ここから本文です。
自宅の空き部屋を利用して農家民宿を始められた稲木さん。
開業までの経緯や初めてのお客さんを迎えた際の感想をお聞きしました。
香川の真ん中・綾川町の静かな田園地帯で、特別栽培(低農薬・有機肥料)による「おいでまい」というお米を作っています。築40年を経過した母屋の使用していない3部屋を客間とし、お風呂と台所は私たちと共同です。自宅周辺の田畑で田植え、稲刈り、野菜収穫などの農業体験や、薪で沸かす露天風呂で疲れを癒したり、郷土料理のうどんや押し寿司を一緒に作って食べたりという体験をしていただいています。
純和風建築の母屋をそのままにしておくのはもったいない、また、古くから続く畳やらんまのある和室を皆様に見ていただきたくて、決心しました。
空き部屋を有効に使い、お客さんとの交流を楽しみたいということに、家族全員賛同してくれ、積極的にかかわってくれています。
消防法の関係で住宅用火災警報器を設置したほか、念のため消火器を設置、お客様が利用しやすいようにWi-Fi中継器も購入しました。
また、今回の開業にあわせて合併浄化槽、洗面所、露天の五右衛門風呂も更新・新設しました。
その他、お客様に快適に過ごしていただけるように寝具・タオル類、カーテン、照明・暖房器具も新しく購入しました。
旅館業の申請に関しては手数料も必要でしたね。
県の担当者をはじめ、役場、消防署、保健所等の多くの方々が親切にアドバイスをくださいました。面倒な提出書類も県の担当者の方がいろいろと手伝ってくださったので、スムースに手続きを完了することができました。
また、先に開業している方からも細かなことを教えていただきました。開業したいと漠然と考え始めてから、約1年弱で認可をいただきました。
普段、二人暮らしの静かな生活をしていますが、お客様が来られた時はとても賑やかです。
お客様とコミュニケーションを図ることで、今まで知らなかった地域や国のことが聞け、新しい知識を得ることができます。
また郷土料理を提供することや地域のことを説明することで、自分たち自身も地域の良さについて再発見し、郷土愛が深まることにつながっていくと思います。
農業研修で来られている22歳のインドネシアの男性が3泊4日で宿泊されました。彼はまだ日本語が話せなくて、会話はもっぱら翻訳アプリでした。はじめはアプリに頼りっぱなしでしたが、帰るころには簡単な日本語やインドネシア語も交えて楽しく交流することができました。
年末年始だったこともあり日本の風習を説明し、餅つきや初詣など実際に日本文化に触れてもらいました。その時来ていた5歳の孫も、動物図鑑を持ち出し生物のことを熱心に質問していました。
言葉も宗教も違う方と様々な交流をすることができ、とても温かい気持ちになりました。
まず、多くの方と知り合いになれ、未知の世界を知ることが出来ます。自分が行ったことのない場所や、体験のないことを直接聞くことができます。また、自分たちが当たり前と思ってやっていることが違う地域や国のお客様にとっては違っているという新しい発見があります。
ふたつ目は、日々の暮らしの中で程よい刺激があります。人生の終盤に差しかかったこの時期、ゆっくりのんびり暮らしたいと考えていました。しかし、そればかりでは刺激がありません。お客様に楽しく安全に過ごしていただくためには、家の中を整え、気配り心配りが必要になります。そういうことが脳の活性化になると思っています。
そして、最後に少しのお小遣いが入ることです。
体験メニューを増やすことです。どの季節でも楽しんでいただける四季折々の体験メニューを増やしていきたいと思っています。
テレビや本でも、美しい景色を見ることができます。どこにいてもおいしいものを食べることができます。しかし、「そこの暮らしを体験する」ことは、そこに行かないと体験できません。お客様にお越しいただき、農家の暮らしを体験し、良い思い出を持って帰っていただけるような宿にしていきたいと思います。
住所 | 綾川町北235-1 |
---|---|
電話番号 | 090-8970-9510 |
活用した建物 | 自宅 |
営業期間 | 通年(土・日・予約のあった日) |
宿泊スタイル | 部屋貸し |
体験メニュー | 野菜収穫、郷土料理等 |
食事 | 素泊まり、1泊朝食付き、1泊2食付き |
宿泊料 | チェックイン 14時~20時、チェックアウト 11時 1泊素泊まり 2名合計9,350円~、 食事は共同調理にてお願いします。 料金は献立メニューにより変わります。 ※宿泊料等については、令和3年4月1日現在のものです。 |
このページに関するお問い合わせ