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「KAGAWA草の根協力特使」制度は、香川県出身または香川県で在職経験のある方で、独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施するボランティア事業(青年海外協力隊員等)で海外に派遣される方やこの事業と同等と認められる国際協力活動に従事(赴任期間が連続90日以上であること)される方に、赴任地での本県の紹介、日常の活動や体験から得た情報提供を委嘱しているものです。
青年海外協力隊として、モンゴル国に派遣。職種:音楽
派遣期間:2019年1月~2021年1月
モンゴルで約1年活動し、任期の折り返し地点を迎えたところでしたが、現在は新型コロナウイルスの感染拡大のため一時帰国しています。
モンゴルにいた頃は、主に小学生の音楽の授業を現地の先生と一緒に担当していました。日本の学校と違い、号令が無いので号令代わりの歌を作ったり、授業ルールを作ったりすることで、授業と休み時間のメリハリをつけることを意識して活動していました。初めは子どもたちも戸惑っていましたが、徐々に慣れてくれました。素直で活発な子が多く、みんな歌うのが大好きなので、私のピアノ伴奏に合わせて楽しく歌っていたのが懐かしいです。多少言葉が通じなくても、「歌」で子どもたちと通じ合い、それが一種のコミュニケーションにもなっているのを感じていました。
今の大変な状況を皆で乗り越え、またモンゴルに戻った時に、子どもたちと音楽を思いっきり楽しみたいと思います。
写真1:活動の様子。リコーダーの模範演奏を子供たちが真剣に聞いてくれています。
写真2:音楽の授業にダンスもあります。天気が良かったので外で踊りました。
写真3:ピアノサークルの生徒たちです。楽譜もスラスラ読めるようになりました。
写真4:配属先の夏休み期間を利用して、ゴビ砂漠へ旅行しました。
写真5:都市と都市を結ぶ道路。ずっと続く一本道が素敵です。
青年海外協力隊として、コスタリカ共和国に派遣。職種:環境教育
派遣期間:2019年4月~2021年4月
私はコスタリカで環境教育隊員として活動していました。主に生ごみの処理について担当し、地域コミュニティでコンポスト作成ワークショップを実施してきました。小中学校で一緒にコンポストを作ったり、大学生と環境問題について議論したりもしました。
コスタリカには地球上の生物の約5%が存在していると言われており、海も山も豊かな自然いっぱいの国です。日本では見られない珍しい野生動物にもたくさん出会いました。
こういった環境を利用したエコツーリズムが盛んです。自国の自然環境に誇りを持ち、また守り続けていこうという意識の方がたくさんいます。そんな方たちと共に環境の分野で活動できてよかったなと思います。
9月にはスペインからの独立を祝うお祭りが各地で行われます。わたしの任地では子どもたちが伝統衣装を着てダンスをしたり、各学校が楽器を演奏しながら町の主要道路を更新したりするイベントがありました。
写真1:コンポスト作成ワークショップ
写真2:ナマケモノもいる
写真3:ホストファミリーと国立公園へ
写真4:独立記念日のこどもたち
日系社会シニア海外協力隊としてパラグアイ共和国に派遣。
職種:小学校教育 派遣期間:2019年8月~2021年8月
「パラグアイと“コラボ”した『さぬきうどん』」
南米パラグアイでは、焼いた肉と一緒に主食としてマンディオカ(=キャッサバ)という、長芋と里芋を会わせたような芋をゆでて食べます。ホクホクとおいしくて私は大好きです。私が赴任したラ・コルメナ日本語学校の子どもたちと、小麦粉に2割ほど、アルミドン(マンディオカのデンプン粉、片栗粉に似ている)を加えてうどんを打ってみました。さぬきうどんとパラグアイのコラボです!30人を超える子ども達が大騒ぎしながら、力一杯こね、足で踏み、伸ばしました。
私はこれまでなかなか長い麺が打てなくて、自信がなかったのですが、このアルミドンのおかげで、口当たりのなめらかな、もっちりとした、長~い麺が打てました。子どもたちもおかわり、おかわり、で大好評でした。
パラグアイは内陸国のため今回はイリコがなく、いいおだしが作れなかったので、次回は日本からイリコを送ってもらい、感動の嵐!を目指します。
写真1:手打ちうどん
写真2:うちたて、ゆでたて、おいしい!
写真3:ぐらぐら沸騰してるから 気をつけてねっ
写真4:粉の混ぜ方はね
青年海外協力隊としてパラグアイ共和国に派遣。
職種:陸上競技 派遣期間:2019年8月~2021年8月
私の任地であるフィラデルフィア市は、パラグアイの中でも特殊な地域です。約90年前にドイツ系の移民によって開拓された街で、公用語であるスペイン語以外にドイツ語も話されています。
フィラデルフィア市で働いていることを首都在住のパラグアイ人に話すと十中八九驚かれるほど暑い街で、気温が45℃に達する日もあります。そんな中で、選手への技術指導と陸上競技の普及を目的とした学校巡回をしています。
フィラデルフィア市が位置するパラグアイ北西部は香川県同様に降水量が少なく、地下水は塩分を含んでいて利用できないため各家庭の地下には大きなタンクがあり、そこに雨水を貯めて利用しています。幼い頃から身に着けていた節水の工夫が、遠くパラグアイの地でも役に立ちました。
写真1:陸上クラブの練習の様子。熱中症対策として体育館で実施しています。
写真2:公立中学の授業風景。40人に対してボールは3個しかありません。
写真3:パラグアイの自宅。地下のタンクへとパイプが伸びています。
写真4:雨水にゴミが入らないように生徒が屋根の上を掃除していました。
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