ここから本文です。
・前月の交通死亡事故について
・第49回全国高等学校総合文化祭の開催地決定について
知事:まず私から2点。
1点目は、前月の交通死亡事故についてでございます。お手元に4月のマンスリーレポートをお配りしております。ご覧の通り4月の交通死亡事故は残念ながら4件発生しまして、4人の方が亡くなられました。その中でも2件、高松市と丸亀市内では、自転車が用水路に転落し、運転者が死亡する事故でございます。
このような事故が毎年起きておるところであります。まず、こういった転落事故を防ぐには安全の確認の徹底ということですけれども、慣れた道、というところが多いかと思いますが、慣れた道ほど注意をしていただきたいというふうに思います。また用水路で非常に見にくいところもございますので早めのライトの点灯とか、用水路の脇を通らずにできるだけ離れて通るとかですね、そういったこと、基本的なところですけれども、ぜひ気をつけていただきたいと思います。
それから転落して頭にダメージがあって亡くなられるということもあります。
今年はヘルメットの着用を重点的にお願いをしておりますけれども、ぜひヘルメット着用をお願いしたいと思います。それと自転車は車の仲間でありますので、信号の遵守とか、一時停止をきちんとするとか、車としての交通ルールの徹底をぜひお願いしたいと思います。この後ホームページにアップをしたいと思います。これまでもいろんなところでご協力いただいております。先週も街頭キャンペーンもいろいろな報道機関でも報道していただきましたが、ぜひ引き続き交通安全の報道の機会を作ってしていただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
それから2つ目はこれも資料1枚お配りしてると思いますが、第49回全国高等学校総合文化祭の開催地として、香川県が決定したというお知らせでございます。文化庁より、令和7年度、2025年の第49回全国高等学校総合文化祭が香川県で開催することが正式に決定したとの連絡が文化庁よりございました。
本県の開催は平成3年、1991年の第15回以来34年ぶり2回目ということになります。この高文祭は、昭和52年度の千葉大会が第1回目でありまして、全国の高校生による国内最大規模の芸術文化活動の発表の場でありまして、高校生の創造活動の向上や全国的、国際的規模での生徒相互の交流・親睦に大きな役割を果たしている文化の祭典であります。開催の時期ですけれども、2025年の7月26日から7月31日までの6日間を予定しております。大会初日には総合開会式やパレードが行われるほか、大会の中で演劇や合唱、吹奏楽、器楽・管弦楽など19の規定部門と、開催県独自で設定をする、協賛部門という部門も予定をしております。全国から約2万人の高校生が訪れる見込みでございますし、海外からの高校生の参加も見込まれているところでございます。これから2年強にわたりまして、開会式や各部門の運営方法について、本格的な検討に入ります。
各市町や教育委員会、各学校、各種文化団体にも協力をいただきながら、大会の成功に向けて香川県全体で進めて参りたいと思います。なお、詳細につきましては、生涯学習・文化財課全国高校総合文化祭推進室にお問い合わせをいただければと思います。
1.「さぬきの夢」新品種の推進について
2.犬の殺処分問題について
3.G7香川・高松都市大臣会合について
4.第4種踏切について
5.JR四国路線存廃について
幹事社:幹事社質問として、2問あります。
1つ目は、「さぬきの夢」の新品種の推進についてです。県産オリジナル小麦「さぬきの夢」の新品種「香育33号」が開発されました。今月15日には生産者や製麺業者などで構成する、「『さぬきの夢』推進協議会」の初会合があり、2027年産の作付け面積を2,500ヘクタールに拡大するなど、生産や消費を推進する目標が示されました。新品種への期待と今後の課題について知事の見解を伺いたいと思います。
2点目は、犬の殺処分問題についてです。2021年度に県内の保健所に収容され、殺処分となった犬の数は293匹で、前年度からほぼ半減し、9年ぶりに全国ワーストを脱却しました。まずこの現状への認識をお伺いします。また、さぬき動物愛護センター「しっぽの森」での譲渡が堅調である背景には、その7割が登録ボランティアの譲渡という実態があります。ボランティアは寄付や持ち出しに頼って奮闘しておられますが、ボランティアの破綻が多頭飼育崩壊に繋がる例も全国で起きています。県の殺処分減少に欠くことのできないボランティアを下支えするために、活動実績で信頼のおける団体を審査した上で、食費、シェルターの光熱水費、交通費等に幅広く充てられる補助金を交付する考えはないか、併せてお伺いしたいと思います。
知事:まず「さぬきの夢」の新品種のことについてのご質問がございました。
この新品種への期待でありますけれども、まずさぬきうどんへのこの新品種が活用されることを期待をしております。と、いいますのも新品種であります「香育33号」につきましては、これまでの「さぬきの夢」に比べまして、タンパク質の含有率が向上したということであります。これによりまして製麺しやすいという特徴がございます。またうどんの一つの大事なポイントであります、いわゆるコシについても強いという評価が出ておりまして、うどんへの活用ということが大いに期待されるところであります。また現在の「さぬきの夢」についても、いろいろなお菓子ですとか、うどん以外の活用も研究されておりますけれども、今回の新品種の「さぬきの夢」につきましても、その特徴を生かした新しい活用ということも期待されるところであります。課題でありますけれども、一つは、この生産面の方から、安定して供給できるようにすること、それから新しい新品種の品質の確保、これが課題でありまして計画的な生産拡大をこれから県として取り組んでいきたいと思いますし、新品種の品質が確保されるような栽培の技術についても、より一層確かな安定した品種になるような開発を引き続き進めたいというふうに思います。それから、もう一方の点は売れるかどうか商品として売れるかどうかということでありますので、うどんへの適用、それからうどん以外への適用による新しい商品開発、こういったものを進めたいと思います。それと販路拡大についても併せて進めていきたいというふうに思います。この点については以上でございます。
それから、犬の殺処分問題についてのご質問がございました。
犬の殺処分数については、2013年度以降ワースト1位が続いていたわけですけれども、2021年度に293頭となりまして、全国の中でワースト1位を脱却したところでございます。まだまだ厳しい状況ではございます。多い方から2位ということでございます。この今の状況でありますけれどもさぬき動物愛護センター「しっぽの森」というものを開設いたしまして、ボランティアの方々の協力を得て保健所に収容された多くの犬猫を新しい飼い主さんに譲渡することができたこと、それと動物愛護管理の普及啓発にも併せていろんな関係者の皆さんの協力を得ながら取り組んできたことがこの減少に繋がってきているというふうに考えております。今後のこのボランティアさんへのいろんな支援等でございますけれども、譲渡ボランティアの方とは、いろんな機会を設けて、意見交換の場を作り、要望ですとか状況をお聞きしているところでございます。そういう意見交換の中から、やはりボランティアさんの財政的な意味での大きな負担になっているのは、預かった犬や猫の診療にかかる費用の補填の要望が一番大きくございました。そういったことから、この預かっていただいている犬猫の診療費について1頭当たり上限1万円助成をすることにしまして、ここ数年、運用し、年間600件ほどの運用実績が上がっているところでございます。引き続き、この譲渡ボランティアさんや預かりボランティアさんの方から、継続的に状況や要望についてお聞きをし、必要な支援については考えたいと思います。
現状においては、医療の診療費の助成の他に補助金についての予定はございませんが、引き続きご意見をお聞きして進めていきたいというふうに思います。
記者:2つ目の犬の殺処分のことなんですけれども、確かに診療の補助があるというところは一方、進んでいるなとは思うんですけれども、私も「しっぽの森」ができる前から長くこの問題を見守って、報道もしてきたんですけれども、やはりかなり野犬が多くて、収容も殺処分も、多すぎるという段階から、それでかなり悪名の高い香川県みたいなイメージが広まってしまった中から、もうかなり数も減少して前進してきているのは承知しております。その中で「しっぽの森」を支えてる方や保健所の方のご苦労もわかるんですけれども、やはりボランティアの力なくしてはここまで来なかったっていうのは現場の方たちはとてもわかっていらっしゃると思うんです。それで、県として啓発だったり、「しっぽの森」の運営だったり、それなりに経費も予算もかけていることはわかるんですけれども、このやっとワースト一位を脱却したと、さらに、それでもやはりまだまだ深刻な県の課題であるというところに関して、もっと踏み込んだ取組みができないのかなっていうのをずっと思ってきて、この質問に至ったわけなんですけれども、今のところ、飼い犬や地域の野良猫への手術費の助成といったところも、市町がクラウドファンディングをしている自治体が県内でも出てきてると思うんですけれども県の直接というのも、もっとできるのではないかなと思うんです。それから医療費以外のところにももう本当に倒れてしまいそうなぐらい、お金も体力もない中でやっている人たちがつぶれてしまうと大変だっていうのを踏まえて、さらに踏み込んで、っていうところはないのかなという、ちょっとその意気込みといいますか、それをまずお伺いしたいのと、もう1点はさっきの手術費の助成を県が直接するというお考えはないでしょうか。
知事:今ボランティアさんのお力をお借りして、預かっていただいてまた譲渡につなげていただくというようなことが進んでおります。その中でボランティアさんとは継続的にいろんなお話をしております。それで、一つはもちろん経済的なこともお聞きしている中で今回の医療費、診療費助成が出てきたわけですけれども、その中にやはり扱って、そういったことをやっていただくボランティアさん自身の全体の体制、そういったものこれまで以上にと言った時に、そういった規模の面での課題というのも、お聞きをしております。そういう、どこが一番今後進める上で大事なことなのかということをこれからも現状の中から優先的に進めるべきものを取り出して、進めていきたいというふうに思います。
不妊去勢手術については市町の方で、やっていただいているところも承知をしております。市町とは、この問題も、いろんな他の問題もそうですけどこの問題も連携してやらないといけないと思っています。猫については今市町が行っている不妊去勢手術や消耗品の費用の助成も県の方で行っておりますので、今の市町で行っているところも、費用的には、県と協力してということになりますので引き続き市町とは分担しながらですね、進めていきたいというふうに思います。
記者:間接補助をしていらっしゃるというのもお聞きしておるんですけれども、やはり県のどうしても悪い方で有名になってしまう問題ですので、県がリーダーシップをとって、もっと進めていただけたらなと思っております。
記者:昨日、全国ではG7の広島サミットが閉幕しましたけれども、香川県ではこのG7の関連で、7月の都市大臣会合に向けて、昨日シンポジウムが開かれたと思います。知事も参加されてると思いますけれども、改めて、このシンポジウムを行った所感と今後7月の都市大臣会合に向けての期待感を一言いただけますでしょうか。
知事:昨日のシンポジウムは、私と高松市長のほか、フリーアナウンサーの丸亀市にお住まいの中野美奈子様、あと、丸亀町商店街の活性化に従来よりご尽力されている古川様の4人で行いました。筑波大学の谷口先生のコーディネートの下、行いました。大きなテーマとして、「持続可能な都市づくりに向けて」ということだったわけですけれども、昨日の主なポイントは、持続可能な都市の大きな視点である車の利用について、もう一度、もっといい利用方法を考えていくことが持続可能な都市づくりになるのではないかという、この点が取り上げられたと思います。この点については、どうしても地方都市の場合、車に頼ってしまう傾向がありますけれども、持続可能な都市を考える場合に、CO2の排出の面、高齢化が進んだ時の車利用の制約の面、また人口減少が進む中でのにぎわいをつくる面、その三つの面において、車の利用を上手にして、人のまちへの流動を増やしていくことが、その三つの面において非常に効果があるのではないかと、昨日4人の方からも意見が出されたと思います。ぜひこの都市大臣会合の開催を機に、そういうような機運が盛り上がってくればいいなということを感じたシンポジウムでありました。
記者:車に頼らない社会ですけれども、昨日開催地周辺ではサンポートのマルシェが開かれていて、一部道路を封鎖して歩行者天国にして、歩行者が歩きやすい空間ということで、実験的にやっていたと思うんですけれども、サンポートをそういった持続可能な都市に向けて、一つの指針にしたいとかモデルにしたいとか、そういったお考えがあるんでしょうか。
知事:サンポート地区は、鉄道の駅の隣接地にございます。そこからサンポート地区に歩いて快適に楽しく行けるようなエリアにすることが、にぎわいづくりにも役に立ちますし、このサンポート地区での人の安全にも役に立つというふうに考えておりますので、昨日のマルシェで一時的に車の通行をご遠慮願ったエリアがございますが、これからもいろんな方のご意見を聞きながら、昨日のようなことができるだけ恒常的にできるように進めていけたらどうかなというふうに考えております。これからも、県民、市民、皆さんの意見を聞きながら進めていきたいと思います。
記者:幹事社さんからの質問にありました「さぬきの夢」なんですけれども、今回期待感と課題をおっしゃっていただきましたけれども、今の時期にこういった新品種を導入するというのは、穀物の価格が高騰している中で、経済的な面でも非常に大きな意味があるのかなと思うんですけど、そのあたり改めてどのようにお考えでしょうか。
知事:おっしゃる通り、輸入の小麦の価格が高騰をしております。これ自身はきちんとまた対応していかなきゃいけない問題ですけれども、一方で、国内小麦の競争力が上がって、香川はもとより、力を持っていた小麦生産ですので、この機会をとらえて、小麦生産に力を入れるきっかけの材料の一つとしての新品種開発ということになってくるのかなと考えております。
記者:踏切についてお尋ねいたします。昨年以降、警報機や遮断機のない危険な踏切で事故が相次いでおります。鉄道事業者からは、危険な踏切を閉鎖するにあたって地元との合意が取れないとして、自治体に積極的に関与して欲しいという声が上がっております。知事として、どういうふうに考えてらっしゃるかお聞かせいただけますか。
知事:第4種ですとか勝手踏切とか、そういう踏切については、放置ができない問題だというふうに思っております。とりあえず、安全確保に向けて、いろいろな4種踏切などを使っている方への安全確保のための掲示とか案内板とか、そういったものや、使っている方への再度の、やむなく利用する場合の、安全確保への周知を急いでやらないといけないということで、それぞれの市町や警察の方にもお願いをしているところであります。そのことをしながら、できるだけそういったものはできたらなくせないかということを、利用者の方の協力・合意を得ながら進めていかなければならないと思います。これも、鉄道事業者、市町、警察、そういったところに、ぜひ、安全のためにできるだけそういったものをなくしていける方向での協議を促進してもらうようにお願いしていきたいと思います。
記者:知事としては、積極的に介入というか、間に入って進めていきたいというそういうお考えでしょうか。
知事: 直接的には鉄道事業者さんですとか、市町の方々が中心になって進めていっていただくということになると思いますが、県民の安全に関わる問題ですので、必要な関与を、県としても積極的に進めたいと思います。
記者:JR四国の存廃議論に関してJR四国の社長が4月末の定例会見で、存続廃止を議論する候補の赤字ローカル路線ということで、牟岐線など四国3県の4線区を上げたことはご承知だと思います。それに対して、愛媛県や高知県の知事からは戸惑いや反発の声も上がっていると。そういう中で、香川県には対象の線区ありませんけれども、赤字路線について鉄道事業者が自治体と議論したいという、この現状の社長の発言を知事としてはどのように受けとめておられるかというところをお聞きできますでしょうか。
知事:鉄道は民間事業者が運営されていることがほとんどなんですけれども、公共交通機関でありまして、公共という名前がついている通り、民間事業者だけに任せておける問題ではないというふうに思います。そういう視点に立てば、存廃が危惧される路線について、自治体が入って、どうしていくかっていうことを協議していくっていうことは、このあるべき方向性ではないかなというふうに考えております。
記者:協議の場の位置付けというものが存廃の議論ありきなのかといったところから反発が生じていたり、あと国鉄が分割された中でこの四国の枠の中での議論だけになるのはおかしいんじゃないかといった大本からの議論も出ているようなんですけれども、そういった部分についてはいかがでしょう。
知事:鉄道は地域の足、定住をしていくには不可欠なものだと思いますので、そういう観点に立てば、いわゆる廃止ありきってことは適切ではないというふうに考えます。むしろ維持をするためにどうしたらいいのかという視点に立って、鉄道事業者と公共団体、自治体が考えていくということが基本にあるべきだと思いますし、やはりこの定住というのは、大きい意味では国の責任でもありますので、国も必要なサポートをする立場にあると思います。
記者:JR四国に限らず、地方の路線はかなり経営が厳しいところもある中で、鉄道会社から存廃議論をしたいという、香川で言うと特定されてしまいますけれども、そういった話が来たら、知事ならどうしますかっていう仮定の質問ですけど。
知事:先ほど言いましたように、公共団体、自治体として、できるだけ維持する方向で取り組まないといけない課題ですので、ご相談がありましたら、きちんと受けとめて、その協議に参加したいと思います。もちろん、廃止ありきということではなくて、むしろ維持するためにどうするのかということありきで、参加したいと思います。
以上
このページに関するお問い合わせ