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公開日:2020年12月10日

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「協同労働の協同組合」に関する法律の速やかな制定を求める意見書

近年の急速な少子・高齢化の進行や社会・経済構造の急激な変化は、さまざまな課題を我が国社会に投げかけており、新たなライフスタイルと、それを支える社会システムの構築が求められている。とりわけ、米国に端を発した金融危機による世界的な景気後退に伴い、派遣労働者などの非正規労働者の雇止めや新規学卒者の採用内定取消し、また、正規労働者の雇用調整といった動きが全国的に広がり、今後、さらに広い範囲で離職者の発生などが懸念され、多様な雇用の場を確保することが喫緊の課題となっている。
このような状況の中、住みやすい地域社会を実現するため、地域の問題は、地域住民自ら解決することを目指し、NPOや協同組合、ボランティア団体などのさまざまな非営利団体が事業展開しているが、これらの一つである「協同労働の協同組合」は、「働くこと」を通じて、「人と人とのつながりを取り戻し、コミュニティの再生を目指す」活動を続けており、多くの社会問題が顕在化する今日、その解決の有効な方策として大変注目されている。
しかしながら、我が国では、現在、この「協同労働の協同組合」には法的根拠がないため、協同組合として契約ができない、あるいは社会保障の負担が働く個人にかかるなどの問題を抱えている。
欧米各国においては、既に労働者協同組合(ワーカーズコープ、ワーカーズコレクティブ)として法制度が整備されており、我が国においても、現在、「協同労働の協同組合」の法制度を求める取り組みが広がっているが、就労の創出や地域の活性化、少子・高齢社会等への対応を図るためにも、その早急な法制化が求められているところである。
よって、国におかれては、今日の社会の実情を踏まえ、多様な働き方を可能とする環境整備を図る観点から、「協同労働の協同組合」に関する法律を速やかに制定するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年3月19日

香川県議会

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