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公開日:2020年12月10日

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修復腎移植の推進を求める意見書

我が国で慢性透析療法を受けている患者は、平成19年12月末現在で27万5,000人となっており、毎年1万人前後増え続けている。
一旦、慢性透析に陥ると、週3回、4~5時間に及ぶ透析治療を生涯受け続けなければならず、精神的にも肉体的にも相当な負担がかかり、日常生活に大きな支障を来すこととなる。
透析治療を受ける患者の多くは、根本的な治療法である腎移植を望んでおり、現在、社団法人日本臓器移植ネットワークに腎臓移植を希望する登録者は1万2,000人に上っている。
しかし、我が国における腎移植は平成18年に1,136例と初めて1,000例を超えたものの、欧米諸国に比べ極端に少なく、人口百万人当たりの移植数は欧米諸国の10数%~20数%程度である。とりわけ、献腎・脳死体腎の移植数は200例に満たず、人口百万人当たりの移植数は欧米諸国の2~5%程度に過ぎない。「宝くじに当たるのを待つようなもの」と比喩される所以である。
このような事情を背景に、臓器提供者に恵まれない移植待機患者を一人でも多く救おうと、治療のため摘出した腎臓を修復して移植する、いわゆる修復腎移植が始まった。
ところが、平成19年7月、厚生労働省においては、臓器移植法の運営方針を一部改正し、修復腎移植については、臨床研究の道は残すものの、原則禁止としたところである。
移植腎の大幅な不足という状況の中で、修復腎移植の道を開くことは、重度の腎臓病に苦しみ、生命の危機に脅かされている、透析治療が困難な患者の方々にとって、健康回復への希望となるものである。
よって、国におかれては、次の事項について特段の配慮をされるよう強く要望する。

  1. 修復腎移植の臨床研究を積極的に推進すること。
  2. 移植待機患者が一日も早く移植を受けることができるよう、修復腎移植が可能となるための環境整備を早急に行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成21年3月19日

香川県議会

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