ここから本文です。
構造計算書偽装事件を受け、偽装の再発防止と建築物の安全性に対する信頼を確保するため、昨年6月に建築基準法が改正され、本年6月20日から施行されている。
しかしながら、改正法施行後、建築確認申請は停滞しており、住宅をはじめ新規着工件数は大幅に減少している状況にある。
これは、改正建築基準法の周知不足はもとより、申請図書作成の負担増や計画変更の取扱いをはじめとする手続きの煩瑣化とこれに伴う確認審査時間の大幅な増加、さらには、大臣認定の構造計算プログラムの開発の遅れなどが影響していると考えられる。
建築現場は、かつて経験したことのない混乱に襲われ、加えて、書類の増大による手間とコストの増大や、建築確認に至るまでの時間が読めないために事業全体のスケジュールが確定できないなど、現状のままでは、地域経済、ひいては、わが国経済全体にも大きな支障を及ぼすことが懸念される。
建築物の安全性を確保するためには建築確認の厳格化は最重要課題の一つであり、十分に取り組む必要があるが、現実の実体社会に円滑に導入される法制度であるという観点も必要と考えられる。
よって、国におかれては、地域経済の活性化を図るうえからも、次の措置を講ずるよう強く要望する。
記
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成19年12月14日
香川県議会
このページに関するお問い合わせ