ここから本文です。
手話とは、音声ではなく手や指、体などの動きや顔の表情を使って概念や意思を表すもので、独自の語彙や文法体系を持つ言語である。手話を使うろう者にとって、聞こえる人たちの音声言語と同様に、情報獲得とコミュニケーションの手段として大切に守られてきた。しかしながら、ろう学校では手話を使うことが制限されてきた長い歴史があった。
平成18年に国連総会で採択され、平成26年1月に日本が批准した障害者の権利に関する条約では、「『言語』とは、音声言語及び手話その他の形態の非音声言語をいう」と定義されており、手話は言語であることが国際的にも認知されている。
我が国においては、平成23年に改正された障害者基本法の第3条第3号において、「全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保される」と定められている。
こうした中、手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民に知らせ、聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使え、更には手話を言語として普及、研究することのできる環境を整備することが求められている。
よって、国におかれては、手話に関する包括的な法律として「手話言語法(仮称)」を制定されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成26年7月10日
香川県議会
このページに関するお問い合わせ