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公開日:2019年5月15日

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KAGAWA草の根協力特使 2019年

KAGAWA草の根協力特使

「KAGAWA草の根協力特使」制度は、香川県出身または香川県で在職経験のある方で、独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施するボランティア事業(青年海外協力隊員、シニア海外ボランティア、日系社会青年ボランティア、日系社会シニア・ボランティア)で海外に派遣される方やこの事業と同等と認められる国際協力活動に従事(赴任期間が連続90日以上であること)される方に、赴任地での本県の紹介、日常の活動や体験から得た情報提供を委嘱しているものです。

「KAGAWA草の根協力特使」からの現地情報(2019年)

  • 成瀬 美紀さん
    2017年7月〜2019年7月、青年海外協力隊としてマラウイ共和国へ派遣
    職種:コミュニティ開発
  • 玉井 千津子さん
    2017年9月〜2019年9月、青年海外協力隊としてセントルシアへ派遣
    職種:作業療法士
  • 吉岡 三貴さん
    2018年1月〜2020年1月、青年海外協力隊としてソロモンへ派遣
    職種:看護師
  • 高松 明子さん
    2018年7月〜2020年7月、日系社会青年ボランティアとしてアルゼンチンへ派遣
    職種:幼児教育
  • 三野 正二郎さん
    2018年10月〜2020年10月、シニア海外ボランティアとしてコスタリカへ派遣
    職種:柔道
  • 上原 由雅さん
    2019年1月〜2021年1月、青年海外協力隊としてインドへ派遣
    職種:日本語教育
  • 矢野 夢子さん
    2019年1月〜2021年1月、日系社会青年ボランティアとしてアルゼンチンへ派遣
    職種:日本語教育
  • 上原 歩さん
    2019年1月〜2021年1月、青年海外協力隊としてモンゴルへ派遣
    職種:音楽

成瀬 美紀さん

2017年7月〜2019年7月、青年海外協力隊としてマラウイ共和国へ派遣
職種:コミュニティ開発

「嵐と停電事情」

3月27日深夜2時に嵐が来て停電になりました。
毎日1〜7時間停電があるので、これがいつもの電力会社による意図的な停電なのか、電線が切れるなど復旧に日数がかかりそうな停電なのかはすぐにはわかりません。とりあえず夜明けまで寝ました。
翌朝外に出ると庭のフェンスが壊れ、木や看板が倒れ、近所の家の屋根が飛び、電線が切れているのを見かけました。「1週間は電気は来ないな」と思い対策に乗り出しました。

  • 同僚とのおしゃべりで情報収集(速報など緊急時の制度は整っていないため)
  • 他の隊員や日本の家族にしばらく音信不通になる可能性があることを連絡
  • 飲料水の買いだめ(電気がないと断水になるため)
  • 冷蔵庫内の食料を食べ切る

結局39時間後に電気は戻ってきて、不自由なく日常に戻ることができました。復旧に尽力してくれた人に感謝の思いしかありません。日本でも災害時は電気や水が不足するかもしれませんが、焦らずに何をすべきか考えて行動するスキルが上がったのでは、と思う一件でした。

写真1 切れた電線。

写真2 倒れた木とフェンス。友人が2日がかりで直してくれました。木が家に倒れてこなかったのが不幸中の幸い。

写真3 倒れた看板。1か月たった今もこのままになっています。

写真4 活動における有機肥料づくり。村では電気がないのが普通なので、何事もなかったかのように活動は進みます。

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玉井 千津子さん

2017年9月〜2019年9月、青年海外協力隊としてセントルシアへ派遣
職種:作業療法士

「セントルシアでの作業療法」

セントルシアに来て1年7ヶ月。私は国で唯一の公的な高齢者施設にて、作業療法士として活動している。施設の運用は全て公金で賄われるが、そこには発展途上国特有の不明瞭な資金運用のせいで、施設に充分還元されているとは言い難い現実がある。勿論、私の専門であるリハビリテーションに関連する資金も無い。当初はハサミ、糊、紙、ペンといった基本的な道具も無い状況下にあった。私は雑誌で作るペーパーバスケットや、蔓で作るクリスマスリース等、殆ど原価のかからない手工芸活動を展開し、それらの作品を施設内外で販売して売上を得た。その売上金を元手に少しずつ道具や材料を買い揃えて、何とか今まで活動を続けている。そして、時には外部の要請に応じて、様々な人を対象に講習を行っている。他ボランティアと提携する機会も多い。残り5ヶ月ではあるが、現地の人々にとってより心に残る、有益な活動を続けられればと思う。

写真1 ペーパーバスケットの作品

写真2 外部講習での様子

写真3 施設での作業療法の様子

写真4 伝統のクレオール祭り

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吉岡 三貴さん

2018年1月〜2020年1月、青年海外協力隊としてソロモンへ派遣
職種:看護師

私は、ソロモンの首都にある保健省で、生活習慣病患者の増加を防ぐための活動を行っています。ソロモンには、日本のように健康診断を受けることを義務付ける法律はなく、症状が出て病院受診し、病気が見つかる人が多いのが現状です。一人でも多くの人が病気を予防できたり、早期発見・早期治療できるように、WHOと共に作成したフォームを使用して健康診断を行ったり、予防法について啓発しています。
また、保健省内の駐車場で、毎朝体操を行っています。昨年は日本のラジオ体操を行っていましたが、今年から保健省の他課で活動していた隊員が製作した体操を行っています。今後は、ラジオやインターネットを利用してこの体操を普及させたいと思っています。
うどん打ちは少し上達しました。ソロモンの人達には好評です。残りの任期で、うどんの知名度をさらに上げられるよう頑張ります。

写真1 生活習慣の聞き取りや生活習慣病の予防法について説明している様子。

写真2 保健省の駐車場で体操を行っている様子。

写真3 地方で行われたお祭りで、パンパイプと呼ばれるソロモンの伝統的楽器を演奏している様子。

写真4 ソロモンの伝統食(芋や魚、肉をココナッツミルクと和えて石蒸し焼きにした料理)とうどんが並んだ食卓。

写真5 大家さんにうどんを食べてもらいました。ワカメも気に入ってました。

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高松 明子さん

2018年7月〜2020年7月、日系社会青年ボランティアとしてアルゼンチンへ派遣
職種:幼児教育

「子どもたちが日本語や日本文化に興味をもてるような保育を目指して」

アルゼンチンの首都ブエノス・アイレスで活動を始めて9ヶ月が経とうとしています。私がこちらへ来た2018年は、香川県人がアルゼンチンへ移住して100周年記念の年でした。記念式典も催され、浜田知事や香川県人会の方々をはじめ、香川県で研修を受けたアルゼンチン人の方も大勢集まりました。こちらへ来たばかりで不安だったのですが、香川県人会の皆さんにお会いできて、心強く思いました。配属先は、日亜学院の幼稚部で、日亜両国の文化を継承する豊かな人材育成を目指す、トリリンガル教育を行う私立学校です。(敷地内には、幼稚部、小学部、中高等部があります。)
私は、日本語保育担当の先生方と一緒に保育をする中で、日本の幼児教育に関する技術移転を行っています。子どもたちが園生活を送る中で、遊びや生活を通して自然に日本語を身につけ、また日本文化に興味をもつためにはどのようなかかわりが必要か、日々取り組んでいるところです。

写真1 配属された年はジュニアオリンピック、G20とブエノス・アイレスでは大きなイベントが続きました。

写真2 配属先の日亜学院は日本文化発信の拠点となっており、年間を通して色々なイベントや祭りが催されます。

写真3 子どもと遊びながら日本語を使ったり、遊びに日本文化を取り入れたりしています。

写真4 子どもたちは日本の歌も大好きです。

写真5 幼稚部職員向けの研修会で日本の幼児教育について話したり、日本の歌や遊びの紹介をしたりしています。

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三野 正二郎さん

2018年10月〜2020年10月、シニア海外ボランティアとしてコスタリカへ派遣
職種:柔道

コスタリカに赴任して半年が経過してしまいました。
2度目という事もあり、こちらの柔道関係者とも面識があり、ある程度の人間関係も構築されていることもあって着任早々からスムーズに活動に従事することができています。ここコスタリカの柔道界も来年の東京オリンピックへの出場目標に積極的な取組みが見られています。そのオリンピック出場への前哨戦とも云うべきパンアメリカン大会が南米のペルーで4月25日〜4月28日までの4日間で開催され、コスタリカからは7人の選手が出場しましたが、残念ながらあまり芳しい成績は残せなかったようです。
前回のリオオリンピックを契機としてパンアメリカン諸国の柔道レベルが一段と向上しており、此の地域でかち残って往くのは中々、大変なようです。だんだんとチャンスは少なくなって来ますが、最後まで諦めずに頑張って出場を果たしてもらい物です。
そんな中で私はコスタリカの柔道の普及と実力向上を図ってコスタリカの各地において小学生等を対象にした柔道のデモンストレーションを積極的に取り組んでいる状況です。コスタリカの柔道はまだまだこれからです。伸びる要素は無限大ですので頑張って欲しいものです。

写真1 コスタリカ大学における柔道デモンストレーション風景です。

写真2 コスタリカのスポーツ大臣を表敬訪問した際の記念写真です。伊藤大使とコスタリカの柔道関係者です。

写真3 パナマ国境近くのSan Vitoの街の小学生を対象にしたデモンストレーション風景です。

写真4 ニカラグア国境近くのLos Chilesの街の小学生を対象にした柔道指導です。

写真5 San Jose市内のメイン道場での練習風景です。

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上原 由雅さん

2019年1月〜2021年1月、青年海外協力隊としてインドへ派遣
職種:日本語教育

インドに来て早くも3か月が経ちました。車やクラクションの音にも慣れ、カレーを手で食べています。日本の約9倍の面積、10倍の人口が暮らすインド。自己紹介で、香川県の面積がインドでいちばん小さいゴア州の半分だと紹介するとウケがいいです(笑)。活動先の大学のキャンパスは高松駅から瓦町、栗林公園まですっぽり入ります。
活動内容は大学の日本学科の授業担当です。2,3年になると日本語でディスカッションできるのが当然で、1年生のうちから会話力をつけさせたいとのことで低学年の授業を担当しています。インド全国から優秀な学生が集まるだけあって、理解が早いと感じます。講義自体は現地の優秀な教師たちで十分できているので、私の役割は日本の文化・社会を伝えることだと感じています。座学以外の実践的な授業が無いので、日本文化クラブを発足させるつもりです。9月には日本文化祭もあるので、そこで発表させるのが目標です。

写真1 授業風景です。この日は後輩隊員が見学に来たので、手伝ってもらいました。

写真2 学生団体によるストライキで教室に入れてもらえず、私にとって初めての青空教室でした。学びたい意欲さえあればどこでも勉強できるのだと気づかされました。

写真3 デリー市内を走るメトロもJICAのプロジェクトによるものです。女性専用車両もあり、快適に移動することができます。

写真4 イベントの際には必ずティーブレイクがあり、チャイやお菓子で来場者をおもてなしします。毎日の休憩時間にもチャイを飲むので、多い日は1日に5杯ほど飲みます。

写真5 歩いているとよく牛に遭遇します。ヒンドゥー教で牛は神様の乗り物なので、ドライバーも牛にだけはクラクションを鳴らさずうまく避けて行きます。

写真6 三輪タクシー(オートリキシャ)がたくさん走っています。奥に見えるカラフルな家は実はスラム街です。

写真7 ヒンドゥー教の春を祝うまつり、ホーリー。身分に関係なく色の粉を付け合います。右下が私。

写真8 メトロの駅構内にうどん屋を発見しました。客はいませんが…次回は食レポに挑戦いたします!

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矢野 夢子さん

2019年1月〜2021年1月、日系社会青年ボランティアとしてアルゼンチンへ派遣
職種:日本語教育

こんにちは!アルゼンチンへ来て2ヶ月以上が経ちました。今、アルゼンチンのブルサコという町で日系の子供たちや現地の成人アルゼンチン人にも日本語や日本文化を教えています。生活面では言葉の壁もまだまだ感じています。しかし現地の方たちのたくさんの助けのおかげでアルゼンチンの生活に早く慣れることができました。
私はいま日系社会の中で活動しています。地球の裏側にも日本的な文化や価値観が存在することがとても素晴らしいことだなと感じています。ただ、日系人の多くが世代が進み近年家庭でもスペイン語を話すようになり、日系子弟のための日本語教育の考え方やあり方がますます重要な課題となっています。私自身まだまだ未熟なので現地の人たちと協力して2年間何か力になれるよう頑張りたいです。

写真1 早速うどんを作ってみました!麺が太すぎたり硬すぎたり、思うように理想のうどんとはいきません。

写真2 アルゼンチンといえば「アサード」!みんなアサードが大好きです。豚の血でできた「モルシージャ」というソーセージは衝撃的でした。

写真3 ブルサコ日本語学校の入学式です。緊張や不安もある中、いよいよ学校が始まりました。

写真4 ブルサコ祭り。学校の小学生と盆踊りを踊りました。日本国大使館から大使も来てくれていました。

写真5 幼稚園生たちには遊びながら日本語を身につける工夫を。これはお絵描き歌をしていた時のものです。

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上原 歩さん

2019年1月〜2021年1月、青年海外協力隊としてモンゴルへ派遣
職種:音楽

モンゴルに来て3ヶ月が経ちました。1月下旬に来た当初は、まつ毛や鼻の中まで凍るほどの経験したことがない寒さでしたが、そんな寒さも徐々に和らぎ、過ごしやすい季節になってきました。
私は、リコーダーを中心とした音楽の授業を現地の音楽教員と一緒に行っています。配属先の学校に赴任してから、様々な出来事がありました。チャイムが鳴って10分以上経っても先生が来ず授業が始まらなかったり、授業と授業の間にティータイムがあったり、突然1人で授業を任せられたり…と、その文化や国民性に驚きつつも、少しずつ順応してきています。
モンゴルでは、子供の数に対して学校が少ないため、午前と午後の二部制で授業が行われていることが多いです。そのため、時間を問わず子供が外で遊んでおり、にぎやかな声が聞こえます。町を歩いていると、「Сайн байна уу багшаа!(こんにちは先生!)」と元気よく挨拶をしてくれる子供が多く、素直な子供が多いのもモンゴルの特徴だと感じています。残された任期で子供たちのためにどんな活動ができるか、試行錯誤しつつも楽しんで生活したいと思っています。

写真1 語学学校で旧正月をお祝いしました。伝統音楽である馬頭琴と長唄を、モンゴル料理をいただきながら楽しみました。

写真2 配属先の地区で舞踏と音楽の大会があり、それに向けての練習を一緒にしました。

写真3 大会の様子。子供たちの衣装はとても気合が入っていました。

写真4 普段の授業。音楽室が使えないので、黒板に手書きで五線譜を書きます。

写真5 買いませんでしたが、うどんが販売されていました。「日本うどん」と書かれています。

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