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公開日:2024年9月26日

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瀬戸内ギャラリー第14回企画展
「たくさん集める」からわかること
-香川の千歯扱ぎ・足踏脱穀機大集合-

趣旨

生活の中で使われてきた身近な道具は、日常の暮らしぶりや、地域の習俗などを物語る貴重な資料です。各地に遺された様々な道具を集めて比較・研究すると、それぞれの地域における暮らし・文化の多様性や移り変わりが見えてきます。
本展で取り上げる千歯扱ぎと足踏脱穀機は、稲や麦などの穀物の穂からモミを取り外す脱穀作業に使われていました。これらの作業は現在、コンバイン等の農業機械を用いることが一般的ですが、かつては人力で行っており、旧来より作業効率を大幅に向上させた画期的な発明品として広く普及しました。県内の資料館などに収蔵されている千歯扱ぎと足踏脱穀機を調査していくと、技術革新を目指して改良が重ねられたことや、既に知られていた県外の生産地だけでなく香川県内でも複数の地域で製作されていたことなどがわかってきました。
本展では、県内14ヶ所の資料館等で千歯扱ぎ219点・足踏み脱穀機73点を調査した上で、千歯扱ぎ60点・足踏脱穀機30点を抽出・展示し、「たくさん集める」ことから見えてきた成果を紹介します。

 

チラシ(PDF:1,184KB)

展示詳細

令和6年105日(土曜日)~121日(日曜日)
開館時間:9時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日(月曜日が休日の場合は翌火曜日)

瀬戸内海歴史民俗資料館第1展示室中2階瀬戸内ギャラリー

(高松市亀水町1412-2五色台山上)

主催等

主催:瀬戸内海歴史民俗資料館(香川県立ミュージアム分館)

展示構成

1.脱穀における千歯扱ぎ・足踏脱穀機
2.千歯扱ぎ「大集合」からわかること
(1)形からわかること―脱穀作物と改良の歴史―
(2)文字からわかること―明らかになった県内外の生産地・製作者―

3.足踏脱穀機「大集合」からわかること
(1)形からわかること―定型化への軌跡―
(2)文字からわかること―県内外で生産された足踏脱穀機―
(3)聞き取りからわかること―様々な穀物への利用―

展示資料数

約110点(実物資料約90点、写真・パネル等約20点)

関連行事

れきみん講座「ギザギザ農具たちのメッセージ-香川の千歯扱ぎ・足踏脱穀機調査より-」
日時 112日(曜日)、10時~11時30分
講師 長井博志(当館主任文化財専門員)
場所 瀬戸内海歴史民俗資料館研修室
定員 25名(先着順)
申込方法 電話、「香川県電子申請・届出システム」(外部サイトへリンク)を利用したインターネットから
※インターネットからのお申し込みは、瀬戸内海歴史民俗資料館ホームページ右下の「関連リンク」から「香川県電子申請・届出システムのページへ」をクリックしてください
申込期間 10月2日(水曜日)~(定員になり次第、終了)

 

展示解説
日時 1020日(日曜日)、1116日(土曜日)、各回11時~12時
解説 長井博志(当館主任文化財専門員)、事前申込不要

主な展示資料

千歯集合

千歯扱ぎ(60点)

千歯扱ぎは江戸時代に開発された脱穀用具です。従来使われていた扱(こぎ)竹(たけ)という道具より十倍能率がよかったと、「和漢三才図会」(当時の百科事典)に記されています。
今回、県内にある多くの資料を調査したことで、県内で生産されていたこと、メンテナンスを重ねながら使われていた様子など、くらしに根付いた道具の多様なありさまが見えてきました。

千歯扱ぎ

寺岡鶴吉が製作した千歯扱ぎ
(当館蔵、大正~昭和時代前期、さぬき市大川町収集)

「製作人石田村布勢寺岡鶴吉」などの墨書がある米用の千歯扱ぎです。墨書の記述から、さぬき市寒川町の寺岡鶴吉が製作し、同大川町の住民が使用したことがわかり、千歯扱ぎの地元生産・消費が行われたことが見えてきました。
また寺岡は麦用の別タイプの千歯扱ぎも製作していたことがわかりました。

脱穀機

足踏み脱穀機(30点)

明治時代末期に登場した足踏脱穀機は千歯扱ぎと同様に人力式ですが、作業効率がさらに良く、急速に普及しました。今回の調査で関東から中国地方まで広範囲に及ぶメーカーの製品が県内にもたらされていることのほか、県内のメーカー4社も生産を行っていたことを確認しました。

脱穀機2

県内メーカーが生産した足踏み脱穀機
(さぬき市教育委員会蔵、大正時代、さぬき市鴨庄収集)

県内メーカーである四国農具製造合資社が生産していたシーノー式稲麦扱機です。同社の住所は「高松市松嶋町今橋停留所前」と記されており、高松市松島町今橋で製造されていたようです。本製品は今回の調査でさぬき市内で2基、小豆島で1基の計3基を確認しました。

 

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展示

 

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