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1認定までの経緯について
1)目的
他県でのオリーブ栽培が拡大する中、本県オリーブのブランド力を強化するためには、小豆オリーブ研究所及び発酵食品研究所におけるオリーブオイルの評価体制を強化するとともに、その評価技能に対する国際的な認定を得ることにより、県産オリーブオイルの品質の向上と信用力の強化を図る必要があります。
2)経緯
小豆オリーブ研究所の香川県オリーブオイル官能評価パネルは、平成30年11月に国内初のIOC認定※4を受け、今年度は令和6年2月8日にIOCへ7度目となる認定申請を行いました。また、化学分析についても、発酵食品研究所において、令和4年11月に初めてのIOC認定を受け、令和6年1月18日にIOCへ3度目となる認定申請を行いました。
それぞれ技能試験を受験した結果、11月に開催されたIOCの年次総会において認定が決定され、この内容がホームページで公表されました。
認定期間は、令和6年12月1日から令和7年11月30日までの1年間です。
2認定によるメリットについて
○県産オイルの品質を示す制度である「かがわオリーブオイル品質評価・適合表示制度」※5において、官能評価と化学分析の両方でIOC認定機関が検査を実施することで、制度の信頼性が一層高まります。
○同制度により認定されている県内の37事業者が製造し、品質基準を満たした「かがわオリーブオイル」は、高い信頼性を活かしたPRが可能となり、信用力とブランド力の強化を図ることができます。
○IOC認定機関として、国際的に有効な証明書を発行することができ、県産オリーブオイルの国際的な競争力を高めることができます。
【参考】
※1:「香川県オリーブオイル官能評価パネル」
・官能評価パネルとは、オリーブオイルの官能評価(オリーブ特有のフルーティさ、苦味、辛味などの官能特性)を国際基準に沿って評価する評価員のグループ。
・本県のオリーブオイル官能評価パネルは、小豆オリーブ研究所の職員のほか、オリーブ関連企業職員などのオリーブに関する一定の知識を有する者から構成。
・本県の官能評価員は、平成27年より、スペインやイタリアの専門家による研修会の開催や年4回の国際的な技能評価試験を受験するなどの技能訓練を受講。
・平成28年に、「香川県オリーブオイル官能評価パネル設置要領」を制定し、知事から正式に官能評価員として委嘱。
※2:「IOC(International Olive Council、国際オリーブ協会)」
・オリーブオイル・テーブルオリーブに関する国際協定(条約・国際商品協定)に基づく世界唯一の政府間国際機関。
・昭和34年に国連の後援により、オリーブオイル生産国によるIOOC(International Olive Oil Council、国際オリーブオイル協会)として設立され、平成18年に現在の名称に改称。
・本部はマドリード。加盟国は欧州連合(EU)及び21ヶ国。運営資金は加盟国負担金による。
・令和6年11月時点での加盟国:EU(27ヶ国)、アルバニア、アルジェリア、アルゼンチン、アゼルバイジャン、イギリス、イスラエル、イラン、ウルグアイ、ウズベキスタン、エジプト、サウジアラビア、ジョージア、チュニジア、トルコ、パレスチナ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モロッコ、モンテネグロ、ヨルダン、リビア、レバノン
・日本は協定を批准しておらず非加盟国。
・IOCホームページによると加盟国で世界のオリーブオイル生産量の94%を占める。
※3:「タイプA」
・IOCの化学分析パッケージには、タイプA(基礎検査)、タイプB(高度検査(純粋性検査))、タイプC(残留・汚染物質検査(安全性検査))があり、タイプAの検査項目は以下のとおり。
遊離脂肪酸含量(酸度)、過酸化物価、紫外線吸光度(K270,K232,ΔK)、水分・揮発性成分、石油エーテル不溶分(不溶性夾雑物)
※4:「IOC認定」
・IOCは独自のトレードスタンダード(貿易基準)を評価する官能評価及び化学分析の試験所を認定している。官能評価については、現在、公的な試験所・研究所のみが対象となっている。
※5:「かがわオリーブオイル品質評価・適合表示制度」
・香川県産オリーブオイルに対する消費者の信頼を高め、普及と需要拡大を図るため、平成26年10月に創設。
・県の認定を受けたオリーブオイル製造事業者は、官能評価及び化学分析において「香川県産オリーブオイル品質評価基準」に適合することが確認されたものを「かがわオリーブオイル」として製品に「標章」を表示できる。
・基準は、スタンダードとプレミアムの2種類の基準を設定。スタンダードはIOC基準に準じ、プレミアムはスタンダードよりさらに厳しい基準を設定。
・認定製造事業者数は、37事業者(令和6年11月現在)。
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