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・令和5年11月県議会定例会の招集について
知事:私から令和5年11月県議会の定例会の招集についてご報告をいたします。
11月県議会定例会は11月22日水曜日午前10時に招集をする予定でございます。この定例会に提案する議案ですけれども補正予算議案が2件、予算外議案が10件の、合わせて12件を予定しております。内容については現在最終的な詰めを行っておりますので、まとまり次第またお知らせをしたいと思います。
1.今週末に迫った南米、北米派遣について
2.ことでんの踏切トラブルに関する報告書について
3.新しいJR高松駅ビルのキーテナントについて
4.秋田県との合同物産展について
幹事社:1つ目です。今週末に迫った南米、北米派遣についてです。今月10日から知事と県議会議員4人が参加する南米、北米派遣が始まります。現地の県人会との交流が主な目的と聞きましたが、改めて今の心境と最終的に確定した旅費に関する受け止めを伺いたいと思います。また、知事は10日間県庁を不在にするわけですけれども、緊急時を含めた対応についてどのように考えているか併せて伺いたいと思います。
2つ目です。ことでんの踏切トラブルに関する報告書についてです。ことでんで相次ぐ踏切トラブルのうち、今年4月と7月の事案について、先月31日に四国運輸局に対してことでんから報告書が提出されました。また、ことでんは今年度、国や県の支援を受けて安全対策に9億4,800万円を充てることも明らかにしています。さらに来年度以降も国や県に支援を求める考えを示していますが、改めて知事の受け止めを伺いたいと思います。
3つ目です。新しいJR高松駅ビルのキーテナントについてです。JR四国は先月31日、来年3月開業する高松駅ビルのキーテナントとして、TSUTAYA系の書店、TSUTAYA BOOKSTOREとSHARE LOUNGEですけれども、それとスーパーのエースワンが決まったと発表しました。サンポート高松周辺のにぎわい創出で注目される駅ビルのテナントとなりますが、知事の受け止めを伺いたいと思います。
最後4つ目です。秋田県との合同物産展についてです。秋田県の佐竹知事が四国の食を酷評したことを受け、佐竹知事が四国4県の知事に謝罪文を送ったと聞きました。また、今月中には東京都内で四国4県との合同物産展を企画しているという報道もありますが、県としてどのように対応するか伺いたいと思います。以上4つです。よろしくお願いいたします。
知事:まず、今週末からの南米、北米のことでございます。今回の訪問につきましては、現地県人会とより一層絆を深めて、これまで築いてきた友好親善の関係強化を図ることとしたいと思っております。そのほか、これに併せて訪問をするいろいろな機関がございます。この機関につきまして具体的な提案や意見交換を行いまして、今後この南米、北米に関係して本県の情報発信を強化して、それを通じた誘客につなげること、また県産品のこれらの国々への販路展開につなげるように努めてまいりたいと考えております。そして今回の訪問の旅費でございますけれども、現時点でまだ最終的な確定ができておりません。この理由につきましては、今回派遣の人数が減ったことに伴いまして団体割引の適用がされる、されないという観点がございまして、この点について現在交渉を行っておるところであります。費用が確定次第、行程と併せまして、できるだけ早く皆様方にもお知らせをしたいと考えております。関連して、私が海外に訪問した際の通常業務の行い方でございますが、これまでの知事の海外訪問と同様に副知事を職務代理者として対応を行うこととしております。また緊急時につきましては、私も携帯電話を携えておりまして常に香川県と連絡が取れる状態を整えていきたいと思います。また、必要な場合にはオンライン会議を現地でできる体制を整えているので、それで必要な協議を実施するなど、こういった対応で進めていきたいと考えております。
次にことでんの踏切トラブルに関する報告書についてであります。この10月31日にことでんから四国運輸局に対し、4月と7月の踏切トラブルに関する改善措置結果報告書が提出をされたとお聞きをしております。この報告書の内容についてですけれども、ことでんから県に対して説明があったほか、11月2日には、四国運輸局長から私に対して直接ご説明をいただいたところでございます。この内容につきましては、今回新たに設備の更新の時期を定めたことや社長直轄の安全対策推進室が設置されたことなど体制の整備なども、この報告書に含まれてございます。4月、7月の踏切トラブルの対策について一定の内容になっているのではないかと考えております。踏切トラブルは利用者、県民の安全に関わる重大な課題でございます。ことでんには、二度とこのような事態が生じないように8月の踏切トラブルの原因究明もさらに進めていただきまして、安全を最優先にした運行、そのための再発防止に向けた取組み、しっかりと進めていただきたいと思います。来年度以降の国や県のことでんへの支援のお尋ねがございました。この人口減少や新型コロナウイルスの影響が、まだことでんの方に元通りにはなっていないという状況の中で、一段と運営については厳しい状況であると考えております。一方で、ことでんは県民の足でありますので維持・確保は県にとっても県民にとっても非常に重要なものであると思っております。国においても再発防止策を適切に実施、ことでんがしていくか定期的にきちんと確認をして必要な指導も行っていくとお聞きしておりますし、踏切保安設備を含むことでんの老朽化施設の更新については必要な支援は国としても行うと、そういう考えであると伺っております。県としてもことでん自身の安全運行や運行継続の努力をしっかりと求めながら、これを前提にしつつ、事業者の努力だけで難しいという場合には国と連携して必要な支援をこれからも行っていきたいと考えております。
3点目であります、新しいJR高松駅ビルのキーテナントについてであります。
今回お話がありましたキーテナントとしてTSUTAYA系の書店及びスーパーのエースワンが決まったという発表がございました。また、新たにいろいろな出店も決まってきておりますけれども、サンポート地区の新しいにぎわい拠点が生まれてくるということで大変喜ばしいことであると思っております。新しいJR高松駅ビルとサンポートのエリアについて、今より一体的に県民市民が利用できるように今、社会実験等などを進めております。その両エリアの間の歩道での一体化について、今後とも理解を得ながら進めていきたいと思います。この実現がJR高松駅ビルの利用客の増加、或いはJR高松駅ビルの力を、またサンポート地区のにぎわいにもつなげられるという重要なポイントの一つになるのではないかと思いますので、このプロムナード化について、住民、関係する方の理解を得ながら進めていきたいと思います。さらに今後、このサンポート高松周辺については、いろいろな工夫と知恵で今もどんどん非日常的なにぎわいが増えていっている状況であると思いますけれども、さらにこの新しい駅ビル、そして25年に向けて、アリーナやその他の施設ができてくること、これらの相乗効果で、さらに大きくできるようにいろいろな工夫と知恵を導入していきたいと考えております。
それから4点目は、秋田県の合同物産展の関係であります。まずそれに関連して、先日、秋田県知事から、私宛に今回の秋田県知事の発言に対してのお詫びの文書を郵送でご送付いただきました。この件につきましては、先日も申し上げましたとおり、発言の後すぐに佐竹知事が記者会見を開いて謝罪をされておりまして、このことについては私から、さらに申し上げることもございませんし、この発言の件で県として何か対応するということは現時点でも考えておりません。今回の物産展でございますけれども、お手元にも1枚、東京事務所の名前と県産品振興課の名前でリリース資料を入れております。このことについては、秋田県からのご提案で秋田県が設営をして、有楽町の駅前の東京交通会館の屋外スペース、秋田県が設営をして11月15日の午後の時間に四国4県と秋田県の5県の合同で各県の特産物の販売などを行うイベントという内容で進める予定になっております。お手元の資料にありますように具体的な内容としては四国4県と秋田県の計5県の特産品を一緒に詰め合わせたようなセット商品を販売することや各県のマスコットキャラクターなどによるいろいろな物産と観光、両面からのプロモーションも併せて実施をする予定としております。今回のこの合同物産展で各県の中での交流も深まると思いますし、県産品の内容や香川県の誘客について東京都心での良い機会になればという思いでおります。
記者:まず、ことでんの踏切問題について、先日、ことでんが四国運輸局に対して再発防止策を提出したということですが、この再発防止策自体について知事はどう評価していらっしゃいますか。
知事:先ほど申し上げましたとおり、今後二度とこの事故を起こさないための体制の整備、社長直轄の安全を進めるための組織を作ったこと、それから事故の遠因になっている老朽化問題についても、より適切に更新がされるように、その更新時期を定めたこと、こういった具体的な今後の再発防止策も含まれておりますので一定の評価をしているところであります。今後、ことでんが速やかに予定していた施設の更新や、今申し上げたようなことの適切な運用をしているかどうか、これについては県としても運輸局と連携してしっかりと注視をして、ことでんについて事故が起きないように県としても取り組んでまいりたいという、そういう気持ちであります。
記者:一定の評価をしているというのは十分だと評価しているということですか。
知事:十分かどうかということについては今後のことでんが安全対策ができるかどうかということに、十分に対応ができるかどうかということに関わってきていると思いますので、その点をしっかり県としても注視をしていきたいと思います。
記者:続いて、高松駅の駅ビルについてなのですけれども、報道によるとその50店を予定しているテナントがすべて埋まっていないという状況なのですが、それについて所感をお伺いしたいです。
知事:絶好の場所ですし、魅力あるビルですので、まだ埋まっていないということについては若干の戸惑いももちろんありますけれども、これから埋まってくると思いますし、県としても、この駅ビルのロケーションの必要なPRをしていきたいと思います。
記者:わかりました。最後に秋田との合同特産品販売会について、これの狙いと、あと香川県としてはどういった特産品を出品するのかについてお伺いしたいです。
知事:この合同で先ほど言いましたように、四国4県と秋田県の詰め合わせということで、セットにしたものについては、オリーブの新漬けを香川の方は、そこの中に入れる予定にしております。
記者:ことでんの件で1点質問したいのですけれども、今回の改善報告書は4月と7月の2件についての報告だったのですけれど、8月もまだ残っているということで、その辺もあるのですけれども、全体のことでんとして、これからの安全対策をどのようにしていくかという、その辺のことも来年になるかもしれないけれど、出すとことでんは言っているのですけれども、全体的な安全対策に対して、県として期待するものが何かあれば教えていただきたい。
知事:まずは、今回も原因になっていると思われる施設の老朽化、これについて、できるだけ早期に更新を進めてもらいたいということが1点であります。それから、社内の組織体制についても、安全を最優先にして運営が進められるような、そういう体制の構築。実際、中身も大事ですので、そういう実質的なものを含めた安全が最優先の体制の整備。この2点を強く求めたいと思います。
記者:秋田県との合同特産品展に関してなのですけれども、香川県としてはオリーブの新漬けを特産品のセットとして、他県の特産品と同じお弁当のような形で販売するということでしょうか。
知事:セットにして5県分まとめて販売すると、こういう予定でございます。
記者:他県と、どのようなものをセットにするかという話し合いを、秋田県だとか、四国の他の3県とも話し合いされたということでしょうか。
知事:そうです。事前に5県で話し合って、そういう方向にいたしました。
記者:今回の物産品展を通して、どのような目的で進めていきたいか狙いを教えていただけますでしょうか。
知事:結果的に、四国のいろいろな食べ物とか、お酒とかが話題になったということがございますので、今回の物産展で、四国の食べ物として、ぜひPRをしたいと思っておりますし、そういう意味で、オリーブの新漬けというのは、これまでオリーブオイルとかオリーブの酢漬けとかはありましたけれども、新漬けのタイプというのは、最近非常に商品化が進んで、首都圏も含めた外にも販路を拡大しつつあるところなので、いいチャンスではないかなと思います。私も首都圏の人をお客さまでお迎えして、オリーブの新漬けというのは非常に喜んでいただいておりますので、いいPRの機会になればなと思います。
記者:ことでん問題でお伺いをしたいのですが、先ほど、来年度以降の支援に関して、国とも連携して来年度以降も支援を行いたいというような趣旨のご発言がありましたが、本年度は1億5,000万円、当初でまず計上されて、その後補正で3千数百万円も追加で入っておりますので、前年までのレベルから考えるとかなりの高額になっていると思うのですが、来年度以降の支援の水準感というのはどのようにお考えでしょうか。
知事:来年度以降については、ことでんの更新の計画を、もう一度改めてお聞きをした上で考えたいと思っております。水準というよりは、必要な更新について先送りにならないようにしたいと思いますので、先送りにならない、更新に必要なものを積み上げて全体額も考えていきたいと思います。
記者:今回示された安全対策の履行状況を、国とも連携して、県としても注視をしていきたいという趣旨だったかと思いますが、注視というのは定期的に聞き取りをしたり、自ら何かことでん側に提出を求めたりするようなものなのでしょうか。
知事:一つは、今県でも支援をしている設備更新の内容がございます。これの履行状況については直接確認をしたいと思いますし、安全対策に向けての社内の報告書に書かれた内容の実施状況も、その際にあわせて確認をしたいと思います。
記者:海外派遣のことで、出発前最後になると思うので改めてお聞きしてみたいと思うのですけれども、今回の海外派遣をめぐっては、主に県議会に対してではありましたけれども、適正な規模とか旅費とかというものをめぐって、多くの議論もありまして、県民が物価高で苦しい生活している中で、税金を使って海外に行くということに対して、費用に見合う成果があるのかといった厳しいチェックの目があるのだということも浮き彫りになったのかなと思っています。海外とオンラインで交流したりする手段も増えている中で、商談とか、人と人が対峙しなければ得られない成果というのももちろんあると思います。こういうような時代になった今、海外派遣視察について、県民に納得される、期待される形にするために必要な要素、条件というものはどういったものか、知事のお考えをお聞かせください。
知事:香川県のものを海外に販路拡大をするとか、そういうことについては、これから日本の人口減少が進む中で、より重要な政策課題だと思っております。そういう意味において、行政と民間とが連携して進めないといけない、その際に直接的な面会による交渉も必要だと思います。一方で、オンラインをはじめとする情報通信の技術の進歩は目覚ましいものがありますので、これまでの海外とのいろいろな交渉と同じことをするということではなく、そういうものを上手く活用して、効率化できるものは効率化する、そういうようなことで、今後海外との交流については考えていくべきではないかと思います。
記者:今回の派遣が設定されたきっかけとか目的というところでは、県人会といった海外との交流というのがスタートだったと思います。海外視察派遣は、これまでも友好都市との交流の周年であったりという機会が多かったと思います。そういう際についても、多くの人数で行っていたという方向を見直す自治体もたくさん出てきているように聞くのですけれども、今回それに加えて県産品PRといった、目的をいろいろ付加価値をつけていったと見ているのですけれども、友好都市や海外県人会との交流というのについても、今後、派遣というのは必要だとお考えでしょうか。
知事:県人会のことについて言うと、今回行くブラジルの県人会は、本県から戦後移住した人が中心となっておられます。私も知事になってから、移住した人の訪問があり、直接お話を聞いたり、また移住については、県内にいる方々からもいろいろなお話を聞きました。移住された人が現地で、さらに2世3世の代になっても、郷土に対していろいろな想い、私自身も全部を量れないところもあり、理解が十分にできないところもあるのではないかと思うぐらい、いろいろな想いがある。非常に強い想いというのをすごく感じておりますので、そういう方々が、ぜひ香川県の知事や議会の代表者と定期的に交流をしたいという気持ちにはしっかりとこたえていかないといけないのかなと感じます。それと、そういった方々の中には、ご苦労されて、現地の経済社会の中での一定の力を発揮されている方がたくさんおられる状況もございます。先ほどのように、これから海外にいろんな販路なりの展開を求めていかなければいけない状況の中で、そういった方々にお力を借りる場面というのは、今後増えるのではないかなと思います。その両面から、県人会のことについては、先ほど言ったような状況がありますので、情報通信技術も進歩している、また、いろいろな経済状況で苦しい生活をされている方もいらっしゃる中で、必要最小限、厳選しながらではありますけれども、やはり県全体の発展のためには続けていかなければならないものではないかなと思います。交流の都市についても、内容的な特色の違いはありますけれども、交流というのは、いろいろなご縁が歴史的にある中で作られた都市間交流がたくさんありますので、そういったものを活用して、経済社会の交流につなげていくという観点は、時代が変わっても必要な観点ではないかと思います。
記者:私も個人的には県人会の方たちへの想いにこたえるという、知事のおっしゃったことは非常に共感もしますし、やめるべきだというつもりで聞いたことではないので、補足しておきます。県民が納得できるような成果をもってお戻りになっていただければと思います。
知事:承知いたしました。
以上
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