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公開日:2020年12月10日

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尖閣諸島に係る領土の保全と主権侵害の排除及び中国での在留邦人・日系企業等の保護を求める意見書

沖縄県の尖閣諸島が日本固有の領土であることは、歴史的にも国際法上も明らかであり、解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない。
しかし、日本政府は、本年8月15日、香港の民間団体の活動家らによる我が国の主権を侵害する不法上陸を阻止できず、その上、出入国管理及び難民認定法により強制送還したことは、極めて遺憾である。
また、9月11日の我が国の尖閣諸島国有化を巡り、中国各地で、日中国交正常化後、最大の反日デモが起こり、一部が暴徒化し、日系企業の店舗・工場等が破壊されるなど、在留邦人が身の危険を感じる極めて深刻な事態となった。
その後も、日中間の政治的・経済的緊張は依然として高く、今後、中国の監視船等の動向等によっては、再び緊迫する可能性もある。
このような事態の収拾には、日米関係を基軸とする日本外交を再構築し、情報収集・分析を十分行い、我が国の一貫した対中国政策を確立した上で、早急に中国との外交ルートを立て直す必要がある。
よって、国においては、尖閣諸島に係る領土の保全と主権侵害の排除及び中国在留邦人・日系企業等の保護のために、以下の項目を実行するよう強く求める。

  1. 尖閣諸島の領土保全について
    • (1)尖閣諸島においては、そもそも領土問題は存在しないという明確な事実を国際社会に示す外交努力を行うこと。
    • (2)今後、我が国への主権侵害に対しては、厳正に国内法を適用するとともに、中国政府に対し、断固たる抗議を行い、再発防止を強く求めること。
    • (3)尖閣諸島及びその海域の警備態勢・方針を抜本的に見直し、領土・領海を守るために必要な法制度の整備、関係機関との連携、海上保安庁の体制強化と、尖閣諸島の施設整備などを通じた安定的な維持管理を早急に進めること。また、南西諸島防衛を強化する施策を実行すること。
  2. 中国で反日デモが暴徒化した場合には、中国政府に対し、在留邦人の保護、日系企業への被害防止に万全の対策を取るよう強く求めるとともに、在中国日本大使館・総領事館は、その総力を挙げて、在留邦人の保護に万全を期すこと。
  3. 日米の緊密な連携のもと、徹底した情報の収集・分析を行い、我が国の一貫した対中国政策を確立した上で、早急に中国との外交ルートを立て直すこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成24年10月5日

香川県議会

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