかとも言えると思いますが、この点いかがでしょうか。
 
知事:結局、そのダブりみたいなことがあって、正確な今の現実の水位を反映していなかったということです。その現実の水位は、ずばり川の水位を見て、それと水位計で最後判断しますけど、その水位計の値を見比べることが一番確実ですので、それをやっていればこういうことはなかったということですので、今後点検については施設の状況だけではなくて、現実の水位と表示される水位とが合っているかどうか、これを見るようにしたいと思います。

記者:それでは今までの点検では、現実の水位と実際その水位計で表示されているメーターを見比べていたわけではなくて、水位計を見て動いているとか動いていないみたいなその施設だけの点検で終わってしまっていたということですか。
 
知事:その通りです。

記者:わかりました。もう1点、2年前の時点でも同様の調査をされていたということですけれども、結局何が原因だったのか特定されていなかったというか、よくわからないという話でしたけれども、この辺の振り返りというか反省というのを、また今一度改めて伺ってもよろしいですか。

知事:この2年前のときの状態は、結局、閉まったままで開いていなかったという事実はあります。一方で、先週以降、さらに過去の記録を振り返りましたところ、開いていない事実は確認されたのですけども、その時に海面と川の方と開くべき状況にあって開かなかったのか、それともその時はそういう状況ではなかったのかというそこのデータが今のところ残っていないので、壊れていたのかどうかというのが、現時点ではわからないということでございます。

記者:わかりました。先週と質問の内容的には重なるかもしれないのですが、開かなかったのは事実としてあって調査をされていたわけで、ただ結局、その水位のお話を点検してなかったら、それは何のための点検なのかというところになると思うのですが、この点はいかがなのでしょうか。

知事:やはり、これは不十分であったと言わざるをえないと思います。施設側だけの点検で良しとしていたことが一番の原因ですので、今後ここは改めたいと思います。

記者:今の水門の話なのですけれども、海岸港湾施設については16施設、同様の自動の開閉のものがあって、検査はすべて点検したということなのですけれども、河川と河川の水門についても同様のそういう浮きで水位を感知するというようなものはあるのですか。

知事:河川の関係のものについても、この水門はいろいろなものがございますので、今回のことがありますから、雨の季節には先ほど言いましたように施設管理者が点検をするわけですけれども、同じようなことになっていないのか、改めて注意喚起をしたいと思います。
 
記者:そういったまだ把握自体はしていないけれども、今後そういう点検というのを同じような点検の仕方でしていきたいということですか。
 
知事:そうですね。きちんと現実の水位が測れるような状態になっているかどうかまできちんと見るように、一度点検をしていることが多いと思いますけれども、ここの時期になると。もう一度、改めてそういうことがされてなければ追加でするように指示したいと思います。

記者:あと今回の大北水門についてなのですけれども、前回の点検のときというのも、要はそういう水位計と実際の水位を確認していなかった、これまでの点検ではずっとそういう点検の仕方をしていなかったということなのですか。

知事:これまでの点検という意味ではできていなかった、そういう現実の水位との照合というのはされていなかったと思います。

記者:ケーブルのたるみというのは簡単に確認できないのですか。

知事:はい、なかなか現実に私もものを確認しましたけれども、やはり、実際の水位というのを確認しないと難しいのかなと思います。

記者:施設管理者が点検というのは、メーカーとかではなくて、三豊市だったりとかということですか。

知事:施設については県の方で点検をしております。

記者:県が点検していた点検の仕方が不十分だったというところで改めるということですか。

知事:そうですね、点検方法がやはり、ずばり水位との比較をするのが一番確実なので、それをする、これが今後改善点として取り組んでいきたいと思います。

記者:いろいろと今回浸水被害に至った経緯としてはサブゲートだけではなくてメインゲートの部分というのも影響があると考えられていると思うのですけれども、まず改めて今回の点検が不十分だったと先ほどおっしゃったことについて、三豊市の住民の方々に対してはどういった思いで今いらっしゃいますか。

知事:このように点検のことが十分ではない、こういったことも一因となってこの被害に繋がった可能性があるということですので、大変申し訳なく思っております。今後の再発防止を三豊市と一緒にしっかり努めてまいりたいと思います。

【4.「耐震化重点エリア」の設定について】
記者:話が変わりまして、以前、住宅の耐震化の重点エリアの設定というのを6月までにというお話だったと思うのですが、その進捗状況について何かあれば伺いたいと思います。

知事:まさに今、市町と耐震化の戸別訪問をするエリアの特定をしておりまして、まだ現時点では、そのエリアの特定ができておりませんので、それができ次第、戸別訪問を一斉にして、お願いしていきたいと思います。

記者:話が先になってしまうのですけれども、今回は耐震化がされていない部分の住宅ということなのですけれども、能登半島地震とかでは、古い旧耐震の住宅の倒壊というのも多くありました。その耐震化がいわゆるなされているというだけで、耐震化率が今図られていると思うのですけれども、そのあたりの旧耐震で建てられた住宅についても、今後次のステップとして何か今の時点でお答えできることがあれば伺いたいです。

知事:主におっしゃられた昭和56年から新基準に変わっていまして、それ以降にその基準で建てられた家屋と昭和56年以前に建てられた家屋に耐震性能に大きな差があります。やはり、まず急がれるのは、昭和56年以前に建てられた家屋の中で、さらに連鎖的な被害は大きくなるとか、そういったところが優先されると思いますけれども、そういった優先順位の考え方で進めていきますので、昭和56年以前の旧基準のものが優先されるということになります。

記者:現段階では、その旧基準のものは今、全県にわたって補助制度というのも設けていますけれども、そのあたりも拡充見直しとかというところはまだ考えてはないですか。

知事:助成の拡充は現時点でまだまとまっておりませんけれども、やはり今後、家屋の倒壊をゼロにしていくためには必要な拡充を考えていかなければいけないかなと思っております。


【3.三豊市仁尾町の田井川の水門について】
記者:水門の話に戻って恐縮なのですが、あと細かいところになるのですけれども、今回、事前に2施設については5月28日以前の点検で異常があって修理に入っているということですけれども、今回のこの田井川の水門については、何らかの数値が出ていて、即座には異常に気づくような状況ではなかったということですよね、事前の点検において。

知事:そういうことです。施設側だけだと正常に動いているなという点検結果でございました。

記者:わかりました。ありがとうございました。

記者:大北水門自体なのですが、雨季に入る前の点検は、今年されていたということになるのですか。

知事:そうです。


【1.県の出生率について】
記者:話題がちょっと変わるのですが、出生率の件についてお伺いします。先ほど知事の発言の中でも、いわゆる共働きが前提になっていて、多様な働き方を許容して、その中で生産性を上げていくことが大事ということでお話をされていたと思うのですが、県としては今年、子育て拠点の充実みたいなのもあげられていると思うのですが、県としての新たに例えば何か追加策であったりとか、何か今あるものをもうちょっとパワーアップするというようなお考えみたいなものはあるのでしょうか。

知事:今あげていただいた子育ての支援拠点の充実、先ほど申し上げなかったですけれども、やはりもう1つはやっぱり子育て世代の孤独感が非常に強い、何かあっても相談ができない、居場所がない、こういったことをよく聞きます。それが不安になる、そういうのを見る、見た後から続く方が自分はちょっとそういうのがなかなかできないのではないかということでためらってしまうということがありますので、居場所づくり、相談場所づくり、これは一番県としてやるという意味では、これは国に頼ってばかりでは動かない、自らが動かなければならないということで、自ら力を入れたいと思っております。今、200に近い箇所の登録がされましたので、それを今、スマホのマップで確認できるようなシステムを至急作って、とにかく自分の場所で検索すれば歩いていけるところが検索できて、そこへ行けば必ず相談を受けてもらえるという、そういう場所をとりあえず200、できればもっと増やしたいと思います。それから、そこでどういう方に相談を受けていただくかというようなことがありまして、それは今もいろいろなボランティア的な活動をされている方が、いろいろな団体であります。そういった方にも拠点に巡回してもらうとか、そういうようなことをこれから考えていきたいと思います。

記者:では、そういう国にもいわゆる企業立地の点で求めていくのもそうですけど、県としても自分自身でもやっていかなければいけないというような、子育て支援に関してはということですか。

知事:国の仕事、責任の部分というのは、先日の法律で児童手当の所得制限の無い形での支給ですとか、いろいろな経済的な支援の充実があげられていますけれども、そういうものはやはり国で一律進めていってもらう必要があると思います。これまで、そこも自治体間の競争の中で進めてきたこともありますけれども、それではなかなか地方間の取り合いになるだけでは、国としての出生率の増加も見込めませんし、やはりそれは国として一律いわゆる現金支給に関わるものには、国として早く制度を次々と充実していただきたい。その上で、いわゆる先ほどの子育てステーションのような寄り添った子育て世代に直接的に支援をする、そういうようなものは県や市町がボランティア的な方の力を借りながら充実させていく、これが今のライフスタイルと言いますか、核家族になったり隣近所のつき合いがどうしてもマンションのこともあったりして、薄くなってきている中では地域全体で見るから、安心して出産できるというようなことが実感できるようにするという、この辺は、県とか市町の、むしろ頑張るところなのではないかなと思います。

【5.高松-ソウル線のダブルトラック化について】
記者:またちょっと違う話になって恐縮なのですけれども、先週のちょうど1週間前、月曜日なのですけれども、ソウル線が来月からダブルトラックになるというような話がありました。その発表にも知事の所感ありましたが、改めてですが新たに便が増えるということに対する思いをお聞かせください。

知事:一言で言うと、大いに歓迎をしたいと思います。ソウル便、今でも非常に高い搭乗率になっておりまして、韓国の方が日本へ、その中でも香川へという観光需要、いろいろな往来の需要が旺盛だということがわかってきていますので、それをさらに1日2往復ということで受け止め、さらにそれが呼び水になって、さらなる誘客熱を高める、そういう意味で非常に有効な非常に歓迎すべきダブルトラックであると思います。

記者:国際線の中で、ソウル線以外にもべトラベルのCEOが来られたときに双方向のチャーターの話も検討したいという話もありましたが、高松が外国から選ばれているその理由、観光需要が旺盛だという話もありましたけれども、何だと今、知事はお考えでしょうか。

知事:やはり、お聞きしたら瀬戸内海、そして島、それとアート、そしてうどんというような食べ物、こういったところがあがってきておりますので、特に瀬戸内、島というところは、なかなかアジアの国にはないロケーション、地形、風土なのかなと。そこに魅力を感じておられる。それともう1つは、ここが地の利がいいというようなことも交通の便がいいということも、よく話題に出ます。高松空港を降りれば、四国の残りの3県にも比較的行きやすい岡山、広島、大阪まで視野に入れる、ここに降りて観光して、またここから帰っていただく、そういうようなことも大きなポイントになっているとエアラインの方からはお聞きします。

【6.県への移住者数増等について】
記者:一番最初に出生率について、自然減対策についてお聞きしたと思うのですが、それと関連して、先日、県への移住者数が過去2番目だという統計が発表されたと思うのですが、それについての受け止めと、あとは社会減対策について改めてちょっとお聞きしたいです。

知事:移住についても徐々に上がってきている状況であると認識をしておりまして、流れとしては非常に望ましいのかなと思います。先ほど東京一極集中の局面展開の話もしましたけれども、特にそういう首都圏や関西圏からの移住が進むということは、日本全体にとっても長い意味で、発展のできる国土形成に繋がるのではないかと思いますので、非常に望ましいと思います。そして対策と言いますか、それをさらに助長するために行っていくことですけれども、やはりこちらで高校までいて進学等で1回出られた方がこちらに就職をできるだけしてもらうということの促進、それから今はこういう色々な社会状況の変化の中で、リモートワークができることも実証されてきたということもありますけれども、比較的働く世代の、いわゆる30、40歳、そういった世代の方でもこちらにという方も増えてきていますし、また、一度就職して60歳前後でリタイアした方も、次の人生を香川でという方も増えてきています。そういうIターンのような、そういうものもこれから進めたい。それにはやっぱり受け入れる側の企業の採用の多様化というのも必要だと思います。これまでですと、若い人は採用するけれども、比較的年齢が高くなると、採用についてやや後ろ向きの部分もあったかと思いますけれども、これはもう全国一緒ですけど、そういう採用する側が多様な人材を受け入れるというもの、これも進み始めていますけれども、こういうことがさらに進んでいく、そういうように経済界にも働きかけていきたいと思います。

【7.待機児童数について】
記者:あともう1つちょっと話題が変わりまして、先日、県の待機児童数が現行の制度が始まってから、初の1桁台になったという統計があったと思うのですけれども、一方でこの4月から保育士の配置基準と保育士1人当たりが面倒を見る子供の数というのが見直されまして、1人が見る人数が少なくなったということがあるのですけれども、その分、保育士が足りないという問題が県内でも多分あると思うのですけれども、それについて何か声とか上がってきているのでしょうか。

知事:上がってきています。施設、保育所の数は徐々に充実して、今おっしゃられましたようにデータで見ても、1桁になって改善しているということだと思いますが、やはり今、人手不足というのが全体に大きくなってきていますので、他の職業との競争も出てきていると思います。そういう中で保育士になっていただく方を増やしていかないと施設が増えても、それと配置基準を変えても働く保育士がいないと駄目ですから、そういう意味では今一番必要なのは保育士の処遇改善だと思います。先週、厚生労働省の方にもこども家庭庁の方にも、この処遇改善のお願いをしたところでございまして、公定価格というのもありますので、そういったものの引き上げをお願いしたところであります。とにかく保育士の処遇改善をしっかり取り組んでまいりたいと思います。

【8.国際線誘致への思いについて】
記者:先ほどのソウル線に関連してなのですが、地方の空港で国際線のダブルトラックは非常に珍しいと思うのですが、こういう機会に改めて知事の国際線誘致に関する今後の思いというところをお聞かせいただきたいのですが。

知事:これは非常にニーズも大きいですし、まだまだこれからも広げたいと思います。そしてやはり広げる対象先はベトナム、タイというのが今考えている二か国でありますし、その次にはもちろんフィリピン、インドネシア、こういったところもあろうかと思います。やはり東南アジアを次のターゲットとして広げていきたい、これは観光ということもありますけれども、ベトナムの方、今、香川県内で一番たくさんの方が居住して働いておられる、これがさらに例の育成就労の制度が導入される、日本で外国人の就労について、よりアクセルがふかされていく状況ですから、その中で多くの方に香川に来てもらわないといけない、そのためには、国際線が充実するということは非常に大きなポイントになってくるのではないかと思いますので、観光とビジネスの両面で、特に東南アジアをターゲットにしながら広げたいということでございます。
 

以上

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