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公開日:2020年12月10日

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アート・コレクション生誕120年藤川栄子-私が好きな絵を描けるようになる道

会期 令和2728日(火曜日)~922日(火・祝)

【休館日】毎週月曜日(8月10日(月曜日)・9月21日(月曜日)は開館)
【開館時間】9時00分~17時00分(*入館は閉館の30分前まで)
会場 香川県立ミュージアム常設展示室2
展示内容 高松市出身の藤川栄子(ふじかわえいこ)(1900-1983)(以下、栄子)は、日本における女流洋画家の草分けとして知られる、郷土の作家です。その生誕120年の節目にあたる本展では、収蔵作品から栄子とその作品の魅力を紹介するとともに、栄子が探求したテーマを紐解きながら、栄子が試行錯誤を重ねて晩年みずからの絵画の世界を切り拓いたことを伝えます。
本展の副題につながる言葉「何もかも振りすてた心境で自分の好きな絵がやっと描けるようになった」は、1982年、亡くなる前年に開催された個展「藤川栄子自選展」案内状挨拶文に寄せられました。本展では、そうした画境にたどり着いた作品やそこに至る絵の道のりに迫ります。
展示点数 8点
作家について 藤川栄子は、ロダンの助手だった藤川勇造(ふじかわゆうぞう)(1883-1935)(以下、勇造)と結婚し、勇造とその友人で画家の安井曾太郎(やすいそうたろう)(1888-1955)から絵の手ほどきを受け、画家を目指すようになり、晩年まで制作を続けた画家です。
1946年には画家三岸節子(みぎしせつこ)(1905-1999)らとともに、「女流画家協会」の創立に関わりました。それは、会派を超えて女性による芸術活動を目指すものでした。1956、65年には香川県美術展覧会の審査員を務めています。
没後、1985年には香川県文化会館において「藤川栄子回顧展」が開催され、近年では「奔(はし)る女たち-女性画家の戦前・戦後1930-1950年代」展(栃木県立美術館、2001年)で紹介されるなど、戦中戦後の激動の時代に活動した女性の洋画家のひとりとして光があてられています。
観覧料 一般410円/団体(20名以上)330円
*特別展観覧券でも観覧可
*高校生以下、65歳以上の方、身体障害者手帳等をお持ちの方は観覧料無料

関連行事

当館学芸員によるミュージア・ムトーク

日時など 令和2年8月8日(土曜日)、9月12日(土曜日)各13時30分~
参加無料・申込不要
※観覧券が必要です。
※参加者多数の場合、受付を締め切らせていただく場合があります

学芸講座

日時 8月22日(土曜日)13時30分~15時00分(13時開場)
会場 香川県立ミュージアム研修室(当館地下1階
講師 田口慶太(当館美術コーディネーター)
その他 事前のお申込みが必要です(定員36名)
※参加無料、申し込み順
※動画配信(YouTube)も実施します

主な展示資料

《裸婦横臥》1950年、油彩、カンヴァス、59.9×90.9cm、当館蔵

栄子は、試行錯誤しながら女性を描き続けた。現存する裸婦のうち、本作は、モデルに向き合い、その量塊を描出しようとする栄子の姿勢がうかがえる。第36回二科展出品作品。

《ガス台のある静物》1954年、油彩、カンヴァス、80.2×65.6cm、当館蔵

渡欧から帰国後、キュビスム風に静物を描くようになる始まりの時期に位置するもの。遠近法が排され、太い輪郭線で野菜や調理器具がデフォルメされている。

1967年、油彩、カンヴァス、79.8×116.0cm、当館蔵

直接描かれていない菱形が、巧みな色面と形の構成によって表出されている。

《画室とモデル》1979年、油彩、カンヴァス、112.0×145.0cm、当館蔵

二科会の理事になる前年に制作したもの。多くの時間を過ごした画家のアトリエのありようが、裸婦とともに描かれている。第64回二科展出品作品。

《静物》1982年、油彩、カンヴァス、97.0×145.5cm、当館蔵

1枚のキャンバスに複数の絵画が隣同士に見えるように描かれている。1982年、本作で、第67回二科展内閣総理大臣賞を受賞した。

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