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公開日:2023年6月7日

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知事記者会見 令和5年6月5日(月曜日)

知事記者会見録

  • 日時:令和5年6月5日(月曜日)13時00分から13時45分
  • 場所:香川県庁本館9階 県政記者室
  • 作成:広聴広報課

報告項目

・令和5年6月県議会定例会の招集について

 

報告事項

知事: 私からまず一つご報告をさせていただきます。
6月の県議会定例会ですけれども、6月19日の午前10時に招集を予定をしております。今回の定例会で提案する議案でございますけれども、補正予算の議案が1件、予算外の議案が7件でございます。補正予算の議案につきましては、現下の原油価格・物価高騰対策に関する補正予算を予定しております。また、予算外議案7件につきましては、条例の議案などを予定をしております。内容については現在最終的な詰めを行っているところでございます。

 

質問項目

1.マイナンバーカードについて
2.電気料金の値上がりについて
3.G7香川・高松都市大臣会合について
4.チャットGPTについて
5.新型コロナウイルス感染症の5類移行後について
6.四国新幹線について
7.合計特殊出生率について
8.子ども医療費の無償化について
9.「令和5年6月2日の台風第2号及び梅雨前線降雨による大雨」の被害について
10.豊島の公害調停成立から23年を迎えた所感について

 

質問事項

幹事社:幹事社質問として、2問質問させていただきます。
一つ目がマイナンバーカードについてです。全国でマイナンバーカードに関するトラブルが続発していまして、香川県内でも銀行口座の紐付けのトラブルなどが報告されています。これを受けまして、全国知事会が、チェック体制の構築を急ぐよう、国に提言を行いました。池田知事は、マイナンバーカードに関するトラブルなど、香川県内の現状をどのように把握されているでしょうか。また、問題解決には何が必要だと考えておられるのか伺いたいと思います。
二つ目が電気料金の値上がりについてです。多くの家庭では、今月6月から電気料金が値上がりをしています。四国電力に聞きますと、大口の契約を行っているオフィスや工場などではすでに4月から値上がりをしているというふうに聞いています。香川県庁では、電気料金の値上がりによって、月額どの程度支出が増加しているのか伺いたいと思います。また、年間で予測すると何円ぐらいの増額を見込んでいるのか、併せてお聞かせください。

知事:まず、マイナンバーカードに関するトラブルのご質問がございました。現在、香川県下でもトラブルが起こっております。この内容ですけれども、三つ大きくありまして、一つはコンビニエンスストアでの証明書の誤った交付事案であります。県内では、坂出市におきまして、大分前になりますが令和4年8月に、転居した方が転居前の住所で表示された所得課税証明書が発行された事案がございます。このコンビニエンスストアでの誤った交付については、坂出の事案も住民票の変更のデータとコンビニエンスストアの間の接続のシステムのトラブルだというふうに認識をしておるところでございます。
二つ目は公金受取口座の誤った登録事案でございまして、国のマイナポイントの申し込み手続きの一環として、公金受取口座の登録手続きをすることについて、その手続きを支援している自治体において、申請者の口座情報を別人のマイナンバーカードに誤って登録した事案が確認されており、県内では高松市で2件の事案があり、公表されているところでございます。これは、登録の際に人為的なミスで起こっていると聞いております。
それから三つ目はマイナポイントの誤った交付事案でございまして、これもマイナポイントの申し込み手続きに関して、申請者の支援を行っている自治体の窓口で別人の決済サービスを誤ってひもづけしたことによる、マイナポイントの誤った交付事案でありまして、坂出市において、入力を誤ってポイントが申請した人の方へ交付されないというようなことが起こっております。これについても人為的なミスでして、前の人が登録して、それをログアトしないまま次のことを行ったことにより誤った交付になっているということであります。今申し上げましたように、コンビニエンスについてはシステムのミス、あとマイナポイントの関係の2類型については人為的なミスということであります。再発防止でありますけれども、人為的なミスについてはダブルチェックをしっかりと徹底するということ。あと、基本的には申請者が独自で入力してもらうということが大事だろうと思います。もちろん、手伝うということはこれからもあると思いますけれども、申請者の方できちっと登録をしてもらうことが、間違いのなくなることにも繋がるというふうに思います。それから、ダブルチェック等をしっかりやることの徹底をお願いしておりますけれども、知事会の方からも国に要望をしておりますけれども、人のチェック以外にパソコンの中でのいわゆるチェックのようなことができないのか、そういった研究、検討もお願いをしているところでございます。
次は電気料金の値上がりの県庁関係の影響についてのご質問がありました。県庁全体で、ここの建物も出先もありますけれども、県全体で言いますと新電力の事業者及び四国電力とそれぞれいろいろ契約をしております。また、契約の内容も、大口で契約する場合と、最近値上げで報道も出ていますが規制料金という、低電圧の契約と、これもいろいろ内容に応じて行っているところであります。現在、本庁舎出先も含めて県全体で4月の分を見てみますと、昨年4月の電気代は約8,900万円でございました。今年の4月は約1億500万円になっておりまして、約17%の増加ということでございます。今後の見通しについては、大口の契約の際に取り入れられる燃料費の調整額の内容が今後ともまた変動をしていくことになります。それと本庁舎の契約は今年の10月から新しい契約になりますので、もう一度契約をし直すことになります。そういう大きい不確定要素がありますので、年間の予測は現時点ではちょっと難しいという状況でございます。
一方、特に出先で契約している規制料金の関係ですけれども、先日、四国電力が平均28.7%の値上げを発表しましたが、これが県全体の電気料金にどのぐらい影響が及ぶのかということですけれども、全く電気の使用も変わらず、ここの部分だけでどのぐらい影響あるかというふうに仮の計算をすると、この28.7%の影響は県全体では電気料金が約4%上がるという、そういう影響が計算上出ます。先ほど申し上げましたように、それとその他大口の契約のものとの足し算になりますので、規制料金の方は18%の全体のウエイトですから全体としてはちょっと予測は難しいという状況でございます。これからも引き続き、経済的な利用と電気事業者との契約、こういったものをしっかりとやっていきたいというふうに思います。

記者:明後日で都市大臣会合まで1ヶ月となります。改めてですけれども、都市大臣会合、都市というふうな名前ですけれども、それがこの地方の高松で、香川で開かれる意義について、知事はどのように感じていらっしゃいますでしょうか。

知事:この都市大臣会合は「持続可能な都市づくり」をテーマに、G7の各国の大臣が集まって議論をするということです。持続可能なということはいろんな切り口がございます。いわゆるカーボンニュートラルのこともありますし、いろんなリサイクルのことですとか、いろんなことがありますけれども、そのうちの一つ、カーボンニュートラルにも影響しますけれども、自動車利用のもう少し合理的な、持続可能なまちになるような利用の仕方を考えるということも大きなテーマであり、地方都市は全般に自動車利用が少し行き過ぎている面があるように思いますけれども、この高松においても今回のことを契機にもっとこう、よい自動車利用になるような、そういうきっかけになればなあというふうに思います。自動車利用がある程度合理的になってくると、CO2の削減にも繋がりますし、人が車じゃなくて街に出るということが、にぎわい創出に繋がる一石二鳥のことになりますので、ぜひそのきっかけになればなという思いで、そういうサミット大臣会合になればと思います。

記者:自動車の活用ですけれども、知事もおっしゃるように、自動車の保有台数も香川は全国の平均よりかは多くて、なかなか自動車をあまり使わない生活っていうと、かなり一般の方、生活者の方の影響が大きいかなと思うんです。そうした場合、今後、自動車の活用をめぐっていろいろやっていく中で、そういった人たちへの丁寧な説明だとか、理解をどうやって高めていくかが必要になってくると思うんですけど、その辺、知事はどのように考えていますか。

知事:やはり自動車を上手に使っていくということですので、遠くに行くときとか、もちろんこれまで通りご利用いただくということだと思うんですけれども、降りて近場の移動ですとか、そういった時に、車以外で移動することの良さについて実感をしてもらうということが、上手な使い方に繋がってくるんではないかなというふうに思います。そういう意味で、先々週、サンポート地区で一部の道路をいわゆる歩行者天国のような区間にして、お店を出して、利用してみたということで、多くの方に楽しんでいただけたと思うんですけれども、ああいったことを通じて、こういう移動もいいなあというような、そういう実感が広がってくれば、上手な使い方、合理的な使い方に繋がってくるのかなというふうに思います。そういう、できるだけ体験していただきながら、良さも感じていただきながら進めていけたらいいかなと思います。

記者:先週、この関連で学生サミットが開かれた際、知事は挨拶の中で自動車の活用についてともう一つ大きな柱として、デジタル化、AIを含むデジタルの活用についても言及されていましたけれども、これと持続可能な都市というのはどのような関係があるんでしょうか。

知事:デジタルっていうのは、移動の、いわゆるリモートワークでありますとか、そういうことを可能にしてくれる技術であります。そういったものが使いたいときに自由に使えるようになることが、無駄なCO2の削減にもなりますし、それから持続可能というのはこれから高齢者も増えてきますけれども、そういった方々がいろいろ社会参画をする、それは障害者の方もそうですけど、そういった方々が社会参画できるためにも、AIの技術、デジタル技術が大いに活躍できるんじゃないかなというふうに思います。そういう意味において、デジタル技術が縦横に活用できる都市がどういう都市なのか、それに向けて何をしたらいいのか、そういったことをこの機に一段前に行けたらいいかなと思います。

記者:あと、都市大臣会合以外の質問で、今ちょっとおっしゃったAIの話の関係なのですけれども、県内の自治体でも三豊市だとか、チャットGPTの活用というのが本格的に始まろうとしていて、他の自治体でも、善通寺や宇多津町なんかでも職員向けの活用に向けた研修なんかをするというふうなことを聞いています。改めて、県において、チャットGPTを含む対話型AIの活用について、実際今どういった状況にあって、今後どんなふうにしていきたいか、お考えをお聞かせください。

知事:具体的な行政の仕事の特定の部分についての利用というのは、まだ具体化ができている段階ではありません。チャットGPT、生成AIは、非常に有効なデジタル技術だと思いますので、これから取り入れていったらいいなっていうふうに思っております。これからさらに県庁の仕事の上でも取り入れていきたいと思います。

記者:8日で5類移行からちょうど1ヶ月が経つことになりますが、その5類移行後について、県内ではスムーズに行ったかどうかなど、知事として受けとめをお伺いしたい。

知事:5類移行後の感染者については、現時点では移行時よりも定点医療機関での感染状況においては下降しており、感染者の数は下がっております。今の時点では、感染は落ち着いている状況だと認識をしております。
それから併せて、医療機関についても大きな混乱はないというふうに今の時点では考えております。
引き続き、今後の第9波も想定しながら、医療体制の確保については今以上の発熱外来、入院の体制が大きくなるように、医療機関に引き続きお願いをしております。それと感染状況については、引き続き油断せずみていきたいと思います。

記者:もう少しで1ヶ月ということで、もし県内で改めて移行してから見えてきた課題などがあれば教えていただきたい。

知事:現時点で、移行した時とまた改めて出てきた大きな課題というのは特にないのかなというふうに思っております。移行時に認識している課題、今申し上げた医療体制の確保と感染状況の注視、これについて、引き続き行っていきたいと思います。

記者:幹事社質問の補足で1点お伺いしたい。マイナポイントのところで、人のチェックだけでなくパソコンの中のチェックもできないか検討をお願いするということですが、もう少し言うと、人力ではなくIT技術だったり、そういうものを使ってミスをなくすシステムを構築してほしい、そういったことになるのでしょうか。

知事:そういうことです。やっぱり自分の目で見るとか、読み合わせとかそういうことも大事だと思いますけれども、できたら、さらに機械の中でチェックが利くようなことも確立できたらいいなということであります。

記者:四国新幹線について、いくつかお伺いします。先日、徳島県の後藤田知事がこれまで支持されていた淡路島ルートを撤回して、岡山ルート、こちらの方を支持するという発言をされました。これによって四国4県の方向性が一本化されたということになるのですが、これが実現に向けて前進と捉えられているのか、そのことについての所感を教えていただきたいと思います。
それと、5月31日、先月31日に四国新幹線の期成会の方で、会長が岸田総理と面会をされて、それについて何か手ごたえがあったとか、そういうご報告は受けられたのでしょうか。
また今後、県として国への要望とか、どういったアクションを取られるのか、そういったものがあれば教えてください。

知事:まず後藤田知事が近畿の知事会の中でご発言があったということは、報道により承知をしております。それで、岡山ルートを優先的にやっていくという、このことについては四国が一丸になって、この早期に実現をするということにおいては非常にいいことと言いますか、これが一丸となってさらに進めていける事柄ではないかなというふうに心強く思っております。
それから、岸田総理に期成会の佐伯会長が自民党の山本有二先生と一緒にお会いして要望されたということについてでありますけれども、この結果については、私の方では地元四国の今後について必要なインフラであるということについてのご理解はいただけたということです。一方、これを今後、国の基本計画を整備計画に上げていく、その前段として法定調査をしていくということにおいての明確なお答えは得ることはできていないということだと思います。
今後、とにかく早く法定調査をし、整備計画に上げていかなければいけない。
それを四国一丸で取り組んでいくということです。明日、四国4県の知事会議が大洲市で行われますので、私の方からこの四国新幹線早期実現に向けて、3県の知事にも、もちろん3県の知事の方も思いは持たれていると思いますが、改めてまたお話をして、一丸となった要望活動を働きかけたいと思います。

記者:一方で、財源とか維持費に心配がある。また四国全体で人口減少が進んでいるという、そういう四国にとって本当にこの新幹線が必要なインフラなのかどうかという議論もあります。改めて、こういうルートの統一だったり、期成会の知事の面談だったり、こういったことを経て、改めて知事にとって四国新幹線というものがどうなのか、その必要性とか、あと実現の可能性についてどうお考えなのか、改めて教えてください。

知事:経済という意味での発展は、人の動きと物の動きが活発になるということが前提になっていると思います。これはこれまでの歴史も証明されていると思います。そういうことにおいて、この人の動きを今後長い将来にわたって活発にするというのは遠くからも来てもらうということも大きな意味合いになると思います。そういうことにおいて、新幹線というものは非常に大事なことになると思います。人口減少があるからこそ、動きを活発にしないと経済が縮小してしまうということでありますので、人口減少があるからこそ、こういう広域的な交通インフラを発達させて、人の動きを活発化させる。なお、併せて物流についても、新幹線とは直接は関係しませんけれども、物流についても同様の高速道路などを中心に、船の便もそうですけれども、しっかり活発にさせる、これが人口減少下の経済の維持発展の処方箋の大きな1項目じゃないかなというふうに思っておりますので、これは大事なインフラだというふうに思います。これは四国にとっても日本にとっても大事なインフラであると思います。そういう意味において、財源については、やはり日本全体の問題ですから、国全体として考えていくことになるのではないかなと思います。もちろん四国という私たちのところも日本国の一員として、しっかりとこの財源についても考えていかないといけないということはありますけれども、これは日本全体で考えていく問題であるというふうに思います。

記者:出生率の話なのですけども、厚生労働省が先日人口動態統計を発表して、国の合計特殊出生率が全体で1.26%、県内は1.45%と全国を上回りましたが、依然、厳しい状況かと思いますが、この結果について、受けとめがあればお願いします。

知事:極めて厳しい結果を改めて突きつけられたというふうに思います。この出生率、子どもの生まれる数は、とにかくできるだけ早い時期に流れを反転させ得るべく、国も全体でもそうですし、私たち県庁でも手を打っていかないといけないことだなということを改めて痛感したところであります。

記者:今、国の方で少子化対策の財源の問題が出ていますけれども、政府は社会保険料からの引き上げによって補填しようという考えが出たりしていますけれど、これは現役世代にとっては、結局企業側と折半して払うものなので、可処分所得が結局少なくなることにも繋がるかと思うのですけれども、あるべき財源確保の道筋というか、そこはいかがでしょうか。

知事:もともと子育て政策の大事な項目は、子育てにかかる費用を軽くしないといけない、できるだけゼロに近づけていかなければいけないということでありますので、そこに新しい負担がかかるような財源政策ということは、首尾が一貫しないということだと思いますので、そういう観点を一番大事に、子育て世代の負担が軽くなるということを前提にして財源も考えていかないと政策の一貫が図られないと思います。

記者:そういう保険料の負担、さらなる負担というわけではないなら、国債の発行であるとか、高齢者の医療費の負担の割合を上げるとか、そういったことも考えられると思いますけれども、知事の考えとしていかがでしょうか。

知事:税なり保険料なり医療費なり、いろいろなものがありますから、トータルで考えるということになると思うのですけれども、やはり子育て世代にトータルで経済的負担が軽くなるような、そういうようなものをどうやって組み合わせるかということであると思います。

記者:子ども医療費の助成に関してお伺いをいたします。
県が本年度から助成対象年齢を引き上げたことを受けて、先般の高松市の臨時会でも8月から高校3年生まで、無償化が実現できる議案が可決されたようですが、他市町の状況も含めて、県内の市町の状況がもしまとまっていればお教えください。併せて、この事業のねらいと、そこに対する知事の思いを教えていただけますか。

知事:現状、この本年8月から、県内17市町、市町すべてにおいて所得制限や、自己負担なく高校卒業までの医療が受けられる、医療が無償化される、という状況が整ったということでございます。今おっしゃられましたように高松市の方で補正予算が先日議決されたことを受けて、17の市町すべてで所得制限なく、高校卒業までの医療費が無償化されるということになりました。全県において高校卒業までの医療費無償化が実現するのは、本県が全国で3番目となります。それで、先ほどもありましたけれども、子どもを育てる世帯の経済的負担が大きいということこそ、子どもを産むことを躊躇する大きな原因の一つになっておりますので、この医療費だけがすべてではありませんけれども、この医療費が高校まで無償になるということは、その子どもを産む場合の一つの安心材料になるというふうに思います。
一方、この医療費が無償になれば子どもを産むことはもう安心かというと、それだけでは難しいと思いますので、国の施策も次々進んでおりますけれども、それをもう少し早く進めていただきたいし、それに呼応する形で、県としてもこれからも必要な施策を進めたいと。経済的負担の軽減と、子どもさんを育てる世代の孤立防止、居場所づくり、こういったものを中心に進めていきたいと思います。

記者:最初のマイナンバーカードの話に戻りますけれども、直近で、本人名義でなければいけないという公金受取口座が家族名義であることも多数わかってきたとかいうニュースもありました。
たくさんトラブルが相次いで制度自体の信頼が揺らいでいるという報道もされている中で、マイナ保険証に移行するための法改正が成立したり、2026年にはもうマイナンバー自体を記載しないカードに変えようかという議論も出てきているという報道もありました。制度のあり方自体がまだ揺らいでいるのかなっていう印象も受けるのですけれども、知事はこういう議論をどう見てらっしゃるかというところと制度のあり方として国に改めて要望したいことなどありましたら教えてください。

知事:やはり今回起こっていることは、大事な財産に関係することや、それから大事な医療に関係するようなことのトラブルでありますので、非常に問題だというふうに思います。このトラブルについてはもう一つずつ早急に解決しながら進めていかないといけないというふうに思います。一方でマイナンバーカードの普及のメリットというのは、非常に多くあると思いますので、これはできるだけその不安感が起こるような事案を潰してですね、できるだけ早期に進めていく必要のあることだと思います。そういうことを考えた場合に、こういったトラブル防止に対しての国の早急な具体的な対応、こういったものをお願いしたいと思いますし、今日の質問でありましたので、こちらでやらないといけないこともありますので、そういったことをしっかりとやりたいと思います。

記者:ちょっと先ほどの質問とかぶってしまうのですけれども、チャットGPTの導入についてなのですが、その後の進展、特に具体化されていないっていうことでしたけれども、特に例えばどういったところから始めていきたいですとかスケジュール感などで何か見えているところがあれば、お尋ねしたいです。

知事:チャットGPTの非常に得意としていることは過去の事例のようなもの、実績のようなもの、こういったものを踏まえた提案というところが非常にすぐれているところだというふうに思いますので、そういうようなことが非常にウエイトを占める仕事。こういったところを中心に導入の価値があるのではないかなというふうに思います。スピード感ですけれども、具体的なものがない中で、あんまりスピード感についても具体的に申し上げることができないですけれども、皆さんがある程度使えるようなツールだということが大体わかってきていますので、できるだけ早く価値のある仕事には導入していきたいなというふうに思います。

記者:質問が変わりまして、先日の台風の被害で、県内でも推定被害額が3,600万円あまりということででましたが、人的な被害というものは少なかったものの、こういった農作物ですとか、河川や道路の被害というのはどういうふうに受けとめられていますか。

知事:今回の大雨で、おっしゃられたように、約1,790万円の公共土木施設の被害がございました。県の施設では、河川が2ヶ所、道路が1ヶ所ということで、市町村のものについても道路関係で4ヶ所という、そういう被害であります。
農林水産物については、収穫期を迎えた小麦などを中心に1,300万ほどの被害があったということであります。被害については、特に農作物の被害を受けられた方は、厳しい状況になったわけですけれども、これまでの雨の被害という中でみて、幸いにも大きな被害には至らなかったというふうに思います。
一方で、今回6月の最初にこういう雨が降ったということで、報道でも流していただきましたが、ダムの放流も一部行いました。6月に入ると、ダムの水位を洪水のために少し下げていって大雨に備えるんですけど、それがちょっと時期が早かったものですから、まだダムの水位を下げる前に大雨が来て比較的早い時期に放流というようなことになりました。
こういったことを含め、雨の降り方、時期、そういったものも変わってきていますので、より油断せずに進めていきたいというふうなことを改めて認識したところです。

記者:今回の大雨で今後の課題ですとか、防災面で見えてきたところというのは。

知事:今申し上げましたように、これまで長い間の、いわゆる出水期と言われている時期についての既成観念をとって考えていかなきゃいけないということが一番の大きなポイントだったかなと思います。

記者:話は変わるのですが、明日、豊島の公開調停が締結から23年を迎えます。
県では、この3月に処分地の整地工事が完了して、大きな節目を迎えました。
知事も視察されたことは記憶に新しいと思いますが、今の処分地の現状であったり、この日を迎えるにあたっての知事の所感をお願いいたします。

知事:まず、現状でありますけれども、この3月に整地が終わりまして、私も現地へ向かいまして、その整地の終わった状況を目で確認をいたしたところであります。長い年月のかかった大事業で、不法の投棄によってもたらされた被害の大きさの再認識を改めていたしましたし、道半ばでまだあるなという認識を3月にも新たにしたところでございます。現在、引き続き、環境基準を達成するまで県で処分地をしっかり管理をしていくということで進めておりまして、現在も水質モニタリングや処分地の管理を行っているというところでございます。
 

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