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公開日:2021年12月27日

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ため池対策

平成30年7月豪雨等を踏まえた「ため池対策」

 農業用ため池は、香川県にとって重要な農業用水源であるとともに、香川用水の調整池としても大きな役割を果たしているほか、農地や県土を守る洪水調整、地下水の涵養、さらには豊かな潤いのある水辺空間として地域住民にやすらぎの場を提供するなど、重要な施設となっています。
 この農業用ため池は、土地改良区や水利組合、集落など管理者の皆さんが、配水管理だけでなく、このため池を守るため、草刈などの維持管理や豪雨時の水位調整など、多大なご苦労をされています。
 しかしながら、近年、南海トラフ地震が、今後30年以内に70%~80%確率で発生することが予想され、また、集中豪雨が局地化・激甚化するなど、自然災害発生のリスクも高まっています。
 このことから、県民の皆さん、管理者の皆さん、農業用ため池に関係する行政が一体となって、緊急時の迅速な避難や、災害の未然防止を図るため、下表のとおり各種取組みを行っていますので、

  • 県民の皆さんは、「ため池ハザードマップ」等をご覧になり、緊急時に備えるとともに、地域のため池の草刈や、多面的機能支払交付金制度などの活動に参加して、地域ぐるみで保全管理にご協力をお願いします。(県民の皆さんへ)
  • 管理者の皆さんは、「香川ため池保全管理サポートセンター」の技術的な支援を有効に活用するなどして、農業用ため池の適正な保全管理をお願いします。(管理者の皆さんへ)
  • このほか、ため池データベースの充実等の対策を、県と市町で連携して実施しました。(その他の取組みのご紹介)

「平成30年7月豪雨を踏まえた今後のため池対策の進め方」

 平成30年7月豪雨により多くのため池が決壊し、甚大な被害が発生したことを受け、農林水産省は、平成30年11月13日に、「平成30年7月豪雨等を踏まえた今後のため池対策の進め方」を公表しました。
 香川県でも、これに基づき、県内17市町等と連携しながら、各種対策を進めています。

参考:農林水産省の資料

香川県ため池保全管理協議会

 農業用ため池の適正な保全管理や、防災工事等の計画的な推進により、農業用水の安定供給、災害発生の未然防止、並びにため池の有する多面的機能の発揮の促進を図ることを目的として、法律や国の事業制度等の情報共有と、これに伴うため池の保全管理や整備等に関する協議・検討および連絡調整全般を行う、香川県、県内17市町および水土里ネット香川で組織する協議会を設立しました。本協議会で、協議・連携しながら、ため池の総合的な防災・減災対策を進めています。

平成30年7月豪雨等を踏まえた「ため池対策」の取組み

 

県民の皆さんはこちらをご覧ください
項目 内容 説明等
ため池の基本情報をこちらからご覧ください 香川のため池
Vol.1

 ため池の役割(ため池の持つ多面的機能)や保全管理の大変さ、地震や大雨により決壊するリスクがあることを紹介しています。

 ため池の保全管理への参加や、緊急時の避難経路や避難場所等について家族や地域の方々と話し合ってもらうことを呼びかけています。

 ため池の多面的機能の紹介および保全管理について紹介するチラシ 決壊リスクへの備え方を紹介するチラシ

香川のため池Vol.1(PDF:6,125KB)

お近くの、決壊すると周辺に被害を及ぼすおそれのあるため池を確認してください

全防災重点農業用ため池

防災重点農業用ため池の指定

 決壊した場合に周辺の家屋や公共施設等に浸水被害を及ぼすおそれがある農業用ため池を、令和3年2月末に指定しました。

 今後は、防災重点農業用ため池を中心に、各種対策に取り組むとともに、防災工事等を集中的かつ計画的に推進していきます。

防災重点農業用ため池の指定市町別指定箇所一覧(令和3年2月26現在)

 

   
ため池マップ

 ため池の名称や位置、諸元(貯水量、堤高、堤長)、ハザードマップへのリンク先等を記載しており、地震や豪雨などの緊急時に、迅速な状況把握や避難行動につなげる基礎的な情報として、ホームページ「かがわ防災Webポータル」に
掲載しています。

 mapex

出典:国土地理院地図を加工して作成

かがわ防災Webポータル(香川県webサイトへリンク)

[操作手順]

1 かがわ防災Webポータルへアクセス→「ハザード」をクリック
2 地図下部の「ハザード地図を拡大して見る」をクリック
3 【土砂災害】のチェックを外す
4 【防災重点農業用ため池】をクリック
5 確認したいため池の地域・市町にチェックを入れる
6 確認したいため池をクリック

 

ため池マップを確認し、お住いの地域にため池があった場合は、各市町のホームページで「ため池ハザードマップ」または、下記の「浸水想定区域図」を確認し、緊急時に備えてください


防災重点農業用ため池の一部

 

 

ため池ハザードマップ

 緊急時の避難経路や避難場所を示したもので、各市町が、決壊した場合の影響度が大きいため池について作成し、ホームページ等で公表しており、看板等でも周知・啓発しています。ホームページ「かがわ防災Webポータル」からも、各市町のホームページにリンクしています。

 香川防災webポータルプレビュー ハザードマップイメージ図

かがわ防災Webポータル(香川県webサイトへリンク)

[操作手順] 

1 かがわ防災Webポータルへアクセス
2 「ハザード」をクリック
3 確認したい市町のリンクをクリック

ため池マップを確認し、お住いの地域のため池に「ため池ハザードマップ」の掲載が無くても、各市町のホームページに「浸水想定区域図」が公表されているため池もありますので、確認して緊急時に備えてください。

全防災重点農業用ため池

(その他のため池も作成している場合があります)

浸水想定区域図

 ため池の周辺住民が安全に避難するため、各市町がため池氾濫解析を行い、ため池が決壊した場合の、下流の家屋や地域住民等への影響範囲を示した浸水想定区域図を作成し、ホームページ等で公表しています。

 浸水想定図イメージ

かがわ防災Webポータル(香川県webサイトへリンク)

[操作手順]

1 かがわ防災Webポータルへアクセス
2 「ハザード」をクリック
3 確認したい市町のリンクをクリック

ため池の草刈りなどの地域の活動に参加して、一緒にため池を守りましょう 多面的機能支払交付金制度、中山間地域等直接支払制度、その他の地域の活動

 ため池は、適切な保全管理により、災害の未然防止を図っていくことが重要です。このため、農家数の減少や農家の高齢化により管理が行き届かなくならないよう、多面的機能支払や中山間地域等直接支払の活動など、農業者以外の地域住民の皆様も参画して、地域ぐるみでため池を守っていきましょう。

多面的機能支払交付金制度(香川県webサイトへリンク)
中山間地域等直接支払制度(香川県webサイトへリンク)

 

管理者の皆さんはこちらをご覧ください
項目 内容 説明等
ため池の保全管理の基本情報をこちらからご覧ください 農業用ため池の管理者の皆さんへ

 ため池が万が一決壊した場合は、下流地域に大きな被害をもたらすことも予想されることから、そのような災害を未然に防止するために、今後の維持管理の一助とするため、注意すべき事項を簡単にまとめたものです。

 ため池管理者の皆様へ向けての資料サムネイル1 ため池管理者の皆様へ向けての資料サムネイル2 ため池管理者の皆様へ向けての資料サムネイル3 ため池管理者の皆様へ向けての資料サムネイル4

農業用ため池の管理者の皆さんへ(PDF:598KB)

緊急連絡網を作成し、管理者の皆さんに配布しています

全防災重点農業用ため池

緊急連絡体制の整備

 豪雨や地震等による災害の可能性が予想される場合は、円滑に関係機関と連絡し、迅速に対応できる緊急連絡体制が必要なため、緊急連絡先一覧表と、ため池管理者、市町、県、消防、警察等の連絡網を作成するなど、体制整備を行い、管理者の皆さんに配布・説明しています。

 緊急連絡体制整備イメージ

定期点検を行いましょう ため池の定期点検

 地震や豪雨等によりため池の傷みが進行するなど、予想できない事態が生じるおそれがあることから、草刈や取水時等など年に1~2回程度、「ため池の点検記録様式」を用いて、定期的に点検を行いましょう。

ため池の点検記録様式(PDF:152KB)

防災重点農業用ため池を管理する皆さんは、連絡に応じて緊急点検を実施してください

全防災重点農業用ため池

ため池の緊急点検

 防災重点農業用ため池は、「一定以上の地震発生後」または「大雨特別警報解除後」に「緊急点検」を行うことが、国で定められています。なお、身の安全を十分に確保して実施することとなっています。

  • 堤高15m以上のため池
    →地震発生後(震度4以上)または大雨特別警報解除後
  • 堤高15m未満のため池
    →地震発生後(震度5弱以上)または大雨特別警報解除後

ため池緊急点検の実施方法(PDF:1,257KB)

「ため池管理アプリ」をスマートフォンにインストールして、緊急点検に備えてください

全防災重点農業用ため池

ため池管理アプリの活用

 ため池の緊急点検の結果を、「ため池管理アプリ」も用いて情報共有できますので、積極的にアプリのインストールをお願いします。

 ため池管理アプリイメージ

適正な保全管理のため、サポートセンターを有効活用してください

全防災重点農業用ため池

香川ため池保全管理サポートセンター

 「防災重点農業用ため池」を中心に、劣化状況の診断や管理状況の確認を行い、その結果を基に、劣化が進んだため池の定期的な現地パトロールや、管理が不十分なため池の管理者等へのアドバイス等を行い、ため池の保全管理体制を強化する「香川ため池保全管理サポートセンター」を、令和2年10月に開設しました。
(サポートセンターの主な業務)
1 状況確認

  • 劣化状況調査(漏水・傷みなどについて現地で調査を行い、工事や経過観察が必要か判断します)
  • 管理状況調査(草刈りや洪水吐の掃除など管理の状況を調査します)

2 現地点検・アドバイス
(1の結果、傷みなどがあるため池、管理が十分されていないため池について行います)

  • 経過観察(傷んでいるため池を定期的に現地点検します)
  • 管理状況確認(管理や、簡易な補修などのアドバイスを行います)

3 ため池管理者からの電話相談
 電話相談イメージ

 ため池サポートセンターチラシ

香川ため池保全管理サポートセンター(水土里ネット香川webサイトへリンク)

ため池の草刈りなどの地域の活動に交付金が活用できます(活用できない地域もあります) 多面的機能支払交付金制度、中山間地域等直接支払制度等

 多面的機能支払交付金制度や中山間地域等直接支払交付金制度を活用して、ため池の草刈り、洪水吐の掃除、防災訓練などを行い、地域ぐるみでため池を守っていきましょう。

多面的機能支払交付金制度(香川県webサイトへリンク)
中山間地域等直接支払制度(香川県webサイトへリンク)

 多面的機能支払交付金の活用について1 多面的機能支払交付金の活用について2

多面的機能支払交付金制度のため池への活用(PDF:605KB)

 

「防災重点農業用ため池」の管理者の皆さんは、説明会の資料を参考に、適正な保全管理をお願いします

全防災重点農業用ため池

防災重点農業用ため池保全管理説明会

 全ての「防災重点農業用ため池」の管理者を対象にして、市町ごとにエリア別の説明会を開催し、豪雨や地震によるため池災害の危険性や日常的な管理の重要性、緊急時の対応等についての周知徹底を行いました。(48会場)

 説明会の様子 説明会資料表紙

 

このほか、行政では以下の取組みを行っています
項目 内容 説明等
ため池データベースを作成しています ため池データベースの充実

 緊急時の情報収集・対応を迅速に行うため、また、ため池を適正に管理していくため、ため池の名称や所在地、管理者、諸元等の各種データを登録した、ため池データベースを作成しています。
農業用ため池データベース(香川県webサイトへリンク)

迅速な情報収集・共有のためのシステムを活用しています

全防災重点農業用ため池

ため池防災支援システムの活用  ため池管理者が行う緊急点検の結果を、「ため池管理アプリ」も用いて情報共有するなどの災害システムとなっており、このシステムを国、県、市町が一体となって活用することとしています。

 

このページに関するお問い合わせ

農政水産部土地改良課

電話:087-832-3438

FAX:087-806-0205