ここから本文です。
「KAGAWA草の根協力特使」制度は、香川県出身または香川県で在職経験のある方で、独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施するボランテイア事業(青年海外協力隊員、シニア海外ボランテイア、日系社会青年ボランテイア、日系社会シニア・ボランティア)で海外に派遣される方やこの事業と同等と認められる国際協力活動に従事(赴任期間が連続90日以上であること)される方に、赴任地での本県の紹介、日常の活動や体験から得た情報提供を委嘱しているものです。
2012年1月〜2014年1月、青年海外協力隊としてモザンビーク共和国へ派遣
職種:理数科教師、派遣先:サモラ・マシェル中等学校(マニカ州シモイオ市)
理数科教師としてモザンビークの中等学校(中高一貫校)で活動しています。
今年度は日本でいう高校2年生にあたる11年生の物理と数学を担当し、通常授業、補講や試験とその採点を行っています。
アフリカと聞くと、厳しい環境の中で自給自足の生活をしている人々を想像する方もいらっしゃるのではないかと思います。私自身もそう想像して任国に赴任したのですが、学校の一部の教室にはエアコンがあるなど、予想以上に物が豊富にあることに驚かされました。
現在、私は11年生のみの授業を担当していますが、12年生に対して大学の入試対策に向けた支援にも取り組んでいます。
来年1月の新学期からは、担当する予定の新12年生が優秀な成績で卒業し、各生徒が希望する進路に進めることが出来るよう支援活動を行っていきます。
注釈:モザンビークは1月中旬に新学期が始まり、9月中旬に学期が終了します。
エアコンのある部屋にPCを並べ、コース別に成績表の記入を行っています。
淺井隊員の授業風景
2013年5月〜2014年3月、青年海外協力隊としてパラグアイ共和国へ派遣
職種:理数科教師、派遣先:ペドロ・アギエラ小学校(コルディジェラ県イタクルビ・デ・ラ・コルディジェラ市)
「隣に住んでいるのが親戚の○○さん、その隣が母と妹家族、校長は私のいとこで…」といつ終わるとも知れない親戚紹介。赴任当初は住民のほとんどが何かしらの親戚関係にあるという状況に驚かされていたけれど、今は人との繋がりの濃いイタクルビ市での生活が気に入っている。
家族と過ごす時間をとても大切にし、仕事の後や週末には庭先に椅子を出してマテ茶やテレレを飲みながら談笑する。そんな居心地のいい町での私の活動は、小学校の先生への算数の授業支援。教材紹介や授業への助言、知識研修会の実施などが主な仕事内容である。
日本では高校で働いていたため、小学校での活動は新鮮で、子どもの言動に日々驚かされている。12月には卒業式も終わり夏休みとなった。この間に、算数隊員で進めている算数の指導書づくりの追い込みを行う。残りの活動期間は少なくなったが、前向きで向上心旺盛な私の素敵な同僚たちに貢献できるような活動をしていきたい。
9月に実施した掛け算のコンクールの様子。みんな真剣です。
パラグアイの妹の15歳の誕生日。こちらでは特に女の子の15歳の誕生日を盛大に祝います。まるでウェディングドレスのよう。
2013年1月〜2015年1月、青年海外協力隊としてケニア共和国へ派遣
職種:村落開発普及員、派遣先:マクエニ県ジェンダー・社会開発事務所(イースタン州マクエニ県)
私はケニアの首都ナイロビより南東150kmに位置するマクエニという街で活動をしています。乾燥地帯であるこの地域では、伝統的にサイザル麻を使ったバスケット作りが盛んです。私は社会開発事務所に勤務し、女性グループが作るサイザル製品のマーケティング支援を行っています。
赴任当初は、とにかく「何か支援してくれ!」とよく言われました。しかし、様々なサイザル製品を共に作っていき、お互いアイデアを出し合ったり、販売会を行ったりする中で、徐々に彼女たちの意識が変わってきました。現在は、「より良いサイザル製品を生み出したい!」と言う想いの下、共に日々切磋琢磨しています。
任期も残り1年になりましたが、まだまだケニアの人々から学ぶことの多い毎日です。しかし、いつかケニアのおばちゃんたちが作った製品を日本にお届けできるように、そしてお世話になったケニアの人々に恩返しできるように、これからも頑張って活動していきたいと思います。
サイザルバスケットを作っている女性グループ
一緒に活動をしている事務所の同僚
2013年1月〜2015年1月、青年海外協力隊としてバングラデシュ人民共和国へ派遣
職種:感染症対策、派遣先:ロッキプール県保健衛生事務所(ロッキプール県)
「バロアチェン?」ここでの会話はいつもこの言葉から始まります。これはベンガル語で「元気ですか?」という意味で、常に相手のことを気遣い、元気であればそれをともに喜び、また元気がなければ冗談を言って励ましてくれます。そんな人と人とのつながりを大切にする人たちに囲まれて生活しています。
私は今、バングラデシュという国で、すべての子どもと女性たちに予防接種の機会を届け、予防接種の接種率と質の向上を目指して、村にある予防接種所を巡回しながら日々活動しています。
現在では予防接種の重要性を多くの人が知っており、接種率も上がってきています。しかし、それでもまだ100%ではありません。栄養や衛生環境など十分ではないからこそ、子どもや女性の命を守るために病気の予防は大切です。
これからの残り1年、課題はまだまだたくさんありますが、現地の人々と協力しながらひとつずつ解決策を考えていきたいと思います。
接種所にて記録を確認中。右は、この地域の予防接種の責任者。左は、この接種所で実際に接種を行っているワーカーさん。
ここも村の接種所。元気な明るい女性のワーカーさんたち。
2012年6月〜2014年6月、青年海外協力隊としてフィリピンへ派遣
職種:理数科教師、派遣先:教育省バイス市事務所(東ネグロス州バイス市)
青年海外協力隊としてフィリピンで活動しています。フィリピンはたくさんの島々から成り、地方によって言葉も様々です。スペイン支配が長かったためか、アジアなのにラテンの雰囲気があり少し不思議な感じがします。私の任地は、首都マニラから南にあるネグロス島という島にあります。サトウキビ栽培が盛んな、山と海に囲まれた小さな街です。市の教育事務所に派遣され、市内の学校を巡回して理科の先生の支援を行っています。明るく元気な先生たちから学ぶことばかりの毎日です。6月から新学期が始まりましたが、夏休みの間は各学校の備品チェックや新カリキュラムのトレーニングに参加させてもらいました。巡回をとおして、教育は学校だけでなく地域や生活と結びついているということを強く感じます。その中で自分ができることは本当にわずかですが、少しでも任地の人たちのお役に立てるように頑張りたいと思います。
教科書は使い回しなので、交換が必要なものをチェック。宣誓と事務所スタッフが協力して行います。
どのグループが一番高く積み上げられるか競争!トレーニング前のウォーミングアップでも一生懸命な先生方。
2011年10月〜2013年10月、青年海外協力隊としてタイへ派遣
職種:日本語教師、派遣先:デップシリン プッカエ中高校(サラブリ チャレンプラキアット郡)
当校へ来た当初の「アジノモト!」の掛け声から「おはようございます」のあいさつに周囲が変わっていたことに最近気が付いた。タイ人に囲まれた生活もいつの間にか1年9ヶ月が過ぎ、疑問に包まれていたタイ人の行動や心理も分かるようになってきた。
タイ人は家族を大切にする。先生を尊敬する。歌も踊りも人目を気にせず楽しむ。乗り合いバスに立って乗っていると知らない人でも荷物を持ってくれる。道が分からなくて困っていると、次から次へと人々が足を止め、あーだこーだと教えてくれる……。
タイ人はとにかく陽気だ。来タイしてすぐに起きた大洪水。死者数や経済的被害の大きさが連日報道される。そんな中で浮き輪を持って水遊びをする光景。足元は水に浸かりながらも屋台で食事しながら談笑する姿。彼らはどんな状況下でも、周囲と助け合い、人生を楽しむことを忘れない。笑いの絶えないタイ人と一緒にいるとこちらも自然と笑みがこぼれてくる。
タイの家族。花の日に学校の先生の親戚が集まって団欒していたときの一枚。
そのへんの道端でなべをつつくタイ人。いつからか自分も一緒に混ざってなべをつつくようになっていた。
2011年9月〜2013年9月、青年海外協力隊としてカメルーンへ派遣
職種:村落開発普及員、派遣先:バングラップ・コミュニティ教育・開発センター(バンガンテ郡バングラップ)
任期終了まであと少し。今まで取り組んできた活動が、今後この村でどういう展開をみせてくれるのだろうか・・・きのこ栽培研修・蜂蜜研修・NERICA米栽培見学、そして井戸ポンプ修理。
赴任前、「現地の人に溶け込んで、現地の人の視点で物事をみて」と言われていた。今でもそれはとても大切なことだと変わらず思っているが、それがいかに難しいことで、自分の中の日本人文化がいかに色濃いか、ここにきて痛感している。そんななか、井戸ポンプ交換後、村人から「日本の援助は、物を置いていくだけではなく、その後のケアもしてくれる。」と、声をかけてもらえたことがある。ここでいう「ケア」の意味するところは、水管理組合の運営支援のことと思われるが、生活を共にしながら活動するJICAボランティアの意義を、理解し認めてくださったような気がして、本当に嬉しかった。
修理後の井戸ポンプと村人
配属先センター長と井戸ポンプ使用中
2011年6月〜2013年6月、青年海外協力隊としてホンジュラスへ派遣
職種:小学校教諭、派遣先:サンタ・バルバラ県教育事務所(サンタ・バルバラ県テグシガルパ市)
私にとって、ホンジュラスでの1日1日がこれまで経験できなかった新しい発見や驚きの連続であった。
子どもたちは7時前に登校し自分の好きな席を確保する。そして担任の先生が出勤してくるのを学校唯一の玄関で待ち、来るとギュッと抱きつく。日本ではなかなか見ない光景だ。私の活動は小学校において日々の算数授業のサポート、教材や授業計画に対するアドバイス、また研修会の企画・実施である。これらの活動は順調に進んでおり、少しずつではあるが先生方との信頼関係が築け自分の考えも発言できるようになった。
活動が軌道に乗れば、日々の活動も充実してくる。言語も日々の生活は問題なくなり、家族との時間も最近では欠かせなくなった。また着任当初からの念願であった、野球の普及活動も始められ、子どもたちと楽しく日々を過ごせていることが本当に今、嬉しく思う。
残り1年。限られた時間の中で、より積極的にそして楽しく活動に取り組んでいきたい。
第1回目の校内研修会の様子。目的は学年の教師同士(横)のつながりを深めてもらうこと。そのため一つの授業を互いに協力して計画・準備し、実際に児童の前で実践する。1回目は先生方を対象に、ボランティアが模擬授業を実践。写真はその様子と一緒に準備を手伝ってくれた私の現在のカウンタパートと記念に撮った1枚。
最近始まった、午後から実施している「野球教室」。毎週火曜と木曜日に有志の子どもたちを集め、練習&試合。私の活動(学校)が午前しかないため、午後の時間を有効に活用したいと思い始まったこの活動。町が小さいこともあり情報が伝わるのがとても早く、想像していた以上に好評で毎回10人以上の子どもたちが毎回参加してくれている。
このページに関するお問い合わせ