ページID:47976

公開日:2024年5月30日

ここから本文です。

知事記者会見 令和6年5月27日(月曜日)

知事記者会見録

  • 日時:令和6年5月27日(月曜日)13時00分から13時35分
  • 場所:香川県庁本館9階 県政記者室
  • 作成:広聴広報課

 

【27分25秒付近の知事の回答を次のとおり訂正します。】

誤)102ありますので2ヶ月かかるわけですけれども・・・

正)102ありますので3ヶ月かかるわけですけれども・・・


質問項目

1.県内の土地改良区を巡る問題について
2.国民スポーツ大会について
3.県内の空き家対策について
4.香川県の人口減少について
5.四国知事会議について
6.大阪・関西万博について
7.カメムシの被害について
8.JR四国の社長交代について
9.サンポート高松地区のプロムナード化について

質問事項

幹事社: 質問は3つあります。
1つ目が県内の土地改良区を巡る問題についてです。先日、土地改良区で不正が相次いだことを踏まえて特別研修会が始まりました。県の特別検査も予定されていますが、県として改めて再発防止に向けた見解をお願いします。
2つ目は、国民スポーツ大会についてです。国民スポーツ大会のあり方について、全国知事の約9割が何らか見直しが必要との考えを持っているとの報道があり、池田知事も見直しと回答していると思いますが、県のスタンス及び見直しの考えが多数となっている状況について、所見をお願いします。
3つ目が、県内の空き家対策についてです。先日発表された総務省の住宅・土地統計調査の速報値で、香川県の空き家数は過去最多の9万1,000軒に上ったと聞いております。これについて知事の受け止めと県としての今後の対策をお願いします。

知事:まず1番目の県内土地改良区での不祥事件の事案の関係のご質問がございました。この不祥事件については、非常に残念な事件であり、再発防止に向けて早い対応が求められるものであると認識をしております。そういう認識のもとで、先週23日24日の日に、県内の全ての土地改良区に対するコンプライアンス研修を実施いたしました。各土地改良区の幹部の方には、業務にあたってコンプライアンスの意識の徹底をぜひ図っていただくことをお願いいたしましたし、これからも指導していきたいと思います。そして、この役職員、幹部のコンプライアンス意識の徹底に比べて、この不正が起きない体制づくりが必要であると考えております。今週からは、県内全ての土地改良区を訪問いたしまして特別検査を行う予定としております。この内容としましては、入札、契約の方法について、公正な競争や内部のけん制的な機能が働くようなやり方、こういうものの導入をして指導していきたいと思います。具体的には公正な競争につきましては、業者の選定基準の明確化などがございます。また、内部のけん制機能につきましては、複数の役員で審査内容を確認していく、そういう体制などを整えることでございます。このようなことをまず、早急に行いたいと考えております。引き続き、この土地改良区に対する指導を徹底していきたいと思います。
それから2つ目の国民スポーツ大会のあり方についてのご質問がございました。全国知事会でのアンケートがございまして、何らかの見直しが必要だと答えた知事が約9割ということになっており、私も何らかの見直しが必要という答えをしたところでございます。今後のことと言いますか、これについての所見ですけれども、現在、日本スポーツ協会において新たに検討部会が設置されて、この見直しについての議論がされる、知事会もそれに参画をすると聞いておりますので、その場で必要な見直しをしていただきたいと思います。見直しの内容としましては、様々な観点がありますけれども、私としては、まずは参加する立場として、開会式などのそういった儀礼的なものの簡素化については行っていただきたいと考えております。他の開催する場合の財源負担のあり方、このようなことも大きな課題であると認識をしております。この国民スポーツ大会については、県民の、またそれを通じても全国のスポーツの振興という意味で大きな役割を果たしているものと考えておりますので、必要な見直しをしながら今後とも適正な形で、良い形で開催されることが望ましいと考えております。
それから空き家のことについてのご質問がございました。今回の調査結果で、本県の空き家率が18.5%と平成30年の18.1%より上昇をしておりますし、全国の平均が13.8%ですので、かなり高いレベルであり、大きな県政の課題であると考えております。この空き家につきましては、老朽化して災害の際など特にそうですけれども、倒れる、そういったことでの周辺の安全の面での大きな課題がありますし、衛生上の問題でありますとか景観の問題でも老朽化して放置されることの問題点が特に大きいと考えております。そういう認識に立ちまして、老朽化した危険な空き家を所有者に示して、所有者が理解して、行政の補助を活用しながら、早急に除却をするということが必要でありまして、それを今、市町と一緒になって進めているところでございます。そして、そういう状態にならないように、空き家になってしまうということは今後とも出てくるわけですけれども、持ち主の方に日常的な清掃ですとか、窓開けですとか、そういった日常の適正な管理をしっかりやっていただけるように働きかけを今後とも続けていきたいと思います。そして、空き家になって手放す必要があるという場合に、一般的には不動産屋にその売却をお願いするわけですけれども、そういったときに同時に、県が市町と一緒に行っている空き家バンクにも登録をしてもらうことを不動産業界の協力を得て、持ち主の方にお知らせして登録をしていただいているところであり、そういったものも活用されて利用できるものは利用できる方向で進めていただくこと、これも重要なことだと思います。今年度は新たに空き家の適切な管理や相談する窓口などを掲載したチラシを県内の全世帯に配布して、今申し上げた利活用や適切な管理、そして危険な状態になったときの除却の必要性などについて、しっかりと理解を深めていきたいと考えております。
私からは以上でございます。

記者:空き家対策に関連して、今知事からお話がありましたけども、今回、要は総務省の住宅・土地統計調査の結果を受けて、新たに取り組むことがあれば教えてください。徳島県は先週、そういう緊急の会議を開いたということですけれども、先ほど知事のご説明にあったものは、県の予算には入っている従前の対策だと思いますので、新たにまた何か取り組むことあったら、ぜひお聞かせください。

知事:これはやはり市町の主体的な取組みが非常に重要ですので、今回のこういった調査結果も出ましたので、できるだけ早い時期に私から直接市長、町長にお話をして、まずは老朽化して危険な空き家の除却のペースを早められないか、働きかけたいと思います。

記者:まず幹事社質問に関連してなのですけれども、先ほどの空き家についてなのですが、従来から空き家の問題というのは香川県内でも問題になっていまして、県でも市町でも、いろいろな対策が進められてきたかと思うのですが、ただ数値が以前よりも悪化しているということで、改めて空き家がいろいろな政策をしているにも関わらず空き家の解消が進まないという、その要因はどういったとこにあるでしょうか。

知事:元々この人口減少の中で、そういう空き家が増えるバックグラウンドがあるということがベースにはあると思います。そして、その上で危険になってきているものについて除却を進めないといけないわけですけれども、そういったベースが増えてくる中で、市町の除却を個人の持ち主に訪問して促していく体制、こういったものも年々厳しくなってきている、こういう状況があるかと思います。

記者:そういった面で、例えばもうすでにやられているかもしれませんけれども、除却費用の補助であったりだとか、持ち主の確認だったりの人員の強化、そういったことを今後行う予定と言いますか、考えをお聞かせください。

知事:昨年12月に空き家法が改正になって、市町の職員だけでの体制が非常に厳しいということを踏まえて、「空家等管理活用支援法人」という法律で位置付けた法人が制度化されまして、いわゆる民間であったりNPO法人であったりしますけれども、そういったところが指定をされて市町の代行ができる制度ができました。こういったものをこれから市町も作って、特に老朽危険空き家除去について、持ち主に対する働きかけ、説得、こういったものが進んでいくようにしたいと思います。

記者:わかりました。次にちょっと話が変わるのですけれども、香川県の人口についての質問なのですが、今年4月の段階の統計で香川県の人口が92万人を下回ったということで、実におよそ52年ぶりということになりました。まずその知事の受け止めをお聞かせください。
 
知事:非常に憂慮すべき状況であると思います。この人口減少は今おられる方々の年齢構成に関係してきますので、急に減少傾向が増加傾向になるということは構造上ないのですけれども、今、憂慮すべき状況というのは減少のペースが早まっているというのが非常に大きな問題だと思います。原因としては、やはり出生数というものが、どんどん減少傾向にさらに拍車がかかっているという、そういったことが大いにあると思います。まずは、その出生数、これは短期的にも傾向を変えることは可能でありますので、何とかこの出生数の増加を図って、人口の減少のスピードをゆるめ、将来的に減少の歯止めをかけていくと、こういうことが必要かなと考えております。

記者:その中で出生数を改善するということなのですけれども、そのための政策としては、どういった政策を今後打っていく予定ですか。

知事:お子さんを持ちたいという方は、今もたくさんおられますけれども、今出生数が減っているのは持ちたいけれども持つことに躊躇してしまうということが大きな問題になっていると思っています。その躊躇の原因は、まずは経済的な問題であります。これについては国の方で次々と出産、子育てに関しての経済的な支援の内容が次々打たれておりますけども、まだまだ十分ではありませんので、しっかりとしたそういう対策、そしてそのベースには、やはり若い方の非正規の働き方が非常に増え、そういった方々が特に出産をためらうことになっているのではないかということもあると思います。そういった若い方の雇用の状況、いわゆる処遇の改善、こういったものが必要だと思います。それともう1つは、出産をためらう原因として、女性に負担がやはりかかって、非常に自分1人で育てないといけない孤独、不安だということがあります。そこについては、男性も一緒に育児をするという、いわゆる常識と言いますか、そういう県民自身のそういうライフスタイル感、こういったものを早く作らないといけない。育休が取りやすくなる制度の拡充がいる。それからさらに、父親が参加したとしても父親と母親だけ、以前は周りに親御さんがいた、また近所のサポートもあった、こういったものが得られにくい社会状況の中で、困ったときに相談に行ける居場所というか相談する場所、そういったものをきめ細かく作っていく、こういったことが重要だと思いますので、今国の方の状況も踏まえながら、国で足らない部分を県でというスタンスで進めております。

記者:その中で経済的な支援であったりだとかそういったところを国の方でも法案が可決されたりしますけれども、県の方では、今後新たな補助とかそういったものを行っていくつもりなのでしょうか。

知事:経済的な支援については、とりあえず昨年、県の方で医療費の高校生までの無償等について、市町と連携した対策を進めました。やはり、この経済的な支援については、国民が一律受けられるということが必要になってくると思いますので、まずは、この国の方での一律の整備を今後強く働きかけたいと考えております。

記者:今度、四国4県の知事懇談があります。これに向けた意気込みですとか、事前にある程度テーマ設定はあるのでしょうけれども、これは力を入れて話したいというお考えがあれば伺いたいです。

知事:まずは、四国遍路の世界遺産登録に向けた4県で結束した取組みの強化を知事会議で私からも働きかけ、4県で確認したいと思っております。それから四国の新幹線の早期の整備計画格上げに向けたさらなる機運醸成、そして国への働きかけ、こういったことも私からも発言して4県で確認をしたいと思います。それから全国知事会でも大きな議論になっていますけれども、先ほどの少子化対策、この点については今後の全国の特に地方部の人口の減少に対して大きな影響がありますので、早急な国の支援の強化、先ほどの少子化対策、それから東京一極集中の反転、こういったものについて4県でもしっかりと確認をしていきたいとこのように考えております。

記者:知事の懇談会と合わせて大阪の吉村知事も来られて、万博の説明があるということで改めて万博に関して伺いたいのですが、この間、共産党でしたか、香川の子どもの動員をやめるように要請しますという文書が提出されました。これについての受け止めですとかお考えを伺ってもよろしいでしょうか。

知事:工事の過程で、万博の敷地における安全に対しての心配が出てきたということで、子どもが万博へ行く際の後押しを考え直したら、というような要望であったかと思います。この点については万博協会が工事を行っておりますけれども、そちらの方にも確認をしまして、安全であることの確認、それから今後ともそういう安全性についてはしっかりと取り組んでいくということの確認が取れておりますので、子どもをできるだけ万博に行ってもらって、一生の思い出づくりをしてもらう、この方針については引き続き予定通り進めていきたいと考えております。

記者:万博が開かれる大阪の足元である交野市だと、小学生を会場に行かせる募集をしたら、どこも募集をしてこなかったみたいな話も出てきています。その中で香川県から子どもを万博会場に送るというとあれですけれども、行ってもらうことの意義ですとか意味合いというのを改めてお聞きしてもよろしいでしょうか。

知事:やはり一言で言うと、一生の思い出になるものであると思います。そしてその思い出の中身ですけれども、今の(美しい環境を持続できるような)サステナブルな社会を作っていく、また命に関係した技術の最先端を見る、また、将来に夢のある輸送手段を目の前で見る、こういったことによって想像力(が掻き立てられ)、将来にわたっての子どもたちの夢、こういったものが形作られる可能性があると思います。(さらに、この万博に参加したこと自体、)いい思い出として、人生何年か経ったときも今回のことをまた思い出してもらえるような、そういうかけがえのない経験になると私は考えておりますので、子どもたちにはぜひ見ていただきたいと思います。

記者:土地改良区の問題に関してなのですが、先週研修があって、今週からは特別な検査があるということなのですが、フォローアップ研修も行うというのが先週の研修会の中ででてきているのですが、その中身についてまずお聞かせください。

知事:今申し上げましたコンプライアンス研修そして特別検査を直ちに行うということが、予定している内容であります。ご質問にありましたフォローアップ研修については、今、私の方でお答えが具体的にできないので、後程またお知らせしていきたいと思います。こういった、早急に行う研修、特別検査について、先ほど特別検査でも不正が起こらない体制ということで、複数の幹部職員でチェックができる体制づくりができているところもありますが、できていないところには早急な導入を求めていくわけですが、今回指導して、その結果としてちゃんと導入されたかということをみていくことは必要であると考えております。

記者:今週から始まる特別検査ですけれども、県内に97土地改良区があって連合体含めると102あったと思うのですが、どれぐらいの時期までに終えたいという目標はあるでしょうか。

知事:特別検査は8月の末までには102団体すべて終えたいということです。102ありますので3ヶ月かかるわけですけれども、とにかく急いで行っていきたいと思います。

記者: 102(の検査を)終えたあと、改善が(必要で)あるところは改善していくと思うのですが、2年に1度は定期的に(検査を)していますが、もっと長い目で見て、どういったことを今後考えていかれる予定でしょうか。

知事:先ほどフォローアップの件でお話したように、改善すべき点が団体ごとにはっきりしますので、この改善の内容を公表することを考えたいと思っております。

記者:別の話になるのですが、香川県でも今月の頭ぐらいに発表があったと思うのですが、カメムシの注意報があったと思います。全国的にも、今カメムシが多く発生しているという話が出てきていますが、現時点で香川県内で農業的な被害であるとかの話はあるのでしょうか。

知事:カメムシについては、私も報道等を通じて今年は多いという話は承知しております。現時点では農業の関係やその他、衛生上のことも含めて、具体的な被害の報告は受けておりません。今後、関係部局からも状況をしっかり聞いて、適切に対応したいと思います。

記者:生活にも今後影響してくる可能性があると思いますが、注意すべき点というのは何かあるのでしょうか。

知事:今の時点で申し上げることはまだございませんが、状況をまず把握して、今後、県民の方にお知らせすべき点は時期を逸することなく、お知らせしたいと思います。

記者:先週、JR四国の新社長に四之宮和幸専務が内定しましたが、これについて知事の受け止めと期待することがありましたら教えてください。

知事:四之宮さんについては、私も以前よりいろいろな協議の場でご縁がありまして、非常に信頼できる、また能力もすぐれた方であると考えております。JR四国も長い目で見て、どう鉄道路線を維持していくかというのが、大きな課題であり、難題でもあります。彼の能力や人望によって改善されるように期待しますし、県としてもしっかりサポートしていきたいと思います。

記者:追加の質問が2点ありまして、1点目が先ほどの大阪・関西万博に小学校の子どもたちが見に行くということに関してなのですけれども、募集とかは始まっていたりするのですか。

知事:募集は、まだだと思います。

記者:サンポートのプロムナードの件で1点お伺いしたいのですが、住民からJR高松駅北側の道をそのままプロムナード化することによって防災上の懸念があるという声が聞かれています。あそこの地域は、地震とか津波のハザードマップに入る地域だと思うのですが、県として、防災対策はどのようにお考えでしょうか。

知事:今考えているプロムナード化というのは、今の車道があって歩道があって中央分離帯があってという構造を、具体的には歩道と車道を同じ高さにして中央分離帯をとって平たくするという、外観的にはそういうリフォームになります。そういうことから考えていただくと、防災という意味で言うと、緊急車両が通るとか、避難するときにそこを人が歩くとか、そういうことだと思いますけれども、先ほど申しましたリフォームと防災上との関係でマイナスになるようなことはないと思います。

記者:1点お伺いしたいのが、歩行者天国にした際に災害とかが起きた場合、緊急車両が通ったりするところの対応というのは具体的にどういうふうに進めるかを教えていただいてもよろしいでしょうか。

知事:緊急車両は、いざというときは最優先されますので、歩行者天国の状態であったとしても歩行者に脇によってもらい、走っていくことになると思いますので、大きな混乱が起こるようなことはないと思います。
 

以上

このページに関するお問い合わせ

総務部知事公室広聴広報課

電話:087-832-3820

FAX:087-837-0421