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1. 新型コロナウイルスの感染状況と対応について
幹事社:新型コロナウイルスの感染状況と対応について伺います。今月15日に「感染拡大防止対策期」に移行し、三連休を迎えました。現段階では行動制限を求めず社会経済活動の回復と感染防止対策の両立を目指すとしていますが、三連休の人の動きや感染状況について所感を伺いたいと思います。
あと、政府は今月14日に、60歳以上の人などに行っている4回目のワクチン接種を医療従事者や高齢者施設の職員にも拡大する方針を示しましたが、これについての所感と県における準備状況を伺いたいと思います。また、政府は全国の主要な駅や空港などに100カ所以上の臨時の無料検査拠点を整備する方針も示していますが、改めて県内での準備状況についても伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
知事:まず、三連休の人の動きや感染状況についてであります。先週14日木曜日にも申し上げましたけれども、全国の感染状況につきましては、オミクロン株のBA.2系統からBA.5等の系統への置き換わりが進んでおり、過去最多の新規感染者を記録する地域も見られるなど、急速に感染が拡大しております。本県におきましても、6月下旬以降、前週の同じ曜日と比較して、新規感染者が増加する日が続いておりまして、先週15日には、御承知のとおり、新規感染者数が過去最多の593人を記録しまして、全国と同様の状況にあると考えております。医療のひっ迫具合を示す確保病床使用率につきましては、先週14日以降、20%を若干上回った水準となっており、このまま感染拡大が続いて、さらに確保病床使用率が上昇すれば、医療のひっ迫も懸念されるところです。
繁華街等の人流につきましては、民間の会社でありますAgoopが提供する瓦町駅周辺の滞留人口のデータを見ますと、今年のゴールデンウィーク期間、4月29日~5月8日の10日間平均と比べると約3%増加しておりますが、1週間前の7月9日~10日の2日間平均と比べると約6%減少しているというふうになっておりますけれども、総合的には、人流が抑制されたというところまではいっていなくて、人々のいわゆる行動変容としては限定的だったのではないかと思っております。
先週のコロナ対策本部会議におきまして、7月15日から対策期を1段階引き上げまして、「感染拡大防止対策期」に移行するとともに、「感染拡大防止特別注意報」として、県民の皆さまに日常を取り戻していく状況の中にあっても、より一層、感染防止対策を徹底していただくようお願いしたところであります。これからは夏休みを迎え、人と人との接触機会の増加も予想されますけれども、社会経済活動をできるだけ維持しながら、県民の皆さま、お一人お一人が、いわゆる「三つの密」の回避や人と人との距離の確保、不織布マスクの着用など、基本的な感染防止対策の徹底を改めて意識して警戒していただくようお願いいたします。事業者の皆さまにも、在宅勤務の活用や共用部分の消毒の徹底、発熱、のどの痛みなど普段と少しでも違う症状がある従業員の方の出勤抑制などに加え、特にいわゆるエアロゾルの吸入を防止するため、施設や職場、事業所内の換気を徹底するよう御協力をお願いしたいと思います。
4回目接種の対象者の拡大については、先週、国から60歳未満の医療従事者や高齢者施設の従事者等について拡大の方向性が示されましたが、7月22日の厚生科学審議会で必要な手続きを行って、早ければ同日から医療従事者等への接種を可能とする予定とお聞きしております。香川県におきましても、医療機関、高齢者施設等においてクラスターが発生している状況にありますので、これらの施設の従事者へのワクチン接種は感染拡大防止に有効と期待されますことから、各市町、関係機関等と連携し、4回目接種が円滑に進むよう支援をしてまいりたいと考えています。
この拡大にかかる準備状況ということでありますけれども、現在、各市町において、対象者への接種券の発行方法や、接種場所の調整などについて、これまでの接種を踏まえて検討中とお聞きしております。なお接種に必要なワクチンについては、既に国から十分な量のワクチンの配分が示され、順次、配送されており、不足が生じることはないと考えておりますけれども、必要があれば、県において市町間でのワクチンの融通などの調整を行いたいと思っております。
また、いわゆる臨時の無料検査拠点については、国から、お盆期間中、帰省等を通じた感染拡大を防止する観点から、出発前及び帰省先から戻るにあたり、検査を容易に受けられるよう、臨時の無料検査拠点を設置するよう依頼がありました。今年のゴールデンウィークの際、臨時の無料検査拠点を本県のJR高松駅に設置しておりまして、今回も前回の実績を踏まえJR四国と調整の上、JR高松駅に設置することといたしました。お盆期間中に、帰省等をされる方は検査を受けていただき、安心して移動いただければと考えております。この後、関係課から報道提供資料が出されると思いますので、それを御覧いただければと思います。
幹事社:4回目接種に関してですけれども、県として従来設置しています大規模な集団接種会場の設置等は御検討はいかがでしょうか。
知事:今回の場合、4回目接種の対象にいわば追加された、医療従事者の方、あるいは高齢者施設の従事者等については、勤務先の医療機関あるいはその高齢者施設などにおいて接種を受ける方が多いと想定されますし、各市町における接種会場についても予約に余裕があると現段階でお聞きしておりますので、現時点でお尋ねのような形で、県が再度広域集団接種センターを設置し、4回目の接種を実施することは考えておりません。
記者:1点確認ですけれどJR高松駅の検査は、お盆で帰省される方プラス県民で外に向かわれる方ももちろん、前回と同様に対象とするということでよろしいでしょうか。
知事:そのとおりでありますけれど、帰省というのは両方含んでいると。基本的には出発されるところでですね、検査していただきたいとは思いますけれども、東京から高松という場合に、東京で検査してきていただければとも思いますが、高松駅で検査も可能でありますし、高松から東京という場合でも、逆の場合でも同じだということです。
記者:今のところ検査キットとか数量は、とりあえずは問題なさそうなんでしょうか。
知事:それは十分な量があると聞いております。
記者:この三連休の人出もありましたが、この三連休かなり帰省であったりとか、夏休み前の移動としても、多くの観光施設もにぎわったのかなと思いますが、明日から終業式で本格的夏休みシーズンに入ります。この三連休の人の動きと、この夏休みの前に、県として行動に関する対策であったり、対策の必要性と、もしくはもうある程度、個人に行動と感染対策、ゆだねられてしまうのか、知事のお考えをお伺いさせてください。
知事:先ほども申し上げましたように、感染拡大を踏まえて、県の対策期を「感染拡大防止対策期」に移行して、県民の皆さまには、日常を取り戻していく状況の中にあってもより一層対策の徹底に努めていただくようお願いしております。
そういう中で発熱等の症状がある場合は、帰省や旅行は控えていただきたい。また感染対策が徹底されている、「かがわ安心飲食認証店」を利用する場合を除き、いわゆる会食時の人数制限、同一テーブル4人以内、あるいは時間制限の協力要請、これを特措法に基づきお願いしております。お尋ねの他の都道府県への移動や往来の自粛、あるいは会食制限などの強い行動制限については、今後の状況によっては必要に応じ、適切に判断しなければならないとも考えておりますけれども、現時点におきましては、医療が必要な人への対応ができている状況にもありますことから、社会経済活動の維持回復とのバランスを図る観点も必要と考えており、他の都道府県への移動自粛などの強い行動制限を実施する予定は現在のところありません。なお、対策という意味では検査について、基本的対処方針において、高齢者施設等において感染が拡大していること等を踏まえて、いわゆる職員に対する頻回検査、頻繁の頻に、回数の回ですね、これが打ち出されております。
現行の対策に加え、オミクロン株の特徴を踏まえた感染防止策の強化ということで示されたわけでありまして、高齢者施設等に対して、職員に対する頻回検査を行うことが、国の基本的対処方針と並んで、いわゆる国の本部決定という形で示されておりますので、厚労省からの通知が来ておりますので、予算措置等も早急に検討してまいりたい、検討した上でですね、対象範囲、実施頻度等のスキームを早急に検討してまいりたいと考えております。要するに検査の強化ということであります。
記者:その検査、頻回検査ですけれど、今のところ香川県では、何日に何回とか、そういうようなスキームというのは、どういうめどとしてみられていますでしょうか。
知事:まだ具体的にはですね、そこまではめどは立っておりませんけれど、週に2、3回というのが国から示されておりますけれども、どこまでこの準備が早くできるかということも含めて、趣旨はやはり現在のオミクロン株の特質から非常に感染しやすいわけですけれども、それほど重症にはならない。しかし、やはり高齢者の方はですね、そこが心配であるということで、特にクラスターも発生している高齢者施設について、そういった頻繁な検査をできないかということで、今申し上げたように、この前の本部決定でですね、いろいろとその辺、対応策として指摘されておりますので、そうした点については、我々の検査の強化という中で早急に対応できるものは対応していきたいと思っています。
記者:関連してもう1点、未就学児を預かる施設であったりとか、クラスターが多発しているような施設の所からは、濃厚接触者の特定を既にあまり行っていないために、その対応が難しいという声も聞かれていまして、濃厚接触者の特定であったりとかについては、今のところ変更点とかというのが発生しているのでしょうか。
知事:そこは特に未就学者の施設ということでの変更、私、聞いておりませんけれども、前回の何ていうのでしょうか、この前出した300人の重症化、健康観察の実施方針の話ではなくてですか。ちょっとそこは濃厚接触者をもう特定しないというところまでは、本県ではそこはまだ、そういう形をとっていないと思いますけれども、保健所等の対応を、高松市の保健所も含めて確認してみたいと思います。
記者:ちょっと今のコロナに関連してなんですけれども、今回の第7波について政府としてはですね、以前のような強い行動制限というのは求めないということでやっていると思います。それに対して島根県の知事なんかは、ちょっと強い言葉で批判をされているようですが、知事としては、今のそういう政府の方針というのは是として、それに沿って進めていくべきだというお考えでよろしいんでしょうか。
知事:いろんな考え方あると思いますけれども、今のお話はですね、私の理解では、いわゆる飲食店に関する時間制限、具体的にはその点についてですね、それは「目の前の火をまず消すべきだ」というような、表現はちょっと違っていたかもしれませんが、そういうことで御指摘の県においては、その何ていうんでしょうか、そういう制限をとる必要があるということを説明というか、主張されたと理解しております。それはやはりその地域での、いろんな状況の差がありますので、行動制限全体をすべきだ、あるいは全体をすべきではないという議論ではどちらもないんじゃないかと思っております。やはり状況を踏まえていく必要があると思っておりますので、問題はやはり人数というよりも、病床使用率あるいは重症者の方の状況、そちら単に感染者の数とは、全く従来とは考え方が違うというのは我々の香川県でもそうなっております。
以上
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