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公開日:2020年12月10日

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県立高等学校通学区域見直しの慎重な取り扱いを求める決議

香川県教育委員会は、「香川県公立高等学校入学者選抜制度検討委員会」の最終報告を受け、県立高等学校の通学区域を廃止し全県一区とする方向で検討している。
現行の二学区制は、昭和38年度に実施されて以来、香川県教育の制度的土台として定着している。
高校進学は、子どもたちの進路選択に当たって、ひいては将来の人生設計にも係わる大きな問題である。その扱いは慎重の上にも慎重であるべきにもかかわらず、法的、制度的に明確な位置づけのない上記検討委員会の提言を唯一の根拠に、県議会や県民の間での議論も不十分なまま、一学区制へ移行しようとしていることは、県民の思いとかけ離れたものと言える。
一学区制については、高校間格差の拡大・固定化、遠距離通学を強いられる高校生の負担増加、諸費用の増加による保護者負担の拡大、通学圏拡大によって進路指導や生活指導がより困難になるといった学校負担の増加など、多くの問題が生じる恐れが強い。
平成17年2月に県教育委員会が行った通学区域に関するアンケート調査において、現場を最も熟知している高校側の意見として「今の通学区域を維持する方向で検討するのがよい。」という回答が多かったのはその表れでもある。
そして、現行の二学区制に弊害があり、改正しなければならないという根拠は、上記検討委員会の報告でも明確ではない。
現段階での県立高等学校通学区域の見直しは時期尚早と言わざるを得ない。
よって、県教育委員会は、通学区域を拙速に見直すのではなく、県議会や県民の間での議論を尽くし、一方、現行制度内での高校教育充実に全力を傾けるべきである。
以上、決議する。

平成17年10月5日

香川県議会

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