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我が国は、戦後一貫して、強固な民主主義に支えられた「平和国家」として、経済支援や人道支援などを通じ、世界の平和と安定のために献身的な貢献を果たしてきたところである。
しかしながら、慰安婦問題に関して、女性を慰安婦として強制連行したとする吉田清治氏の証言、いわゆる吉田証言や、これを引用した報道がされてきたことなどが原因の一つとなって、重要な隣国である韓国国内に強い反日感情が生じるとともに、この吉田証言を根拠の一つとして引用した国連人権委員会のクマラスワミ報告書が提出されるなど国際的な問題となり、我が国の国益が不当に損なわれることになった。
また、こうした国際問題化等の影響は、国民に、史実に基づかない誤った歴史認識をもたらす要因ともなっている。
かかる中、菅義偉内閣官房長官の下に設置された「河野談話作成過程等に関する検討チーム」において、本年6月20日、「慰安婦問題を巡る日韓間のやりとりの経緯」が公表され、国や軍による強制連行を確認できないということが明らかになっている。
その後、本年8月、朝日新聞は慰安婦問題に関する自社報道の核心をなす部分が虚偽等であったことを公式に認め、一部を取り消す記事を掲載したが、この間に失った我が国の国際的な評価と日本人の名誉は、あまりにも大きく、国連を含む国際社会における史実に基づかない誤った認識等について、その是正が図られるべきである。
よって、国におかれては、慰安婦問題について、客観的事実に基づく正しい歴史認識が形成されるよう、下記事項について取り組むよう強く要望する。
記
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成26年12月19日
香川県議会
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