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・感染防止対策の徹底について
知事:初めに感染防止対策の徹底についてでありますけれども、全国的に新規感染者数が増加傾向にある地域が多くなっており、本県におきましては、新規感染者数が連日400人を超えていた2月中旬から3月上旬にかけての時期からは低下しているものと考えておりますけれども、年度末以降、新規感染者数が増減を繰り返しており、引き続き高い警戒態勢を維持していく必要があると考えております。
なお、本日13時に発表予定の、昨日、日曜日の状況をちょっと確認してまいりましたが、現在精査中ですけれども、140人台と聞いておりますので、前週比は減少になっていると思います。また一方で、直近における医療のひっ迫具合を示す確保病床使用率は30%を下回って安定的に推移しておりまして、重症確保病床使用率も10%を下回って推移しておりますので、医療提供体制が十分に確保され、医療が必要な方に適切な対応ができている状況にあるものと考えております。しかしながら、引き続き高い警戒態勢が必要と申し上げましたけれども、事業所など職場におけるクラスターが増加していることから、特に事業所の皆さま、休憩室、更衣室、喫煙所など、いわゆる働いている方の居場所が切り替わるところ、その場所に注意していただきたい。特にドアノブ、手すりなど複数の人が触る共用部分全ての消毒を徹底していただきたい。従業員の体調管理(検温や有症状者の出勤抑制)を徹底していただきたい。食堂また社員寮などの集団生活の場での感染対策もお願いしたい。こういったことについて、引き続きお願いしたいと思います。県民の皆さまにも、大切な家族、友人、仲間に感染させないよう、「三つの密」の回避、「人と人との距離の確保」、「不織布マスクの着用」などをはじめとした対策を徹底していただくことに加え、特にオミクロン株の特徴を踏まえて、家庭内でも、定期的な換気、こまめな手洗い・消毒の徹底などをお願いしたいと思います。重症化リスクの高い御高齢の方や基礎疾患のある方については、いつも会う人と少人数で会うことにとどめるなど、感染リスクを減らす取り組みをこちらの方もお願いしたいと思います。
なお、ワクチンの追加接種3回目につきましては、接種に使用されるファイザー社製と武田/モデルナ社製は、どちらも発症・重症化を予防する効果が確認されております。初回接種と異なるワクチンを接種する交互接種、私も受けておりますが、これについても十分な効果と安全性が確認されておりますので、希望される方は早めに接種をお願いしたいと思います。特に若い年代の人は、その年代の接種率が低い中で感染者の方が多い状況であることを十分に踏まえて検討していただき、可能な限り早く接種をお願いしたいと思っております。県といたしましては、一日も早く日常生活や経済社会活動を回復できるよう、国、各市町とも連携し、感染拡大の抑止とともに、保健医療提供体制の確保を通じて、県民の皆さまの健康、暮らしを守れるよう全力で取り組んでまいりますので引き続き、御理解、御協力をお願いしたいと思います。
1.瀬戸内国際芸術祭2022について
2.新型コロナワクチン接種について
3.新型コロナの感染状況について
4.三豊市の夜間中学開校について
5.今夏に予定されている選挙について
幹事社:幹事社質問2点です。1点目は瀬戸内国際芸術祭の春会期が先週14日に開幕しましたが、各会場における運営と感染対策の両立、これはまだ数日間ですけれども、問題なく実施されているのかどうか伺わせてください。また来場者、県内・県外からの来場者への感染対策についての注意点、呼びかけも改めてお聞かせください。
2点目は先ほど言及されましたけれども、新型コロナのワクチン接種について高松市が先週、集団での追加接種を実施すると発表されました。県の方ではワクチン接種、新たな取り組みを、今現状で考えられているかどうかをお伺いさせてください。よろしくお願いします。
知事:まず、瀬戸内国際芸術祭2022でありますけれども、4月14日木曜日に、芸術祭実行委員会の関係者をはじめ、大勢の方々とともに、その開幕を迎えることができました。ここに至るまで、多くの皆さまの御理解、御協力をいただいたことに、改めて感謝申し上げたいと思います。開幕の日から昨日17日までの運営、これは運営というと感染防止対策も含まれると思いますけれども、いわゆる通常の展示等について、ということかと思いますが、天候もあり想定どおりのスロースタートであったと思いますが、検温等の業務は、追加でスタッフを配置して行うということにしたこともありまして、そうした点、大きな混乱もなく、通常の展示等の業務との両立は、なされたと聞いております。現場のスタッフがまだ不慣れな中で、会場がオープンする展示場等ですね、そこが少し開けるのが遅れたり、統一的な対応がされていなかったケースもあると聞いておりますけれども、業務手順の周知徹底、習熟度の向上を図り、これから快適に芸術祭を楽しんでいただけるよう、さらに努めてまいりたいと思います。
来場者の感染対策の注意点といたしましては、先月3日に感染症対策の指針を策定しましたが、それに沿って、基本的な飛沫の抑制、手洗い消毒、換気の徹底、密集の回避、スタッフの体調管理など、こうした基本的対策の徹底はもとより、検温、体調確認、有症状者の発生時の医療従事者による相談、密にならない形での、いわゆる本土側への移動など、島ごとの実情に応じた対策を、会期を通じて、適切に講じていく必要があると思っております。来場者の皆さまに対しても、医療体制の脆弱な島がメインの会場であり、そちらに行くという自覚をぜひ持っていただいて、それが何よりも重要だと思いますけれども、島民の皆さま、また、自らの安全のために、自宅やホテルで検温を行って、体調不良時には来県、あるいは来場を控えていただきたい。有症状者の方は、施設あるいは作品の受付の方で鑑賞をお断りすることなども、十分に周知してまいりたいと考えています。引き続き、会場の地域の皆さま、来場者の皆さま、それぞれの安全・安心に意を用いていくことを基本に、今後の感染状況等の変化にも柔軟に対応しながら、万全の態勢で取り組むことで、芸術祭2022を成功させて、本県の活力向上、また発展にもつなげてまいりたいと考えております。
ちょっと順番が間違っていましたが、新型コロナワクチンについて、高松市が発表した件につきましては私どもも承知しておりますが、ワクチン接種の促進については、他の自治体においても、4月の休日に集団接種、あるいは若い世代を意識して、SNSを活用した広報を行う予定もあると聞いております。また学生さんが多くいらっしゃる香川大学では、職域の接種として5月9日から18日まで、約1,500人の学生、教職員を対象に実施する予定とお聞きしています。本県の3回目の追加接種率としましては、14日時点で46.39%、全国平均47.11%からわずかに下回っている状況にあります。年代別に見ますと20歳や30歳代の接種率は20%台、40歳代でも30%台となっています。
県としましては、ワクチン接種の効果、また副反応への不安感を持っておられる県民の皆さまに向けて、ワクチンや交互接種の有効性・安全性などについて、新聞広告、テレビコマーシャル、ユーチューブ、SNSなどを活用して、集中的な広報活動を行っておりますけれども、3回目接種の進捗状況また初回接種を受けた多くの方々について、既に3回目接種の時期が到来しつつあることなどを踏まえて、4月の最終週には新聞広告もまた掲載して、追加接種がまだの方に対して、改めて接種を促してまいりたいと考えております。さらに県の広域接種についての再度の実施も検討しておりまして、引き続き、より多くの県民の皆さまにワクチン接種を受けていただけるよう取り組んでまいりたいと思っております。
幹事社:2点目の県の広域接種の再度の実施を検討ということですけれど、今の現状ではそれ以上具体的なことはまだ固まってはいないのでしょうか。
知事:やはり関係の会場あるいは医療関係者との調整を当然していかなければならないわけでありまして、これまでの昨年8月の分から、また今回実施してきたわけでありますけれど、さらにそういう意味では3度目ということになりますが、考え方としてはワクチン接種の促進がやはり感染者の増加を抑える大きな力になると考えておりまして、引き続き、このワクチン接種を感染予防、重症化予防の観点から、初回接種を済まされた全ての方に検討していただきたいと思います。
ここまで御協力をいただいている香川大学医学部、県看護協会、県立中央病院をはじめ、また会場を提供いただきました四国電力などの皆さまには、感謝申し上げたいと思いますが、今後、また新たな会場の確保、医師、看護師等の医療従事者の確保の問題がありますけれども、今申し上げたように、ワクチン接種は感染防止において有力な手段でありますので、各市町の状況も踏まえながら、県として再度実施するということについて検討しております。やはり若年層が接種率が低い、これは接種の順番からしてですね、高齢者から始めたために、全国的にそうなっておりまして、やむを得ないところでありますけれども、やはり依然として全国の感染状況、10歳未満、あるいは10歳代、20歳代と、こういった方が多いということは、データ的あるいは医学的にどこまで検証されているかというところは私もよく承知しておりませんけれども、非常に単純な話、ワクチン接種率が低い若い方が感染している率が高い、多い、そういうことはやはり考えられるのではないか。ぜひ現在の感染状況をさらに抑えていくためにも、若い方々に接種を検討してお願いしたいと思っています。
記者:瀬戸内国際芸術祭について2点ほど伺いたいです。冒頭でスロースタートというふうにおっしゃっていましたけれども、開幕しての所感というかそういったものを伺えればと思います。
知事:先ほど申し上げたことと重なるところもありますけれども、関係者の皆さまとともに開幕を迎えまして、改めて身が引き締まる思いであります。ここに至るまでの皆さまの御理解、御協力については、改めて感謝申し上げるわけでございますけれども、今回コロナ禍での開催となりましたけれども、その点については先ほど申し上げた指針に沿って、感染症対策を適切に講じて、そしてこれまでの4回にわたる芸術祭で展開してきた、いわゆるサイトスペシフィックなアートプロジェクトを基本として、地域の特色ある自然、歴史、文化等の資源に着目した魅力的なアート作品の数々をお楽しみいただきたいと考えております。
春・夏・秋3会期、105日間、会場となる各地域の皆さま、島の皆さま、来場者の皆さまの安全・安心に意を用いていくことを基本に、今後の感染状況等の変化にも柔軟に対応しながら、万全の態勢で取り組むことで、芸術祭2022を必ずや成功させて、本県の活力向上、発展につなげてまいりたいと考えております。
記者:人数的にどれぐらい入ったとか、2019年の時と比べてどれぐらいとかっていうのは、まだ把握はされていないでしょうか。
知事:速報で聞いておりますけれど、全体ではなくて抽出となりますが、直島の主な3施設、これは後で確認していただきたいと思いますが、直島についての3つの施設は前回比ですね37.3%から、3つある施設の一つが37.3%、もう一つが24.0%、三つ目が19.4%。固有名詞は申し上げていいのかどうか後で確認したいと思いますので、ちょっと今の段階ではそういうふうに御理解いただきたいと思います。豊島では、これも大きな施設になりますが32.0%、女木島は23.6%。これは前回の、まさに開幕後の4日間と比較しておりまして、前回は御案内のとおり4月26日金曜日、要するにゴールデンウイークと同時に開幕したわけでありまして、今回そこを平日にスタートさせておりますので、そこはかなり条件が違ってきているのではないかと思います。会場にお越しになる皆さまも十分注意してお越しいただいているということで、そういう意味ではスロースタートになるんじゃないかと、もともと予想しておりましたけれども、そういった状況だと受け止めております。
記者:あともう1点なんですが、指針の中でも症状のある方とかが出た時に、島外に搬送したりとかっていうことを定められていたかと思うんですが、この4日間でそういった事例っていうのは出たんでしょうか、教えてください。
知事:私はそういう報告は受けていません。
記者:まず瀬戸芸についてお伺いします。先ほど知事の御発言の中で、状況に応じて、状況の変化にも柔軟に対応しながら万全を期していきたいというようなお話があったと思うんですけれども、コロナの今後の状況がなかなか見えにくい中で、具体的にどういう場合になったらどうするみたいな、数字とかを含めて、そういう対応をこれから改めて作られていくとかっていうお考えはあるのかないのかをお伺いできますでしょうか。
知事:そういう数字、基準を定めて判断するということは考えておりません。現在、今まさにおっしゃったように、現在のこのオミクロン株によるコロナの状況自体をどう捉えるかという、非常に根本的なところの問題が実はあると思っております。世界的に見てもですね、依然としてハードランディングといいますか、ゼロコロナで、いわゆるロックダウン的な措置を続けている国もありますし、予告をして全ての規制を解除するという、感染状況が日本よりはまだ人口比でも非常に高いと思われるんじゃないかというような国でも、そういった対応をするところがあるということで、今後のこの見方というのも非常に難しいところがあると思いますので、そこで何か固定的な数字を定めるというのは、かえって柔軟な対応ができなくなるのではないかと思っております。
記者:感染状況についてお伺いしたいんですが、今日でいうと140人台ということで、速報で見ると先週よりも減っているということだったと思うんですけれども、先週の平日を見ていると、前週比で上回っているっていう日も多くなっていたかと思います。全国的に見てもオミクロン株への置き換わり、県内でも50%ぐらいまで上がってきておりますし、新たな変異株っていうのも、日本国内でも確認されているかと思うんですけれども、香川県内ではまだ新たな感染の波の入口に差しかかっているとかっていう状況ではないということでよろしいんでしょうか。
知事:基本的にはそういう新たな波というようなところではないと思っております。この状況をどう見るかというのは、先ほども申し上げたとおりでありますけれども、一つにはですね、やはり年度末、年度始めの動きというものがあったのかなと。ちょうど入学式が始まる頃から、少し県としても感染が前週比増になっている日が多くなっている。おっしゃるように先週、まさに入学式の開始の週になっていたわけですけれども、増減をいわば繰り返す形で前週比プラスマイナスというのが、一定の期間ですね、もう一つか二つ前の週はかなり前週比減となって数字自体も下がっていっている、そういう週もあったと思いますけれども、そういうことを繰り返しているような状況の中で、一方で医療のひっ迫具合を示す確保病床使用率は30%を下回って安定的に推移しておりますので、医療提供体制は十分に確保され、医療が必要な方に適切な対応ができている状況にあると考えております。
その中で全国的には増加傾向にある地域も多くなっているわけですけれども、これは、本県においては今申し上げたような状況であって、増加に転じたとか、新しい波が来ているとかいうようなことをいえるような、現時点ではそういった判断ができる段階ではないと思っております。しかし油断をしてはいけないといいますか、ここでやはりきちんと抑えていくということが極めて重要だと思っております。
記者:瀬戸芸の滑り出しについてスロースタートということでしたけれども、当然その日付の並び、コロナ感染状況が落ち着かない状況、それから外国人観光客の方が前回に比べて見込めない状況の中で、ある程度、知事としてはこれは想定内ということなんでしょうか。受け止めをお聞かせください。
知事:先ほども申し上げましたように、そうなるだろうなと思っておりました。ただちょっと1点申し上げたいんですけれど、我々は来場者数を目標にしているわけでは決してないと、第1回から申し上げております。100万人とかそういったものを目標にしているわけではないという。やはりそれぞれの来場者が、自分のスタイルでゆっくりと楽しんでいただくということが基本であって、来場者数っていうのは、そのあとの結果だと思っております。
記者:先週木曜日、14日に知事も出席されたと思うんですけれど、三豊市で夜間中学が開設しました。基本的には三豊市の運営になっていくと思うんですけれども、県としてどういうサポートができるのか、どういうサポートしたいのかという考えがありましたらお願いします。
知事:三豊市の夜間中学、市としての取り組みに本当に敬意を表したいと思いますし、また9名の学びの意欲を持たれた入学者の皆さまにも、本当に素晴らしい決断をして夜間中学を選ばれたということにエールを送りたいと思っております。県としては、基本的には義務教育であるわけでして、いろいろと当然定められているような人員配置等もありますけれども、それらはもちろんのこと、いろいろな面で三豊市教育委員会の方と県教育委員会の方でも連携をしながら、円滑な運営が進められるように情報も共有していく必要があると思っています。
記者:選挙について伺いたいんですけれども、県知事選が8月28日に投票というふうに決まりました。現在、自民党の香川県連が元国土交通省の官僚の方の擁立を検討しているという話もありますが、またあわせて夏の参院選にも今5人出馬表明されています。知事としてどなたか特定の候補を支援したりする考えは現時点であるかお聞かせください。
知事:そちらの政務の方は、この会見でお答えするのは差し控えたいと思います。
以上
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