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アイガモ農法で農業を営む、子どもたちの笑顔が大好きな横峰昭南さん。
民宿開業までの準備やエピソードなどをお聞きしました。
空き部屋を活用して、1日1組の予約制で営業しています。利用料金は2,000円+1,500円×人数分(10歳以下は半額)、食事代と体験料込みの料金となっています。食事に関しては、畑の野菜や山の椎茸、竹の子、ワラビなどを一緒に獲りに行って料理します。その他にも、うちで育てた合鴨や山で獲れた猪、お餅などの食材も用意しています。
以前から農業体験に訪れてくれる方が多かったのですが、周辺に泊まる場所があまりなく、好意で我が家に泊まっていただこうとしても、皆さん気を遣って遠慮されていました。そこで、農林漁家民宿として料金をいただくようにすれば、お客様も遠慮なく泊まっていただけるようになるのではないかと思って始めることにしました。
うちの奥さんには拒絶されてしまい、亭主の威厳で開業を決めました(笑)。もともと嫁いで来た時には「農業は手伝わない。」と言っていて、農林漁家民宿でも協力は期待していなかったのですが、色々と少しずつ手伝ってくれるようになり、今では一緒に作業をしたりもします。奥さんも楽しんでやってくれているんじゃないでしょうか。
開業の費用はほとんど掛かっていません。訪れてくれる方に、農家のあるがままの生活を楽しんでいただきたいと思っていたので、特に改修等は行ないませんでした。必要だったのは、旅館業法許可申請手数料の2万2,000円と、消防法の関係で、家庭用火災警報器と消火器の設置費用です。
面倒というのは無かったですね。書類関係は県の方にアドバイスやお手伝いをしていただいたのでとても助かりました。県の保健福祉事務所と消防署の職員が現地調査に来られた時も、特に何もありませんでした。
色々な人たちと出会い、色々な話を聞くことができることです。訪れてくれた方が農業の楽しさを知って、「とても田舎を好きになった。」「また来たい。」と言って帰っていかれるのも嬉しいですね。それから、特に子どもたちが楽しそうにしているところを見ると、こちらも自然と笑顔になります。のびのびと犬や合鴨と戯れたり、鶏の卵を割らないようにそーっと運んだり、お餅を一生懸命についている姿は最高です。
大阪から来ていた子どもたちが鶏の卵を産む瞬間をじーっと30分も観察していた時、生まれた卵を大事そうに抱えながら「ひよこにしたい。家に持って帰ってコタツに入れておくんだ。」と言っていたことや、椎茸山に行って「取ったぞぅ!」って大はしゃぎしていたことが印象に残っていますね。他にも、みんなで竹の子掘りに行ったんですが、60歳位の女性の方が行方不明になってしまったことでしょうか。みんな必死になって大捜索したんですけど、当の本人は5、6本の竹の子を抱えてケロッとして山を下りてきました(笑)。あの時は本当にヒヤヒヤしましたが、何事も無くて良かったです。
都会に住んでいる子どもたちや大人の方たちが、農業体験をしたり田舎ならではの食材を食べたりと、農家の暮らしを体験し、「昔ながらの素朴な喜びが田舎ではまだまだ続いているんだ。」ということを分かっていただけると嬉しいです。ここでは、都会では味わえない経験がたくさんできると思いますし、皆さんにそれらを経験してもらうことで、私も自分の考えが及ばないような素敵な経験ができるんじゃないかと期待しています。
我が家には”ばぁちゃんの家訓”があります。「来る人も 又 来る人も みな福の神」という言葉です。多くの方に来ていただいて、常にたくさんの人の笑い声に満ち溢れていれば、その家は繁盛すること間違いなし。大それたことは考えず、この家訓を一筋に営んでいきたいです。
住所 | 香川県綾歌郡綾川町羽床上2664-1 |
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電話番号 | 090-5712-0700 |
活用した建物 | 自宅 |
営業期間 | 通年 |
宿泊スタイル | 部屋貸し |
体験メニュー | 農業体験、合鴨捕獲、山菜やタケノコの収穫 など |
食事 | 自炊又は経営者・宿泊者の共同調理 |
宿泊料 | 1組1日当たり、2,000円+1,500円×人数分(10歳以下は半額) 食事代・体験料込み |
ホームページ | 田舎暮らし(外部サイトへリンク) |
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