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公開日:2020年12月10日

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児童手当制度の拡充を求める意見書

現在、我が国においては、急速な高齢化が進む一方で、合計特殊出生率が平成八年に一・四三人、同九年には過去最低一・三九人と、一段と少子化傾向を強めている。少子化傾向は先進国共通の現象ではあるが、我が国は、イタリアやドイツなどに次いで低い水準となっている。そのため、十四歳以下の年少人口は、昭和五十七年以降減少に転じ、平成九年には年少人口割合が六十五歳以上の老年人口を下回る事態となっている。
すでに指摘されているように、こうした少子化の進展は、人口構成にアンバランスを生じさせ、社会や経済の活力低下をもたらすとともに、とりわけ年金や医療等の社会保障に重大な影響を与えることが懸念されている。
こうした少子化に対しては、昨今、国や地方公共団体により、様々な措置が講じられつつあるが、十分に効果を上げているとは言い難い状況である。少子化への対応については、未来を担う子どもを安心して生み育てられる環境整備が極めて重要であり、子育てに伴う経済的負担の増大が少子化をもたらす大きな要因となっている現状から見て、経済的支援への要望は切実なものがある。とりわけ、我が国の児童手当制度については、欧州先進国に比較しても、支給水準が低額で対象児童の範囲も狭く、我が国の将来を担う子どもを「社会全体で育てる」という観点からは、十分であるとは言えない状況にある。
よって、政府におかれては、現行の児童手当制度について、支給対象年齢や支給水準等を拡充されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出する。

平成十一年三月十六日

香川県議会

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