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公開日:2018年7月12日

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KAGAWA草の根協力特使 2018年

KAGAWA草の根協力特使

「KAGAWA草の根協力特使」制度は、香川県出身または香川県で在職経験のある方で、独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施するボランティア事業(青年海外協力隊員、シニア海外ボランティア、日系社会青年ボランティア、日系社会シニア・ボランティア)で海外に派遣される方やこの事業と同等と認められる国際協力活動に従事(赴任期間が連続90日以上であること)される方に、赴任地での本県の紹介、日常の活動や体験から得た情報提供を委嘱しているものです。

「KAGAWA草の根協力特使」からの現地情報(2018年)

  • 黒川 奈央さん
    2016年10月〜2018年10月、青年海外協力隊としてニカラグア共和国へ派遣
    職種:助産師、派遣先:プロ・ファミリア リバス支部(リバス県リバス市)
  • 山地 優子さん
    2017年1月〜2019年1月、青年海外協力隊としてタイへ派遣
    職種:日本語教育、派遣先:シーサケット県 サトリーシリケット中高校
  • 尾 直子さん
    2017年6月〜2019年3月、青年海外協力隊としてマダガスカル共和国へ派遣
    職種:青少年活動、派遣先:アナラマンガ県アンボチャチンム郡学区事務所
  • 成瀬 美紀さん
    2017年7月〜2019年7月、青年海外協力隊としてマラウイ共和国へ派遣
    職種:コミュニティ開発、派遣先:コタコタ県 コミュニティ開発事務所
  • 吉岡 三貴さん
    2018年1月〜2020年1月、青年海外協力隊としてソロモン諸島へ派遣
    職種:看護師、派遣先:保健・医療サービス省生活習慣病対策課(ホニアラ)

黒川 奈央さん

2016年10月〜2018年10月、青年海外協力隊としてニカラグア共和国へ派遣
職種:助産師、派遣先:プロ・ファミリア リバス支部(リバス県リバス市)

こんにちは!
私はニカラグアで主に中学校の性教育の授業をする活動をしていますが、ほとんどの生徒が性教育に触れることなく大人になっていきます。その為、未成年の妊婦(18歳以下)が市全体の40%を占めています。
私は、元々学校や子どもが好きなので、この活動にとても興味があり、実際教育の活動に関われて、とても貴重な時間を過ごせて楽しいです。いつも一緒に仕事をしている同僚は、この道7年のベテランで、子どもたちの気持ちや事情をよく把握しており、コミュニケーションが上手な素敵な人です。
今の活動を通して、教育の大切さや親になる責任感、思春期の子どもを持つ両親と子ども両方の心境や難しさを知り、たくさん学ばせてもらっています。また子どもの頃に育った家庭環境は、大人になっても影響が大きいので、今の子どもたちが正しい知識を身に着けて大人になれば、次世代の家族にも同じように連鎖していきます。そのためには、性教育を通して自分の人生をプランニングすることが生きていく上でとても大切なことだと感じながら、日々活動に取り組んでいます。

写真1
毎週金曜日に行っている講習会の様子です。
この日のテーマは避妊用具についてでした。日本の遊びフルーツバスケットと混ぜたゲームで、遊んで学べるよう、ルールを説明しているところです。ニカラグアでは椅子取りゲームがみんな好きなので、フルーツバスケットもかなり盛り上がりました。

写真2
今年の1月より講習会を担当している陸上部の生徒たちです。この日は練習後に誕生日会があり、みんなでケーキやチキンを食べたり、好きな音楽を流し踊ったりして楽しく過ごしました。

写真3
同様に、男子グループのみの講習会も行っています。

写真4
性教育のビデオを作っていたので、完成したテーマは彼らに見てもらいました。テーマごとに、ニカラグア人の主人公が出演しており、私たちが住んでいるリバス市を中心に撮影したので、彼らにとって馴染みのある風景や知人が出てきて、興味津々に見てくれました。

写真5
この日のテーマは男性らしさや女性らしさとは何か、みんなで学びました。
この写真は彼らの思う男らしさのモデルの絵とその行動について自由に書いてもらい発表しています。

山地 優子さん

2017年1月〜2019年1月、青年海外協力隊としてタイへ派遣
職種:日本語教育、派遣先:シーサケット県 サトリーシリケット中高校

タイにきて1年5カ月になります。配属当初は、タイ人同僚と協働していくことがとても難しかったのが思い出されます。配属先はタイ東北部の小さな町で、外国人もあまり見ない土地柄。旅行でタイに来た時の印象とは違い、実際に働いてみると思った以上に大変で心が折れそうになることが何度もありました。当時の苦しさは、今思えば言葉の壁と、タイの文化や、価値観、物の考え方が理解できていなかったことに尽きると思います。
先日、配属先でワイクルーの式典が行われました。ワイクルーとは生徒が先生の日ごろの献身に感謝をささげる日です。生徒たちは一日かけて趣向を凝らした花の飾りを作り先生にささげます。生徒たちの拝礼を受けながら、自分はこのように生徒たちに尊敬される教師でありえているのだろうかと複雑な気持ちになりました。タイでは、教師は尊敬される存在です。残りの任期はあと7ヶ月ほどですが、子どもたちに恥じない活動をしていきたいと気持ちを新たにした1日でした。

写真1
ヤソートンのロケット祭り。
タイ東北部の郷土イベント。豊穣をもたらす雨を乞う儀式として毎年旧暦6月に行われる。

写真2
ワイクルーの日。
生徒が先生に感謝をささげる日。日本語専門コース高校2年生と。

写真3
東方言語学科の同僚教員たち(中国語・ラオス語・カンボジア語・日本語)。

写真4
仏誕節でのタンブン(お布施)行事。
こうした仏教の大切な日には、学校でお布施の行事が行われ、全員でお寺に参拝に行く。

高尾 直子さん

2017年6月〜2019年3月、青年海外協力隊としてマダガスカル共和国へ派遣
職種:青少年活動、派遣先:アナラマンガ県アンボチャチンム郡学区事務所

「アフリカに最も近いアジア」と言われるマダガスカルは、その名の通り、人や食事、風景など、「アフリカ」よりも「アジア」を感じる国です。食材も野菜や果物などが豊富に手に入り、郊外には一面の田園風景が広がっています。
私の活動内容は、学校保健や学習環境改善のための啓発活動と、保護者や地域住民を中心に組織されている学校運営委員会の活動サポートです。これまでに任地の小学校を巡回しながら、手洗いなど健康に関する啓発活動を行ってきました。設備が十分に整っていない中での啓発は難しいですが、紙芝居や歌なども取り入れながら手洗いの重要性を伝えています。また、栄養改善に向けて、マダガスカルでよく食べられているキャッサバの葉を入れたケーキを販売したり、料理講習会を行ったりしています。活動はすべてマダガスカル語で行っており、苦労することも多いですが、これからも子どもたちの健康のため、マダガスカルの人々と協力しながら、活動を続けていきたいと思います。

写真1
「Manasa tanana(手洗い)」手洗い啓発の活動

写真2
「Tanimbary(田んぼ)」マダガスカルの主食はお米。消費量は日本の二倍!

写真3
「Madiony tanana(きれいな手)」手洗いの練習後の子どもたち

写真4
日本祭で「UDON」を販売!

成瀬 美紀さん

2017年7月〜2019年7月、青年海外協力隊としてマラウイ共和国へ派遣
職種:コミュニティ開発、派遣先:コタコタ県 コミュニティ開発事務所

「地球にやさしい炭・ブリケット!」

マラウイでは薪や炭で料理をすることがほとんどです。その消費量はすさまじいもの。刻々と進む森林伐採を食い止めるべく、代替手段として「ブリケット」という手作りの炭を普及しています。収穫の終わったトウモロコシの茎やピーナッツの殻など、そのあたりに捨て置かれている有機廃材から作ることができ、またこれを売ることで収入向上にもつながるため、私が最も力を入れている活動です。アイデアはこちらが提供するものの、製造工程ではマラウィアンの強さ、技術に頼り切っています。例えば、熱いドラム缶を素手でつかめる皮膚、慣れた手つきで製粉をするお母さん、などなど。足りないところを補い合って、一緒に環境保護×収入向上を頑張っています。
先日、うどんを打ってお世話になっている警備員に食べてもらいました。残念ながら、反応は渋かったです。強力粉と薄力粉を混ぜたのが原因なのか、麺がぶちぶち切れてショートパスタのようになってしまいました。うどん県民の面目躍如たるべく、また挑戦したいと思います。

写真1
バウラー(炭を使う調理器具)

写真2
ブリケット成型

写真3
ブリケットグループのメンバー

写真4
うどん試食

吉岡 三貴さん

2018年1月〜2020年1月、青年海外協力隊としてソロモン諸島へ派遣
職種:看護師、派遣先:保健・医療サービス省生活習慣病対策課(ホニアラ)

「幸せの島、ソロモン諸島での活動」

私が活動するソロモン諸島は、大小約1000の島からなり、国土面積は四国の約1.6倍、人口は約60万人です。首都ホニアラがあるガダルカナル島は、第二次世界大戦中、日米の激戦地となった島で、今でも当時使われた戦車や大砲、戦艦が残されています。
そんな日本と歴史的関係の深いソロモンで、生活習慣病患者(特に糖尿病患者が急増中)の増加を防ぐための活動を行っています。具体的には、省庁やコミュニティで健康診断を実施したり、医療スタッフを対象とした研修会の実施、資料作成、イベントの企画実施等です。研修会やイベントでは、日本のラジオ体操やソーラン節、空手等を紹介しました。また、自分で打ったうどんをソロモンの人に食べてもらったところ、好評だったので、いつか一緒に打ちたいと思っています。
言葉が通じずもどかしくなることもありますが、おおらかで優しいソロモンの人たちと共に、引き続き生活習慣病対策に力を尽くしたいと思っています。

写真1
ラジオ体操紹介の様子。首都の病院で勤務する看護師を対象とした研修会でラジオ体操を紹介しました。

写真2
空手紹介の様子。World Physical Activity Dayのイベントを保健省で行ったときに、同僚に空手を紹介しました。

写真3
同僚(配属先のオフィスにて)配属先の同僚です。もう一人男性看護師がいます。
みんなとても優しく、冗談が飛び交う明るい職場です。

写真4
民族衣装 International Nurses Dayのイベントで、民族衣装を着てソロモンの伝統的なダンスを踊りました。

写真5
うどん打ちの様子。
ソロモンに来て、月に1〜2回うどんを打っています。
水加減が難しく、度々失敗していますが、少しずつ腕を上げています。

写真6
ぶっかけうどん完成!
ソロモンで採れる野菜とライム、生姜に加え、日本から持参したワカメを載せて、だし醤油をかけて食べました。

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総務部知事公室国際課

電話:087-832-3027

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