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公開日:2023年12月14日

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有害鳥獣対策の充実・強化を求める意見書

 地球温暖化等による自然環境の変化等を背景に、有害鳥獣の数は増加しており、その生息域が拡大し人々の生活圏にまで広がっている状況から、農作物への被害は中山間地域はもとより平野部においても拡大しており、農業の継続が困難となるなど深刻な事態を招いている。
 また、イノシシによる人的被害も生じており、財産のみならず、人の命を守り、安心・安全な生活を送るためにも、これまで以上の対策が急務となっている。
 有害鳥獣については、これまでも様々な対策を講じてきているが、狩猟者の高齢化等に伴う人材不足、狩猟免許の取得や狩猟継続等に要する経費負担等の問題、加えて、銃砲刀剣類所持等取締法に係る規則の厳しい状況も重なり、狩猟者が減少傾向にある。
 さらには、狩猟者が有害鳥獣捕獲後の処理に伴う負担や見回り等の経費の増加、銃弾等の購入経費を含めた維持管理費の増加等、様々な問題があり、有害鳥獣による農林業被害の根絶には至っていない状況にある。
 よって、国においては、有害鳥獣対策の充実・強化を図るため、下記の事項について特段の措置を講じるよう強く要望する。

1 野生鳥獣等による農林業被害を防止するため、鳥獣被害防止対策の一層の充実・強化を図るとともに、地方自治体が行う地域の実情に応じた鳥獣害防止施策に対する財政支援を充実すること。特に、有害鳥獣捕獲を積極的に進めるため、捕獲活動に対する交付金単価の増額と地方への十分な配分を行うこと。

2 鳥獣被害防止総合対策交付金の継続と拡充、処理加工施設等の補助拡充等、いわゆるジビエ利用を推進するための流通経路確保対策や食文化の定着のための施策を総合的に推進すること。

3 鳥獣保護管理に携わる人材の確保・育成を図るため、狩猟免許の取得や更新に対して、さらなる財政支援を講じること。

4 市街地等における人身被害防止を目的とした侵入防止施設の整備や捕獲に必要な資機材の購入等に対する補助制度を創設すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和5年12月14日
香川県議会

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