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「KAGAWA草の根協力特使」制度は、香川県出身または香川県で在職経験のある方で、独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施するボランティア事業(青年海外協力隊員等)で海外に派遣される方やこの事業と同等と認められる国際協力活動に従事(赴任期間が連続90日以上であること)される方に、赴任地での本県の紹介、日常の活動や体験から得た情報提供を委嘱しているものです。
青年海外協力隊としてガボンへ派遣。
派遣期間:2021年8月~2023年3月、職種:コミュニティ開発
ガボン共和国は赤道直下に位置し、ギニア湾に面した熱帯の国です。一年のほとんどが雨期であり、その降雨の恩恵を受けた国土の85%が森林で覆われています。森から切り出される木材の輸出はガボンの主要産業の一つですが、森林はカバやマナティ、ゾウ、ゴリラなどの希少動物の住処でもあります。また、ガボンはOPECの加盟国であり、原油の輸出によりサブサハラ・アフリカの中では比較的発展しています。そのため近隣諸国や中東、中国からの移民も多く居住しています。
私は現在首都リーブルヴィルにある零細漁業センターに配属され、市場で働く人たちの労働環境改善のために保育所を開設したり、市場のごみ問題等の解決のための制度を導入したりといった活動を行っています。同センターは日本の無償資金協力により建設された行政機関であり、ピローグと呼ばれる小さな船を使った漁師たちの水揚げ場であるとともに、水揚げされた鮮魚等を仲買人たちが販売する市場でもあります。タイやボラなど瀬戸内海でも見かける魚もよく水揚げされますが、日本のように多種多様な水産物を高鮮度で手に入れられる環境は十分整っておらず、日本のコールドチェーンが高い技術と漁業関係者の努力に支えられていることに気が付かされます。
写真1:センターには日本国旗とガボン国旗がたなびいている。
写真2:買い物客で賑わう市場。
写真3:水揚げされた魚で作られた現地料理「ブイヨン」
写真4:水揚げが行われる波止場。
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