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公開日:2022年1月21日

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Colors2響きあう色彩―江戸健

会期

令和4年1月22日(土曜日)~3月21日(月曜日・祝日)
前期:1月22日(土曜日)~2月13日(日曜日)、後期:2月15日(火曜日)~3月21日(月曜日・祝日)
開館時間:9時~17時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日、2月28日~3月7日*3月21日は開館

3月12日(土曜日)、13日(日曜日)、19日(土曜日)~21日(月曜日・祝日)は臨時休館

会場 香川県立ミュージアム常設展示室4・5
展示内容 アート・コレクションは、美術作品や歴史資料など、県立ミュージアムの数ある所蔵品から美術に焦点をあて、鑑賞の楽しみを味わっていただく展示です。
丸亀市出身の江戸健(1927~2017)は、上京後すぐに猪熊弦一郎と会ったことをきっかけに色彩を強く意識し始め、生涯を通して色彩を追及した抽象画を手掛けた画家です。1975~82年のパリ滞在中にはその色遣いをさらに深め、詩情豊かな作品は国内外で高く評価されました。
本展では、平成24(2012)年度までに収集した油彩作品のうち16点と、今年度に寄贈を受けた油彩作品3点を展示し、初期から晩年にわたる江戸作品をご覧いただけます。また、師・猪熊弦一郎との長年にわたる交流、度々登場する「旅」、二つのテーマに注目してご紹介します。
時代ごとに変化する作風とともに、複雑に重なりながら響きあう色彩をお楽しみください。
展示点数 20件(油彩作品17件17点、版画作品1件6点、資料1件)
油彩作品は全て香川県立ミュージアム蔵(うち13点はミュージアム初出品)
観覧料 一般410円(330円)*()内は20名以上の団体料金
*高校生以下、65歳以上の方、障害者手帳をお持ちの方は無料

 

関連行事

担当学芸員によるミュージアムトーク

日時等

日時:令和4年1月22日(土曜日)、2月27日(日曜日)各13時30分より

場所:常設展示室4・5

申込不要、観覧券が必要

 

作家略歴

1927(昭和2)年9月26日、香川県丸亀市垂水町に生まれる。
1934(昭和9)年、本山尋常小学校(三豊市)1年生の秋、本山寺に一時期預けられる。
1948(昭和23)年、香川師範学校(現香川大学)卒業。すぐに上京。猪熊弦一郎の自宅アトリエを訪ねる。
1949(昭和24)年、武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)入学。
1951(昭和26)年、武蔵野美術学校中退、猪熊弦一郎に師事。美術教師として世田谷区立小学校に勤務(~75年)。
1952(昭和27)年、新制作協会展に初出品。以後、主に新制作協会で作品発表する(79年会員)。
1956(昭和31)年、結核のため2年療養。1年入院し、次の1年は高松の実家で過ごす。
1965(昭和40)年、オートバイ事故がきっかけで結核が再発。回復を機に初めての海外取材を計画。
1968(昭和43)年、メキシコと猪熊のいる米・ニューヨークに取材旅行。メキシコ五輪の開催年で、オリンピックイヤーに活気づく街を見る。72年(ミュンヘン五輪)にはヨーロッパ取材とニューヨークを旅行。
1975(昭和50)年、渡仏。76年から81年までサロン・ドートンヌに毎年出品する(80年会員)。
1982(昭和57)年、帰国。東京を拠点にする。
1987(昭和62)年、香川県文化会館で個展開催(10月24日~11月15日)。
1989(平成元)年、高松に転居。以後、制作拠点を高松に移す。
2006(平成18)年1月、病気で倒れる。自宅で療養生活を送る。
2017(平成29)年5月5日、逝去。

 

主な展示作品

《遥かな国》
1979年、72.6×72.8cm、油彩・カンヴァス

パリ滞在期の作品。想像をふくらませながら「旅」のテーマに取り組んだ江戸の思いが題名によく表れている。
色調を少しずつ変えながら、深みのある色面を重ねる江戸の詩情豊かな作品は、サロン・ドートンヌで高い評価を受けた。この頃、青・赤・紫を好んで使う江戸の作風は周囲から「江戸むらさき」とも呼ばれた。

《尖星(せんせい)は龍巻の如く気流にのる》1994年、259.5×273.5cm
油彩・カンヴァス

生涯慕った師・猪熊弦一郎が1993年に没したことから制作した作品。「尖星(せんせい)」は先生、つまり猪熊のことを表す。
大胆で勢いのある線の重なりは、後年の江戸作品にしばしば見つかる表現。本作では斜めに走らせることで、力強さと躍動感がある線になっている。江戸は高松帰郷後、大画面の油彩に意欲的に取り組んだ。

 

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