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公開日:2020年12月10日

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有価金属リサイクル施設

(1)施設の概要

有価金属リサイクル施設は、廃自動車や廃家電のシュレッダーダスト、銅等含有スラッジ、基板類をロータリーキルン炉で溶融処理し、製錬工程上障がいとなる可燃性分を除去し有価金属を濃縮するとともに、廃棄物等の燃焼に伴って発生する熱エネルギーから蒸気を回収し、発電に有効利用する施設である。

  • 処理方式:熱処理方式(再資源化フローは図-2のとおり)
  • 処理対象物:廃自動車・廃家電破砕屑(シュレッダーダスト)、銅等含有スラッジ、基板類
  • 生成物:再資源化滓・溶融飛灰
  • 整備費:約50億円(補助対象経費約40億円の3分の1について新エネルギー・産業技術総合開発機構<NEDO>の補助金が充てられる)

(2)事業主体

三菱マテリアル株式会社

(3)施設の整備計画地点

香川郡直島町4049-1(配置は図―3のとおり)
敷地面積:6,000・

(4)事業規模

処理計画量:5,000t/月

(5)着手時期

  • 整備着手年度:平成13年度
  • 事業着手年度:平成15年度

(6)施設の特色

本施設は以下の点において特色がある。

  • 現在ほとんどが埋立処分されている廃家電・廃自動車シュレッダーダスト等を製錬原料化する施設である。
  • 廃棄物中の重金属類によるボイラー内部のダスト閉塞問題や塩素による水管腐食問題に対して、新技術を導入し課題を克服するとともに、大規模な蒸気回収・発電を可能としている。
  • 排ガスについて法規制値より厳しい管理目標値を設定し、目標値を達成するための施設を整備し、環境面、安全面に最大限配慮している。
  • 社会に有用な金、銀、銅、鉛原料を生産するシステムを構築するものである。
  • シュレッダーダスト等に含まれる珪酸やカルシウムを製錬工程の溶剤(石灰石の代替)として有効活用する。

(7)収集・運搬計画

シュレッダーダスト及び銅等含有スラッジの収集・運搬は、トラック又はトレーラーにより、フェリーを経由して再資源化施設に運ぶ計画である。また、基板類の有価物の運搬については、既存の貨物船ルート又はトラックによって搬入する計画である。

(8)施設の安定的かつ健全な運営の見通し

事業運営資金は、シュレッダーダストなどの排出事業者からの処理委託収入及び再生品(非鉄金属等)の売却収入を充てることで、収支計画が立てられている。

(9)材料の回収見込みからみた施設の適切性

5,000t/月を処理する施設規模を計画していることについては、瀬戸内海を中心とした地域(1府9県)から、廃家電シュレッダーダストが約3,492t/月、廃自動車シュレッダーダストは約12,501t/月、銅等含有スラッジが1,325t/月発生していると推計されており、このような原材料の発生状況により、原材料は確保できる見通しであることから、施設規模は適切である。

有価金属リサイクル施設フロー図

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