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公開日:2020年12月26日

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生里のモモテ(三豊市)

概要

文化財指定重要無形民俗文化財

所在地・伝承地豊市詫間町生里地区宝荒神宮

祭礼・公開日暦2月1日に近い日曜日

概要暦1月8日の初寄り合いから、同2月1日のももて祭り当日、そして翌日のドウヤブリまで、トウヤ10軒による入念な準備やホンドウ・射手による潮垢離など、厳格な潔斎を今も残している。
生里のももて祭りは「喧嘩ももて」と呼ばれ、見物人であるムラ人から、「ムラの大漁・豊作」を左右する射手の的射やトウヤの差配に野次や怒号が投げかけられ賑やかに行われるが、祭り前夜のホンドウでのマキワラをめぐる行事やコシイタと呼ばれる次の世代に弓射の所作を伝承していく工夫が凝らされた行事は特に興味深い。

撮影日2007年

参考文献生里のももて祭」香川県教育委員会『香川県の祭り・行事』2008

写真

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ヤダイと射手がホンドウに集まる 射手の弓の稽古がはじまる ヤブラキにトウヤの者が弓射の所作を教えるコシイタを行う
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マキワラを背負い、ほお被りをし、矢と扇子を持ち伊勢音頭に合わせて踊る ヒラバリにマキワラをくくりつけ、祭りが終わるまでこのまま納める 射手は飾り矢をヤダイに渡し、ヤダイはそれを神前に納める
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的の差配などをするサイリョウニンが大的の前に神の的を立てる 射手達が大的の前の射庭を弓を持ち大きく円を描くように一周するアミを行う 神の的を射る射手
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神の的を射る射手 神の的が終わると、ほら貝が吹かれムラ人たちが神社に集まる サイリョウニンによって厄払いの的などを紹介する
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61歳の厄払いの的が立てられると、サイリョウニンは伊勢音頭に合わせて、ほお被りをして踊る 厄払いの的、新築こけら払いの的、新造船の的、漁協の的などを立て弓射する 最後に42歳の厄年の者が三度弓を行う。

写真の説明

  1. 射手の稽古前日の夜、ヤダイ(射手の差配をするかしら)と射手がホンドウ(トウヤ)に集まる。
  2. マキワラがホンドウの座敷の上座に立て、射手の弓の稽古がはじめる。
  3. ヤブラキと呼ぶ、初めて射手になった者にトウヤの者が弓射の所作を教えるコシイタを行う。トウヤの者がわざと弓射の所作を間違えて行い、間違えた所作のままヤブラキに指摘させる。それを待っていると腰が痛くなるのでコシイタと呼ばれる。
  4. 最後にホンドウの主人がマキワラを射った後、稽古に使った6本の青竹の矢をマキワラに刺し背負い、ほお被りをして残り1本の矢を杖に、もう一方の手に扇子を持って伊勢音頭にあわせて踊る。
  5. マキワラを背負ったホンドウの主人は、伊勢音頭が途切れた瞬間、座敷口から庭先にかけ出て、そこに作られたヒラバリとよばれる小屋にマキワラをくくりつける。マキワラはももて祭りが終わるまでこのまま納める。
  6. ももて祭り当日の8時頃。射手は飾り矢をヤダイに渡し、ヤダイはそれを神前に納める。
  7. 的の差配や射手のどの矢が的を射たかを検分役のサイリョウニンによって大的の前に神の的を立てる。
  8. 大的の前の射庭を射手たちが弓を持ち大きく楕円を描くように一周する。この所作をアミをするという。
  9. 神の的を射る射手たち
  10. 神の的を射る射手たち
  11. 神の的が終わると法螺貝が吹かれ、ムラ人たちが神社に集まる。
  12. サイリョウニンによって厄払いの的などを紹介する。
  13. 61歳の厄払いの的が立てられると、サイリョウニンは61歳の人たちによる伊勢音頭にあわせて、トウヤやムラ人が願いごとを書いた短冊を結んだ榎の枝と扇子をもって、ほお被りをして踊る。
  14. 42歳・33歳・61歳・88歳の厄払いの的や新築こけら払いの的、新造船の的、漁協の的などが順次立て、弓射する。
  15. 最後に42歳の厄年の者が三度弓を行う。的には「鬼」と記される。

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