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公開日:2020年12月10日

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森林・林業・木材関連産業政策と新たな予算の確立を求める意見書

平成13年7月11日の森林・林業基本法の施行とその具体化に向けた10月の森林・林業基本計画の閣議決定により、今後、「森林の有する多面的機能の発揮」を前提に森林整備や地域材の利用推進、林業労働力の確保に向け対策等を進めていくこととなっている。
しかしながら、今日の林業や木材関連産業を巡る情勢は、改善されるどころか益々厳しい状況になりつつある。
本県においても、国産材の価格低迷が長期に続く中で、林業の採算性が悪化し、このことが森林所有者の林業に対する経営意欲の減退をまねき、適切な施業がなされないまま放置される森林が増えるなど、森林の多面的機能の低下が危惧される状況にある。
今日のような林業経営を巡る厳しい環境が続く以上、これまでのように森林所有者や関係業界・団体による経済活動を基本とした森林・林業政策だけで森林の健全性を保つことは困難な状況になりつつある。
よって国におかれては、森林を「公共財・環境財」と明確に位置付け、地球温暖化対策としての森林・林業政策の推進と、森林・林業基本法に基づく21世紀にふさわしい林政の推進に向け、次の事項に早急に取り組まれるよう強く要望する。

  1. 森林・林業基本計画に基づく望ましい森林の達成のため、補助事業の拡大等新たな森林整備への支援策を講じること。
  2. 公共施設への地域材の利用に向け、関係省庁の枠を超えた利用の推進を図ること。また、間伐材についても、木質バイオマスエネルギーへの利用や公共工事への利用等、その促進に向け支援策を講じるほか、木材価格の安定に向けた国としての支援策を確立すること。
  3. 森林整備を推進するうえで、担い手である林業労働者の確保が極めて重要となっているため、「緊急地域雇用特別交付金事業」と連動させた、恒常的林業労働力確保に向け、新たな予算措置を講じること。
  4. 林業・林産業の基盤整備を進める上からも、初回間伐の適切な実施は不可欠であり、そのためにも初回間伐の全額公費負担の支援策を講じること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成14年7月12日

香川県議会

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