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浸食対策事業とは、波浪による海岸の浸食又は災害を防除するために、海岸保全施設の新設又は改良を行う事業です。
津田港海岸琴林地区、白鳥港海岸松西地区は、「ふるさと海岸整備事業」として整備された事業ですが、特に津田港海岸については、国土交通省港湾局(旧運輸省)が「ふるさと海岸づくり」を推進するに当って、全国の模範となるような海岸を対象として実施したモデル事業であり、全国の先駆けとなる事業として整備されました。
また、これらの海岸については、計画段階において、学識経験者、地元代表者、海岸管理者からなる研究会を設立し、住民の意見を整備計画に反映させて基本計画の策定を行いました。
整備前の両海岸は、浸食によって砂浜の後退が進んでおり、冬期風浪や台風時には、しばしば背後の人家が高潮や越波による被害を受けており、海岸に沿った高い波返しコンクリートや消波ブロックが、美しい自然環境や親水性を阻害してきました。そこで、背後の住民に豊かで潤いとやすらぎを与える憩いの場となる海岸空間の整備を目標として、階段護岸、離岸堤、突堤、養浜、飛沫防止帯を組み合わせた面的防護(下図参照)の海岸整備を行い、護岸については、海浜地へのアクセスを容易にするために天端高を低く抑えた緩傾斜式の階段護岸とし、表面には自然石を張る事で、景観及び利用面に配慮した整備を行いました。
事例
(整備期間:平成元年度~平成9年度)
階段護岸 | L=953m |
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離岸堤 | N=7基(100m×5基、150m×1基、120m×1基) |
突堤 | N=3基(70m×2基、120m×1基) |
養浜 | A=180,000m² |
飛沫防止帯 | A=9,700m² |
(整備期間:平成11年度~平成14年度)
階段護岸 | L=495m |
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離岸堤 | N=3基(80.6m×3基) |
突堤 | N=2基(67m×1基、130m×1基) |
養浜 | V=73,000m³ |
飛沫防止帯 | A=4,950m² |
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