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【29分55秒付近の知事の発言を次のとおり訂正します。】
誤)今回の93人、休日の数でございますけれども…
正)今回の95人、休日の数でございますけれども…
知事:私から2点報告をさせていただきます。お手元にお配りしておりますけれども、第8回一日一斉「おもてなし遍路道ウォーク」についてでございます。今年も2月23日の祝日に、NPO法人遍路とおもてなしのネットワークが主催する一日一斉「おもてなし遍路道ウォーク」が、昨年の参加者数の約5倍の5,640人もの大勢の方の御参加のもと、四国各地で実施されます。このイベントは、四国の遍路道約1,200キロメートルを、10キロメートル程度の区間に分けまして、参加者が事前に登録した各区間に分かれて歩きまして、歩き遍路をされる方が安全に通行できるか、道案内表示は適切かなどを点検しながら、もとより、楽しく遍路道を歩いていただく、こういう企画でございます。四国の産学民官で構成されます四国遍路世界遺産登録推進協議会も、このイベントを共催しておりまして、その協議会の副会長である私も、荒瀬四国地方整備局長とともに参加をいたしまして、第75番札所の善通寺からスタートして、第71番札所の弥谷寺までの約7.7キロメートルの区間を歩いて、安全点検も併せて行いたいと思っております。今回からウォークの参加に加えまして、お接待の募集も行いましたところ、200名を超える応募がございまして、各地で様々なおもてなしがあると聞いております。私もスタート時の善通寺では、おうどんの接待を受けようかと思っておりまして、元気をいただいて歩きたいと思っております。大切な文化遺産であります四国遍路を次世代に継承していくために、地域の皆さま方、関係者の皆さまと一丸となってこのイベントを盛り上げていき、それを通じて世界遺産登録に向けた機運醸成を図りたいと思います。併せてこのイベントも通じて、お遍路さんが道に迷わず、安全で快適に札所を移動できるように、安全の点検も行いたいと思っております。詳細は担当課の方にお問い合わせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
それから続きまして前月の交通死亡事故について御報告をいたします。お手元に1月のマンスリーレポートをお配りしております。御覧のとおり、1月の交通死亡事故は残念ながら3件発生し、3人の方がお亡くなりになりました。このうち2件は車両単独事故でございまして、昨年12月から立て続けに車両単独の死亡事故が発生していることも踏まえまして、今日は再発防止に向けた注意点をお伝えしたいと思います。ドライバーの皆さんに「安全運転五則」がございますが、これを確実に実践していただく、これが悲惨な交通死亡事故の防止に繋がります。「安全速度を守ること」、「カーブの手前でスピードを落とすこと」、「交差点で必ず安全を確認すること」、「一時停止をして横断歩行者の安全を守ること」、「飲酒運転を絶対にしないこと」、この5則でございます。まず「安全速度を守る」ことでございますが、「安全速度」は、法定速度や制限速度のことではなく、車が走行する時に危険を回避し安全に停止できる速度のことでございます。大半の交通事故は、この安全速度を守ることで回避できると思いますので、この基本に立ち戻って、ドライバーの皆さん、実践していただきたいと思います。それから第2、第3でございますが、「カーブの手前のスピードの減速」、特に交差点ではリスクが高まりますので、「交差点での安全確認を行うこと」が重要です。第4は、「横断歩道では歩行者が絶対優先」でございますので、一時停止を徹底していただきたいと思います。JAFの調査によりますと、香川県では「信号機のない横断歩道における車の一時停止率」が全国の約40%より下回って、26%となっております。ワースト7ということになっておりますので、ぜひ横断歩道での一時停止をお願いしたいと思います。それと第5は、「飲酒運転を絶対にしないでいただきたい」ということです。この5則をドライバーの皆さまには意識を改めていただきまして、安全運転に徹していただきたいと思います。この後すぐ、マンスリーレポートを県のホームページにアップをいたします。交通事故は一人一人の安全意識を高めることが重要であります。繰り返し繰り返しでございますが、ぜひお願いしたいと思います。報道機関の皆さまもまた機会あるごとに、この広報・啓発に御協力をいただければと思います。
1.同性婚制度について
2.県内の出生数について
3.マスクの着用について
4.瀬戸内国際芸術祭2022について
5.新型コロナの感染状況について
幹事社:幹事社質問は2点あります。まず1つ目が同性婚制度についてです。先日、国の首相秘書官が性的少数者(LGBTQ)の方に差別発言をして更迭された上、岸田首相が同性婚の実現に対して「社会が変わってしまう」と発言したことが現在物議を醸しています。秘書官や首相の発言に対する知事の受け止め、性的少数者及び同性婚制度への見解をお伺いしたいです。また県がこれまで行ってきた性的少数者への支援制度について、さらにその支援制度を今後拡充していく考えがあるかについてもお伺いしたいです。2点目が県内の出生数についてです。先日、県内の出生数がデータが残る1954年以降で初めて6,000人を下回り、5,884人になったとの報道がありました。知事は新年度当初予算で重点施策に子育て支援を挙げ、「少子化対策局面打開パッケージ」を打ち出していらっしゃいますが、県内出生数が過去最低となったことについての所感をお伺いしたいです。
知事:まず同性婚制度に関係しての御質問がございました。まず秘書官の発言でございますけれども、性的指向や性自認に基づく偏見・差別は決してあってはならないものと考えております。そういう意味において、前総理大臣秘書官の発言は、その点で批判を免れないものであると考えております。またこの同性婚制度への見解でございますけれども、性的少数者の方が安心して生活していく上で問題になることがないように、必要な制度は検討されるべきであると考えております。同性婚につきましては、今後、国の方でしっかりと議論されるべきものであると考えております。県の方の性的少数者への支援制度でございますけれども、令和3年度に県の方で人権関係全般の方針や施策をまとめております「香川県人権教育・啓発に関する基本計画」がございますが、これを令和3年10月に改正しまして、「性的少数者」を個別人権課題の一つに位置付けたところであります。この位置付けを踏まえまして、県民への理解促進として、啓発のリーフレットや講演会の開催を通じて、性の多様性の理解促進を行っております。また相談支援体制として当事者の抱える悩み、不安に対応するために、平成30年8月から性的少数者の当事者団体への委託によります電話相談窓口を開設しております。このようなことで理解促進、性的少数者の方の相談体制の充実を図っております。今後もこの方針で進めたいという考えでおります。
次に県内の出生数についてでございます。1月31日に発表された香川県人口移動調査結果によりますと、令和4年の県内の出生数が5,884人と、6,000人を割り込む過去最少になりました。少子化の進行は経済の潜在力を低下させ、地域の活力の低下を招くなど、地方における社会・経済活動に深刻な影響を与えることが懸念されることから、この現状には強い危機感を持っております。少子化の流れに歯止めをかけ、局面を展開していきたいと思っております。安心して子どもを生み育てることができる環境づくりが、そのためには重要でありますので、一層強化をしていくこととします。このために先日発表しました令和5年度予算案の中でも社会全体が一体となって、誰もが安心して子育てができる「子育て県かがわ」をつくりたいと考えております。そのためには子育て世代の「経済的負担の軽減」、子育て世代が孤独であることから、そのことを少しでも解消するための「拠点の充実」、それと子育てに直接・間接、いろいろな形で社会全体が関係するわけですけれども「全体で子育てを支援すること」この三つの柱とする「令和5年度少子化対策局面打開パッケージ」というものをまとめて今議会に提案もし、今後進めていきたいと思っております。文字どおり局面を打開する第一歩となるようにしっかりと取り組んでいきたいと思います。県民の皆さまにも協力をお願いしたいと思います。
幹事社:追加でまず一問目についてなんですけれども、岸田首相が同性婚の実現に対して「社会が変わってしまう」と発言したことについての知事のお考えをお伺いしたいです。
知事:岸田首相の発言は私も報道等で承知をしております。首相の発言の趣旨は、しっかりと議論をしていきたいというような御趣旨であったと、これも報道等で発表されたところであります。私としては先ほど言いましたように、性的少数者の方が安心して生活できるための制度の議論は、しっかりしないといけないという考えでおります。同性婚も今後、国民みんなで国において議論されるべきものだと思っております。
幹事社:続けて、先ほど回答でもおっしゃっていたように、現在県内で検討すべき制度、現状から見て必要な制度というものは何か具体的に考えていらっしゃいますか。
知事:まずは県民の一人一人に対して性的少数者に対する理解、差別というようなことがあってはならないということの共有、こういうことをこれからもしっかりと続けていかなければならないものだと思います。それとやはりそういった文字どおり少数者ということもございますので、そういった方々の困りごとや不安、こういったものをしっかりと拾っていける、受けとめられる、そういう仕組みがいると思います。先ほどそういった性的少数者当事者団体への委託の相談窓口を開設しておりますけれども、その状況もみながら必要な拡充を考えていきたいと思います。
幹事社:現在でのこの県内での、性的少数者の方への県民の理解度というのはどのぐらいだと考えていらっしゃいますか。
知事:数値的には、私も今答えるだけのものがございませんが、県民の皆さまの中には様々な意見があると認識しております。様々な意見がある中でも、差別をするような、こういったことはあってはならないということなので、そのことについては県民みんなで共有をしていきたいと思います。
幹事社:少し戻ってしまうところもあると思うのですが、同性婚の実現に対して社会が変わってしまうという意見そのものについてはどうお考えですか。
知事:私自身は性的少数者の方が現実おられ、その方々が安心して生活する上で不安になったり、困っていたりということがあると思います。そういう認識でおります。だからそういったことをなくしていかないといけない、それが一番重要であると思います。
記者:コロナの関係でお聞きします。政府が来月の3月13日から、マスクの着用について緩和する方針を示しています。着用するにあたっては個人の判断に委ねられる部分が大きくなると思うんですけれども、改めてこうした方針を受けて知事の受け止めと、こういったマスク着用を緩和するにあたって課題、どのようなものがあるか、どのように感じているか、教えていただきたいと思います。
知事:マスク着用について、先週10日の政府対策本部で、来月3月13日から屋内・屋外を問わず着用について個人の判断に委ねるとの方針が決定をされたところであります。この決定の内容については、私は妥当な決定であると思っております。なお、これと合わせて厚生労働省の方から、個人の判断が基本になり、次のような場合にはマスクの着用を推奨するということで、医療機関の受診時ですとか通勤ラッシュ時の混雑した電車・バスとか、具体に示されたところでありまして、こういったことの県民一人一人への徹底・周知、これが今後は重要であると思っております。そういった点から、3月13日からスムーズにこういったことに移行していけるようにしっかりと準備をしていきたいと思います。
記者:特に飲食店とかであれば、現在もマスク会食を呼び掛けていたりすると思うんですけれども、それがこうした緩和によって大きくそういったところが変わってくるかと思うんですけれども、例えば飲食店の中でガイドラインを作ってもらうとか、何かしらサポートしていかないといけないと感じたりはしているんですけど、知事どのようにそのあたり考えていますでしょうか。
知事:私自身はマスクの着用について、屋内・屋外問わず個人の判断でという、こういう基本の中で3月13日から進めるということでありまして、特に県の方で飲食店の関係で、さらに新しいガイドラインを設けるようなことは現時点では予定しておりません。
記者:分かりました。話題を変えまして、先週、瀬戸内国際芸術祭、去年の瀬戸芸の経済波及効果がまとまって発表がありました。過去最低の103億円という結果がまとまりましたけれども、改めてこれについての受け止めをお願いいたします。
知事:今回の発表でございますけれども、瀬戸内国際芸術祭の経済波及効果として、日本銀行の高松支店と瀬戸内国際芸術祭実行委員会が共同で推計しておりまして、第5回目となる今回、春・夏・秋の3会期の合計で103億となったということでございます。この経済波及効果の規模については、前回の3年前と比べまして約57%と大きく減少しておりますけれども、来場者数が前回の約61%ということで、ほぼ来場者数に沿った形になっているのかなと思います。それと昨年の開催について、この瀬戸内国際芸術祭が香川県のにぎわいの回復に一定の効果があったというのが、いろいろなところで評価をしていただいております。観光庁の調査でも、昨年8月の香川県の客室稼働率は全国の都道府県でも5位であったと聞いております。こういったことを踏まえて、一定の経済波及効果が、コロナ禍ではありますけれども、あったのではないかと評価をしております。
記者:そういった一定の経済効果があって、多分今後ウィズコロナの観光を進める一つの材料になってきたとは思うんですけれども、新年度の予算案の中でも、島の観光促進ということで、にぎわいについての記載もありましたし、政府が訪日客の質の向上、1人当たりの消費額をもっと上げるとか、そういったような方針を示していますけれども、改めてそういった訪日客の消費などを含めて、今後の観光についてどのように考えているか教えてください。
知事: 瀬戸内国際芸術祭につきましては、5回の開催を経て、国内あるいは世界でも評価が確立されてきていると思います。あわせてこの瀬戸内という地区における評価も上昇して確立されてきているところがあると思います。そういったものを財産として生かすことが、今後のインバウンドの増加、国内観光の増加ともに大事なことであります。そのためにも非開催年の今年、来年も含めて、瀬戸内、特に島に多くの方が継続して訪れていただきたい、これは県民の方も含めてですけれども、そういう趣旨で「島へ行こうキャンペーン」というものを、来年度から始めたいと考えております。そういったことで継続して瀬戸内及び島への観光振興を図りたいと思います。それと2025年大阪万博が開催されます。ちょうど2025年は、次の瀬戸内国際芸術祭の開催年でもありますので、多くの国内外の方が大阪においでになる、その時に瀬戸内にも足を運ぶ。そういった流れ、逆に瀬戸内国際芸術祭に来た方が、大阪関西万博にもおいでいただける、万博の盛り上げにも貢献したいと思っております。
記者:訪日客の消費活動についてはいかがでしょうか。政府の方は、もう少し1人当たりの単価を上げて、その質の向上っていうのを言ったりもしていますけれど、どのように感じていますでしょうか。
知事:もちろん観光全体の問題として、そういった方向性が国の方針としてもあると思います。その点については、私もそういったこれから消費の額の大きな観光への注力というのは、大事なことであると思っております。特に瀬戸内国際芸術祭については、今回は40代、50代といった方の割合も増加をしてきておりますし、この瀬戸内とか島というそういう素材については、今の40代、50代といった層や、いろんな幅広い層をターゲットにできると思いますので、しっかりと生かしていきたいと思います。
記者:本日のコロナの感染者数が、95名と先ほど発表されました。100人を下回るのが、多分約3か月ぶりだと思うのですが、現在の県内の感染状況に対する、まずは知事の現状認識をお伺いできますでしょうか。
知事:今回の95人、休日の数でございますけれども、前週の日曜日も下回っております。この第8波と言われるものがピークアウトしてきているという認識にはおります。一方で確保病床使用率という数字がありますけれども、この数字は30%を超えた数字で推移をしておりますので、まだまだ油断をしてはならない状況であると考えております。
記者:そういった現状の中で、改めて県民の方に感染防止に対してどういう呼び掛けをされますでしょうか。
知事:3年以上にわたるこのコロナ禍の中で、リスクの高い行動ということが県民の皆さまにも共有をされてきているところだと思います。いわゆる人混みの中で大声で会話をしあうとか、そういうことがリスクの高い行動の一つだと思いますが、そういう場面をできるだけつくらない、あるいはそういった時のマスクの着用の徹底、そういったことを引き続き徹底をしていってほしいと思います。
記者:先ほどのコロナの関係でちょっとお伺いしたいのですけれども、まず今、第8波がピークアウトしつつあるとありましたが、この中でまた3月上旬からマスクの個人判断というものがありました。個人判断になるということ自体は、知事としてはどうして妥当と思われますでしょうか。
知事:マスクにつきましては、着けることの効果と、着けることによる場合によってのマイナス、両面指摘もされておりますし、私もそのように思います。今の国民、県民自身のコロナ禍に対しての感染対策の共有、何をしたらいいかという共有、こういった状況や、今のコロナの感染の病気としてのリスクの今の状況、この両者を兼ね合わせて、個人の判断に委ねるということが妥当ではないかと考えているところです。
記者:また5月には5類の引き下げが迫っていますが、この3月というタイミングについてはいかがでしょうか。
知事:5月の引き下げについては、最も考えないといけない、準備について注意をしないといけないのは医療体制ですね。5類になると今までの指定された医療機関以外も発熱や入院についても受け入れていただくことになってくるわけですけれども、決めてすぐできるわけでもないので、きちんと医療機関に協力いただいて準備をしないといけない。そのための期間として、やはり3か月ほどは必要ではないかと考えております。一方マスクについてはそういった物理的な準備というものはございませんので、皆さんの理解といいますか、共有をしていく期間として約1か月ぐらいの3月13日からという、そういう期間についても概ね妥当なのではないかと思っております。
記者:マスクに関連して、3月に各学校で控えている卒業式のマスク着用なんですけれども、基本的には着用しない方針と出されていますが、香川県として卒業式のマスクの着用について何か方針であったり、判断基準などを設けられることについてお考えがありますでしょうか。
知事:マスクにつきましては、これも2月10日に文部科学省から卒業式におけるマスクの取り扱いの基本的考え方というのが通知されました。これを踏まえて、各地域、学校の実情に応じて適切な実施に努めるよう依頼がございました。今の時点では、通知に基づいて県の教育委員会を通じて、県内の学校、県立高校、市町の学校について周知をして、その方向で進めていくようにお話をしていきたいと思っております。
記者:長く3年ほどマスクを使って学校現場というのがずっと続いていましたけれども、最後の卒業式でマスクを外せるということについての方向については、知事自身どう受け止められていますか。
知事:やはり学校の方からも、今おっしゃられたようなそういった式典もそうですし、いろんな学校の生活の中で、ずっとそういった生活をやむなくされてきた、いわゆる生徒・児童の方にとって非常に適切な判断ではないかと思っております。
記者:先ほどの質問に関連して、富山とかの市教委とかは市内の学校に対して、マスク着用を求めないというような通知を出されたみたいな報道もあるんですけれども、現時点でそういう通知とかはまだ出されていないということですか。
知事:通知というものは出しておりませんけれども、この文科省の方針に沿ってですね、県内の学校には周知をしていきたいと思っております。
記者:あと3月13日からということですけども、知事御自身もいろいろ公務とかで外に出られることあると思いますけども、知事自身はマスクの着用というのはどうしていきたいと思っていらっしゃいますか。
知事:私自身も3月13日以降の方針に従って、適切に判断して、着脱していきたいと思います。
以上
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