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公開日:2020年12月10日

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ほう素、ふっ素等の排水基準の旅館業への適用に関する意見書

平成13年7月に水質汚濁防止法施行令が一部改正され、「ほう素及びその化合物」、「ふっ素及びその化合物」が人の健康に被害を与える恐れがある有害物質として追加され、旅館業にも一般の工場並みに排出水に対する基準が設定された。
ただし、旅館業(温泉を利用するものに限る。以下同じ)については、新たな排水基準に直ちに対応することが困難な業種のひとつとして、暫定排水基準が設定された。この暫定基準は、3年毎に適用期間が延長され現在に至っているが、平成22年7月には新たな排水基準が適用されることが予定されている。
しかしながら、旅館業においては、ほう素・ふっ素等について同様に暫定基準が適用されている他の製造工場とは異なり、製造工程等の見直しによる排水基準の達成は極めて困難である。一方、地下水で温泉排水を希釈し放流する方法も考えられるが、これでは地下水を無駄に使用することになり、かえって環境破壊につながることも予想される。
また、除去装置については、研究開発が進められ実証実験等が行われているものの、コストが極めて高く、現状では、零細な事業者の多い旅館業への導入は非常に難しい。
よって、国におかれては、こうした状況を踏まえ、次のことを実現するよう強く要望する。

  1. 簡易かつ廉価な排水処理技術が開発されるまで、暫定排水基準を適用すること。
  2. 国が主体となって、零細な旅館業も導入可能な安定的な排水処理技術の調査、研究・開発を早期に推進し、その普及・実用化に努めること。さらに、零細な旅館業が排水処理技術の導入を図りやすくできるよう、財政支援制度を創設すること。
  3. 地方自治体が行っている排水処理技術の研究・開発等に対して、必要な財政措置等を講ずること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成19年12月14日

香川県議会

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