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直島町では、「自立する町づくり」の志の発端として、町勢の充実・町民融和・文教重視のシンボルとして、昭和45年から、将来直島に必要とされる教育文化施設を島の中心部に集めた「文教地区計画」を推進し、小学校、幼稚園、町民体育館、町民武道館、中学校などの学校・社会教育施設を次々に整備してきた。
また、平成7年には、直島町の長期振興計画の目標である「安心して幸せな暮らしができる、あたたかい町の建設」を目指して、福祉と文化・スポーツの拠点となる生涯塾・総合福祉センターを完成させるなど、文教地区構想の実現に努力してきた。
これらの施設は、地域社会と学校教育の接点として、また青少年の教育の場として、さらには行政と住民の人間味豊かなふれあいの場として、それぞれ活用され、直島町民憲章(昭和55年制定)にいう「豊かな心身をはぐくみ、青少年がすこやかに育つ、明るいまちづくり」を実践するとともに、白砂青松の美しい自然に恵まれた環境とも相俟って、瀬戸内海に輝く豊かな島としてのまちづくりを行ってきた。
さらに、直島の美しい自然を活かしたまちづくりの一環として、島の南部には(株)ベネッセコーポレーションのベネッセアートサイ直島が整備され、国際的な人的交流などを通じて歴史と文化のある直島の名は全国に知られるまでになった。
また、一方、島の北部に大正6年に創設された三菱製錬所を中心とした島として、さらには、近年においては東洋一の金製錬工場を有し、金・銀・銅などの金属を生産する島としても発展を続けてきた。
このように、直島町は、すばらしい自然と文化と産業の調和した町と言える。
しかしながら、最近の厳しい経済状況の中で製錬所とその関連企業の合理化の影響を受け、新たな企業進出もなかったことから、主として若年層を中心に人口減少に歯止めがかからない状態が続いており、新たな産業の創出、新たな雇用創出が課題となっている。
このような課題を克服し、21世紀において、島の活力と発展を維持していくため、島の特色である自然や文化と調和した産業として環境産業の育成を直島町の新しいまちづくりの根幹として位置付け、環境と調和したまちづくりと先進的な環境産業を展開することにより、循環型社会形成のモデル地域となることを目指し、エコアイランドなおしまプランを策定するものである。
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