平成23年度国際交流員 権さんの紹介する陝西省
陝西省は大きく分けて「関中」、「陝北」、「陝南」の地域からなります。緯度の幅が大きいですから、気候や食物、習慣、方言などがずいぶん違います。しかし、中国で陝西省を言うと、みんな西安一帯の「関中」を思い浮かべます。「関中」は歴史的な趣がある所で、昔から伝われてきたいろいろな民俗があります。ここで紹介するものは「関中八大怪」というもので、これは昔から伝承されてきた習慣ですが、独特の魅力があり、人々の興味を引きます。
- 椅子に座らないでわざとしゃがむこと
これはもともと田舎の男性の習慣ですが、今は年を取ったおじいさんだけの癖になったようです。
- 家は片側だけ建てること
昔は建築材料を節約するためだったので、今はこのようには建てなくなりました。でも、農村へ行けば、このような建築がまだ見られるはずです。
- 娘は遠い地方の人と結婚しないこと
この習慣は今では、ずいぶん変わりました。国際結婚をする人もいます。
- ハンカチを頭にかぶること
昔、この一帯は気候が乾燥して風が強く砂ぼこりがたくさんたったので、女性は家を出る時いつもハンカチを頭にかぶって風や砂ぼこりを遮りました。今では田舎のおばあさんだけ、時々このようにします。
- 麺類はベルトのように太いこと
陝西省の麺類は非常に有名で種類が豊富です。一番特色があるのは長くて太い麺です。
- 「グオクイ」(ピザの生地)は鍋蓋のように大きくて硬いこと
これは小麦粉で作った大きくて硬い食べ物です。昔は長く保存できる食べ物として、よく作られましたが、今では陝西省の名物の一つになりました。
- 唐辛子に熱い油をかければ料理のひとつになること
陝西省の人々は辛いものが大好きです。唐辛子に熱い油をかけて料理にしたのは食物が豊富ではなかった時代のことです。今は単なる調味料になりました。しかし、この作り方は今でもそのまま使われています。
- チンチャン(陝西省で行われる地方劇)では歌わないで大声で叫ぶこと
これはちょっと大げさな話ですが、実はただ大声で演じるという意味です。役者たちは本当に力いっぱい演じ、普通の舞台ではマイクが要りません。