ここから本文です。
我が国においては、円高やデフレ傾向が長期化する中、東日本大震災やそれに伴う津波の影響で、大きく落ち込んだ生産活動は、その後、サプライチェーンの復旧により、徐々に回復に向けた動きを見せているものの、景気の先行きについては、福島第一原子力発電所の事故を発端とした電力供給不安等により、下振れするリスクが存在している。
こうした中、円高や東日本大震災は、国内の製造業や観光業などに大きな打撃を与えており、特に、震災前から続く円高は、欧米の財政不安や世界経済の減速の影響により、企業の想定レートを大きく上回る戦後最高の水準となっている。この状況がさらに長引けば、企業収益の悪化による国際競争力の低下や産業の空洞化による国内雇用の喪失を招く恐れがあり、景気の悪化が大変危惧されている。
政府は、今年度、二度にわたる補正予算を編成したものの、その規模や内容は、東日本大震災からの本格的な復旧や復興につながるものとは言えず、我が国全体の景気回復に向けた好材料とはならないものであった。
今こそ、政府は、「日本経済全体の活性化が被災地の復興につながる」との認識に立ち、抜本的な円高や景気、雇用対策に真剣に取り組むべきである。
よって、国におかれては、我が国の経済情勢を好転させるため、日本経済の活性化に向けた景気・雇用対策として、次の事項を早期に講じられるよう強く要望する。
記
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年10月5日
香川県議会
このページに関するお問い合わせ