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近年、親など保護者の虐待により、子どもが死亡したり傷害を受ける事件があとを断たず、年々増加の一途をたどり、極めて憂慮すべき深刻な状況となっている。
子どもへの虐待は、家庭という密室の中で行われることが多いことなどから、なかなか顕在化しにくいという問題があり、事前の防止と早期発見・早期対応が喫緊の課題となっている。
こうした中、地方公共団体においては、虐待された子どもたちをできるだけ早く保護し、安全な環境で安心して健全な育成が図られるよう、児童相談所の実施体制の充実や児童相談所を中心とした関係機関の連携を強化し、虐待された子どもの適切な保護や家庭の支援等に努めているところである。
子どもへの虐待は、健やかな発育・発展を損ない、心身に深刻な影響を及ぼすものであり、この問題の解決は、一部の関係者の熱意や努力だけで対応するには限界があり、国民一人ひとりがこの問題に理解と関心を持って、子どもの人権を守る上で、社会全体で取り組むことが重要である。
よって、政府におかれては、全国的な実態調査を早急に実施するとともに、法的整備を含めた次の事項について、格別の措置を講じられるよう強く要望する。
記
以上、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出する。
平成十一年十月十三日
香川県議会
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