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公開日:2020年12月10日

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保護観察制度の見直しを求める意見書

保護観察制度は、犯罪や非行を行った者に社会生活上の一定の遵守事項を義務づけ、これを守るよう助言・指導するとともに、就職の援助や悩みの相談に乗ることなどにより、再犯を防止し、その更生を支援する制度である。
しかしながら、最近、保護観察中の者によって、少女が約3ヵ月間にわたって監禁されたり、乳児が殺害されるという痛ましい事件が相次いで発生した。
これらの事件では、保護観察所が対象者の所在を把握できていなかったという制度の存立にかかわる重大な問題が指摘されており、社会に不安を惹き起こしたところである。法務省の調査では、保護観察中であるにもかかわらずその所在が不明となっている者が、昨年12月末現在で約1,500人に上ることが明らかとなった。
一方では、保護観察制度を実質的に支え、保護観察官と協働して更生活動に当たっている保護司は、犯罪者の更生を図り社会の安全を確保するという「安全で安心して暮らせる社会づくり」の根幹にかかわる重要な仕事を担っているが、事実上、ボランティアとも言うべきものであり、そういった方々に過度に依存しているという現状にも問題がある。
よって、国におかれては、保護観察中の者が相次いで犯罪を起こしたことを踏まえ、改めて保護観察制度の問題点を調査し、以下の点に留意し、同制度を早急に見直されるよう強く要望する。

  1. 執行猶予者の保護観察中の転居について現行の届出制から許可制に改めること。
  2. 保護司の人材確保・育成及び待遇改善を図ること。
  3. 保護観察官の人員増を図ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成17年7月11日

香川県議会

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