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公開日:2020年12月10日

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農業農村整備事業の推進に関する意見書

農業・農村は、国民の食料を安定的かつ円滑に供給するとともに、農業生産活動を通じて豊かな自然環境や国土の保全など、国民生活にとって欠くことのできない多様な役割を果たしている。
しかしながら、現在、農業・農村を取り巻く環境は、農業従事者の減少や高齢化の進行等に伴い、農村における集落機能が低下し、耕作放棄地が拡大するなど、大変厳しい状況にある。
また、食料自給率が39%にまで低下している中、海外産食料の安全・安心に対する信頼の揺らぎ、国際的な食料価格の高騰などにより、安全で安心な食料の将来にわたる安定確保に対する懸念が急速に高まっている。
一方、基幹的水利施設については、造成後、相当の年数が経過していることから、老朽化が進み更新時期を迎えているが、整備の目処が立っていない施設が多数ある。
このような中、現在、国においては、国と地方の役割の見直しに当たり、国営事業の廃止等が議論されているが、食料自給率の向上と食の安全・安心の確保は、国土の保全や国民の安全確保とともに、国の重要な責務であり、その基礎となる農地や農業用施設等については、適切な整備・保全を通じて、将来に継承していく必要がある。
よって、国におかれては、農業農村整備の重要性を十分認識され、次の事項について特段の措置を講じられるよう強く要望する。

  1. 基幹的な農業用施設の整備・保全については、国民の食料を安定的に確保するため、今後とも、国が責任をもって対応すること。
  2. 農業生産基盤や豊かな環境などの地域資源については、良好な状態で後世に引き継ぐため、県が各種施策を展開できるよう財源保障制度を確立すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成20年7月16日

香川県議会

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