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1.今年度の所見について
2.小林製薬の「紅麹」について
3.特定利用港湾について
4.選択的夫婦別姓について
5.ことでんの安全対策について
6.高松空港の国際線について
7.都道府県議の議員バッジの無償支給について
8.JR予讃線の鬼無駅のトイレ整備について
幹事社: 質問は4点ございます。
1つ目が、今年度の所見についてです。令和6年度の始まりに当たり、改めて今年度の見通しと所感について伺いたいです。
2つ目は、小林製薬の「紅麹」についてです。小林製薬の「紅麹」の成分が入ったサプリメントで健康被害が相次いでいる問題で、県に相談などが寄せられているか、また、県としてどのように対応していくのか伺いたいです。
3点目が、特定利用港湾についてです。国による高松港の特定利用港湾の指定について、県は、先月26日に「確認事項に異存はない」と返事をしたと聞いております。当日にも市民団体による抗議行動がありましたが、今後どのように県民に理解を求めていくのか、改めて伺いたいです。
4点目が、選択的夫婦別姓についてです。「選択的夫婦別姓制度」について議論の活性化を国に求める意見書が先日、県内の全議会で可決されました。1月には経団連が政府に導入を求めたという報道もなされており、昨今再び話題になっておりますが、選択的夫婦別姓制度の導入に対して知事の見解を伺いたいです。
知事: 新年度になりました。今年度もどうぞよろしくお願いいたします。
今4点ご質問をいただきました。
まず今年度の所見のご質問がございました。私も昨日、JR高松駅前を訪れる機会がありまして、オルネもどんな状況か覗いてみましたが、駅前、オルネともに、たくさんの方がおいでいただいていまして、大分、街全体のにぎわいもいよいよコロナ前以上に戻ってきているかなということを昨日も実感をいたしました。
また、昨日は、台湾の2つ目のエアラインになるスターラックス航空が台中から高松にチャーター便ですが就航したということがございました。また明日からは懸案でありました、上海から高松への便についても、本格的な再開がスタートするということでございまして、インバウンドの本県への往来についても今後加速し、これも早期にコロナ禍前を超えるものになるのではないかと見通しております。このような人の動き、そして県内産業を見ましても、職種によっての濃淡は当然あるわけですけれども、全体的には設備投資も盛んになってきて上向きであると認識をしております。先ほどの人手のこと、産業のこと両方とも一過性のものではなく、経済発展の息の長い流れを確保していくために今年度しっかりと取り組んでいきたいと考えております。また2025年、来年は期待の大きい県立アリーナのオープンも予定されておりますし、瀬戸内国際芸術祭や大阪・関西万博もありますので、1つの大きい節目の年になれるよう今年度しっかりと準備をしていきたいと思います。そして現下、経済社会の大きな課題であります人手不足対策、それから息の長い取組みになりますけれども健康寿命を延ばしていく健康づくりへの取組み、こういったものについても今年度は昨年度以上に取り組んでまいりたいと思います。いろいろな課題が山積しておりますけれども、着実に今年度も1つずつ改善に向かうよう、取り組んでまいりたいと思いますので、いろいろまたご指導いただきたいと思います。
それから2つ目の小林製薬の「紅麹」の関係のご質問がございました。小林製薬が販売する健康食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取された方に、腎疾患などの健康被害が発生しており、同社が製品及び紅麹原料の成分分析を行いました結果、一部の「紅麹原料」に意図しない成分が含まれている可能性が判明し、健康被害との関連性を否定できないため、他の2製品と合わせて、3月22日金曜日から自主回収を開始し、3月27日水曜日には管轄する大阪市が同社に回収命令を行ったところであると承知をしております。県におきましても3月25日の月曜日、県のホームページに「紅麹を含む健康食品の自主回収について」の情報を掲載し、県民への注意喚起を行っております。現時点において県への直接的な相談というものはございませんが、県におきましては、現在、大阪市からの依頼が3月28日にありまして、患者の調査と流通の調査の依頼がございましたのでそれを行っております。患者の調査につきましては、小林製薬から大阪市に提供されました入院者情報に基づきまして、高松市在住の方1名について、大阪市から状況の調査の依頼がございました。県の方で高松市の保健所の方に本人の状況確認を依頼しまして、高松市保健所が確認しましたところ、腎臓機能の低下などで入院をされておられましたけれども、現在は退院し、症状は落ち着いているとの状況が確認されております。次に、流通調査につきましては2つありまして、回収対象の商品と紅麹原料に関する、この2つの調査の依頼がございました。まず「回収対象製品」の関係でありますけれども、小林製薬から納品実績が確認されました。県内の事業者は卸売事業者が2社、県内の販売店が202店舗でありまして、この店舗につきまして、販売先や販売数や回収の数などを管轄している保健所で調査をしております。現在まだ調査中であります。そして今の202店舗でございますが、この202店舗につきましては、スーパーマーケットやドラッグストアなどでありますけれども、その情報を今朝、県のホームページに掲載をしてお知らせしているところでございます。次に「紅麹原料」に関係する調査でありますけれども、この小林製薬が製造した「紅麹原料」を使用して製造している県内関係事業者は、宇多津町にあります「芳香園製薬」、そして高松市にあります「中屋醸造所」及びさぬき市にあります「セシール」のこの3社でありまして、すでにその材料を使った製品を販売している製品の自主回収を開始しております。
この回収対象製品の情報につきましても県のホームページに掲載をしているところでございます。そしてもう1社、「元気パン工房ごぱん」というお店がございます。これは食パンをこの原料を使用して製造しているということでございます。そしてすでに「紅麹原料」で使った食パンの製造は中止をしているということが確認されております。その前に製造していたものについては、消費期限を過ぎておりますが、店頭でこの件の告知をして自主回収を開始しているところでございます。県民の皆様には、県のホームページで自主回収となっている製品をご確認いただきまして、使用を中止するようにお願いをしたいと思います。また、体に異常がある場合は、医療機関の受診とともに最寄りの保健所にご相談をいただきたいと思います。
次に、特定利用港湾の件でございます。特定利用港湾について3月26日に「高松港における港湾施設の円滑な利用に関する確認事項」を国から示されておったものですけれど、これに異存がない旨、国に回答したところでございます。この国の今回の取組みは、あくまで民生利用を主として港湾法の関係法令を踏まえて進められるもので、港湾管理者の権利を制限したり、法律に基づく手続きの簡略化がされたりするものではないということ、そして自衛隊等の優先利用を前提とするものではないこと、また自衛隊などの基地や駐屯地を設けたりするものではないこと、有事の際の取組みと今回の取組みは全く別であることなどの確認がされたところであり、それを踏まえて回答したところであります。
今後でありますけれども、高松港が新しい取組みの運用もされた中で、これまでもありました自衛隊などの運用が今後も想定はされますけれども、今後も高松港について民生利用が主であって、自衛隊などの利用が申し込まれた場合にも、これまでと大きな変化なく、民生利用が犠牲になるようなことなく運用されていくという、この実績をきちんと示していくことが理解を得られる一番重要なことであると考えておりますので、しっかりとこの考え方に基づいて運用していきたいと思います。それと県民の皆様には県のホームページで周知をしておりますけれども、今後、県の広報紙なども活用したいと思います。機会あるごとに説明を続けていきたいと考えております。
最後に「選択的夫婦別姓制度」でございます。この選択的夫婦別氏制度、いわゆる「選択的夫婦別姓制度」につきまして、制度の導入に関する議論の活性化を求める意見書が県議会をはじめ、県内の全議会で可決されたこと、そして、日本経済団体連合会の十倉会長が同制度の導入に賛意を示されたことについて、私自身が認識をしているところでございます。この選択的夫婦別姓制度につきましては、家族のあり方に深く関わる問題でございます。国において国民の理解を得ながら、検討を進める必要がある課題であると考えております。
私からは以上でございます。
記者:質問、何点かあります。1点目が紅麹についてです。高松市の方で今回の紅麹で入院された患者がいらっしゃったということなのですけれども、ちょっと基本的な情報として、どういう症状を訴えて、いつ入院されたのか、またいつ退院されたのか、そういった情報はございますでしょうか。
知事:50歳代の男性の方で、小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」を約3週間摂取し、主な症状は腎臓機能の低下、動悸・息切れ、倦怠感などで約3週間入院をしていたということについては確認をさせていただいております。医療機関等については個人の特定や医療機関の診療業務の影響もあるので差し控えたいと思います。
記者:いつから入院していたとか何月上旬とか、そこらの情報はありますか。
知事:今は持ち合わせおりませんので、後程、可能であれば回答させていただきます。
記者:分かりました。今、県の方で回収対象商品と紅麹の原料についての調査を行っているということなのですけれども、いつまでに行うとかという期限があったりするのでしょうか。
知事:特にいつまでにという期限はございません。速やかに終了したいと思います。
記者:また他の自治体ですと例えば、山形県とか、相談窓口を自治体が作ったりされているのですが、香川県の方でそういった動きとかあったりしますか。
知事:今のところはございませんが、何か心配に思うようなことなどありましたら、最寄りの保健所に相談してほしいと思いますし、適宜、県の方、それから高松市の方にもご連絡いただければと思います。
記者:次に特定利用港湾についてご質問したいと思います。先日、確認事項に同意したということなのですけれども、いわゆる関係機関との連絡や調整の体制、これの構築について今の動きはどのようになってますでしょうか。
知事:まだ、今、具体的なこの取組みの肝になる関係機関の連絡調整の事前からの確立についてはできておりませんが、関係機関と相談して早期に進めていきたいと思います。
記者:また今回の枠組みなのですが、法律的には従来の法体系の中でということであるのですが、今後自衛隊だったり海上保安庁の訓練が行われる際に先ほど実績の積上げが大事だとおっしゃいましたけど、いわゆる訓練を行う前の情報の公開、それについてはどのようにお考えでしょうか。
知事:はい。情報公開については、できるだけしていきたいと考えております。これまでもそのようなスタンスでやっておりますし、今回のことで変わるようなものではないと思っています。
記者:情報公開ですけれど、これは例えば県のホームページ告知するとか、どういう方法で行う予定をされていますか。
知事:ちょっと自衛隊利用のときの情報公開の現状が、今お示しするものが手元にないのですが、いずれにしましても今回のことで、情報公開についても変更するような、そういうことは全く考えておりませんし、これまで通り、できる限り必要な情報公開をしていきたいと思います。
記者:わかりました。あと、ことでんについてお伺いしたいと思います。先日、ことでんが安全対策についておおよそ11億円ほどの予算と対策を発表したということなのですけど、それについてまず、県の受け止めを聞かせてください。
知事:はい。ことでんの安全対策への投資は、早期にできるだけ前倒しで行っていただきたいと考えております。今回の発表については、この内容について修正を求めるような内容はございませんが、この内容に沿って、できればさらに前倒しをして進めていってほしいと考えております。
記者:内容自体は問題ないけれども早期に行ってほしいということですかね。
知事:その通りです。
記者:今回の内容を踏まえて今後、県の方での支援はどのようにお考えでしょうか。
知事:はい。昨年度の補正もそうですけれども、今年度も必要なそういう安全施設についての県からの財政支援を考えております。これからも必要最小限のものを考えていきたいと思います。最小限というのは、安全施設について基本はことでんがすることが前提という意味で、その上で、持続的な経営、ひいては運行、これを満足しながら安全対策ができる、このために必要なものについては県の方でもしっかりと支援をしていく予定にしております。
記者:先週も似たような質問があったと承知しておりまして恐縮なのですけれども、1問目の知事の回答にちなみまして、ベトナム便、台中便、上海便の再開と、にわかに航空路線が活気づいてきたかなという思いがあるのですけれども、この高松空港の就航路線をめぐる現在の動きというのは知事、どのようにご覧になっていますでしょうか。
知事:はい。コロナ禍前にあったものについては、ほぼ回復してきたと思っております。台湾便の昨日の就航をはじめ、コロナ禍以上の4路線の増便についてさらに、エアラインにも働きかけを継続したいと思います。そして、非常に要請も高いベトナムとタイの路線開設に今年度は特に注力をして行っていくという、こういう方針で進めたいと思います。
記者:改めてこのインバウンド拡大への期待感といいますか、取組みへの思いというのはいかがでしょうか。
知事:はい。県内への観光の入り込みを、コロナ禍前の最大値が瀬戸大橋が開通したときの1,000万強だったわけですけれども、月100万で1年で1,200万、約2割アップを目指す目標を掲げております。インバウンドについてもその中のかなりの部分を担っていただきたいと思っていまして、インバウンドのコロナ禍以上の伸びは、ぜひ実現したいと思っております。
記者:都道府県議の議員バッジについて伺いたいと思います。先日、共同通信で全国調査をやったのですけれども、香川を含む7割近い32道府県議会が当選ごとに新品を無償で支給しているということがわかりました。同じく香川を含む39都道府県は改選時、失職時ともに返却が不要と回答しています。香川では14金製の議員バッジを当選回数と同じだけ無償支給していることになりますが、これについて受け止めがあればお願いします。
知事:私自身は議員バッジについて詳細は承知をできておりません。そういう状況ではございますけれども、いろいろな行政課題も多い中で、限られた財源を有効に活用するという意味では、見直すべきところは見直さないといけないのかなとは思います。
記者:香川の14金製の議員バッジは1個4万6,200円で、金の高騰で19年、前回改選時には2万4,000円だったわけですけども、1.9倍近く上がっているわけです。
全国平均は2万7,600円で、さらに参考で言うと、衆議院は1万5,400円、参議院は1万6,500円。いずれも(香川が)大きく上回っていて、議員への利益供与に当たるという指摘も出ていますが、この価格について、見直し有無、いかがでしょうか。
知事:先ほど言いましたように、今の現状を承知できておりません。ご指摘がありましたので調べさせていただいて、必要な対応を考えていきたいと思います。
記者:特定利用港湾の件なのですが、先ほど情報公開を進めるというお考えを表明されましたけども、これは訓練で自衛隊の船なんかが入ってくるときに、その日時等を事前に公開するようなことが可能なのでしょうか。
知事:内容にはよると思いますけれども、基本的には民生利用を主とした港湾でありますので、できる限りの情報公開を考えていく、これまでと同様のスタンスで考えていきたいと思います。
記者:国との協議の中で、情報公開を管理者ができるという取組みになっているのでしょうか。
知事:訓練の内容にもよると思います。我々のスタンスは港湾法によって民生の利用が確実に確保できるかどうかということが一番のポイントになると思います。その上で、それを目的として必要な情報を公開していかないといけないと思っています。
記者:JRの駅の整備事業が当初予算に組み込まれていますけど、鬼無駅をアートも含めて整備していくという方針を示されましたけれども、同様の他にもたくさん駅がある中で鬼無駅を選ばれた理由があれば教えてください。
知事:鬼無駅はトイレが非常に汚くて、利用するのがはばかられる、いわゆる恐ろしいとか、そういうような状況でありました。そしてここの駅は県立高松西高の学生が鬼無駅で降りて、自転車とかを使いながら登校されている。その途中にトイレを利用されて、非常に怖い思いをしたり、困った思いをしている、こういったことを聞いておりましたので、その改善は急がれるということで、鬼無駅については県の方で取り組もうという判断になったところです。
以上
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